長谷川千雨はペルソナ使い   作:ちみっコぐらし335号

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【お知らせ】
 小説の分類を『短編』から『連載』に変更しました。
 何か続いちゃってるしね!



 今回は所謂繋ぎ回です。だというのに難産というね(白目)。
 またもや予定よりだいぶ膨れ上がってしまったので分割しようかとも思ったんですが、さすがに二連チャンで分割はアカンやろとそのままに。長めでごめんね!










 …………麻帆良の叛逆三銃士、電子世界のスパルタクス(ボソッ)





05.それゆけ! 自称八十稲羽特捜隊(強制)

 

 

 ついに、待ちに待った夏休みがやってきた。

 

 多くの児童生徒が待ち望んでいた夏の長期休暇。

 友達と会えなくて少々寂しい思いをしたり、大量の宿題に悲鳴を上げることはあったとしても、夏休みそのものを忌避する子供はほとんどいないだろう。

 

 千雨もまた、夏休みに心躍らせる者の一人だった。

 

 何せ学校が休みなのだ。

 非常識の巣窟たる麻帆良を出歩かずに済み、かつ一日中ブログ等の趣味に没頭していられる。

 控えめに言って楽園だった。

 

 無論、学生寮で生活している都合上、クラスメイトと顔を合わせる機会は多々ある。

 が、毎日クラスメイトと仲良しこよしの集団行動をさせられるよりは、幾分かメンタル面に優しい。

 

 ひと月近く千雨の頭を悩ませていたストーキングの件も、終業式前に片が付いた。

 

 教室でチラチラ視線を向けていた和泉亜子を捕まえて、本人に直接事情を聞いたのだ。

 遂に耐えかねての無謀な正面突破だったが、これが意外にも功を奏した。

 

 亜子曰わく、文化祭のお礼が言いたかったが、千雨が人付き合いを避けているようだったので近づき難かった、とのこと。

 で、たまたま長瀬楓に相談したところ、鳴滝姉妹を巻き込んでの尾行騒動に発展したのだとか。

 

 不本意ながらその光景がありありと目に浮かぶ。

 双子の場合は『巻き込まれた』というよりは『積極的に首を突っ込んだ』のだろうが。

 

 亜子に対して、もとより大したことはしていない。

 麻帆良祭でのアレコレは全てこちらの都合に依るものだ。

 軽い態度でお礼を受け入れ、「うだうだ様子を見るぐらいならさっさと言いに来い」と伝えた。

 

 危惧していた()()がバレたわけではなさそうなので一安心である。

 

 お礼と言えば、テレビで遭遇した高校生たちだ。

 

 あれから二週間。

 今度会ったらお礼を言おうと思っていたが、未だに顔を合わせてはいない。

 

 無理やり連絡先を知られた時は、『事件の捜査』とやらで引っ張り回されることを覚悟したものだが…………肩すかしを受けた気分だ。

 

 もちろん、連絡自体がないわけではない。

 メールはちょくちょく来ている。

 

 特に『里中千枝』という女性からは毎日届いていた。

 内容はどうということのない世間話ばかりだが、飽きたりしないのだろうか。…………というか暇なのか?

 

 メールの送信目的は不明だが、仮にも恩のある相手だ。

 無視することも憚られて、千雨は律儀にも逐一返信している。

 

 その分やや手間はかかっているが、そこまで実害はない。

 そう、テレビの中に同行させられることに比べれば遥かに。

 

 とはいえ「捜査の進展は如何ですか?」などと下手に訊くことは躊躇われた。

 向こうの状況がわからない以上、やぶ蛇になることは避けたい。

 

 まあよくよく考えずとも他県在住である。

 隣合っているとはいえ距離もかなりある。

 

 高校二年生であれば自動車の免許も取得できないため、長距離の移動手段は公共交通機関に限られるだろう。

 

 当然、金もかかる。

 

 同級生にいる雪広コンツェルンのご令嬢・雪広あやか(クラス)の金持ちでもない限り、財布へのダメージは大きかろう。

 

 となれば、そうそうつき合わされることでもないか。

 

 何を自分はビクビクしていたのか。

 常識を揺るがすような事態に立て続けに陥って、『アイツらがすぐにやってくる』などと発想が少し浮ついていたのかもしれない。

 

 しっかりと頭のネジを締め直そう。

 

 常識的な人間は常識的な思考回路を持つ。だから私は普通だ。

 そう言い聞かせる。

 

 そういえば、アドレス帳に登録された名前の中に気になるものを発見した。

 『久慈川りせ』――――約一ヶ月前に電撃休業が発表された人気アイドルと同姓同名である。

 

 前回は霧の中での邂逅であったため、彼ら全員の人相を覚えているわけではない。

 が、思い返してみればどこかで見たことのある女性がいたような気もする。

 例えばテレビのコマーシャル映像などで。

 

