戦場最強の二人が学校で生活するそうです~魔術と機械のエージェント~   作:翠晶 秋

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機械の国の秘密
言い逃れ


 

表彰式。

俺たちは祭壇に立ち並び、表彰されていた。

 

「では、メダルを進呈をします。学園長、お願いします」

 

学園長がそれぞれ六つのメダルを、補欠のセルカを含めた六人の首にかけていく。

火、水、風、土をモチーフに紋様が描かれたメダルは、俺たちの胸元で誇らしげに輝いていた。

 

「俺、これあと三年くらい首にかけてていいかな」

「その時には既に卒業してるっスよ」

「誇らしいものだな。私は戦っていないが……」

「僕が、僕が入ったクラスが優勝……?信じられないや」

「ノアも、頑張り、ました」

 

興奮する仲間たち。

さてと、俺は俺の用事を片付けなければ。

 

 

 

 

「ふむ。ではノインス、まとめると君は自身のルーンを多く使える力を使って全属性の攻撃を使用としたところ、ルーンが暴発して自分でも予想していない光が生まれた、と」

「はい」

「無理があるだろう」

 

現在場所は学長室。

必死に考えた言い訳がばっさり両断された。

 

「そういうことに、しては貰えませんか」

「それも無理だ。このクラス内対抗戦は、研究所にスカウトするルーンの扱いに素質があるものを見極める目的もある」

「やっぱり、そうですか」

「暴発とはいえ、あの量の、しかも多種類のルーンを使うなんて前代未聞だ。ノインス君には、しばらく研究者からの取材やスカウトが絶えないだろうな」

 

学園長は「そして」と付け足す。

 

「私の学園は在籍している生徒の方針は本人が望まない限り守ることにしている。君は、研究所に入りたいのか?」

「断固拒否します」

「そうだろう。その要望を、私たちは叶える。だから、ほとぼりが冷めるまで君にはルーンの使用を控えて貰いたい」

「そう、ですよね。わかりました」

「詳しい条件はここに記している」

 

渡された紙に書かれていたのは、『授業以外の平常時のルーンの使用は控えること』『ルーンを扱う場合は一回につき一つの属性のみ』『緊急時、担任レンナ、もしくは学園長ヘイストが許可してのみルーンの複数使用を許可する』

などなど。

 

「これら全て、問題無いな?」

「はい、ありません」

 

俺が招いた事態だ、文句は言えない。

 

「担当教師レンナ。これに関して思うところは」

「当人に無ければ私もありません」

「ならば、これより我が校の生徒ノインスに以下の規制を下す」

 

こうして、厳かな声で、俺のルーンの規制が決まった。

 

「行きたまえ」

 

レンナ先生と一緒に学長室を出る。

これで俺は、ルーンを一種類しか使えなくなってしまった。

 

「レンナ先生。クラス内対抗戦で優勝した報酬は、いつ選べるんだ?」

「えっと、三日後だね。あっ、この規制を無しにしてくれー、なんてのは許容できないからね!?」

「わかっている。そんな要求はしない」

「ほっ……」

「ただ、この学園のクラス制度を無くすだけだ」

「ふぇ?クラス制度を、無くす?」

「詳しいことは報酬の日に話す」

 

不安そうな顔をするレンナ先生をあしらいながら、俺は教室の扉を開けた───

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