星の海へ   作:ステルス兄貴

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二百八十四話 ディスティニー防衛戦の終結

 

 

銀河鉄道の始発駅である惑星ディスティニーと銀河鉄道の壊滅を目論んで、別宇宙から襲来してきたアルフォート星団帝国。

 

襲来当初は、その高い技術力で空間鉄道警備隊を圧倒し、いよいよディスティニー目前まで迫っていた。

 

だが、そんなアルフォート艦隊もアイアンベルガーの列車砲の攻撃とヒューベリオンの拡散波動砲の一撃で半数以上の艦艇を失った。

 

その後、コスモ・マトリックスを完全インストールしたビッグワンも参戦し、ディスティニー目前まで迫っていたアルフォート艦隊を壊滅する事が出来た。

 

これでディスティニーを救えたかと思えたが、ヒューベリオン艦長の良馬は釈然としなかった。

 

それはこれまでの軍人としての経験からくるものであった。

 

そして、その予想はあたった。

 

艦隊を全滅させた後、ディメンションホールが出現し、そこからアルフォート艦隊の本隊が出現したのだ。

 

本隊の旗艦は白色彗星帝国の切り札であった超巨大戦艦ガトランティス同様、巨大な戦艦を旗艦とした艦隊であった。

 

周囲には先ほど撃破したアルフォート艦隊の戦闘艦が多数同航している。

 

その巨大戦艦を見て、銀河鉄道管理局にある運行司令部、シリウス小隊の隊員たちは唖然とし、絶望感を抱く。

 

しかし、良馬たちヒューベリオンの乗員たちとベガ小隊の隊員たちは徹底抗戦の構えを取り、敵艦隊へと突入する。

 

そんな姿を見てシリウス小隊も一緒に敵艦隊へと向かう。

 

 

アルフォート星団帝国軍 ディスティニー侵攻艦隊本隊 旗艦 艦橋

 

「フォレシス様、やはり彼らはコスモ・マトリックスを解析していたのです。先遣隊は既に全滅‥進撃を中止してください。このままでは我々の被害も甚大なモノになります」

 

「‥‥」

 

巨大戦艦の艦橋にはトゥリルがおり、眼前の光景を見て驚愕と同時にある確信を抱く。

 

自分たちよりも先に銀河鉄道が存在する宇宙へと来て、銀河鉄道の拠点を次々と攻略し、最終目的地であるディスティニー目前まで先行していた先遣隊の姿は既になかった。

 

周囲の空間には艦隊を構成していたであろう残骸が漂うだけ‥‥

 

その事実からトゥリルは、妹のリフルが銀河鉄道へコスモ・マトリックスを提供し、銀河鉄道側がコスモ・マトリックスを解析し、既に武器にインストールしているのだと判断したのだ。

 

それ故に彼女はこれ以上の進撃は味方の被害を増やすだけだとフォレシスに進言する。

 

「フォレシス様」

 

「ふん」

 

しかし、フォレシスはトゥリルの進言を鼻で笑うと、指を触手の様に伸ばしトゥリルの首に巻き付けて彼女の首を締め上げる。

 

「ぐぁっ‥‥」

 

「黙れ、トゥリル」

 

「し、しかし‥‥」

 

「何故、我にたてつく?虫けらの様な貴様たち姉妹には失望した。思考など不要‥‥」

 

フォレシスの目が光ると衝撃波がトゥリルを襲い、壁に叩きつけられる。

 

「精神改造にまわせ」

 

「はっ」

 

フォレシスはトゥリルに洗脳処置を下すように命じ、

 

「ゴミどもを踏みつぶせ」

 

進撃を命じた。

 

 

ヒューベリオン 第一艦橋

 

「超巨大戦艦、並びにアルフォート艦隊。速度を増して進撃してきます」

 

「‥‥戦術長、先ほど撃破したアルフォート艦隊の残骸に向けて反重力感応器を打ち込め」

 

「反重力感応器を‥ですか?」

 

「ああ、本艦よりもビッグワンやアイアンベルガーの方が、防御力が低い‥‥特にアイアンベルガーは列車砲を連結しているせいで機動力も低くなっているから狙われる可能性が高い」

 

「了解」

 

「技師長」

 

「はい」

 

「敵巨大戦艦のウィークポイントを探知してくれ」

 

「了解。ですが、あの大きさの艦です。ウィークポイントを探知するには少々時間がかかります」

 