「…………いやいや、ない、ないわ。さすがにそれは出来過ぎだろ。知り合った高校生の中にアイドルとか」

 

 たまたま、そう、偶然同じ名前なだけだろう。

 世の中には三人同じ顔の人間がいるというし。うん、きっとそうに違いない。

 

 何はともあれ、このまま平和で優雅なサマーバケーションを過ごせそうだ。

 

 ブログにまた新作コスの写真を上げようか――――なんて考えていた時、室内に軽快なメロディーが鳴り響いた。

 

「…………………………………………」

 

 音の出所を探るまでもない。

 流れているのは千雨が設定した携帯電話の着メロだ。

 

 着信アリ。

 電話のコールは鳴り止まない。

 

「誰からだ…………?」

 

 こんな朝っぱらから電話を掛けてくるなんて。

 

 千雨には休みの日に連絡が来るほど親しいクラスメイトはいない。

 

 だが常識を母親の腹にでも置き忘れてきたような連中だ。

 『ありえない』と断言できないところが彼女らの麻帆良生たる理由か。

 

 さて、ろくでもない用事でなければいいが。

 

 首を振りながら携帯を手に取ると、表示されていたのは『鳴上悠』の文字。

 件の高校生グループのリーダー格の名だった。

 

「げっ」

 

 噂をすれば何とやら。

 

 彼らからの初めての電話だ。

 猛烈に嫌な予感がするが、千雨に今からコールを切る勇気はなかった。

 

 苦虫を噛み潰したような表情で、千雨は静かに通話ボタンを押した。

 

「……………………はい、もしもし」

 

『もしもし、鳴上です。今少しいいかな?』

 

「あ…………ああ、はい」

 

 ざらついた口から紡いだ言葉。

 無意識での相槌だったが、後から肯定の意にしか取れないことに気づく。

 

 しかし、発言は取り消せない。

 

『良かった。実は――――――』

 

 訥々と電話口で語られた内容を、いつものブログ(ちう)風にまとめるとこうなる。

 

『二週間も放置しちゃってゴメ~ン(>人<;)゚。 ずっとテストで忙しかったの~(^_^;) こっちのテストも終わったし、これからテレビの中に行くから付き合ってちょーだい?(はぁと)』

 

 ――――行きたくない。絶ッッッ対に行きたくない。

 恐らく事件捜査が目的の訪問だろう。

 テレビの世界も危険がいっぱいで嫌だが、その目的が殺人事件の捜査なんぞ以ての外だ。

 

 というか平和だったのは向こうの試験のおかげかよ。

 ならいっそ、そのまま一生テスト漬けにしといてくれてよかったのに!

 

『どうかな?』

 

 耳元での声に我に返る。

 

 そうだ、まだ通話中だった。

 ずっと無言のままではいられない。不審に思われてしまう。

 

 何か…………何か状況を切り抜ける上手い言い訳は。

 活路を模索し始める。

 

 学校で授業がある――――ダメだ、さっき話の流れで夏休みに入っていることを漏らしてしまっている。使えない。

 

 同じ理由でテスト云々もダメ。

 

 補習があるから云々――――欺瞞とはいえ、己を成績最底辺組(バカレンジャー)と同列に語るのは千雨のプライドが許さなかった。ボツだボツ。

 

 衣装(コスチューム)を作るから暇じゃない――――目的を訊かれたらアウト。ちう関連のことは答えられない。

 ネットアイドルのことがバレるくらいなら、テレビの中に同行の方がまだマシだ。

 

 ――――咄嗟のことで良い案が出てこない!

 

『…………千雨? どうかしたのか?』

 

 ヤバい、そろそろ何か答えないと。

 

 何か断りの文句、断りの内容、断りの理由――――。

 

「…………………………いえ、もう何でもいいです」

 

 絞り出すような返答は、千雨の白旗も同然だ。

 

 相手に違和感を抱かれないよう探索を拒否する手札を、千雨は持ち得なかった。

 いや、この短時間に用意できなかったという方が正しいか。

 

 元々、謝辞は顔を合わせた場で、と考えていたのだ。

 簡素な電子メールでは相手に義理を欠くだろう、と。

 

 あるいは、相手が一般人だったらそれで良しとしたかもしれないが…………異能力者(ペルソナ使い)の機嫌を損ねたらどうなるか、千雨にはそれが堪らなく恐ろしかった。

 

 テレビの中に入れるペルソナ能力――――――千雨が思うに、それは『連続誘拐殺人事件』に用いられたものと同じ『力』だろうから。

 

『じゃあ二時間くらい経ったらテレビの中に来てくれ。あ、前に渡したクマの眼鏡も持って』

 

