星の海へ   作:ステルス兄貴

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二百六十三話 第九管理世界での戦い

 

 

ミッドチルダをアクエリアスの水没から救うためにまほろばは、管理局の艦隊に協力し、まず第九管理世界を拠点とする敵艦隊の殲滅作戦を開始した。

 

管理局艦隊を迎え撃つディンギル軍はこれまで管理局艦隊との戦いで連戦連勝をした強力な艦隊である。

 

それは管理局艦隊には無いハイパー放射ミサイルと言う強力な質量兵器と管理局にはない宇宙と大気圏内を飛行できる航空隊の存在が大きかった。

 

今回、管理局艦隊を迎え撃つザールたちディンギル軍はこの戦闘も簡単に終わると思っていた。

 

それは先陣を切る水雷艇の乗員たちも同じだった。

 

その水雷艇を迎撃すべくまほろばから出撃した航空隊は水雷艇の姿を捕捉した。

 

「敵、水雷艇発見!!」

 

ザールは水雷艇で管理局艦隊を挟撃する作戦を取った。

 

ただし、今回は管理局艦隊の数が数なだけに戦艦を中心とする主力部隊は出撃させずに水雷艇母艦のみを前衛に出撃させた。

 

ザールとしても水雷艇の雷撃で片が付くと判断していた。

 

「前方より左右二手に分かれて多数接近。只今より、コスモゼロ、コスモパイソン攻撃に入ります」

 

ティアナがまほろばに敵水雷艇の発見と航空隊はこれより攻撃に入る旨の通信を送る。

 

「ティアナ、例のミサイルは絶対に発射させないように‥ミサイルが撃たれる前に撃破して」

 

「了解」

 

ギンガからの返信を聞いて操縦桿を握る手にグッと力が入るティアナ。

 

「前方左右水平方向、九宇宙キロに水雷艇接近、全機攻撃態勢、安全装置解除。山本隊は左翼側の水雷艇、私の隊は右翼の水雷艇を攻撃する」

 

『了解!!』

 

ティアナは航空隊を二つに分けて水雷艇への対処に当たる。

 

「突撃!!」

 

「一機も通すな!!」

 

敵水雷艇へと迫る航空隊はパルスレーザーの掃射とミサイル攻撃で水雷艇を攻撃する。

 

上部に二基のハイパー放射ミサイルを乗せているだけで、自衛の用の武装を持っていないので、航空隊の的状態となり、次々と墜ちて行く。

 

「おい、どういう事だよ!?敵には宇宙空間で使える戦闘機なんてない筈じゃなかったのか!?」

 

水雷艇の乗員は隣に居る乗員に訊ねる。

 

「俺が知るかよ!?」

 

当然、その乗員もこれまで相手にしてきた敵が突然、戦闘機を持っていた理由なんて知る由もない。

 

「前からも来たぞ!!」

 

「避けろ!!」

 

「む、無理だ‥‥ぐぁぁぁぁー!!」

 

言い合っている間にもティアナのコスモゼロがその水雷艇を撃墜した。

 

 

移動要塞母艦 艦橋

 

「殿下、前衛の水雷母艦より入電です」

 

「なんだ?もう、決着がついたのか?」

 

ザールとしては敵艦隊殲滅の報告かと思ったが、内容は全然異なるモノだった。

 

「いえ、それが戦況は此方が不利のようです」

 

「なにっ!?どういう事だ!?」

 

「それが、奴らは戦闘機を使用して我が軍の水雷艇を撃墜している様です」

 

「戦闘機だと!?」

 

ザールは通信士からの報告に驚愕する。

 

「これまでの戦闘で奴らは戦闘機など使用していなかったではないか!?」

 

「は、はい。ですが、この報告に間違はないようです」

 

「くっ、一体何処から持ち出したんだ‥‥護衛機を送り出せ!!それと、戦艦部隊の燃料補給を急がせろ!!」

 

「は、はい」

 

ザールは出撃させるつもりがなかったため、戦艦部隊は燃料補給が行われていなかった。

 

しかし、敵がこれまで確認されていなかった戦闘機を用いている事から水雷戦隊だけでは荷が重いと判断し。戦艦部隊にエネルギーの補給を命じた。

 

その間も戦闘は続いており、ディンギル軍の水雷艇はまほろばの航空隊の手によって次々と堕とされており、艦隊になかなか近づけなかった。

 

それでもディンギル軍の水雷艇は航空隊の攻撃を受け、陣形が乱れても個々で艦隊への肉薄を試みる水雷艇もいた。

 

前衛のガイア以下の管理局艦隊も接近して来る水雷艇に対してジャスティス・カノンを放ち迎撃する。

 

まほろばの航空隊と管理局艦隊の砲火でディンギル軍の水雷艇は艦隊に近づけずに被害を増やすが、ザールが送り込んだ護衛機が到着すると戦況は一変した。

 