「機関部は恐らく後方にあるのだろうが、まずは攻撃能力を奪いたい。射撃管制箇所を探知してくれ」

 

「了解」

 

「反重力感応器、射出準備完了しました!」

 

戦術長のフェリシアがコンソールを素早く叩きながら報告する。

 

「よし、撃て!!」

 

良馬の号令と共にヒューベリオンの主砲から無数の特殊弾頭が宇宙空間へと放たれた。

 

弾頭は先ほどまで交戦していたアルフォート先遣隊の無数の残骸に次々と突き刺さると、青白いスパークを放ちながら強力な反重力場を展開し始めた。

 

その頃、アルフォート星団帝国軍との最後の決戦が始まろうとしている中、ビッグワンであるトラブルが起きていた。

 

『学、ちょいとめんどい事になってな‥‥』

 

「何かあったんですか?」

 

『急場しのぎのバイパス装置がさっきの戦闘でイカれちまった』

 

「今、撃てないんですか?」

 

『必ず間に合わせる』

 

「俺も手伝います」

 

ビッグワンの火器管制システムに不具合が生じてしまった。

 

暁たち整備員たちが急ぎ復旧作業を行っているが、人手は一人でも多い方が良いので、学も急ぎコンピューター車両へと向かい修理を手伝った。

 

 

銀河鉄道管理局の運行指令室でも巨大戦艦の内部構造の探知を試みようとしていた。

 

そんな中、運行指令室に入室する者たちが居た。

 

「ジュリア‥‥」

 

「「「ジュリア隊長」」」

 

「私たちの出番みたいですね」

 

意識不明の重体から奇跡的に意識を取り戻したジュリアはスピカ小隊の隊員たちと共に指令室に来たのだ。

 

その直後、アルフォート本隊の巨大戦艦、および周囲の護衛艦隊から雨あられのような光芒が撃ち放たれた。

 

宇宙空間を焼き尽くすほどの圧倒的なエネルギーの奔流がディスティニー防衛陣に迫る。

 

だが、その極太のレーザー群の大半は、反重力場によって密集し「巨大な盾」と化した残骸群に直撃し、あるいは軌道を大きく逸らされて宇宙空間で虚しく爆散した。

 

「よし、防波堤としては十分だ」

 

良馬が険しい表情のまま頷くと、メインモニターにビッグワンに乗務するシリウス小隊のバルジ隊長からの通信が入った。

 

『月村艦長、助かった!機動力が落ちているアイアンベルガーも無事だ』

 

「礼には及びません、バルジ隊長。しかし、あのデカブツをどうにかしなければジリ貧になるのは目に見えています。現在、ウィークポイントを探っているのですが、あの巨体なので、少々時間がかかっています」

 

『そうか‥こちらも厄介な事に先ほどの戦闘で、火器管制システムに異常が起きて、現在復旧作業中だ』

 

「主砲が使えないんですか?」

 

『ああ‥‥』

 

(これはマズいな‥‥)

 

ビッグワンも一時的はあるだろうが、戦闘不能状態となっていた。

 

一方、ディスティニーの銀河鉄道管理局運行司令では、スピカ小隊の隊員たちが巨大戦艦の内部構造の探査をしていた。

 

「超大型戦艦、メイン動力源及び予備システム五基を確認」

 

「推進装置大型三、補助二系統」

 

「狙撃対象外居住区と思われる部分を表示します」

 

モニターに超大型戦艦の構造図が表示される。

 

「赤い点滅がエネルギー制御システムです。これらを効率よく狙えば、戦艦そのものを破壊せずに進撃を止められます」

 

「最適な狙撃ポイントと順序を割り出して」

 

「了解」

 

居住スペース、エネルギー中継所の場所を探知したのだが、ハッキングがアルフォート星団帝国軍側にバレてしまい、これ以上の探知が出来なくなった。

 

しかし、探知出来た情報はヒューベリオン、シリウス小隊、ベガ小隊へと通達された。

 

「流石、情報戦のエキスパートだ。しかし、まだ情報が足りない‥‥」

 

綺羅がスピカ小隊から送られた情報を当てはめて敵戦艦のウィークポイントを探るがそれでもまだ情報不足であった。

 

そんな中、その巨大戦艦から通信が入る。

 

敵が最後通告でもしてきたのかと思ったが、通信を送って来たのはパルーム分岐点で行方不明になっていたルイであった。

 