 そんな千雨の葛藤など知る由もない受話器の向こうの彼は、『また後で』の言葉を最後に通話を切った。

 

 パソコンの微かな排気音が室内に満ちる。

 千雨はベッドに身を投げ出し、深々と息を吐いた。

 

 もっといいやり過ごし方はなかったのか。

 いや、きっとあったはずだ。

 

 対策をきちんと練っていれば、少なくとも先のような場当たり的な対応を取らずに済んだろうに。

 

 ああ、何故自分は策を講じていなかったのか。

 覆水盆に返らず。

 後悔の念が湧き上がるが、どうにもならないことを嘆いても仕方ない。

 

「………………しゃーない、行くか」

 

 千雨はわしゃわしゃと髪を掻き揚げるとベッドから身を起こした。

 

 これ以上、厭悪の種火を放置すべきではないだろう。

 時間が経てば経つほど気が重くなるに決まっているのだから。

 

 ならばこれは後腐れなく縁を切るための手間賃か。

 そう思えば頑張れる、多分。

 

 …………それにしても、

 

「二時間後で本当に合ってるのか…………?」

 

 移動時間にしては短すぎやしないだろうか。

 

 調べたところ、八十稲羽から麻帆良まで電車でも三時間はかかりそうなものだが…………。

 

 

 

 

 

 ◆

 

 

 

 

 

【2011/07/24 日曜日 曇り】

 

 

 

「――――あ、来た来た」

 

「おーい、千雨ちゃんこっちこっちー!」

 

 二時間が経過し、約束通り千雨はテレビの中に進入。

 

 すったもんだの末、彼女は制服姿の一行を発見した。

 

「……………………どうも」

 

 彼らに軽く会釈をしながら、千雨は少しばかりの安堵を覚えていた。

 

 ――――マジで合流できてよかった。

 

 今の千雨の心情は、遭難者が救助隊を見つけたシチュエーションに通ずるものあった。

 

 まさか、合流すること自体が最初の関門になるとは思ってもみなかったのである。

 

 昼頃、以前と違い準備を整えてからテレビの中に入った千雨。

 

 恐らく自称特捜隊とやらが自分を待っているだろう――――――朧気にそう考えていた千雨は、入口近くに誰の姿もなかったことでようやく別の可能性に行き当たった。

 すなわち『彼らは、千雨が現実とテレビの中とを往来する場所を知らないのでは?』と。

 

 向こうが時間と場所を指定しておきながら「そんなバカな」と思ったが、前回彼らは千雨よりも先に帰路に着いていた。

 出入口のあるこの場所を知るはずがない。

 

 であるならば、彼が言うところの合流地点とはどこだ?

 

 思わぬところで冷や汗が噴出した。

 

 慌てて携帯を取り出してみれば電波は圏外。

 通話はおろかメールの送受信すら不可能ときた。

 

 現在位置及び目的地――――不明。

 

 千雨、通算三度目の迷子危機である。

 テレビの世界は鬼門だと確信した瞬間でもあった。

 毎度毎度、本当にロクな目に遭わない。

 

 今掛けている『クマの眼鏡』がなければ、危うくガチの迷子になるところだっただろう。

 

 着ぐるみ野郎の手作りだとプレゼントされたこの眼鏡。

 普段であれば掛けようなんて発想には至らなかっただろう。

 

 しかし、前回別れ際に渡されたガラクタが実際に不思議パワーを発揮したこと。

 電話でわざわざ持ってくるように念押しされたこと。

 二つの要因が重なった結果、『眼鏡にも何か奇天烈な効果があるのでは?』と千雨は睨んだ。

 

 そして、予感は的中。

 怪しげな眼鏡に掛け替えた途端、目の前の霧が晴れたのだ。

 霧自体が消えるわけではなく、レンズ越しの景色から霧が排除されるらしい。

 眼鏡をズラしてみると、すぐさま辺り一面に真っ白の霧が復活したのだから間違いない。

 

 どんな仕組みだコレ。

 

 またしてもありえない現象。感情は理解を拒んでいた。

 だが、利便性は確かだと理性は囁く。テレビの中で迷う原因の一つを取り払えるわけであるし。

 

 視界が確保できたならば、後は周囲に気をつけながら特捜隊を探すだけ。

 

 シャドウとやらに出くわさないようにおっかなびっくり歩いていると、千雨は麻帆良らしき建物が並ぶ入口――――――いや、境界線にたどり着いた。

 何故テレビの中の異世界に麻帆良モチーフの建造物が存在するのかは考えないことにした。

 ファンタジーを真面目に考察するだけ無駄であろう。「諦観による怠惰だ」などと言ってはいけない。

 

 その街並みの横に複数の人影を見つけたことで、千雨の予期せぬソロプレイは終わりを迎えた。

 ようやっと当初の目的を果たしたわけである。

 

 まだ何も始まっていないのに千雨は疲れていた。

 主に精神的に。

 

「久しぶり、元気だったか?」

 

「ええ、まあ」

 

 悠の言葉に千雨は小さく首肯した。

 

 元気すぎる麻帆良生と比べれば低いきらいがあったが、千雨は十分健康的と言える。

 ただし現状溜まっている疲労感は除く。

 

 それにしても、千雨が惑い歩いていた時間はあったとはいえ、本当に二時間で来ているなんて。

 まさか本当にすっ飛んできたのか? そんな手段を彼らのペルソナが持っているとでも?