「護衛機だ!!」

 

「くそっ、やはり送り込んで来たか‥‥!!」

 

まほろばの航空隊は水雷艇の撃墜の他に護衛機の迎撃にも対処しなければならなかった。

 

護衛機を相手にすると、水雷艇への攻撃は手薄になる。

 

迎撃網が甘くなると水雷艇群はその隙を見逃さず、艦隊へと迫る。

 

「くっ、行かせるか!!」

 

ティアナはそう叫びつつ、急降下して一艇の水雷艇を撃墜するが、その時、ティアナのコスモゼロの背後から迫っていたディンギル軍の護衛機が背後からレーザー掃射してきた。

 

「ぐっ‥‥!!」

 

エンジンに当たらなかったが、コックピットを掠ったレーザー斉射はティアナの肩を撃ち抜いた。

 

コックピットのキャノピーもあって威力が減退した事でティアナの腕を吹っ飛ばすことはなかった。

 

「このっ!!」

 

ティアナは痛みを堪え、機体を反転させるとその護衛機の後ろに回り、パルスレーザーの発射ボタンを押す。

 

コスモゼロから放たれたパルスレーザーは護衛機に吸い込まれて行くと、被弾した護衛機はパッと火を噴き次の瞬間、爆発して四散した。

 

「うっ‥‥つっ‥‥」

 

ティアナの傷口からは鮮血が戦闘服の上まで滲んでくる。

 

だが、今は戦闘中なので傷の手当てをする暇もない。

 

ティアナが傷口を手で抑えながら戦場へ目をやると、二艇の水雷艇が防空網を突破して艦隊に接近していた。

 

管理局艦隊の艦隊は前衛に巡航艦三隻、その後ろにガイア、まほろばと続き、後衛にジャガーノートを守るような布陣で警邏艦七隻が陣形を組んでいた。

 

「しまった!!防空網を突破された!!」

 

二艇の水雷艇を追おうとするも護衛機が邪魔をする。

 

「くっ、邪魔な‥‥」

 

護衛機の妨害でティアナは艦隊に接近する水雷艇を撃墜する事が出来なかった。

 

「敵、小型艇二隻接近!!」

 

「弾幕を張れ!!」

 

最前列に居た巡航艦のウェールズはジャスティス・カノンを連射する。

 

運よく一艇の水雷艇をハイパー放射ミサイル発射前に撃墜する事が出来たが、残るもう一艇からはハイパー放射ミサイルが放たれてしまった。

 

「来るぞ!!撃て!!」

 

ウェールズは接近して来るハイパー放射ミサイルを撃墜しようとするも、艦橋下部に命中し、爆発した。

 

「前衛のウェールズが被弾、爆発しました!!」

 

「航空隊は!?」

 

「それが敵の護衛機の対処で防空網に穴が開いたみたいです」

 

「敵水雷艇群、接近してきます」

 

「主砲、三式弾撃て!!」

 

まほろばは対空砲で水雷艇の接近を阻み、航空隊も敵の護衛機と応戦しながら間隙を縫っては水雷艇を撃墜していくがやはり数が多い。

 

「くそっ、敵水雷艇の数が多すぎる」

 

「敵の護衛機も邪魔だ!!」

 

第一陣の時はディンギル軍も慢心していたのか護衛機なしで水雷艇の数もさほど多くはなかったが、第二陣では護衛機と数隻の水雷母艦に搭載されていた水雷艇を全て出撃したのか数が多い。

 

「敵の防空網を突破した!!突撃!!」

 

「あの艦を狙え!!」

 

「あちらの大型艦の方がよろしいのでは?」

 

航空隊の懸命は奮戦にもかかわらず、ディンギル軍の水雷艇は防空網を突破してガイアに狙いを定める。

 

前衛でもまほろばの方が艦の大きさとしても一番デカく、武装も強力だ。

 

ならば尚更、まほろばが狙われそうなのだが、

 

「あの艦の武装を見ろ!!例えハイパー放射ミサイルを放っても命中前に撃墜されるだろうし、接近し過ぎたらミサイルを発射する前に水雷艇自体が撃墜されるかもしれないだろうが!!」

 

「は、はい」

 

まほろばの大きさと武装にビビッていた。

 

なので、前衛の中でもまほろばに次ぐ大きさと武装を誇るガイアに狙いを定めてハイパー放射ミサイルを放った。

 

「ガイアに敵、高速飛来物接近!!」

 

「いかん、ガイアを護るのだ!!両舷全速!!」

 

ガイアの右翼側にいた巡航艦アトラスが速度を上げてガイアの右舷側に出ると、側面にハイパー放射ミサイルを受ける。

 

「アトラス被弾!!」

 

ハイパー放射ミサイルを側面に受けたアトラスも爆発し、撃沈され左翼側からの攻撃もガイアの左舷側に居た巡航艦クルツがガイアを庇い被弾し、撃沈された。

 