ルイからの情報で敵の指揮官が居る場所は判明した。

 

スピカ小隊とルイからの情報を得て、コンソールに噛み付くようにデータを解析していた綺羅が声を張り上げた。

 

「艦長、出ました!敵超巨大戦艦の射撃管制中枢と思わしき、特異なエネルギー波長を特定!艦体中央部、ひときわ巨大な砲塔群の基部周辺です。あそこを叩けば、少なくとも敵の武器を封じることが出来ます!!」

 

「よくやった、技師長。通信長、ビッグワンとアイアンベルガーにもこの情報を共有しろ」

 

「了解」

 

沙織がビッグワンとアイアンベルガーに綺羅が解析した情報を送る。

 

(ドレイク隊員が生きていたのは僥倖だが、彼女はまだあの巨大戦艦の中に居る‥‥)

 

(敵中に単独で居ると言う事は、彼女の身が危険である事にはかわりない)

 

敵中で単独潜入をしているこの状況は、暗黒星団帝国との決戦時に単独で敵本星に残ったサーシアを彷彿とさせる状況下であった。

 

あの時は、雪風・改と敵本星でサーシアに協力する人物たちが居たので、無事にサーシアを救出する事が出来た。

 

しかし、今の状況は雪風・改もなければ、あの巨大戦艦の内部にルイの味方が居るとは思えない。

 

彼女を救助しつつ敵の侵攻を止めるのはかなり難しい状況だ。

 

『月村艦長』

 

良馬がこの状況下でどのような作戦を立てればディスティニーを救う事が出来るのか頭を悩ませていると、バルジから通信が入る。

 

「バルジ隊長」

 

『これより、ビッグワンはルイ・フォート・ドレイク隊員の救助及び敵司令官との停戦交渉のため、敵巨大戦艦へと突入します』

 

「分かりました。では、突入口は我々が切り開きます」

 

『ありがとうございます』

 

良馬とバルジは互いに敬礼をして通信を切る。

 

バルジとの通信を終え、良馬は艦長席の手すりを強く握り締め、鋭い眼光を正面の巨大戦艦へと向けた。

 

相手はかつての白色彗星帝国を彷彿とさせる規格外のバケモノだが、決して退くわけにはいかない。

 

自分たちの背後には、守るべき銀河鉄道の要である惑星ディスティニーがあるのだ。

 

「戦術長、目標、敵超巨大戦艦の中央部!主砲、および全ミサイル発射管を開け。照準を急げ!」

 

「目標、敵戦艦中央部!主砲、照準良し!ミサイル発射管、全門開きました!いつでもいけます!」

 

「よし、侵略者たちに、地球防衛軍軍人の意地を見せてやれ。全門、撃てぇっ!!」

 

良馬の咆哮と共に、ヒューベリオンの全砲門が一斉に火を噴いた。

 

宇宙の暗闇を切り裂くような眩い閃光の束と、尾を引く無数のミサイル群が、圧倒的な質量を誇るアルフォートの超巨大戦艦へと一直線に向かっていく。

 

ヒューベリオンの主砲から放たれた極太のエネルギービームと、宇宙空間に幾何学的な軌跡を描く無数のミサイル群が、アルフォート超巨大戦艦の中央部へと殺到した。

 

圧倒的な質量を誇る敵艦の装甲に着弾した瞬間、宇宙の闇を真昼のように照らし出す巨大な爆発の閃光が連続して発生した。

 

「全弾命中!敵巨大戦艦の装甲に着弾、第一、第二装甲を貫通!中央部砲塔群の基部に誘爆が発生しています!」

 

戦術長のフェリシアが、コンソールの激しい警告音の中で歓喜の声を上げる。

 

モニター越しに見る敵巨大戦艦は、その威容を誇っていた中央部から黒煙と青白いプラズマの炎を噴き上げていた。

 

強固な外部装甲がひしゃげ、内部の構造物が剥き出しになった巨大な「風穴」が開いている。

 

「よし、第二射用意!ビッグワンの突入ルートを完全にこじ開けるぞ!対空戦闘にも備えろ、敵が黙って見過ごすはずがない!」

 

良馬の鋭い指示が飛ぶと同時に、ヒューベリオンは次弾装填へと移行する。

 

一方、アルフォート星団帝国軍 艦隊旗艦の艦橋では、艦内全域にけたたましい警報が鳴り響き、艦橋全体が激しい振動に見舞われていた。

 