 

 これは明らかにしておかねばなるまい。千雨の平穏無事な人生設計のために。

 

「そういえば、皆さんはあの電話の後こっちに来た…………んですよね? もともと麻帆良の近くに来てたとかじゃなく」

 

「ああ、そうだけど」

 

 この世界から電話を掛けたというわけではないようだ。

 彼らも携帯電話の圏外を突破する方法は持っていないらしい。

 

 これで、電話の前に八十稲羽を出発していた可能性は消えた。

 

「それにしては到着がずいぶん早かったですね」

 

 暗に『ここまで来た手段やら何やらが聞きたい』という意思を込める。伝わったかは不明だが。

 

 悠は小首を傾げた。

 

「そうかな、結構長時間歩いたけど…………」

 

「え」

 

 ――――まさかの徒歩!?

 

 なんてことないみたいにさらっと言ったが、ちょっと待て。

 

「い、いや、電車で三時間はかかる距離ですよ!? 一体どうやって――――」

 

 千雨が声を荒げると、ようやく異常性に気づいたのか。

 彼らは思い思いに口を開いた。

 

「そーいやそうだったな」

 

「デンシャ? ヨースケ、デンシャって何ー?」

 

「あとで写真見せてやっから今は黙ってようなクマ吉」

 

「えーっと、ここって千雨ちゃんが入ってきた場所から近いんだよね? ということは…………」

 

「こっから外出たら埼玉県っつーことッスか? すげーなソレ」

 

「テレビの中がよくわからないのは今更だよねー」

 

「うーん…………縮尺か何かが違うんじゃないかな…………?」

 

「そっ――――」

 

 ――――それでいいのかよ!?

 

 コイツら、麻帆良の住民とはまた別のベクトルで大ざっぱ過ぎないやしないか?

 

 すんでのところで言葉を抑えたが、頭が痛い。

 

 何だ、非常識な力を持つと考え方まで影響されるのか。

 違うよな、違うと言ってくれ。

 

「………………………………ね、毎日メールしてたから大丈夫だって言ったでしょ?」

 

「メールっつったって毎日はウザいだろ里中」

 

「や、『ウザい』は花村の特権だから私はセーフ」

 

「んだよそれ!?」

 

 千雨が頭を抱えていると、悠の後ろでそんなやり取りが聞こえてきた。

 

 初めは声を潜めていたようだが、徐々にボリュームアップ、内容がダダ漏れである。

 

 掛け合いを見せているのはメンバーの一部、一組の男女だった。

 

 確か、呼び合う名字と一致する氏名がアドレス帳に登録されていたはず。

 推察するに、花村陽介と里中千枝だろう。

 

 花村陽介は茶髪、首にヘッドホンを掛けた男で、千雨には少々チャラそうに見えた。

 

 里中千枝は活発そうなショートカットヘア。『明るいイメージ』という意味では、陽介の同類と言えそうだ。

 特に千雨の目に付いたのは、どこか既視感を覚える緑色のジャージである。

 

 霧により視覚が制限された中でこうも強烈に記憶に残っているとなると――――――思い出した、前回肉ガムを渡してきたヤツだ。

 

 ちなみに件の肉ガムは食されることなく、千雨のカバンの底で眠っている。

 あんなゲテモノ臭のする肉ガムを食べるなんてありえない。

 しかし、一応とはいえ食べ物だ。

 捨てると(なにがし)かに祟られる。そんな奇妙な圧迫感があった。

 

 いつか鳴滝姉妹(いたずらっ子)あたりに食わせてやる。

 それならばネタ食品も本望なはず。化けて出ることもなかろう。

 その考えの下に持ち続けていたが、なかなか機会に恵まれずにいた。

 

 誰かに見つかって変人の誹りを受ける前に、そろそろ手放したいところである。

 …………返品(クーリングオフ)できれば一番いいのだが、さすがにそれは気まずかった。

 

「…………そういえば、私たちの自己紹介ってまだじゃなかった?」

 

「あれ、そうだったっけ?」

 

 里中千枝とはまた別の女性が、ハッとしたように疑問を呈した。

 対する千枝は気付いた様子もなく、ボケッとした表情をしている。

 