「アトラスとクルツが‥‥」

 

「ガイアの盾に‥‥」

 

クロノを始めとするガイアの乗員は自分たちを守るために盾になった僚艦の行動に驚愕しつつも感謝をする。

 

(ありがとう‥‥君たちの犠牲は決して無駄にはしない。必ず‥‥必ず、敵を撃破してアクエリアスのワープを止め、ミッドを救ってみせるからな)

 

クロノは心の中で勇敢に戦い散っていった局員たちに固く誓った。

 

「くっ‥‥」

 

ティアラはコスモゼロのコックピットから二隻の巡航艦がガイアの盾になって撃沈される様を見て、思わず悔しさで顔を歪ませる。

 

今は防衛軍の軍人であり、管理局とは縁を切った筈ではあるが、古巣の艦がこうして撃沈される様子を見るのは流石に忍び難いモノがあった。

 

「‥‥」

 

一方、一連の激戦状況を少年は医務室のモニターから見て唖然としていた。

 

石田は戦闘が始まる前に一番小さな宇宙服を少年に着せていたのだが、少年の体形は地球で言うと小学生高学年くらいの大きさだったので、一番小さな宇宙服もブカブカであったが、無いよりはマシである。

 

戦闘が始まると石田は生活班の乗員に少年を任せて船室に連れて行ったのだが、少年は乗員の隙をついて船室から医務室へと戻って来た。

 

艦内が戦闘で混雑している中、同じ宇宙服を着た乗員たちが左右に行き来しているので、少年が通路に居ても誰も不審がる者は居なかった。

 

まほろばに迷い込んだ自分に食事を提供してくれたので、少年は石田に好印象を抱いたのだ。

 

無償で自分に食べ物をくれた事にも驚いたが、モニターに映るウェールズ、アトラス、クルツの行動にも少年は驚愕した。

 

他人を庇って自分が犠牲になるなんて自分の星では考えられない行動であった。

 

母国ディンギルでは権威がある上の者が下の者に命じれば、その力を恐れて自殺的な行動をとる者は居るだろう。

 

しかし、彼らは強制的ではなく、自発的に自らの身を他人を護るために捧げた。

 

少年には彼らの行動の意味が分からなかった。

 

ハイパー放射ミサイルを撃ち尽くした水雷艇は次々と撤退行動に入る。

 

これは母艦に戻り、ミサイルを再装填して再び出撃して来るだろうと航空隊のパイロットたちはそう判断し、追撃に入る。

 

護衛機も当然、その妨害に入る。

 

水雷母艦も対空砲で航空隊を牽制しつつ水雷艇の収容を行う。

 

再び出撃して来るのかと思いきや、水雷艇を収容した水雷母艦は反転して急いで撤退していく。

 

護衛機も水雷母艦の撤退を見届けると、次々と機首を反転して急いでその場から撤退していく。

 

「撤退?‥‥どうして‥‥」

 

コスモゼロのコックピットからティアナは敵の行動に困惑し、敵の意図を計りかねた。

 

『航空隊は全機、帰投せよ』

 

敵の撤退が確認されると、まほろばからこちらも撤退命令が出た。

 

ティアナも傷の手当、機体の補給があるので、航空隊はまほろばへと撤退していく。

 

「機体の補給を急いで、いつまた敵が来るか分からないわよ!!」

 

「了解‥って、副長!!怪我を!!」

 

「かすり傷よ」

 

「それでもちゃんと応急手当を受けてください!!」

 

航空隊のパイロットに負傷者が出る事を予見して格納庫には医務班が待機していたので、ティアナはそこで応急手当てを受ける。

 

「全艦、損傷艦乗員の救助にかかれ」

 

はやてが僚艦に救助命令を出すと、管理局の艦からは内火艇シャトルが発進し、宇宙空間に漂う巡航艦乗員の救助にあたる。

 

「何か静かすぎる‥‥敵の突然の撤退行動も妙ね‥‥」

 

まほろばの艦橋で、ギンガは敵の行動と戦場とはあまりにも不釣り合いなこの静寂に違和感を覚える。

 

「飛行長、航空隊の再出撃にはどれくらいかかる?」

 

『最低でもあと二~三十分はかかります』

 

命に係わる事なので、救助は一刻も早く行わなければならないが、此処は戦場‥‥敵がいつ戻って来るのか分からない。

 

救助作業中の局員たちは無防備状態の中、救助活動を行っている。

 

せめて彼らを守るために直掩機を出したい所だったが、航空隊の補給はまだかかりそうだ。

 

「艦長、敵に何か致命的なダメージを与えたんですか?」

 

そこへ、格納庫での応急処置を終えたティアナが艦橋に上がって来た。

 

「確かに水雷艇を多数撃破したけど、これが敵に対して致命的‥とは言い難いけど‥‥」

 

「救助の時間を与えている‥‥のでしょうか?」

 

