今回の騒動に最も関与が疑わしい第七波動……。
しかし、テンジアンの様に一言も発しないのは、妙だ。
アスロックの手が動く。
丸っこい人形の手がこちらに向くと、指先に穴が開いて……。
「射撃が来る!」
ボクが咄嗟に叫ぶと、周りに居た404の皆が射線上からすぐ様飛び退る。
ボクはカゲロウで難を逃れた。
「撃てっ!」
45の号令で皆が発砲を始める。
しかし、アスロックの操る人形が悉くを弾く。
「能力者ってのは、どいつもこいつもデタラメね!」
「前に出る!」
「GV!」
「416、援護を!」
「判ってる!GV!当たらないでよ!」
アスロックにダメージを与えられはしないが、人形に損傷を蓄積させれば行動不能に出来たはず!
後方から416とG11の援護射撃が飛んでくる。
人形は意にも介さず腕を振り上げる。
そのまま、飛び上がった。
「当たるか……!」
その下を走り抜ける。
人形の拳がさっきまでボクが居た場所を叩く。
反転、横薙に腕を振るう。
その腕を飛び越え、頭を蹴って跳ぶ。
「吼雷降!」
自分に向かって雷が落ちる。
かつて、ミッションの途中で身に着けた技能。
それは、見事に人形を巻き込んだ。
少し痙攣した後、がくりと脱力したかの様に動きが止まる。
「やった!動きが止まった!」
「今よ!」
アスロックに射撃が集中する。
……いや、
「気を付けて!何がするつもりだ!」
アスロックが素早く手を動かす。
糸が繋がる先は……地面?
違う、人形の山……!!
――糸が紡ぎし機人の演舞
――絡み手繰るは死の運命
――この戦場こそ我が厨房
『
山の中から出てきたのは……鉄血人形たちの持っていた武器と、その引き金に指を掛ける腕。
「散開!!」
瞬間、一斉射。
鉛に光に、様々な凶器が降り注ぐ。
「も、もうめちゃくちゃだ!!」
「喋ってないで逃げなさいG11!!」
アスロックの人形の頭部がこちらを見据えていた。
「拙い、レーザーだ!」
瞳が光る。
瞬間、地面が豪炎をあげて爆発する。
駆け出す。
狙いはボク……!
なるべく小隊から離れないと!
「ボクが引き付ける!その間に先へ!」
「正気!?」
「今までの人形の暴走はこいつの仕業だ!でも、こいつを生み出した何かがここに居る!」
「……!」
45が何かに勘付いた。
恐らく、この一連の幻影を生み出した存在……パンテーラが、何処かにいる。
「合流地点はその端末に送るから!死ぬんじゃないわよ!」
「迸れ!
45達が離脱する為の目くらまし。
派手にぶちかませ!
「ライトニングスフィア!」
最大出力で打ち出した雷球が、あたり一面を覆い尽くした。
「うまく行ってくれよ……!」
404小隊と別行動。
異能者には、異能者をぶつけるべきだ。