 実際鳴上悠しか直接名乗っておらず、他に千雨が知るのはアドレス帳の名前だけ。

 当然の如く顔と名前は一致していない。

 

 千雨がそのことをやんわりと伝えると、残りの者も名乗る流れになったのは必然か。

 

「んじゃ、俺から――――」

 

「あ、花村さんと里中さんは何となくわかったんで結構です」

 

「――――って、ぅおい!?」

 

「え、わかったって何が?」

 

「先輩らの元気なとこじゃないッスか?」

 

「…………それ暗にバカっぽいって言ってない? 違うよね?」

 

 相も変わらず賑やか、というか騒がしい。

 

 麻帆良でもテレビの中でも、つくづくそういった連中と縁がある。

 

 千雨としては静かに、常識的に過ごしたいだけなのだが………………安息の日は未だ遠い。

 

「私は天城雪子。よろしくね千雨ちゃん」

 

 口火を切ったのは、他の人間より落ち着いた雰囲気の赤いカーディガンの女子だった。

 先ほど、「自己紹介がまだだ」と気づいたのも彼女である。そのことも踏まえて、気配りのできる女性といったところだろう。

 長く艶やかな黒髪も相まって、大和撫子然とした印象を受けた。

 

「クマはクマだクマー! チサチャンよろしく逆ナンプリーズね!」

 

「次の方お願いします」

 

「ガビーン!?」

 

 ピョンと飛び出してきたのは、カラフルでコミカルな謎の特捜隊員。

 着ぐるみにも関わらず、表情がコロコロ変わる『クマ』も名前自体はわかっていたので飛ばしてもらう。

 

 というか「逆ナンだ」などとろくでもないことを口走っていたし、触れぬが吉だ。

 

「巽完二だ」

 

 次の紹介(アピール)は簡潔だった。

 

 金髪をオールバックにしたガタイのいい男。

 目の上、こめかみの近くに傷痕があり、見た目はかなり不良っぽい。いや、外見だけで言えば九割不良(ワル)である。

 

 下手に近づいて不興を買い、報復にでもあったら堪らない。

 要注意人物としてマークしておくべきか。

 

 そして最後、

 

「久慈川りせだよ、よっろしくー!」

 

 今までの空気を一瞬で塗り替えるエネルギッシュな声に、千雨は目を剥いた。

 手で触れられるほど近くに、画面の向こうに映っていた人物と瓜二つの姿がある。

 

 いや、そんなはずないと思ったが、まさか本当に、本物だったりするのか…………?

 

「………………もしかして、アイドルの?」

 

「もしかしなくてもアイドルの」

 

「マジかー…………」

 

 まさかまさかのご本人である。

 

 千雨も密かにネットアイドル活動をしているが、人前でこうも堂々とはしていられない。

 元々対人恐怖症の気があり、千雨は身バレを極端に恐れていた。

 

 一方、常に衆目を集め続けるアイドルは、その対極にあると言っていいだろう。

 アングラだと自認している千雨にとって、表舞台の光は眩しい。周りにいるだけで干からびそうだ。

 

 何でこんな大物がペルソナ使いの集団に加わってるんだか…………。

 

 傍目には凸凹グループを通り越して、『アイドルと腰巾着』ないし『光り物に群がる烏共』とでも思われているのではなかろうか。

 

 一人一人の顔と名前を確認したところで千雨は気が付いた。

 よく見れば、デザインこそ違えど皆一様に眼鏡を掛けている。

 

 以前の千雨のように、霧で四苦八苦している様子もない。

 となればファッション用ではなく、例の不思議な眼鏡だろう。

 出所が謎な上に何から何まで非常識だが、効能だけは折り紙付きだ。

 

 濃霧の中では事件の捜査どころではないだろうし、当然と言えば当然か。

 道に迷ってばかりの特別捜査隊なんて、鼻で笑われて解散一直線(ジ・エンド)に決まっている。

 

 そんな必須アイテムなら、渡す時に機能ぐらい説明しといてくれ。

 今更過ぎる千雨の嘆きだった。

 

「――――じゃあ、今日はあっちの方かな」

 

 一抹の不安を覚える悠の一声を皮切りに、一行は移動を開始した。

 先の発言から漂っていた通り、どうも目的地あっての動きではないらしい。

 千雨にはぶらついているようにしか見えなかった。

 

 一体、何を企んでいる…………?

 

 千雨が後ろの方で様子を窺い、縮こまっていると、

 

「千雨も試しにシャドウと戦ってみようか。チーム戦は初めてだろうし」

 

「ちゃんとフォローするから背中は任せて」

 

「シャドウが来たら必殺の蹴りをお見舞いしてやるからねー、アチョー!」

 

 下されたのは無情な判決であった。

 

 まるで肩慣らしとでも言わんばかりの気楽さで、彼らは千雨を化け物の前に連れて行こうとしている。

 

「た、戦うって、また何で――――」

 

 事件捜査に来ているのに、わざわざモンスター(シャドウ)と戦いに行く?