「うーん‥フェイトさんの話を聞く限り、そんな相手とは思えない。だからこそ、この静寂が不気味に感じるの‥‥」

 

ギンガはジッと窓との外で行われている救助活動を険しい表情で見つめていた。

 

 

一方、ディンギル軍の移動要塞母艦の艦橋でも管理局が行っている救助活動をモニターで確認していたザールはニヤリと薄気味悪い笑みを浮かべていた。

 

彼らは救助活動の時間を与えた訳ではない。

 

宇宙空間で運用できる戦闘機を敵が保有していた事で水雷艇部隊に思った以上に損害が出た事と補給面を重視して撤退命令を出したに過ぎなかった。

 

(少数ながらもよくやるじゃないか‥‥)

 

此処までの戦いで小さな損害は出したが、連戦連勝だった事で彼らは完全に管理局の戦力を舐めていた。

 

今回も水雷艇部隊だけで勝敗はつくと思っていたぐらいだ。

 

それにガイアはディンギル星付近で一度撃ち落した相手でもあるし、寄せ集めの少数部隊など、取るに足らない相手だと判断していたのだが、連中はいつの間にか宇宙空間で運用できる戦闘機を用意しており、我が水雷艇部隊に大きな被害を出した。

 

護衛機部隊にも被害は出ている。

 

(まぁ、少しは手応えがないとつまらんからな)

 

「参謀」

 

「はっ!!」

 

「第二次攻撃隊の準備は整っているのか?」

 

「はっ、すべて怠りなく」

 

「よし、攻撃を開始しろ」

 

「はっ!!」

 

移動要塞母艦の右舷側に接舷し、補給を受けていた空母からは次々と大型戦闘機が出撃して行った。

 

戦闘宙域でもうまもなく、救助活動が終わろうとしていたその時、

 

「高速飛来物!!急接近!!」

 

「なにっ!?」

 

ガイアの観測員が悲鳴のような叫びをあげて報告する。

 

「あのミサイルか!?」

 

「いえ、大きさとエネルギー反応から高速艇の類と思われます!!」

 

「あのミサイルを搭載した小型艇か!?」

 

「いえ、それよりも高速で小型なモノです」

 

「まさか、ミッドを襲撃した戦闘機か‥‥い、いけない、現場はまだ救助活動中で、内火艇は非武装だぞ!!」

 

クロノは接近中の戦闘機の攻撃目標が次元航行艦ではなく、救助活動中の内火艇ではないかと思った。

 

「迎撃用意!!」

 

チンクが間髪いれずに指令する。

 

だが、それも間に合わない程のスピードで戦闘機隊は救助現場に殺到する。

 

敵戦闘機隊は内火艇に銃撃を加え、撃破すると、まだ救助活動中だった局員たちにもパルスレーザーの銃撃を加える。

 

更に救助活動支援のため、現場に赴いた警邏艦も大型戦闘機が搭載しているミサイル攻撃を受けて爆発炎上した。

 

現場に大きな二次被害を出す結果となった。

 

そして別の編隊はガイア、まほろばへと殺到する。

 

「非武装の内火艇を!?」

 

「作業中の人まで銃撃するなんて‥‥」

 

「随分と汚い真似をするじゃない」

 

彼らの行動に対して当然、管理局員ではないが、ギンガたちまほろばの乗員も怒りを抱く。

 

「敵機、接近!!」

 

「一機も生かして還すな!!主砲三式弾、パルスレーザー砲塔撃ち方はじめ!!」

 

「了解、主砲三式弾撃ち方はじめ!!」

 

ギンガにしては物騒な命令であるが、それほど彼女も彼らの行動に対して憤怒していたと言う訳だ。

 

三式弾は迫りくる敵編隊の真ん中で炸裂した。

 

まほろばから放たれた三式弾は先の戦闘で水雷艇を粉砕したように多数の戦闘機を粉砕する結果となった。

 

編隊の多数を失った戦闘機隊は次々と引き上げて行く。

 

「また撤退していく‥‥連中、今度は一体何を企んでいるのかしら?‥‥こうなったら‥‥艦長、私が敵を追尾します」

 

ティアナは敵の作戦そして、敵本隊を見つける好機と捉え、敵を追尾する旨を伝える。

 

「でも副長。貴女、怪我をしているじゃない。此処は飛行長に任せた方が‥‥」

 

「そうだよ、ティアナ。無理はしない方がいいよ」

 

ギンガとフェイトは負傷しているティアナを心配して止める。

 

「応急処置はしたので大丈夫です」

 

そう言ってティアナは艦橋を降りて再び格納庫へと走って行く。

 

「大丈夫かな?ティアナ‥‥」

 

フェイトは心配そうにティアナの後ろ姿を見送っていた。

 

「‥‥飛行長」

 

『はい』

 

「副長が敵の追尾に向かうから、飛行長は副長のサポートをお願い」

 

