戦場最強の二人が学校で生活するそうです~魔術と機械のエージェント~ 作:翠晶 秋
ハッチを開け、俺は船の上部分に乗る。
心地よい海風が俺の黒髪を揺らし、肺に新鮮な酸素を届ける。
ぐっと背伸びをし、後ろを振り返れば、そこには上からの任務でやって来た国、『フォールン』が広がっている。
「ノイン、ついた、です?」
ハッチから声がかかる。
ノイン。正確には「ノインス」だが、それが俺の名前だ。
「あぁ。ついたぞ、ノア」
ハッチから一人、少女が這い出てくる。
蒼い目に白い髪。
目の色は、表現するならカイヤナイトだったか。
透き通った目がとても美しい。
ノアは海風を肺一杯に吸い込むと、俺に笑顔を向けた。
「早く、いきましょう」
「おっ、おおう。そうだな」
ちょっと見惚れたのは言うまでもあるまい。
◇
俺達はフォールンの繁華街を歩いていた。
途中クレープを頬張ったりして、のんびり満喫しながらとあるカフェに入ったのだが。
「あぁ~!ノイン、やっと来た!おっそいよ!もうパフェ食べ終わっちゃったよ!?」
店内に入るなり、女性の大声が響く。
イライラしながらも店員に謝り、早足でそいつのところへ向かう。
「店内で大声を出すな。客の迷惑になるだろう」
「えぇ~。だってノインが遅いのが悪いんだもぉーん」
「集合時間5分前のはずだが?」
「えっ。一時間くらい待ってたんだけど…」
目の前の金髪に翡翠色の目を持った女…いや、この小ささだと少女か。
名をナイアというこの少女は、腕時計を見て顔をひくつかせる。
「待って。私、待つためにポケットマネーでパフェ買ったんだけど…」
ちらりと隣に目をやれば、山積みになったパフェの空き容器。
「ちゃんと時間を見ていれば、こんな事にはならなかったな。その様子だと、財布の中身全部使ったんだろう?」
「う、う…うわぁぁぁぁぁぁ!」
「だから大声を出すな!」
パフェをノアと泣いているナイアの分頼み、席に座る。
パフェが届いて目を輝かせているノアに満足しながら、俺は
「んで、今回の任務、なんなんだ?いつもなら電信を使うだろう?」
「
「飲み込め!飲み込んでから喋れ」
「ごくん。あのね、今回の任務は、結構長期になりそうなんだよ。だから、電信じゃなくて直接伝えた方が良いって上が」
「…ふむ、そういうことなら。それで?任務の内容は?」
それまで賑やかだったナイアは急に静かになり。
「この国のルーンナイトを育成する学園。その地下に、なにやらとんでもないものが埋まってるみたいなんだよ」
「…なるほど。それを調査してこいって事か」
「んーん、違うの。今回のノインとノアに課せられた任務は…」
「その学園に入学して、しばらくの間ルーンナイトの卵として学園生活を満喫すること」
「………は?」
どうやら俺達は、学生になるらしい。
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