 避けられる危険は回避するだろう、普通。

 何故そんな茨の道を進むような選択をするのか。

 そしてそれに千雨を巻き込むのか。

 

()()()()()だ」

 

「へ、私のため…………?」

 

 語られた目的に千雨は面食らう。

 

 望まざる行為のどこにそんな要素が――――。

 

「ああ、もしも君がまた一人でテレビに来た時、何かあってからじゃ遅いから」

 

「あ――――――――」

 

 千雨の口の端から言葉にならない空気が漏れ出た。

 

 脳裏にリフレインするのは、執拗に千雨を追いかけてくるシャドウの姿。

 そして、窮地に陥った自分。

 

 もうテレビの中には入らないと誓ったが、最初の時のようにひょんなことから落下しないとも限らない。

 

 そうなった時、今のままでは行き着く終着点は――――――――『死』。

 高所へ吊り下げられた死体(自分)を思い描き、千雨は身震いした。

 

「この前みたいに追いかけ回されてても、助けに来れるとは限らないし」

 

「身を守るためにも、ペルソナのレベリングはやっとくべきだぜ」

 

 一部ゲーム染みた単語が混ざっていたが、彼らは一様に千雨を心配するような反応を示した。

 

 訪れるかもしれない死の恐怖と、千雨への気遣いを含んだ温かい台詞。

 その寒暖差に気を取られ、警戒を緩めてしまったのだろう。

 

「………………事件の捜査が目的じゃなかったのか」

 

 触れないようにしていた話題を、自らポロリと零してしまった。

 

 ――――――あ、ヤバ、口滑った。

 マズい、これはマズいぞ!?

 

 顔色を変える千雨であったが、高校生たちはどこか気まずそうに顔を見合わせるだけ。

 何やら想定していた反応と異なる。

 

 何だ、何かあったのか…………?

 

「実はさ、こないだ千雨ちゃんと別れて帰ったら――――」

 

 『学校の教師が磔状態で殺されていた』。

 表情を曇らせた千枝からもたらされたのは、あまりにも強烈な事件の続報だった。

 

 殺害された男の名は諸岡金四郎。鳴上悠らのクラス担任だったのだとか。

 

 ただし、そこから足が付いたらしく、現在警察が容疑者の行方を追っているのだという。

 

 しかし、それはおかしい。

 

ここ(テレビの中)を使って殺人してるから、警察は事件を詳しく調べられないんじゃ…………?」

 

 口に出して確認するのは、聞いていた話との矛盾点。

 考えられる解答は――――――。

 

「警察内部にペルソナ使いがいたんですか?」

 

「いやいやいや! そんなわけないじゃん!」

 

 即座に否定された。

 

 いい考えだと思ったのだが…………違うらしい。

 まあ確かに、そうホイホイと『(ペルソナ)』の保持者がいるわけがないか。

 

「現実世界で直接教師(モロキン)()ったんだよ、犯人は」

 

 顔をしかめた陽介の説明に千雨は納得した。

 なるほど。それならば通常通り、警察の仕事範囲内だろう。

 

「だから色々証拠とかが出て、容疑者も特定されてるんだと」

 

「捕まるのも時間の問題だろうって…………」

 

「だったら良かったじゃないですか」

 

 こっちも付き合わなくて済むし。

 面倒事がなくなるのなら万々歳だ。

 

 胸をなで下ろす千雨だったが、どこか苦々しげな表情の特捜隊を見て眉を顰めた。

 

「嬉しくないんですか?」

 

 千雨にはそうとしか受け取れなかったが――――。

 

「違う、そうじゃないの! 犯人が捕まるのは嬉しいよ? けど、私たちは()()()()()()。少しずつでも犯人に近づいてたはずなのに…………」

 

「アイツは嫌な教師だったけどさ、モロキンが殺されたから犯人が捕まりました、みたいな流れになっちまうのは…………なんか納得できねーんだ」

 

「どんなに悪い先生でも殺されてもいい理由になんてならないよ。だからすごく悔しい」

 

「偏見のひでぇ先公だったけどよ、それでも殺す奴のがよっぽど糞野郎だ」

 

 相当悔やんでいるのだろう。次々繰り出される言葉はどれも表裏が無さそうだった。

 というか、端々に悪口が混ざっているのだが…………どんだけ嫌な教諭だったんだ諸岡金四郎(モロキン)

 

「…………俺たちは被害者の法則も調べてたんだ」

 

「法則、ですか?」

 