『えっ?副長が!?副長、怪我していませんでした?』

 

「うん。止めたんだけど、聞かなくて‥‥万が一の事もあるからお願い」

 

『分かりました』

 

ギンガは玲にティアナのサポートを頼み、彼女もそれに了承した。

 

格納庫へやって来たティアナは愛機であるコスモゼロの近くに玲が居ることに気づき、

 

「飛行長、どうしたの?」

 

「艦長から連絡を受けて副長のサポートを頼まれました」

 

「‥‥ギンガさんったら」

 

ティアナはボソッとギンガのお節介について呟く。

 

玲を後部座席に乗せてティアナのコスモゼロはまほろばを発進した。

 

ティアナのコスモゼロが発進したのを確認したギンガは、

 

「主砲に波動カートリッジ弾を装填」

 

うららにまほろばの第一~第五主砲すべてに波動カートリッジ弾を装填するように指示を出す。

 

「波動カートリッジ弾をですか?」

 

「そう」

 

「ですが、何故波動カートリッジ弾を?」

 

「いいから」

 

「は、はい。主砲に波動カートリッジ弾を装填」

 

うららからの命令はまほろばの主砲制御室に伝えられる。

 

「えっ?波動カートリッジ弾!?」

 

「敵の第二波が来たら、一発ずつしか撃てない波動カートリッジ弾よりも連射出来る通常のショックカノンの方が良いのに‥‥」

 

「艦長の命令だ!!急げ!!」

 

「は、はい!!」

 

砲術員は急いで波動カートリッジ弾を主砲へ装填していく。

 

一方、ティアナと玲を乗せたコスモゼロは救助作業を襲撃した大型戦闘機の後を追って全速で宇宙空間を飛行している。

 

「レーダーに反応。本機下部方向に敵の戦艦部隊を確認」

 

玲が敵の戦艦部隊発見を報告すると、ティアナがチラッとコックピットの外を見ると、ドウズ型重武装戦艦が五隻、カリグラ級中型高速戦艦が三隻出撃していくのが確認出来た。

 

「敵の第二陣ね‥‥現場ではまだ救助活動が終わっていないだろうから急がないと‥‥」

 

(でも幸いにもあの艦隊の中に水雷母艦の姿は無かったわね)

 

(水雷母艦、そして水雷艇‥‥いえ、あのミサイルは敵の切り札‥‥ここぞという所で出すつもりね)

 

(まだ体制が立て直しが出来ていない中であのミサイル攻撃を受けたら、いくらまほろばでもヤバいかもしれないわね)

 

さっきの戦艦部隊で管理局艦隊を撃破ないし十分に痛めつけた所を再び水雷艇からのハイパー放射ミサイルで決着をつけるつもりなのだと判断した。

 

追尾して来るコスモゼロの存在に気づいたのか、数機の敵機が反転してコスモゼロの迎撃に向かって来た。

 

それよりも先に、周辺の哨戒任務当たっていたのか別の大型戦闘機もコスモゼロに接近して来た。

 

「右後方三十度、敵機接近」

 

コスモゼロの後方につけた敵機からパルスレーザー斉射がコスモゼロを襲う。

 

ティアナは操縦桿を大きく左に廻すと、機体は左へと旋回し、反転すると敵機の後尾に食らいつくと、お返しと言わんばかりにパルスレーザーを敵機に叩き込む。

 

すると、パッと炎を噴き、敵機が爆散する。

 

「上方からさらに敵機三機!!」

 

玲が再び敵機接近の報告を入れる。

 

ティアナはそのまま機体をひねって急上昇し、敵機の上に出ると反転して急降下をしながら下方の敵機に向けてパルスレーザーを撃ち込む。

 

玲は操縦桿を握りながらパルスレーザーを斉射しているティアナの肩に巻かれた包帯から血が滲んでいるのを見つけた。

 

コスモゼロからのパルスレーザー斉射を受けた敵機はきりもみしながら爆散した。

 

「副長、血が‥‥」

 

玲がティアナに出血している事を言うと、

 

「傷口が開いたみたいね‥‥」

 

さっきの敵機の攻撃を回避するのと攻撃の衝撃で応急処置をしたティアナ傷口が開きそこから出血したのだ。

 

「大丈夫ですか?」

 

「ええ、幸い一人じゃないから」

 

当初はギンガからのお節介だと思ったが、今は玲の存在が心強い。

 

(でも、あまり時間はかけられないわね)

 

コスモゼロは速度を上げて戦闘で遅れた時間と距離を取り戻そうとする。

 

戦況もそうであるが、出血による意識喪失にティアナは若干焦っていた。

 

幸いコスモゼロはこれ以上、敵の妨害を受けることはなかった。

 

そのコスモゼロが捜しているディンギル軍の移動要塞母艦は第九管理世界の近くにあるアステロイド帯の中に潜んでいた。

 

