戦場最強の二人が学校で生活するそうです~魔術と機械のエージェント~ 作:翠晶 秋
授業が始まったは良いものの。
「ルーンの集めかたや使い方を説明されてないぞ…!」
「どうする、です?」
ルーンは学園では馴染みあるものらしいし、うっかり説明をし忘れたのかもしれない。
俺はライカに、ノアはセルカに指導をしてもらうことにし、離ればなれになった。
「ライカ、少しいいだろうか?」
「ノイン君。どうしたの?」
「ルーンの集めかたを説明されていなかったのでな、クラスメイトのなかで一番ルーンに精通していそうなライカに指導をしてもらおうと」
「わっ、ごめん!すぐに教えるよ!えーと…まずは、ルーンを見てごらん?」
言う通りにライカの目の前にあった氷の塊を見る。
水色のルーンが溢れている。
「それを、集めたい場所に力をいれて、引っこ抜くようなイメージでやってみて?」
例えるなら、電子回路を繋ぐイメージだろうか。
まず、自分を客観的に認識、氷のルーンを俺に移動させる…。
すると、ルーンは氷から徐々に俺の腕へと集まり、密集した。
「じょうずじょうず!次は使い方。集めたルーンに、強く意志を込める!…って、抽象的だよね。僕がやってみるよ」
そういうとセルカは氷のルーンを集め、一言『凍てつけ』と呟いた。
すると、セルカの手のひらからルーンが飛び出し、触れた地面に霜を降ろした。
「説明が難しいけど…こう『ぐっ』って感じ!ごめんね、良く教えられなくて…」
「充分だ。やってみる」
氷のルーンを腕に集め、手首から先が凍りつく未来を強く想像する。
すると、ルーンが手に密集し、次の瞬間には手首から先が凍りついた。
「…できちゃってる。あんな曖昧な説明だったのに」
「ふむ、これがルーンか。なかなか便利だな」
「すごいや!一瞬でルーンの扱いがわかるなんて────」
ドオン、と離れたところで音がする。
反射的に首を動かすと、人を飲み込めるサイズの火球を抱えたノアがいた。
「ノアも順調のようだな」
「えぇ…。僕、扱えるようになるまで3日はかかったのに…」
落ち込んでいるライカにお礼を言い、今度はレンナ先生のところへ向かう。
「ん、どったの?」
「ルーンの扱いがわかって、少しやりたいことが出来た。的をお願いしていいか?」
「お、早いね!いいよ、今作るね」
言うが早いか、先生がゴーレムを作り出す。
俺は両手を中に空間が出来るように合わせ、ルーンを寄せ集めた。
大気から風を、ゼータの近くの松明から火を、ライカのところから氷を、そして地面から土を。
人差し指と中指を伸ばし、ゴーレムに向ける。
イメージは出来上がった。後は強く想像するだけ。
「魔銃 【ルーン・バスター】」
たった一言。
それだけで人差し指と中指をレーンにするように岩の塊が射出され、ゴーレムの頭を粉砕した。
硬質な物と硬質な物とがぶつかったことにより産まれた轟音で、クラスメイトがこちらを向く。
そんななか、俺は。
「…ふむ、計算通りだ」
「「「「今何をしたの!?」」」」