――――出発から4時間後。
ボク達は、氷結したリゾート地へと足を踏み入れていた。
「うわぁ……本当にあちこち氷付けだ」
「気を付けてよナイン。ここは敵地なんだから」
「分かってるよ45姉……うわわっ!」
勿論地面も凍結している。
足を滑らせたナインが盛大に尻餅をついた。
「いったーい!」
「……言わんこっちゃ無い」
「45、9、遊んでないで行くわよ」
416が先行する。
その後をG11が着いていく。
……ボクはナインに手を差し出す。
「足元、気をつけてね」
「ありがと、GV」
さて、状況を一旦整理しよう。
現在地はリゾート地の外壁……要するにまだ外側だ。
ここから侵入するのだが……防衛システムがまだ生きているらしい。
最悪攻撃される可能性があるため迂闊な行動は出来ない。
「さて、まずは防衛システムを掌握するわよ」
「「了解」」
防壁の周囲を歩く。
監視カメラも凍結しているのであまり気にしなくても良い。
注意すべきは……。
「停止……前方、鉄血モドキだよ」
G11がボク達を制止する。
前方を確認すると……例のツギハギだらけの人形達が立っていた。
45に目配せする。
彼女は首を横に振る。
「なるべくここで騒ぎは起こさないように。警戒が厳重になるわ」
「……でも、どうやって侵入するの?ゲートはここにしか無いけど」
「地図を共有するわ……ごめん、GVは着いてきて」
4人の中で情報の共有があったみたいだ。
ボクは人間じゃないからその辺りは足並みを揃えられないけど。
「ごめん、迷惑けてる」
「今更。その分しっかり働いてもらうわ」
四人が立ち上がる。
外柵から少し離れた場所に、それはあった。
「マンホール……」
「ここから水路を伝って中に侵入する」
「……ねぇ、これ……外せるの?」
「「「「……………」」」」
全員が黙ってしまった。
地面が凍結しているからマンホールもそのまま凍り付いている。
「……仕方ないじゃない。こんな、予想出来ないわよ……」
45がぽつりと漏らした。
「だ、大丈夫だって45姉!水路があるって事は何処からかまた侵入出来るはず!」
「そ、そうよ!まだ行けるわ!」
「……私は、まだやれるよ」
珍しく三人でフォローを入れる。
さて、どうしたものか……うん?
「まって、皆……アレ」
作戦説明の時に見せられた地図を思い出す。
確か、環境再現用の用水路があったはず。
その水路が凍りつき、丁度道のようになっている。
「なるほど……ここから侵入するわよ。足元の氷を踏み抜いて水没なんてしないでよ?多分……一瞬で凍結してオダブツよ」