しかし、それは無意味な行為であった。
弾丸がボクを通り過ぎ、地面に吸い込まれていく。
「ち、ちょっと…何よこいつ!」
「何で傷を負ってないの!?」
先程、WA2000と呼ばれた女性と、その仲間と見られる少女…金髪のツインテール、左目は眼帯が特徴的だった。
「て言うかサソリ!何撃ってんのよアンタ!」
「うっさい!助けたんでしょ!立ちなさい!離脱するわよ!!」
ぎゃーぎゃーと言い争いをしていて、ボクのことは完全に眼中に無いようだった。
「あのー…」
ガチャリ。
声をかけた瞬間、さっきまでとは違う目付きで銃を向けられる。
この人達は…プロだ。
そう感じられるに価する切り替えの光速さ。
確実に相手を撃つことが出来る目付きをしていた。
「…一緒に来てもらうわよ」
「それは、何故?」
ダン!!
と足に向け威嚇…と言うか完全に機動力を奪うつもりで発砲された。
しかし、弾丸はボクを傷つける事はない。
「何でよ…」
「電磁結界カゲロウ。これによってボクは誰にも傷付けられない」
「そんなのあり!?」
眼帯の子がテンションを上下させる。
そこで、WA2000と呼ばれた女性が口を開いた。
「一応、ここの規則なの。助けてもらっておいてこんな事言うのは嫌なんだけど」
曰く、人間の立ち入りを禁止されている区域で見付かったため、保護義務が発生しているとか。
「その割には普通に撃ったね」
「うっ…その、ごめんなさい…」
「ううん。気にしてないよ」
撃たれたというのに自分でも呑気だと思ってしまう。
けれど、彼女達に従った方がここからの情報収集は楽に進みそうだと考える。
「分かった。付いていくよ」
「なら、良かったわ。この先に合流ポイントがあるの」
懐からタブレットの様な端末を取り出し、この辺りの地図を映し出して見せてくれた。
地形についても見覚えがない。
とりあえず、おとなしく付いていこう。
「そういえば、名前を聞いてなかったわね。私はWA2000。貴方は?」
「ボクは…『ガンヴォルト』。親しい人はGVって呼んでる」
「私はスコーピオン。ごめんね、GV。さっきは撃っちゃって」
「ううん。それにボクもちょっと助けて貰おうと思ってるから、それでおあいこにしよう」
「助けて欲しいことがあるの?」
この場所について、あの人形について。
分からないことだらけだ。
(オウカも、心配してるだろうしな…)
兎に角、彼女に連絡を取りたかった。
「GV、行くわよ」
「ああ」
そして、ボクを飛ばした
(とにもかくにも)
お腹、空いたな…。
と、言うわけでついに名乗った我らがガンヴォルト。
銃弾は通用しないので下手に相手取らない方がいいと判断した人形達に連れられていく。