ハイスクールD×D忌避されし存在   作:ダーク・シリウス

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七泊八日の宿泊(2)

その日の夜の食事は豪華だったの一言で終わる。兵藤家が保有する宿泊施設と言うだけあり、料理の質と量が一級品で60人分の料理を作り出され、それを食べて太鼓判を押す一同。主に和風を中心とする料理に鍋料理や寿司も用意されて、オグリキャップが美味しく何度もおかわりして食べたのは相変わらずであった。

 

他にもトレセン学園御一行以外の無料で宿泊できる権利を得た多くの者達も一緒に同じ時間帯で食事をしていた。

 

「こんな料理を兵藤家の人間は毎日食べているのかと思うとすごいよな」

 

「天皇家だから当然でしょう」

 

「・・・・・あれ、が?」

 

「辛辣な事を言っちゃダメよ」

 

「気持ちは分からなくはないがな」

 

トレーナー達とウマ娘達+αと別れてテーブルの前に腰を落とし、ワサビが入っている寿司は全て東条ハナに譲った。

 

「ちょっと、寿司・・・・・ああ、ワサビが嫌なのね」

 

「・・・・・」

 

ワサビ入りのアップルパイを食べたせいで、ワサビが心底から嫌いになったDのしかめっ面を見て東条ハナは全てを悟った。しょうがないともう一人分の寿司を他のトレーナー達にも分け合って食べてもらうことで消化した。

 

「ははは、D君はまだまだ子供だな。ワサビが嫌いなんて」

 

「・・・・・鼻の穴、口、ケツの穴、ワサビ、欲しい?」

 

「は、ははは・・・・・え、遠慮する」

 

「・・・・・毎日、ワサビ」

 

あーあ、知らないわ。と沖野への嫌がらせが始まりそうな予兆を前に他人事を決め込む東条ハナだった。

 

それからしばらく全体的に腹を満たして小休止の状態と雑談を交わすのが多くなったウマ娘達に、代表として東条ハナが前に出て全員の意識を集めさせた。

 

「あなた達、初日は思い思いに過ごせて楽しんだところだけれど、今日から七泊八日と長くここの旅館で遊んで過ごすだけなのは勿体ないから、明日からは合同トレーニングを取り組むことになったわ」

 

Dが指を弾き、東条ハナの横に魔法道具のガラス玉を召喚した。見覚えのあるウマ娘はそれだけで察した。

 

「体験したことがないウマ娘としたことがあるウマ娘はいるけれど、したことあるウマ娘がリードしてあげてちょうだい。いいわね」

 

「あのー、質問いいですか?」

 

涼子が挙手する。

 

「ウマ娘じゃない私達は自由行動でいいですか?」

 

「ええ、いいわよ。ただし、朝みたいな厄介ごとは自分達で何とかしてもらうことになるけれど」

 

「Dさんを借りれないですか?」

 

「彼と一緒に居たいなら、彼の手伝いをする以外できないわよ」

 

手伝い? 手伝えることがあるのだろうか。手伝えることがあるのか訊くと。

 

「・・・・・リーラ」

 

「はい、ご主人様」

 

大広間にはいなかったはずのメイドが呼ばれて間もなく忍者のごとく現れた。いつの間に、とびっくりする面々の視線を感じながらもDに注視するリーラ。

 

「・・・・・明日、昼食」

 

「勿論ご用意致します。ご要望があればなんなりとお申し付けください」

 

「・・・・・運動後、優しい。健啖家ウマ娘」

 

「かしこまりました。ご用意致しますのでお待ちしております」

 

Dにお辞儀して大広間から退室するリーラの後。何人かがDを見つめた。沖野が話し掛けた。

 

「Dくん。彼女がいきなりいて驚かないんだな」

 

「・・・・・? いた、食べている時も、後ろ」

 

「いたって、姿が見えなかったわよ?」

 

「・・・・・認識、できてない、それだけ」

 

えええ・・・・・。とDだけが何かわかった風に言われて困惑するばかりな沖野と東条ハナ。

 

「・・・・・見えない、マシ」

 

「見えないって、他にも何が見えていないと言うの? しかもマシって、見えない方がいいってわけ?」

 

他のトレーナーも二人の話に興味あると視線を送る。ウマ娘も耳だけ傾けて静聴してると、Dはこう言った。

 