「くっ‥‥被害状況は?」

 

フォレシスはヒューベリオンからの攻撃による自艦の被害状況を訊ねる。

 

「艦体中央部、射撃管制中枢付近に直撃!外装甲が突破されました!内部区画への被害拡大中!」

 

「火器管制システムに異常発生!!射撃不能!!」

 

「ええい、小癪な羽虫どもめ‥‥!!」

 

フォレシスは忌々しげに顔を歪め、玉座の手すりを強く叩きつけた。

 

彼にとって、圧倒的な力で蹂躙できるはずの次元の低い存在から、自身の座乗艦にこれほどの傷をつけられるなど屈辱以外の何物でもなかった。

 

「あの忌まわしい光を放つ艦か‥‥迎撃網を厚くしろ!艦載機を全機射出!護衛艦群も密集させろ!!一隻たりともこの神聖なる我が艦に近づけるな!!」

 

フォレシスの号令により、超巨大戦艦の無傷なハッチから、羽虫の群れのように無数のアルフォート戦闘機が吐き出されていく。

 

「敵、艦載機の射出を確認!!」

 

「迎撃用意!!」

 

「対空戦闘用意!!」

 

「航空隊も発進準備!!」

 

巨大戦艦からの艦載機の射出を確認した良馬は迎撃の指示を出した。

 

その頃、ビッグワンのコンピューター車両では、学と暁たち整備員による決死の復旧作業が完了しようとしていた。

 

「ショートした回路のバイパス、繋がったぜ!」

 

「こっちもシステムの再起動確認‥いけます!火器管制システム、オンラインに復帰しました!」

 

学が汗を拭う間もなくインカムに向かって叫ぶ。

 

『よくやった、暁さん、学!』

 

指揮車両に居るバルジの声には、確かな力強さが戻っていた。

 

『これより本艦は、ヒューベリオンが切り開いたルートを通って敵巨大戦艦内部へと突入する!スペース・イーグル発進!!ベガ小隊、援護を頼む!』

 

『了解した。バルジ、背中は我々ベガ小隊に任せろ!』

 

通信越しにベガ小隊隊長の村瀬の力強い声が響く。

 

アイアンベルガーもまた、その巨大な列車砲の砲身を敵迎撃部隊へと向けていた。

 

「ビッグワンより、艦載機の射出を確認」

 

「よし、こちらも航空隊を出すぞ!!コスモパイソン、出撃せよ!!」

 

ビッグワンからはスペース・イーグル、そしてヒューベリオンからはコスモパイソンが出撃した。

 

「対空戦闘開始!ビッグワンには指一本触れさせるな、弾幕を張れ!」

 

良馬の号令の下、ヒューベリオンに備え付けられた対空パルスレーザーが火を噴く。

 

アイアンベルガーの重厚な砲撃と合わさり、ビッグワンの周囲に近づこうとするアルフォート艦隊の艦載機部隊を次々と宇宙の塵へと変えていく。

 

『学‥‥』

 

スペース・イーグルのコックピットにてデイビッドが隣を飛行する学に通信を送る。

 

「なんでしょう?」

 

『ルイが‥生きていた』

 

「ルイが!?」

 

『ああ‥ルイは今、あの巨大戦艦の中に居る。ルイは危険を承知で敵艦の中から情報を俺たちに送ってくれた。だから、何としてでもルイも‥銀河鉄道も俺たちが助け出すぞ!!』

 

「はい!!」

 

デイビッドはルイから通信が送られてきた時、コンピューター車両に居た学にルイの生存を伝える。

 

スペース・イーグル、コスモパイソンは次々とアルフォート艦隊の艦載機を撃ち落して進んで行く。

 

「バルジ隊長、突入口への進路クリアです!」

 

「よし!機関最大!コスモ・マトリックス、出力上昇!」

 

宇宙空間を駆ける蒸気機関車‥ビッグワンの動輪が激しく回転し、コスモ・マトリックスの青白いオーラが車体を包み込む。

 

無数の光線が飛び交う戦場の中央をビッグワンは一筋の矢となって突き進んで行く。

 

迫り来る敵機を車体のエネルギーフィールドと対空砲で弾き飛ばし、目前に迫る超巨大戦艦の装甲の裂け目へと一直線に向かった。

 

