【完結】蒼き雷霆の最前線   作:塊ロック

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祝、PS4版ガンヴォルトストライカーパック発売決定。


ドールマスター

辺り一面に広がる光景に、誰もが言葉を失う。

余りにも凄惨で……まるで、悪夢の様だ。

 

「……この先よ。正直、この先へは行きたくないけど」

 

45がそう言うが、覇気がない。

 

「注意して進みましょう。突然起き上がって襲ってくるかも」

「了解……」

 

鉄血人形の残骸の山を進む。

途中途中で警戒を怠らず、全員で陣形を組みながら進む。

 

ここまで氷は届いていなかったのか、濡れてはいない。

 

「妙だよ。こいつら、オイルすら零してない」

 

G11が呟く。

所々欠損しているが、その場所から出血している人形が少ない。

放置されてからそれなりの時間が経っている?

 

「まるで、材料にされたみたいね」

 

45が呟き……ハッとした顔をする。

 

「まさか、最近出現してる妙な鉄血って……こいつらから作られてた?」

 

なるほど、確かに……パーツがこれだけ揃っているなら不可能ではない。

 

ふと、視界の端で何かが光った。

 

「ん……?」

「どうしたの?GV」

「いや……何か光った様な気がして」

「まだセンサーが生きてる奴が居るのかも。警戒して」

 

センサー類の光……?

いや、どちらかと言うと反射の光だった様な。

 

「糸……これは!気を付けて!」

 

人形の残骸に糸が張り巡らされている!

屋外だと言うのに、そこら中に!

気が付かなかった……。

 

「うわぁ!?動いたよ!?」

 

G11が悲鳴を上げる。

鉄血人形の残骸が立ち上がり始めたのだ。

 

「ひっ……さっきからホント何なのよ!」

「一気に抜けるわよ!!」

 

ボク達も走る。

幸い、動きは鈍いのかすぐに引き離せた。

 

「このまま目の前の建物まで入るわよ!あそこが目的地……!」

「45姉!上!」

「何……!?」

「危ない!」

 

45の襟を掴んで引き寄せる。

上から、巨大な鉄塊が降ってきた。

 

「私とした事が……ごめんなさいGV、助かったわ」

「構えて。敵だ」

 

硬い音を発てながら、鉄塊が立ち上がる。

丸みを帯びたフォルムに、まるでとんがり帽子の様な頭部。

 

「こいつは……!」

「ロボット!?」

「後ろに誰か居るよ!?」

「いや、アレは操り人形だ!アイツは……第七波動(セブンス)使いだ!」

 

パペットワイヤーの能力者、糸紡ぐ操者(ピグマリオンワークス)アスロック!!

 

「………………」

 

やはり、テンジアンと同じ様に一言も発しない。

 

「アレを何とかしないと、先には進めそうにないわね……GV、対策は?」

「人形とのコンビネーションに注意して……なんとかアレを倒せれば、アスロックだけになる」

「オーケー。各員、狙いは人間の方よ!行くわよ!」

 

 

 




連載開始から一年経過しましたが未だに終わる気がしない……。

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