「・・・・・怨霊、悪霊、地縛霊、幽霊、学園、たくさん」

 

「言わないでちょうだいそんなこと!?」

 

「は、はは・・・・・確かに見えない方がマシだなそりゃ」

 

「そうですね、はい」

 

「・・・・・」

 

「学校の七不思議も存在するわけですからね。否定はできませんでしょう」

 

その一つ、深夜になると学園を徘徊する白衣の女幽霊がいま一緒にいることを誰も気付いていない。

 

「因みにだがDくん? この旅館にもいないよな?」

 

「・・・・・判断、自由、でも、夜間、危ない」

 

別に怪談話をしているわけでもないのに、心なしか肌寒くなったような気がしてならないトレセン学園一行だった。

 

それから入浴時間。中と外側に風呂と温泉が設けられていてるが、女湯と男湯の間に混浴ができる浴場があることに全員は信じられなかった。

 

「混浴って、え、本当に入っていいの?」

 

浴場の前にメイドがいるので夏梅が質問すると、躊躇いなく頷いた。

 

「ええ、元々結婚した夫婦が宿泊する旅館であり、子宝が恵まれやすい、子供ができやすい効能の温泉が沸いております。―――あらあら、顔が赤いですね皆さん。しかし冗談ですよ? 普通に他の温泉と同じ効能の温泉ですので。そして入るためには男女別で下着を履かず浴衣だけ着て入るんです」

 

最初の説明で殆どの女性が耳まで真っ赤にした。が、冗談だとからかわれてますます羞恥で心がいっぱいになった。

 

「あ、あの・・・身体を洗う場所はどこですか?」

 

「女湯と男湯から混浴の浴場と通ずる扉があります。まずは頭と体を洗ってから、混浴場の脱衣場にある浴衣を着てお入りください」

 

理解したとDは先に男湯に入るその直前。足元の影に何かが潜り込んだ気配を感じた。なんだ? と見下ろす途中で一同の背後の床に魔方陣が浮かび上がり、見慣れた二人組が登場した。

 

「・・・・・なんで?」

 

「すまない、ここに4人が来ていないか」

 

「・・・・・4人? 楼羅達?」

 

兵藤源氏と式森和真。日本を統治する二大天皇家が前触れもなく現れたので、トレーナーやウマ娘、一般生徒の愛花達は驚き、堕天使陣営側の夏梅とラヴィニアもどうしてと不思議がった。祖父の発言には小首を傾げ見ていないという意味で首を横に振った。

 

「そうか・・・お前がこの旅館に数日宿泊することを知った途端、バカ息子の二人の娘も巻き込んで行方を暗ましたのだ。ここにいると思って先回りしたつもりが・・・・・」

 

そう言う事情だったのかと納得し、無造作に足元の影に両手を突っ込んで・・・何かを掴めたまま影から手を抜くと4人の少女達がヌルっと出てきた。

 

「・・・・・影に入ってた」

 

「あはは、いっくんにはバレてたよ楼羅」

 

「気付く人は気付きますよ悠璃」

 

「お久し振り兄さん」

 

「遊びに来ちゃった」

 

全員、悪びれるつもりもない態度でまた一同を驚かせたのだが、大股で近づく源氏の拳がブレたかともうと4人の少女の頭に拳骨を落とした。

 

「ぐっ・・・!!」

 

「「「いったぁー!!?」」」

 

「勝手に家から抜け出したバツだ!! お前達は兵藤家の皇女の自覚が足りん!! 自由気ままに行動されては日本国民達に示しがつかんではないか!!」

 

「・・・・・もう、地の底、奈落の底、落ちてる、変わらない」

 

ポツリと、だがしっかりと毒を吐いたジト目のDの言葉が源氏を沈黙させた。神妙な面持ちの和真がそう言ったDにフォローした。

 

「源氏殿は必死に改善しようと取り組んでいる。あまり責めないよう頼む。祖父であろう」

 

「・・・・・式森家、存在意義、よくわからない。ずっと引き籠り、何がしたい?」

 

「国をよくするために新しい魔法を開発している」

 

「・・・・・まずもっと、犯罪防止のための魔法を開発してほしい。国は人、人がいなければ国は成り立たない、お爺ちゃん、そう言ってた」

 