「ルイ、待っていろよ、絶対に助け出すからな!」

 

敵艦の暗黒の裂け目を見据え、迫りくる敵艦載機を撃ち落しながらスペース・イーグルのコックピットで学は操縦桿強く握り締めた。

 

その頃、ルイはピンチに陥っていた。

 

巨大戦艦の内部から外部へ通信を送っていた事で、アルフォート星人に気づかれ、戦闘服に身を包んだアルフォート星人からの攻撃を受けた。

 

間一髪、攻撃を避けたが、右腕を掠めアンダースーツには血が滲む。

 

アルフォート星人は、次は外さないと言わんばかりに腕に装備されているビームニードルの発射口をルイへと向ける。

 

ルイは壁際に追い詰められ、逃げ場がない。

 

もうダメだと思った矢先、

 

バキューン!!

 

ビームガンの銃声がしたと思ったら、ルイにビームニードルを向けていたアルフォート星人がバタッと斃れる。

 

背後にはビームガンを構えたトゥリルが立っていた。

 

彼女は洗脳処置される前に隠し持っていたビームガンで自分に洗脳処置を施そうとした同胞を撃ち斃していた。

 

そして、ルイが脱出せずにまだこの巨大戦艦に残っている事を知り、彼女の下へとはせ参じたのだ。

 

「ルイ‥‥どうして‥‥?」

 

トゥリルとしてはルイがまだこの巨大戦艦に残っている事が信じられなかった。

 

時間の経過と共に脱出は困難となり、命の危険も高くなる。

 

その危険を承知で、ルイはまだ残っていた。

 

「トゥリル‥‥」

 

「何故、逃げなかった‥‥」

 

フォレシスから受けたダメージはまだ残っており、倒れそうになる所をルイは支える。

 

「この戦いを止めさせたいの‥‥」

 

「それは無理だ」

 

「何故?」

 

「言った筈だ。もう後戻りは出来ない」

 

「何故?何故!?何故!?みんながこんなに血を流さなければならないの?貴女の同胞だって沢山死んだ。リフルだって!!」

 

「‥‥」

 

「貴女が胸を痛めていない筈がないわ!!トゥリル、だって貴女は‥‥リフルのお姉さんなんだもの!!」

 

「‥‥そうだな‥‥行こう」

 

「ええ」

 

ルイはトゥリルを支えながら巨大戦艦の通路を歩きだした。

 

(果たしてフォレシス様を止める事が出来るだろうか?)

 

しかし、その一抹には艦隊総司令官であるフォレシスを説得できるだろうか?と言う不安があった。

 

先程、自分も先遣隊の全滅を理由に説得はしたが、結果は知っての通り、彼は自分の進言など歯牙にもかけない様子で、自分に洗脳処置を施そうとしていた。

 

それでも、これ以上同胞の被害を減らすために彼女は歩みを止める事は出来なかった。

 

 

ビッグワンは航空隊を先頭にヒューベリオンが作った突入口をひたすら走る。

 

「学、デイビッド、お前たちは先に行け」

 

『しかし‥‥』

 

「命令だ!!」

 

『隊長!!』

 

「ビッグワンは俺が守る。デイビッド、学、行け!!」

 

『『了解!!』』

 

学、デイビッドたちのスペース・イーグル、ヒューベリオンのコスモパイソンは先行し、ビッグワンはその後を追うが、瓦礫が前に立ち塞がる。

 

「主砲、撃て!!」

 

バルジは後一発しか撃てない主砲を惜しみなく打ち、瓦礫を吹き飛ばす。

 

それでもビッグワンの先頭車両は壁や柱などに当たり、先頭部分が損傷するが、それを気にせずにビッグワンは巨大戦艦の内部に強行着陸をした。

 

激しい金属の軋む音と鼓膜を劈くような轟音が敵巨大戦艦の内部区画に響き渡る。

 

火花を散らしながら、ビッグワンの車体は敵艦内の床材を大きく抉り、ようやく停止した。

 

先頭車両の装甲はひしゃげ、各所から白煙と蒸気が噴き出している。

 

「各車両、被害状況を報告せよ!」

 

バルジが各部の被害状況を訊ねる。

 

「機関室、無事です!出力低下はしていますが、まだ動けます!」

 

「医療車両、乗員に軽傷者数名。重傷者はゼロです!」

 

隊員たちからの報告を聞き、バルジは力強く頷いた。

 