「ああ、最初の被害者・山野アナは不倫報道で騒がれていた。

 第二の被害者・小西先輩は山野アナの遺体の第一発見者として取り上げられていた。

 天城は実家の旅館が取材された時番組に映ったし、完二は暴走族を潰した時の映像が流れた。

 りせは休業発表の時の会見が中継されていた」

 

「それってつまり…………『テレビに出た人間が狙われる』ってことですか?」

 

 千雨が確認すると、悠はコクリと頷いた。

 

 もしもそれが正解だとして、法則とは名ばかりの実質()()()

 愉快犯としか考えられないじゃないか。

 

 『メンバーの半数近くが犯人に襲われていた』という事実も驚愕に値するが、そんな事故みたいな理由で狙われるとは…………俄かには信じ難い。

 

「天城、完二、りせ…………今までは防げたけど、今回は失敗した。多分、俺たちは裏をかかれたんだ。テレビに全く映ってなかったモロキンが現実世界で殺されてしまった」

 

 ――――俺たちは何もできなかったんだ。

 高校生の発言とは思えない、重々しい響きを伴っていた。

 

 悠に同調するかのごとく、他の面々の表情も暗い。

 その様はまるで無力感に苛まれているようで。

 

 ――――『犯人を自分たちの手で捕まえたい』なんて思っているから、あんな顔をしてたんじゃないのか。

 『力』を持って調子に乗った自己顕示欲の塊みたいな連中かと疑っていたが…………………………もしかして、本当にただのお人好し集団、なのか?

 

 そんな人間の努力を、まだ見ぬ犯人は嘲笑って――――。

 

 千雨はようやく因果関係を理解した。

 

 ――――なんだ、全部犯人(ソイツ)が悪いんじゃねぇか。

 

 下手人がちゃっちゃとお縄についていれば彼らがテレビの中に来る理由もなくなっていた。

 当然、千雨がこうして神経をすり減らす原因も。

 

「――――何落ち込んでるんですか、()()

 

 気づいた時には彼らに言葉を投げつけていた。

 七組の瞳が千雨に向けられる。

 

「先輩たちは頑張ったじゃないですか? こうやってテレビの中を探索して、被害者を救助し続けたからこそ、犯人が直接的な犯行に及んで足が付いたんでしょうし」

 

 恐らく特捜隊の捜査の手は、良い線まで行っていたのだろう。

 だから犯人は手段を変えた。直接的、かつ確実な物へと。

 

 現実で人を殺めたのであれば、あとは警察の出番だ。

 日本の警察組織は優秀だと聞く。まもなく犯人は御用となるだろう。

 

 彼らの役目は既に終わった。

 

 だが『使命』の喪失感で、自暴自棄になられても困るのだ。

 うっかり巻き込まれかねないし。

 

 故に、千雨は伝えねばならない。

 

「それに…………先輩たちが探索してたからこそ、あの時私は助かったんですし。

 だから――――――ありがとうございます」

 

 ()()()()()()()()()()()()()()()、と。

 

「千雨…………」

 

 悠は暫し目を丸くしていたが、くしゃりと破顔した。

 

「ありがとう。優しいんだな」

 

「別に…………そんなんじゃないですよ」

 

 悠の笑顔を見ていられなくて、千雨はふいと顔を逸らした。

 

 結局のところ、忘れていたお礼を言っただけだ。

 これで憂いなく、きっぱりと関係を絶てる――――。

 肩の荷が下りた気分だった。

 

 戦闘訓練とやらが終わったら速やかにテレビから退散して、可能な限りテレビ画面に近づかない生活を送る。

 これが取りうる中での最善手だろう。

 

 …………まだ結果が出ないうちに、良い成果を前提とした計画を立てる。

 人はこれを『捕らぬ狸の皮算用』と言う。

 

「でも千雨ちゃん、私たちのこと慰めようとしてくれたんだよね?」

 

「あんまり喋らないからクールな感じかなーって思ってたけど、結構優しいじゃん」

 

 『見直した』。彼らからの視線に、そんな意味合いが含まれている気がして。

 というか気のせいでなければ前より距離感が縮められている。物理的に。

 

 …………なんか思い描いていた展開と違う。

 想像ではもっとこう、サバサバとした空気になっているはずなのに!

 

「違っ、だからそーゆーのじゃ――――」

 

「クマさん、イイコト教えてあげる。ああいうの『ツンデレ』って言うんだよ」

 

「ツンデレ? むむっ、チサチャンはツンデレ、クマしっかりと脳に刻みつけたクマー!」

 

 ――――な、ツンデレ!?

 デレたりなんてしてないし、昨今ありがちなチョロインでもないぞ私は!!