「「・・・・・」」

 

「・・・・・でなければ、絶対に変わらない。どっちも天皇家、否、無能家のまま」

 

バッサリと斬り捨てた。現当主達を相手に無能と断定したDに青褪めるトレーナー達。

 

「ちょ、ちょっとDくん。身内の話でも天皇家のお二人に無能呼ばわりするのは無礼じゃないか?」

 

「・・・・・4年前まで、トレセン学園、否、言わせない」

 

「・・・・・それは」

 

「・・・・・それに、四六時中、今も、警備、精神的、疲労困憊」

 

はい? とそんな声がどこからか漏れた。まさか、学園から離れていてもずっと何らかの方法で警備をしているのか? 信じられないことを訊いた気がする面々の中で源氏が訊いた。

 

「今は誰が警備をしている」

 

「・・・・・俺、魔法、分身体、他、小さな生物、変身、操作、学園の至る所、配置、魔力の消費、たくさん」

 

「・・・・・」

 

それが『千里眼の警備員』と呼ばれる所以だったのかとトレセン学園の関係者は初めて知った。しかもそれを一人で、4年間ずっと続けていたことも。

 

「・・・・・だから、切に、性欲の獣、監視、魔法、作れ、引き籠り魔法使い」

 

「・・・・・わかった。時間を要するが必ず開発する。約束だ」

 

「・・・・・今まで、あった、言われるまで、遅い。ノロマ無能家の最高魔法使い」

 

何時になく毒を吐くDから心なしか苦労感が滲み出ているような気がしてならない。くたびれたサラリーマンの背中のように。

 

「・・・・・遺憾、あの人・・・・・お母さん、頼む、お礼、手料理、多分、喜ぶ」

 

「・・・・・必ず伝える」

 

「・・・・・それと」

 

まだあるのか。もう不甲斐ないことを口に出されるのは止めて欲しいと思ったり思っていなかったりの二人にDの口から―――。

 

「・・・・・旅は道連れ世は情け、入る、風呂」

 

「「・・・・・なに?」」

 

カポーン・・・・・。

 

広々とした中には様々な湯船があり、サウナも備わっている。外にも出られそこから海が眺められるようになっていた。当然ながら、女湯は混浴場と挟んだ設計で造られているために覗きはできない。

 

「おー、良い眺めができる温泉だな」

 

「確かにそうだな」

 

「夜の海と夜空の星が綺麗ですね」

 

「君達には感謝しないとな。誘われなかったらこの景色が見られなかったよ」

 

沖野達も入っていて、Dと同じ景色を見る。すると後から入ってきた他の客達がはしゃいで入ってくる。Dは気にせず源氏と和真と湯に浸かっていた。

 

「よっしゃー! 俺が一番風呂だー!」

 

「いや俺様だ!!」

 

「ちょっと二人とも、他の人もいるんだから騒いだらダメだよ!」

 

「まったく・・・・・あっ」

 

「どうした直江」

 

「ふぉっふぉっふぉっ、これはこれは、奇遇なことに珍しい者がおるではないか」

 

ドボーン!!

 

「おわっ、おいお前達! 飛び込んで入るのはダメじゃないか!」

 

「・・・・・ 」

 

「あっ・・・・・」

 

二人分の飛び込みで弾けたお湯がD達に掛かり、Dが無言で立ち上がりお湯に飛び込んだ二人に近づく。もう止めるのが遅いと察した沖野の目の前で・・・少年達の脳天に思いっきりDの拳骨が突き刺さり、二人が飛び込むより激しく水飛沫が迸るほど湯船に沈めた。

 

「・・・・・マナー、大切」

 

「いや、Dくん。聞いていない」

 

気絶して湯に浮かぶ名も知らない少年達が、友人と思しき別の少年達が謝りながら脱衣所へ運んで行った。

 

「うむうむ、おぬしの孫はあれから立派に成長したようじゃの源氏殿」

 

「・・・・・素直に喜べぬのが複雑極まりない」

 

「昔のままよりはよかろうて。自分の意志で動き、しっかり相手に思いを伝えるようになれば御の字じゃぞ」

 

「・・・・・」

 

それでも過去のことを思えばDには申し訳ないばかりでしかない。今だって兵藤家の監督不行き届きで大いに苦労を掛けているのだから。

 

