雷撃鱗では防げないチェインガン、カゲロウがあるとは言えこれだけでは防御は完全ではない。
それでも少年は立ちはだかる。
守りたいと思った物を、二度と喪わない為に。
マンティコア下部の大型チェインガンから無数の弾丸が放たれる。
「くっ…この勢いは!」
雷撃鱗では防ぎきれない!
物量で潰されてしまう。
雷撃鱗も万能ではないのだ。
早々に正面から退く。
…その時、何発か頬に銃弾が掠められる。
多少の怪我は気にはしない。
「そこっ!」
ダートリーダーから、GVの髪の毛を核とする特殊な弾丸を発射する。
これは撃ち込まれた対象に雷撃鱗を指向させるための謂わば布石。
しかし、装甲は厚い。
ダートは深くまで刺さらない。
これでは雷撃が内部まで到達しない。
「ならばっ!」
4つ脚のどれか一つをもげば、動けまい!
強化された脚力で一気に肉薄する。
「
掌からライトニングスフィアより小振りな雷の球を発生させる。
それを、マンティコア前足に叩き込んだ。
マンティコアの装甲を焦がすだけ…に、見えるが違う。
雷球は叩き込まれた場所に残留する。
少しづつ装甲を削り始める。
これは、敵を拘束しそのまま削り落とすスキル。
次への布石のためのもの。
「刺されっ!!」
ダートをありったけ撃ち込む。
…三本。
「うおおおおお!!」
雷撃を削れた前足に集中させる。
…前脚の機甲から激しいスパークが起こる。
「効いてる…ぐっ!?」
マンティコアの脚が上げられ、ボクは回避のために動こうとした所で不意に動きを止めた。
…さっき倒した筈の人形が、ボクの脚を掴んでいた。
反対の前脚が、ボクの体を打ち据えて吹き飛ばす。
「あ、がっ…!」
機械の揚力で殴られ、頭が揺れる、視界がぼやける。
堪らず血の塊が口から零れ落ちた。
「はぁ、はぁ、くっ…機動力は奪った…あとは、本体…がはっ!」
思ったよりダメージを受けたらしい。
思うように立ち上がれない。
マンティコアは脚は動かせないが、銃口はこちらを狙っていた。
「やらせ、ないっ!!」
ライフル弾がチェインガンを叩く。
流石に威力はあったのか銃身がひしゃげて自爆を起こした。
「わるさー…!」
「今よ、ガンヴォルト!!」
「迸れ…!」
軋む体にムチを打ち立ち上がる。
一撃で本体を破壊する。
その為の布石は撒いた。
煌くは雷纏いし聖剣
「
蒼雷の暴虐よ敵を貫け
「スパーク…カリバァァァァァァ!!」
巨大な剣を腕から召喚し、放つ。
本命の一撃。
その剣は寸分違わずマンティコアを両断せしめた。
「はっ…はっ…や、やった…」
「ガンヴォルト!!」
「ちょっと、あの子見て!オイルじゃない!」
「うそ…ワルサー、あれ血よ!!」
「…え、彼………人間なの………??」
遠くなる意識の中で、そんな声が聞こえる。
「ちょ、ワルサー!」
「う、うるさい!早く助けに行くわよ!!」
「あんた動けないでしょ!!」
「なら早くいけ!!」
何人かの人形が慌ててこちらに駆け寄ってくる。
…良かった。
今度は…守れたんだ…。
戦闘描写ってどうしても抽象的になってくるから苦手…。
なんだかんだここまででガンヴォルトのSPスキルを全て使っていたりする。
雷撃鱗発動中はカゲロウが使えない。
つまり、彼は無敵では無い。
密度のある弾幕、あるいは不意打ちなら相手側に勝機はあったりする。
次回、ガンヴォルト就職する。