そして、その移動要塞母艦では整備兵、兵士たちが慌ただしく艦内を走り回っていた。

 

「補給急げ!!」

 

「空母よりも水雷母艦の補給を優先しろ!!」

 

「ハイパー放射ミサイルの搬入を急げ!!」

 

「ったく、最初の水雷艇の攻撃で決着がつくんじゃなかったのか?」

 

中には愚痴りつつも補給作業を行う者も居た。

 

水雷母艦が移動要塞母艦に戻って来た後、ザールは、

 

「補給作業を急げ!!水雷母艦が補給終了と同時に第三次攻撃隊として出撃する。それが最後の止めだ!!私が直々に指揮を執る!!」

 

と、水雷母艦が戻って来た際に第三次攻撃隊を組織して、その攻撃隊の指揮をザール自身が執る事を指示した。

 

ザールは当初、この移動要塞母艦自体で総攻撃を行おうとした。

 

この移動要塞母艦自体もハイパー放射ミサイルを放つことは可能だからだ。

 

しかし、参謀からそれを止められていた。

 

水雷艇母艦が移動要塞母艦に帰還した際、ザールと参謀との間で以下のようなやり取りがあった。

 

「殿下、水雷母艦のエネルギー減少の報告が入っております。これ以上の戦闘は不可能です。それに搭載されている水雷艇の被害も多く、母艦同様水雷艇の補給もしなければなりません」

 

「水雷母艦が発進出来なければ、我が旗艦一隻だけでもいい、この手で彼奴等を叩き潰してやる!!」

 

「なりません殿下、大総統から賜った旗艦を敵弾に晒す訳には参りません」

 

「敵弾に晒すだと?バカを申せ。この旗艦で出て行けば一撃で彼奴等など、宇宙の藻屑に出来るではないか」

 

「それでも万が一の事がございます」

 

「母星ディンギルのそばで戦った時もこれまでの作戦でも彼奴等は赤子の手をひねるように造作もなかったではないか」

 

「それだからこそです。同型艦でなく、もしあの時の戦艦が生き延びていたのであれば、向こうも我々の手の内を呼んでいる筈です。現にこれまでの作戦で姿を見せなかった敵戦闘機群で我が水雷艇部隊は手痛い被害を受け、敵艦隊を殲滅できませんでした」

 

「う、うむ」

 

「その上で旗艦を前線へ出せば、何か新しい戦法、新しい兵器、何らかの対策がなされているものと考えなければなりません」

 

作戦参謀からそこまでの力説を受けては血気盛んなザールも思い留まった。

 

実際にまほろばの航空隊の迎撃で水雷艇部隊に多くの被害を出したのは当たっていたからだ。

 

だからこそ、ザールは多少時間と手間がかかるが、水雷艇母艦に補給をし直して再度出撃させる作戦をとったのだ。

 

補給作業が行われている中、ザールは移動要塞母艦の艦橋から、ドウズ型重武装戦艦のガルンボルストに移乗した。

 

 

「副長、どこまで行くんですか?」

 

敵機との戦闘で追尾していた敵を見失ってしまった。

 

玲はティアナの身を案じ、まほろばへ戻る事を含めて訊ねる。

 

「敵の本隊の位置を確認できるまでよ」

 

「ですが、副長‥‥」

 

「敵はまほろばの位置を正確に把握している‥‥でも、私たちはまだ敵の位置を確認できていない‥‥このまま戦闘が長引けば、まほろばは負けるかもしれない‥‥」

 

「‥‥」

 

ティアナの言葉に玲も納得する。

 

「副長、この先にアステロイド帯があります」

 

「アステロイド帯?‥‥姿を隠すにはもってこいの所ね」

 

ティアナはアステロイド帯が怪しいと判断して機首をアステロイド帯へと向ける。

 

その頃、まほろばでは、

 

「副長から連絡は?」

 

「まだありません」

 

「ティアナ、本当に大丈夫かな?」

 

ティアナからの連絡がまだ入らない事にフェイトは彼女の身を案じる。

 

「敵艦隊を発見!!距離九千宇宙キロ、まほろばの射程距離まで千八百宇宙キロ」

 

オペレーターの林が先ほど、コスモゼロとすれ違った敵の第二陣攻撃隊を発見した。

 

「艦長、やはり砲弾を波動カートリッジ弾から通常のショックカノンに戻した方がいいのではないか?」

 

うららが敵艦隊発見の報告を聞き、主砲に搭載されている砲弾の変更を具申するが、

 

「いえ、砲弾はこのままを維持」

 

しかし、ギンガは砲弾の変更を認めなかった。

 

「探知しているかもしれないけど、ガイアとジャガーノートにも敵艦隊の方位位置を通達」

 

「了解」

 

そして、ギンガはガイアとジャガーノートに敵艦隊の存在を通達した。

 

 

一方、アステロイド帯の中を飛行しているコスモゼロでは‥‥

 