 

「何言ってやがる!?」

 

「またまた、照れちゃってー」

 

「照れてねーし!!」

 

 暖簾に腕押し。糠に釘。

 

 千雨の全力での抗議も、海千山千のアイドルにのらりくらりと回避されてしまう。

 ついには外向けの(敬語)も剥がれるほどヒートアップした千雨の姿を、高校生らが微笑ましそうに見つめていた。

 

 周囲の眼差しに気づくことなく、千雨は拳を握り締める。

 

 

 こうなりゃ独り立ちできるくらい強くなって、意地でもこいつらから離れてやる――――!!

 

 

 ヤケクソな決意を見抜かれたのか、この後めちゃくちゃペルソナのレクチャーされた。

 

 

 

 

 

 ◆

 

 

 

 

 

 いくつかの戦闘をこなし、ペルソナもある程度強くなったので、一足先に千雨は帰還することになった。

 

 今回は特捜隊も千雨が利用する出入口まで同行している。

 

「へぇ、こうなってたのか」

 

 空間を見渡して、感心したような言葉を呟く千雨。

 

 眼鏡を掛けて来たのは初めて。

 つまり景色を確認するのも初だ。

 

 特捜隊がテレビの世界に訪れる際には、スタジオに似た場所に出るのだという。

 

 対するこの場所は、同じテレビ局でも撮影スタジオではなく『モニタールーム』の方が表現としては適切だろう。

 とはいえ、手の届く範囲に椅子やモニターはなく、ここに落ちた者への悪意すら感じさせるが。

 

「出入口は上にあるのか」

 

 悠が見上げるとゲートらしい大きなモニターがあった。

 ジュネスから出入りしているテレビの塔とはだいぶ違う。

 

 どうやってあそこに入るのだろうか?

 悠の身長の二、三倍ほどの高さに画面は存在しているが…………。

 

「お、ここの陰に脚立っぽいのあるな、これで出入り出来るんじゃねえの?」

 

「あ、ありがとうございます。これはマジ助かる」

 

 陽介が見つけてきた梯子に、千雨は一も二もなく飛び付いた。

 ああも喜ぶなんて。少しレアな千雨の様子に、誰かが疑問抱いた。

 

「…………あれ? それ知らなかったってことは、前はどうやって出入りしてたの?」

 

「あー、その…………まずペルソナを召喚して」

 

「うんうん」

 

「ペルソナの腕に乗って」

 

「うん?」

 

「入口に当たるまでブン投げる」

 

「ファッ!?」

 

「…………今までよく無事に帰れたな」

 

「切羽詰まってたんです深く突っ込まないでくださいお願いします」

 

 失敗した時の着地については思い出したくもない。

 

 小刻みに震えだした千雨の肩を、悠は優しく叩いたのだった。

 

 

 

 

 






 …………勘の良い方は既にお気づきかもしれない。

 ネギ少年、そろそろメルディアナの魔法学校を卒業しております。

(着々と近づいてくるフラグの足音)



 ちう様の戦闘シーンは待て次回!
(更新できるとは言ってない。サンタでサンバとムーチョするからね!)





アメノウズメ(千雨のペルソナ)、所持スキル】
◆アギ
◆ジオ
◆ディア
◆警戒
◆スクカジャ
◆マハラギ(New!!)
◆マハジオ(New!!)

【同、サポートスキル】
◆アナライズ






【硝子越しの摩訶不思議学園・ドロップアイテム】

◆うすうすマント:
 とても軽く、羽のように軽いマント。
 備考:特になし。

柳但(りゅーたん)の木刀:
 かつて剣豪が使っていたかもしれない木刀。達人が使用すると、刃がないのによく斬れるという。
 備考:一定の確率で取得経験値が二倍になる。





【おまけ】

ガッカリ王子「しっかし犯人今どこにいるんだろうな」

肉系女子「とりあえず千雨ちゃんの方には行ってないみたい。今日もメールの返事来てたし、無事だと思う」

ガッカリ王子「はー、意外とマメなのな、里中」

肉系女子「意外とはなんだ意外とは!」

シスコン番長「となると容疑者が警察に捕まるのは時間の問題か…………?」

ガチムチ皇帝「うーっす…………ねみぃ……試験終わったんだから、もうちっと休んでいたかったぜ」

休業中アイドル「こら完二、文句言わないの! 今日は千雨ちゃんの様子見に行くんだよね、先輩?」

シスコン番長「ああ。例え犯人と遭遇しなくても、あのままだとテレビの中でまた何かあるかもしれないし、余裕がありそうなら少し鍛えようとも考えてる」

熊田形態「ふっふーん! クマ今度こそ逆ナン成功させちゃるぞー!」

シスコン番長(クマの中身にまだ違和感しかない)

天城越え「とりあえずいつも通りジュネスに移動しよっか」

シスコン番長「そうだ、今のうちに電話電話っと…………」ピポパ


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