「敵兵接近!!」

 

強行着陸をしたビッグワンにアルフォート星人たちは戦闘服を着て迎撃してくる。

 

「応戦用意!!」

 

客車の窓にビームライフルを構えたシリウス小隊の隊員たちは応戦する。

 

一方、先行して艦内部の通路を飛翔していた学とデイビッドのスペース・イーグル、そしてヒューベリオンのコスモパイソン隊は、ビッグワンの着陸地点とは別の地点に着陸していた。

 

「学!センサーに微弱な生体反応と、先ほどのルイの通信波長の痕跡を捉えた!この先のメインシャフトを上った先だ」

 

デイビッドの焦燥と興奮の入り混じった声が響く。

 

しかし、侵入者を排除すべく、アルフォート星人たちが多数行く手を阻む。

 

「ここは俺たちが引き受ける!学、お前はルイのところへ急げ!」

 

「デイビッド!それにみんなも‥‥」

 

「いいから、行けぇ!!俺も後から追いかける‥‥」

 

「賭けますか?」

 

「ああ、いいぜ」

 

学は、コスモガンを手にして、一人駆け出だして行った。

 

その頃、巨大戦艦の玉座が鎮座する旗艦艦橋では、

 

「何事だ?この騒ぎは?」

 

玉座に座るフォレシスは、艦全体を揺るがす振動と警報音に不快感を露わにしていた。

 

「艦内に侵入者多数!!現在、同胞たちが応戦中の模様!!」

 

「なにっ!?この神聖なる我が艦に侵入者だと!?おのれぇ~直ちに排除しろ!!これ以上、虫けら共の好き勝手にさせるな!!お前たちも行け!!」

 

『はっ!!』

 

フォレシスは侵入者の報告を受け、大激怒し、艦橋員にも白兵戦に向かう様に指示を出した。

 

艦橋員たちが艦橋を後にすると、入れ違う様に重い金属の扉が開き、傷ついたトゥリルに支えられながらルイが姿を現した。

 

「フォレシス様‥‥」

 

トゥリルが顔を上げ、かつての絶対的指導者を睨みつける。

 

その姿を見たフォレシスは、忌々しげに目を細めた。

 

「トゥリル‥貴様には精神改造を施すよう命じたはずだが‥‥まさか、逃げ出したばかりか、その下等な虫けらまでをこの聖域に連れて戻ってくるとはな‥‥トゥリル、貴様も妹のリフル同様、完全に腐りきったか‥‥」

 

「フォレシス様、お願いです!!これ以上の進撃を中止してください!」

 

ルイもトゥリルの前に進み出て、声を張り上げた。

 

「これ以上の戦闘は無意味です!貴方たちの先遣隊は全滅し、今また、多くのアルフォートの民が血を流しています!私たち銀河鉄道も、貴方たちも、こんな殺し合いを望んでなんかいません!!」

 

「無意味‥だと?」

 

フォレシスの冷酷な声が艦橋内に響く。

 

「下等な虫けらが、我らアルフォートに意見するなど身の程知らずも甚だしい。我々は選ばれた高次なる存在だ。貴様らのような低俗な命を蹂躙し、この宇宙を我らが統べることこそが絶対の真理。血を流す? 虫けらを駆除するのに、殺し合いという言葉は使わん」

 

「そんな‥貴方は人の命をなんだと思っているの!?」

 

「ふん、貴様らの様な下等な虫けらには理解できぬだろうし、必要もない。ここで消え去るがいい」

 

フォレシスが手をかざし、ルイを串刺しにしようとする。

 

トゥリルがルイを庇うように前に出るが、満身創痍の彼女にそれを防ぐ力は残されていなかった。

 

(これまでか‥‥)

 

トゥリルが目を閉じた、その瞬間。

 

「そこまでだ!!」

 

艦橋の壁面を突き破るような爆発音と共に、煙の中から一人の青年が飛び出してきた。

 

その青年は紛れもなく空間鉄道警備隊、シリウス小隊所属、有紀学であった。

 

「有紀くん!!」

 

「遅くなってごめん、ルイ!」

 

学はルイとトゥリルの前に着地し、フォレシスへとコスモガンの銃口を向ける。

 

「命を虫けら呼ばわりするお前に、この宇宙を統べる資格なんてない!銀河鉄道は、俺たち空間鉄道警備隊が絶対に守り抜く!」

 