「飛行長、ナビをお願い」

 

「了解。前方、小惑星多数‥‥右四十度旋回」

 

「了解」

 

「続いて左三十度旋回」

 

「了解」

 

左右に操縦桿を切るたびに加速度の衝撃がティアナの傷口に響き、出血量が増える。

 

ティアナは目が段々と霞んでゆき、眠気が押し寄せる。

 

「副長!!前方に岩塊接近!!距離十五、急速上昇を!!」

 

「っ!?」

 

玲の大声でハッと我に返ったティアナは操縦桿を思いっきり引く。

 

間一髪でコスモゼロは岩塊との衝突を避けた。

 

「副長、本当に大丈夫ですか?」

 

玲が心配そうに声をかける。

 

「だ、大丈夫よ、このくらい‥‥パルチザン活動している時に敵の司令官から頬を銃撃された時もあるんだから‥‥」

 

(いや、どう見てもきつそうですけど‥‥)

 

玲は心の中でつっこむ。

 

ようやくアステロイド帯から出ると、敵に発見されない様にコスモゼロの速度を落とす。

 

ティアナがコックピットの外の空間に視線を移すと、そこには船体の左右、上部に複数の戦闘艦の補給作業を行っているディンギル軍の移動要塞母艦を見つけた。

 

(居た!!やっと見つけたわよ)

 

(水雷艇母艦も‥居るわね。見た所、補給作業中みたいだけど、いつ作業が終わるのか分からない)

 

(補給作業で動けない今の内に‥‥)

 

ティアナは震える手でコスモゼロの通信機を作動させてマイクを取る。

 

「こちら、コスモゼロ‥‥敵本隊を発見‥‥水雷艇母艦が‥‥発進直前‥‥時間がありません‥‥まほろばからの現在位置‥‥主砲の最大‥射程圏内‥‥」

 

(くっ、目が‥‥意識が‥‥せめて敵の位置を伝え‥‥)

 

ティアナの意識がまた遠のく。

 

「副長!!副長!!」

 

玲が後部座席からティアラに声をかけ、負傷していない方の肩を揺する。

 

「うっ‥‥まほろばからの位置‥‥座標は‥‥」

 

玲の声と肩を揺すられた事で意識を取り戻し、続きの報告をするも手足の感覚がなくなり、そのまま意識を失う。

 

ティアナからの報告を受けたまほろばでは‥‥

 

「艦長、副長から通信です」

 

「スピーカーにして」

 

「了解」

 

『「こちら、コスモゼロ‥‥敵本隊を発見‥‥」

 

「ティアナ、見つけたんだ」

 

「‥‥」

 

フェイトはティアナが敵本隊を見つけた事に思わず歓喜の声を漏らすが、ギンガはティアナの様子が変な事に気づく。

 

(ティアナの声が苦しそうだし、所々声が途絶えている‥‥)

 

(妨害電波って訳じゃあなさそうだけど‥‥)

 

(まさかっ!?ティアナ、傷が悪化したんじゃあ‥‥)

 

士官学校で医療コースも受講していたギンガはティアナの声を聞いて彼女の傷が悪化して意識障害を起こしているのではないかと思った。

 

その間もティアナからの報告は続いた。

 

『水雷艇母艦が‥‥発進直前‥‥時間がありません‥‥まほろばからの現在位置‥‥主砲の最大‥射程圏内‥‥‥‥まほろばからの位置‥‥座標は‥‥』

 

肝心の敵本隊の座標を報告する前にティアナからの報告は途絶えた。

 

「ティアナ、ティアナ!!」

 

うららはティアナからの報告が突然途絶えた事に狼狽える。

 

「ぎ、ギンガ、どうしよう。ティアナが‥‥」

 

フェイトもうらら同様オロオロしている。

 

『こちら、コスモゼロ。報告を続けます』

 

すると今度はスピーカーから玲の声がした。

 

意識喪失したティアナに代わって玲が敵本隊の位置を報告したのだ。

 

『まほろばからの距離四万二千宇宙キロ、座標修正0.2!!艦長、急いでください!!』

 

「主砲発射用意!!最大射程で砲撃せよ!!」

 

「了解!!主砲発射用意!!仰角四十五度、方位三十、距離四万二千宇宙キロ、照準よし!!」

 

まほろばの五基の主砲が動き出し砲口が仰角を上げる。

 

 

ジャガーノート 艦橋

 

「艦長、まほろばがどうやら敵本隊の位置を特定した模様です!!」

 

「それはええんやけど、どうやって、ここから見えない位置の敵を攻撃するんや?」

 

「艦長、まほろばが攻撃態勢に入りました!」

 

艦橋のモニターにはまほろばの五基の主砲が旋回して砲身を上げる姿が映る。

 

「ま、まさか、ここから砲撃するんか!?」

 

まほろばの動きから現在位置から見えない位置の敵を砲撃する様にしか見えない。

 

