その力はオリジナルとはとても比べ物にならない。
それは、何故。
「迸れ!蒼き雷霆!」
何度目か分からない雷撃鱗の展開。
テンジアンにも相当なダメージが通っているはず。
しかし、彼は倒れない。
一言も発さない……しかし、執念だけは伝わってくる。
ここだけは通さないという、執念。
「45姉こいつ、めちゃくちゃだよ!」
「ナイン!走って!足を止めたら凍り付けよ!!」
サブマシンガンは性質的に前衛であり、後衛のために時間を稼ぐ役割を持つ。
……高い回避性能を活かして、果敢にテンジアンに立ち向かっている。
その後ろから、G11の狙撃と416の射撃が飛んでくる。
「効いてない……?」
「そんなはず……っ!!」
テンジアンの身体にはいくつもの弾痕が残っている。
しかし……勢いは止まらない。
「うわっ……」
ナインがつんのめる。
……右足が、床に貼り付いている。
「氷が……!」
「ナイン!」
拙い、いくら人形が頑強でも凍結してしまえばシャットダウンする。
そして、完全に凍ってしまえば砕かれてしまう。
ナインを救出すべきか、テンジアンを倒すか。
「GV……お願いっ!」
ナインが、叫んだ。
そうだ、迷う事は無い。
やるべき事は、一つ。
「迸れ!
―煌めくは雷纏いし聖剣―
―蒼雷の暴虐よ敵を貫け―
「スパークカリバー!!」
雷を纏う蒼き聖剣が、テンジアンの体を貫いた。
「やった……!」
ナインの声が漏れる。
が、次の瞬間……テンジアンが粉々に砕け散った。
「えっ……!?」
416の驚愕の悲鳴。
これは、以前見ている。
そして、敵の正体を知る決定的な瞬間。
「パンテーラ……!」
以前敵対した能力者集団のトップ、パンテーラ。
彼女の
テンジアンも、その力で作られたまぼろし。
しかし、前に戦った時はまぼろし自体に意思があった。
力が弱まっている?
そもそも、何故彼女がここに居るのか。
疑問は尽きない。
「やった……のね」
45が呟く。
「皆……見て」
G11が指を指す。
……氷が、溶け始めている。
ポタポタと、雫が天井から滴る。
「これ拙いんじゃない!?」
「ずぶ濡れになる前にここを通り抜けるわよ!!」
ボクたちは走り出した。
ここから先は確か通り抜けられて屋外に出られた筈。
そこで全て溶け切るまで待機しなければ。
ボク自身濡れてしまうと能力が半減してしまうので、それは避けたいところである。
「急ぎましょう」
45が先導する。
ボク達も続いていく。
ドアを蹴破り、屋外へ出る。
「……何よ、これ」
416が呟いた。
目の前に、例の継ぎ接ぎされた人形達が一面転がっていた。
白き鋼鉄もクリアして、ようやく更新。
これ、アキュラ君出せないなぁ……。