フォレシスは爆発の煙を払いながら、その目を怪しく青く光らせた。

 

「次から次へと‥‥どこまでも目障りな羽虫どもめ。よかろう、そのちっぽけな希望ごと、我が手で完全に握り潰してくれる!」

 

学とフォレシスが対峙している中、巨大戦艦の外では‥‥

 

 

ヒューベリオン 第一艦橋

 

「ビッグワン及び航空隊は敵戦艦の内部へと突入していきました」

 

オペレーターの百合亜が現状を報告する。

 

「よし、本艦はビッグワンが戻るまでこの宙域の安全を確保するぞ」

 

巨大戦艦の他に周囲にはアルフォート艦隊の戦闘艦が多数存在している。

 

向こうもやる気で、戦闘隊形をとっていた。

 

緊迫した空気が張り詰める中、オペレーターの百合亜がコンソールを叩きながら叫んだ。

 

「敵護衛艦隊、単縦陣から鶴翼の陣形へと移行! 多数の艦載機を伴い、本艦およびアイアンベルガーを包囲する構えです!」

 

良馬は艦長席から身を乗り出し、鋭い視線をメインモニターに向けた。

 

宇宙空間を埋め尽くすほどのアルフォート星団帝国の戦闘艦が、ヒューベリオンとアイアンベルガーに向かって迫ってくる。

 

「包囲網が完成する前に一角を崩す。右翼から回り込もうとしている敵艦隊の中央に砲撃用意」

 

ヒューベリオンの前部の主砲が旋回し、攻撃準備を整える。

 

「右翼の敵艦隊に主砲及びミサイル発射!!」

 

ヒューベリオンの砲門からショックカノンとミサイルが放たれ、アルフォート艦の装甲を容易く貫いていく。

 

連続する爆発の閃光が暗黒の宇宙を照らし出した。

 

しかし、アルフォート軍の数は圧倒的だった。

 

正面からは無傷の戦闘艦と無数の艦載機が、エネルギービームとミサイルの雨を降らせながら突撃してくる。

 

ヒューベリオンの波動防壁激しく発光し、艦橋全体が大きく揺さぶられた。

 

「シールド出力低下! 左舷被弾!」

 

「技師長、 シールドの位相を敵のビーム波長と同調させろ!!何としてでも持ちこたえるんだ!!」

 

「やっています!!ですが、この数では機関部の出力が追いつきません!!」

 

コンソールに噛み付くように操作しながら、綺羅が切羽詰まった声を上げる。

 

その時、ヒューベリオンの通信モニターに、ベガ小隊隊長・村瀬の獰猛な笑みを浮かべた顔が映し出された。

 

『ヒューベリオンばかりにいい格好はさせられんぞ。空間鉄道警備隊、ベガ小隊の意地、見せてやる!!』

 

「村瀬隊長!!」

 

『正面の目障りな大物は、アイアンベルガーが引き受ける。ヒューベリオンは艦載機と中型艦の相手を頼む!!』

 

「了解しました! 側面の援護はお任せを!!」

 

通信が切れると同時、アイアンベルガーの重厚な車体がうなりを上げた。

 

機動力を犠牲にしてまで連結された超大型列車砲の巨大な砲身が、アルフォート艦隊の中央部へと向けられる。

 

 

アイアンベルガー 指揮車両

 

「ターゲット、正面の敵戦艦群!!グスタフの発射用意!!」

 

村瀬の声が指揮車両内に響き渡る。

 

「充填率120%‥‥今だ、撃てぇっ!!」

 

グスタフから青白く極太のエネルギー波が放たれた。

 

一直線に伸びたその圧倒的な破壊の奔流は、行く手を遮るアルフォート軍の艦載機を蒸発させ、正面に陣取っていたアルフォート艦隊を一撃で宇宙の塵へと変えた。

 

「コスモ・マトリックスをインストールしていないとは言え、すごい威力‥‥」

 

ヒューベリオンの艦橋で百合亜が息を呑む。

 

「感心している暇はないぞ!」

 

良馬がすかさず指示を飛ばす。

 

「村瀬隊長が敵の中央部に風穴を開けてくれたんだ!!この機を逃すな!!機関最大、あの巨大戦艦の突入口から敵を遠ざけるように前進する!!」

 

「主砲発射!!」

 

「対空パルスレーザー、オート照準モードへ移行! 弾幕を張れ!」

 