「い、いや、流石にそんな事は‥‥第一届いて当たるんですか?」

 

グリフィスもあり得ない事だと思う。

 

「わ、分からへん‥‥」

 

しかし、はやてたちの想像を越えた攻撃を、まほろばは見せた。

 

クロノたちも同様にまほろばの行動を見逃さない様にジッとモニターを見つめた。

 

「主砲、射撃用意よし!!」

 

「撃て!!」

 

ギンガが発射命令を下すと、十五本の光弾は、無重力の宇宙空間で速度を落とす事無く、移動要塞母艦に向かって飛んでいく。

 

まほろばに自分たちの位置がバレ、波動カートリッジ弾が迫っている事を知る由もない移動要塞母艦は間もなく補給作業を終えようとしていた。

 

ザールが乗艦するガルンボルストも補給を終え、移動要塞母艦から離脱して僚艦の補給終了を待っていた。

 

するとそこへ、アステロイド帯の中を突っ切って十五本の光弾が自分たちに迫って来た。

 

「さ、参謀!!謎の飛行物体がこちらへ向かって来ます!!」

 

「な、なにっ!?」

 

第三次攻撃をザールが直接指揮するために移動要塞母艦の指揮代理を参謀が務めていたのだが、オペレーターからの報告に参謀は驚愕する。

 

(ま、まさか、我々の位置が敵にバレていたのか!?)

 

「か、回避を‥‥!!」

 

「だ、ダメです!!まだ補給作業が完全に終わっておらず、艦を動かす事は出来ません!!」

 

「なっ!?」

 

参謀はその報告に絶句した。

 

その間もまほろばの波動カートリッジ弾は移動要塞母艦へと迫り、遂に命中した。

 

一発目が艦首部に命中、続いて二、三発が上甲板に命中、四発目が側舷で補給中だった水雷艇母艦に命中、五発目は艦首部のドック内に停泊中だったドウズ型武装戦艦に命中、それ以降の波動カートリッジ弾も移動要塞母艦、補給中だった艦艇に命中し、移動要塞母艦はたちまち火だるまとなった。

 

エネルギーと弾薬に引火し移動要塞母艦の艦内では誘爆に広がり続け、波動カートリッジ弾が命中しなかった艦も移動要塞母艦の爆発による誘爆に巻き込まれ次々と爆発する。

 

移動要塞母艦、敵の艦船が爆発していくのを確認後、玲は救急キッドを使い、ティアナに応急処置をする。

 

「副長、副長!!」

 

「うっ‥‥此処は‥‥はっ、報告をしないと!!」

 

玲に声をかけられてティアナは意識を取り戻す。

 

「大丈夫です。報告は私がしました」

 

「私はどのくらい意識を失っていた?」「三十秒くらいです」

 

「敵は?」

 

玲がコックピットの外を指さすとそこには燃え盛る移動要塞母艦の姿があった。

 

「あれは、まほろばが?」

 

「はい。まほろばの波動カートリッジ弾です」

 

「そう‥‥ギンガさんとうららがやったのね‥‥」

 

結果を見届け、ティアナは安心したのか全身から力が抜けてまたもや意識を失う。

 

「副長!?」

 

玲は慌ててティアナの首の頸動脈に手を当てる。

 

一瞬死んでしまったのかと思ったが、ティアナの脈はちゃんと波打っていた。

 

「良かった。ちゃんと生きている‥‥でも、はやく本格的な治療をしないと‥‥こちら、コスモゼロ、波動カートリッジ弾は全弾命中、敵に甚大な被害を与えました」

 

『ご苦労様。副長の様子は?』

 

「意識を失っていますが、生きています。まほろばに帰還後、治療をお願いします」

 

『了解。コスモゼロは直ちに帰還せよ』

 

「了解」

 

玲はナビゲーター席の操縦制御に切り替え、ティアナに代わってコスモゼロを操縦し、まほろばへと帰還した。

 

一方、突然の砲撃で移動要塞母艦、そして補給中だった多くの僚艦を失ったザールは、

 

「殿下、早くこの場から離脱しなければ誘爆が本艦にも及びます」

 

「ま、まさか‥‥」

 

眼前で誘爆と爆発する移動要塞母艦と僚艦の姿を見てザールは茫然自失する。

 

「第二攻撃隊を直ぐに引き返させろ!!」

 

「は、はい」

 

ガルンボルストの艦長が、ザールに代わって指示を出し、管理局艦隊を攻撃に向かわせた第二攻撃隊を自分たちの下に呼び寄せた。

 

移動要塞母艦を始めとして多くの僚艦を失ったディンギル軍のミッドチルダ制圧艦隊は残存艦を纏めウルクへと帰還したのだった。

 

此処に第九管理局世界の戦闘は終結したのだった。

 

同僚を失い傷心のユーノ、そんな彼の身を案じたなのはの今後の進展について

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