「どうして互いの孫より速く大人に成長したのかはわらぬが、生きる気力が芽生えておる。家族として今は見守れば良いのではないかの」

 

源氏の隣に戻ってくるDを見つめ、久し振りに会う川神鉄心とDは言葉を交わし始めた。

 

 

 

 

 

 

 

女湯の方では姦しい声が上がっていた。

 

「絶景絶景。たくさんの可愛い子ちゃんと入れて嬉しいな」

 

変態親父が言うだろう台詞を発するのは武神 川神百代。彼女にとってここは桃源郷であろう。

 

「マックイーン、混浴場に行こうよー。トレーナーがいるかもしれないよ」

 

「お待ちなさいテイオー。まだ洗い終えていないのですから」

 

「ダイヤちゃん、Dトレーナーさんがいるかも! 行ってみよう!」

 

「待ってキタちゃん。男の人と入るのが初めてだから心の準備が・・・・・」

 

「Dトレーナーさんと混浴・・・・・」

 

「夏梅、昔のようにDとお風呂入るのです」

 

「昔って、あれは事故でしょ! ちょっとラヴィニア!!」

 

チームシリウスのウマ娘の殆どが混浴場へ足を運び、Dと一緒に入れる滅多にない機会に今日体験しようとついていく少女達。しかし、既に混浴場には兵藤家の皇女達がスタンバイ中。混浴を可能にする浴衣を着て、男湯に繋がっている扉を体が見えないほど真っ白な湯に浸かりながら見ていた。混浴は天井がなく高い壁張で隔離され海を眺めながら入れる混浴となっている。

 

「いっくん、来ないかな~」

 

「来てくれたら久し振りですね」

 

「浴衣を着てお風呂に入るなんて新鮮ね聖華」

 

「男の人も浴衣を着て来るなら恥ずかしくもないわ」

 

女湯と繋がっている扉が開かれ、浴衣を着た多くの少女達も混浴場に足を踏み入れ、4人から少し離れた位置で湯に浸かった。それでもまだ意中の人が来ないので、今日は来ないのかと残念がる時。男湯の扉がガチャッと開き・・・・・待ちわびた真紅の長髪、眼帯を付けずに両の眼を見せる男Dが入ってきた。

 

「・・・・・いた、やっぱり」

 

「いっくんー!」

 

「トレーナー!」

 

黄色い声をあげる一部の少女等。浴衣姿の彼は前を大きく開いて肩から脇腹にまで走る古傷に鍛え上げられた黄金比の体を伺わせる。さらに長い髪は、うなじが見えるほど纏め上げていた。さっきまで温泉に入っていたから身体は塗れているが、それがさらに格好よく色っぽさを醸し出して水に滴るいい男に出来上がった。

 

「・・・・・楼羅、お風呂に入ったいっくんって格好良くて可愛いだけじゃなくて、色っぽいもなんだね」

 

「いつも見慣れていない姿だからだと思います」

 

「な、何でドキドキしちゃうの・・・・・」

 

「・・・・・」

 

「ト、トレーナー・・・・・」

 

「す、素敵ですわ・・・・・一枚の絵にもなれますわよ」

 

少女達の反応を気にせず白い湯に入り―――悠璃に押し倒された。

 

「いっくんと久し振りのお風呂だぁー!!」

 

「こら悠璃!!」

 

白い湯の中で体を小さくし、悠璃の手からすり抜けて誰かの前に顔を出したら。

 

「・・・・・」

 

「・・・・・」

 

顔が赤いグラスワンダーと目が合いながらキタサンブラックに回収された。

 

「この子、Dトレーナー? ちっちゃくなってるよダイヤちゃん!!」

 

「か、可愛い・・・・・」

 

「ちょっと、アタシにも触らせてよ!」

 

ダイワスカーレットも伸ばした手でDを胸の中に抱きしめ、ご満悦な笑みを浮かべる間もなく。

 

「Dさん、こっちに来ようね~」

 

前上涼子の手で奪われ、豊かな胸に押し潰される格好になった。

 

「何するのよ。いま、アタシが抱き締めていたでしょうが」

 

「Dさんは人気者だがら独り占めはできないよ?」

 

