戦場最強の二人が学校で生活するそうです~魔術と機械のエージェント~   作:翠晶 秋

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鷹の眼

 

「はーいみなさん、今日は転校生を紹介しまーす!」

「またですか、何回転校生来るんですか」

「もう三人目でスよ」

 

ホームルームの時間、レンナ先生より転校生が来ると告げられた。

今年は転校生が多いのか。

 

「では、入ってきてもらおうか!」

 

レンナ先生の合図で、扉が開く。

入ってきたのはさばさばとした銀髪に碧眼の男───

 

「ッ!?」

「え、どしたんスかノイン」

 

思わず席を立ってしまった。

信じられない。

まさか、やって来たというのか。

不適な笑みを浮かべながら、目の前の男は口を開いた。

 

「久しぶりだな、【銀弾(シルバー・バレット)】ノインス……」

「【鷹の眼(ホークアイ)】シャカ……!なぜ、貴様がここに!」

「知り合いスか」

「機械の国の、知り合いだ」

 

シャカ。

機械の国の一番のスナイパーを決める大会で、長年競って来た。

最後の試合は、俺の勝ち。

銀弾(ぎんだん)】の称号は俺のものとなり、二位のシャカには【(たか)()】が与えられた。

 

「機械の国、ねえ」

「…………?」

「まだ、あんな国に忠誠を誓ってるのか?」

「……どういう、ことだ」

 

教室が、しんと静まりかえる。

 

「戦争をしていて、だんだんと疑問に思ったんだ」

「ちょっ、シャカ君?ホームルームなんだけど……」

「うるさい黙れ!おい【銀弾】!お前は、考えた事はないのか?なんで俺たちは、機械と戦ってるのか!」

「………………」

「なんで機械と戦争しているときに、スナイパーを決める大会を開けるのか!」

「………………」

「なんで」

「黙れ」

「………………は?」

 

思いきりシャカを睨み付ける。

ここは、魔法が全ての国だ。

みんなを、祖国の厄介事に巻き込む訳にはいかない。

 

「要求はなんだ?この国に来た理由は?まさか観光と言うわけではないだろう」

「チッ……全部分かってたのかよ、胸糞悪ィ……。俺と決闘しろ、ノインス」

「決闘だと?」

「リベンジルールを行使する」

 

リベンジルール。

俺の国の、弱者が強者を乗り越えるためのルール。

一ヶ月に一回、何かの地位をかけて、個人で戦う事ができる。

 

「……ふっ。ふはは。良いだろう、リベンジルールを受ける。何をかけて戦うつもりだ?」

「お前の称号と俺の称号の交換」

「俺にメリットは?」

「負けたら、お前に忠誠を誓う。脳筋どもが集まるあの国に忠誠を誓うよりかはマシだ」

 

そこまでするとは。

よほど頭にきているのだと思われる。

 

「先生。すまないが、後片付けを頼む」

「えっ、なに、ノイン君、はっ、え?」

「闘技場を借りるぞ!シャカ、来い!」

「……ッ!!」

 

あわてふためく先生を置いて、俺とシャカは廊下に繰り出した───。

 

 

 

 

「……ここは?」

「闘技場だ」

「見れば分かる。学生の身分で、勝手に使って良いのか?」

「昔、異世界から人間が召喚されたらしい。その人間は王に裏切られ、そのショックから非行に走った。そして言ったそうだ」

「『ばれなきゃ犯罪ではない』」

「ッ」

 

なぜ、お前が知っている。

異世界など可能性から信じなかったお前が。

 

「俺もその話は知ってるよ。……もう、今までの俺じゃないんだ。お前を倒して【銀弾(シルバー・バレット)】を手にいれる!そして、妹と暮らすんだ!」

 

足元が盛り上がるのを感じ、咄嗟に横に飛ぶ。

盛り上がった土の槍が、今まで俺がいたところを串刺しにした。

 

「避けらルたか……。便利だよな、ルーンってのは。この国に来てから、必死に練習したぜ……お陰で!」

 

シャカが両手を前につき出す。

右手から放たれる炎が、左手から放たれる風に乗って勢いをまして俺を焼き付くそうとした。

氷のルーンで障壁を展開、なんとか相殺する。

 

「三属性までならルーンを同時に操れるようになったぜ」

「……そうか」

 

それは良かったな。

心の中で珍しく悪態をつき、ホルスターから愛銃を抜く。

 

 

銀弾(ぎんだん)】の恐ろしさを見せてやる。

 

 




二つ名は読み方が二つあります。

これがホントの『二つ名』ってな!
HAHAHAHAHAHAHAHAHA!

あれ?氷河期?
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