これまで後悔ばかりだが、今はこれからを考えなければならない。
後悔は後で出来る。
ボクは、グリフィンに所属する道を選んだ。
この世界で生きて行くには、この世界のことを知らな過ぎた。
「新入り!ちゃっちゃと動く!」
「はい!」
「次!」
「はい!」
トレーを持って走る。
…上にはメロンクリームソーダが3つ乗せられていた。
「GV!こっち!注文良い?」
「今行きますから!!」
何故かボクは、グリフィンの基地食堂でウェイターをやっていた。
ボクの
…その為、配属先が決まるまで色々と雑用して給与を受けている形になる。
能力の無駄遣いも良いところである。
「ふぅ…」
「お疲れ様、GVちゃん」
食堂を切り盛りしているおばさん達が労ってくれる。
「いやー、若い子がいるっていいねぇ」
「いつもご苦労さま」
「いえ、ボクのやれる事をやってるだけですから」
「それにしても…最近人形ちゃん達増えてない?」
「あー、それは思ったわ」
「あははは…」
ボクがここで働き出してから、人形たちの客足が増えているらしい。
…何でだろう。
「GV」
ボクを呼ぶ声。
時計を見ると、ピークは過ぎ次の仕事まで間があった。
「ワルサーさん」
「その呼び方だと紛らわしいわ」
「WA2000さん。どうしたんですか」
「いえ…その、まっ、まだ次の仕事まで時間あるわよね!よ良かったら案内しようかなーって!」
「本当に?助かるよ」
おばさん達が後ろでニヤニヤしてるのを尻目に、真っ赤になってしどろもどろになっているWA2000を見る。
以前の戦闘による負傷は影も形もない。
人間と見紛うほど人に近いもの…でも、彼女は人間じゃない。
こうして話してると、イマイチ実感が湧かなかった。
でも、ボクは見てしまっている。
彼女の脚が…。
「ちょっと、GV!聞いてるの?!」
「えっ、あっ。うん、何だったかな」
「だから、行くわよ!」
WA2000は踵を返して歩いていった。
おばさん達に挨拶してからボクも追い掛ける。
「あら、GV君こんにちは」
「こんにちは、スプリングフィールドさん」
途中、スプリングフィールドさんとすれ違う。
彼女もここの基地の所属の人形らしい。
食堂とは別の、カフェで普段は働いているそうだ。
「今度うちにも寄ってくださいね?珈琲をご馳走しますよ」
「ありがとうございます。その時は是非」
「スプリングフィールド…今は私がGVの案内してるんだけど」
「分かってますよわーちゃん。頑張ってね」
「がっ…!!!?」
スプリングフィールドさんは手を振って去っていった。
「い、行きましょ…!」
「う、うん。大丈夫?」
「当たり前よ!」
明らかに平常ではないテンションだけど、修復されてから戦闘に参加してないと言っていたから元気が有り余ってるのだろうか。
「あ、あんまり無茶はしないでね…」
「???」
このあと、基地内を案内してもらったけど、ずっとWA2000さんの機嫌は良かった。
そろそろ他の戦術人形をちょくちょく出して行きたい。
何となく日常回。
GVに必要なのは他愛のない日常だと思ってる。