文句を言うダイワスカーレットと奪われまいとする涼子の胸の間に挟まれ、柳眉を寄せるD。

 

「トレーナー、胸に挟まれても平然と言うか鬱陶しそうな顔をしてるのってやっぱり」

 

「性欲が欠乏してるか、単に邪魔な脂肪の塊としか思っていないんじゃないかな」

 

「いっくんを返せお前らー!!」

 

そこで、楼羅の説教から逃れた悠璃がダイワスカーレットと涼子に飛び付き、その反動で明後日の方へ飛ばされたDはナリタブライアンとビワハヤヒデの前に落ちた。

 

「トレーナー、災難だな」

 

ナリタブライアンの両手で受け止められ、こくりと頷くD。ふと、ビワハヤヒデの髪を見て元に戻っていることに気付いた。

 

「・・・・・手入れ、する?」

 

「お願いするDトレーナー」

 

元の身体の大きさに戻ったDの背中から金色の翼が生え、ビワハヤヒデを掬い上げるように持ち上げると宙で浮く翼の椅子に座らされるビワハヤヒデの後ろにいるDが、スーパー癖毛を仙術のオーラを帯びた手で梳かし始める。二人以外の一同がその様子を見守ること数分、手入れを施されたビワハヤヒデの髪は撫でるだけでサラサラと零れ落ち、癖毛が一本もない毛質になった。

 

「・・・・・終わり」

 

「ありがとうDトレーナー。またよろしく頼む」

 

「・・・・・ん」

 

ビワハヤヒデの頭を自然の流れで撫でた後、彼女と一緒に湯船に入り直すとナリタブライアンが金色の翼を背に預け、Dの隣にビワハヤヒデ共々居座った。

 

「ん、お湯と比べると温かさが違うのがわかるな」

 

「・・・・・そう」

 

「・・・撫でるな。他の奴らにしてやれ」

 

羨望と嫉妬の視線を向けて来るウマ娘達に今気づいた時だった。男湯の扉が勢いよく開き、さっき殴り倒したマナー違反の名も知らぬ少年や小柄な少年が素っ裸で飛び込んできた。

 

「男の夢の混浴ー!!!」

 

「女の子の裸を拝めるチャーンス!!」

 

『っ!!?』

 

全員の目が下半身についているモノまで視界に入れてしまい、甲高く悲鳴を上げる少女達。魔力で白い湯を水球に操作して二人の少年を水球の中に閉じ込めた矢先、一瞬で凍り付いたら4人の皇女が海の方へ掌で吹っ飛ばすと空から現れる夏梅のグリフォンが氷塊を海の方へと蹴り飛ばした。

 

「・・・・・緩んでいた、警戒、ごめん」

 

「男の子はえっちなのですよ。Dもそうなのです?」

 

「浴衣を着ずに入ってくるなんて思わなかったって。それと本人の前で聞くのはどうかと思うわよ」

 

「えっちないっくんでも私は大丈夫!」

 

「悠璃、それを誇らしく言うものではありませんよ」

 

「人生で初めて嫌なモノみちゃった・・・最悪」

 

「目の保養となるモノを見て記憶から抹消したい・・・・・」

 

慣れた連携で不届き者を成敗したこの場限りの強者7人。

 

「でも今みたいなのが兵藤家の人間が、Dが来るまで横行していたなんて思うと最悪ね」

 

「・・・・・遠慮、不要、制裁、可能」

 

「Dは女の子の為に頑張って偉いのです」

 

「同じ一族の人間として他人事ではありませんから、申し訳ない気持ちで胸がいっぱいです」

 

「それでいっくんが迷惑がっているんだから本当に最低だよ!」

 

「私達もそんな一族の人間だなんて・・・・・心底最悪な気分よ」

 

「はぁ~・・・・・赤の他人になりたい」

 

後に悲鳴を聞き駆け付けたメイド達が混浴場に来ては、浴衣を着ずに入った学生を知り対応が遅れたことに申し訳なさと、二人の学生限定で混浴場の出入りを厳禁にした。学生が通う学園の長である川神鉄心からも謝罪を申し出た。

 

なお、就寝の時間では嫌な夢を見そうで眠りたくない少女達がDの天使の翼で寝たい強い要望に、大広間を借りて大きく広げたDの翼の上+侵入不可の結界を張って眠った。

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