「機関部、限界まで回せ!」

 

乗組員たちが一丸となって良馬の指示を遂行する。

 

ヒューベリオンはアイアンベルガーの砲撃で作られた空白地帯へと突入し、左右の砲塔から猛烈な勢いでビームの雨をばら撒いた。

 

群がってくるアルフォート軍の艦載機が次々と火ダルマになって散っていく。

 

「通信長、ビッグワンからの通信は?」

 

「まだありません! 巨大戦艦内部の強力なジャミングに阻まれているようです!」

 

沙織が通信モニターから顔を上げて報告する。

 

良馬は大きく深呼吸をし、前方でそびえ立つアルフォート艦隊の旗艦である巨大戦艦の威容を睨みつけた。

 

あの巨大な鋼鉄の腹の中では、今この瞬間も、学やバルジたちが命を懸けて戦いっているのだ。

 

「焦るな‥‥我々の任務は、彼らが戻ってくるまでこの宙域を死守することだ‥‥」

 

良馬の眼光が鋭さを増す。

 

「ディスティニーには、指一本触れさせん。全艦、攻撃の手を休めるな!敵艦をこの防衛線から一歩も通すな!!」

 

ヒューベリオンとアイアンベルガーの反撃により、宙域は幾千ものビームと爆発の光が交錯する、凄惨にして壮絶な死闘の舞台と化していった。

 

巨大戦艦の外部の宙域でヒューベリオンとアイアンベルガーがアルフォート艦隊との間で死闘を繰り広げている時、巨大戦艦の内部では学がフォレシスに何故、この宇宙へ侵攻し、銀河鉄道とディスティニーを破壊しようとしているのか、その理由を訊ねる。

 

「何故、銀河鉄道を狙う?」

 

するとフォレシスは学に向け、右手の指を触手の様に伸ばし彼の身体を締め上げる。

 

「ぐぁっ!!」

 

「フォレシス様、おやめください!!これ以上は‥‥」

 

「黙れ、トゥリル!!」

 

停戦を呼び掛けるトゥリルには目から衝撃波を出して彼女を壁に叩きつつける。

 

そしてルイには左手の指を触手のようにして牽制する。

 

「お前たちが張り巡らせてきた銀河鉄道網‥‥神経網のように伸ばした空間軌道‥‥それが、いたるところで我々の宇宙に干渉を始めている。排除すべきは銀河鉄道!!それが、我が主君が下した宇宙の均衡を保つための唯一の道!!」

 

フォレシスは何故、自分たちがこの宇宙へ侵攻してきたのかその理由を話す。

 

アルフォート星団帝国の国家元首曰く、アルフォート星団の宇宙にも異常な宇宙気象現象が起きており、その原因が銀河鉄道の路線拡大による干渉であるとの事だ。

 

しかし、それはあくまでもアルフォート星団帝国の国家元首の予測であり、アルフォート星団の宇宙の異常事態が銀河鉄道の路線拡大が原因であると言う確固たる証拠はない。

 

だが、アルフォート星団帝国の軍人であるフォレシスにとっては、国家元首の言葉こそ真実であると思い込んでいた。

 

フォレシスは話し終えると、学を宙に放り投げ、拘束を解いたと思ったらその伸ばした指で学の四肢を貫く。

 

「いやぁぁぁぁぁー!!有紀君!!」

 

学の四肢には風穴が開き、そこから血が流れ出ている。

 

ルイは学に駆け寄る。

 

「だ、大丈夫‥‥だよ‥‥ルイ」

 

学は何とか起き上がり、父の形見のコスモガンをホルスターから抜き、その銃口をフォレシスに向ける。

 

「みんなで‥‥守って来た‥‥父さん‥‥護兄さん‥‥ブルース‥‥仲間たち‥‥みんなで守って来たんだ‥‥銀河鉄道は人の心を‥想いを‥永遠に繋いで行く‥宇宙の全ての命を繋ぎ続ける無限の絆なんだ!!」

 

そう叫ぶ学であるが、やはり足を貫かれているのか力が入らず、両膝をついてしまう。

 

「有紀君!!」

 

ルイが慌てて学を支える。

 

「運命の守護者、我が主君こそが全てを司る。私は運命の使者なのだ」

 

「違う‥‥違う!!」

 

(運命は自分の力で変えられる筈だ)

 

学の脳裏に時の歪みで過去の惑星ハクメイで出会った兄が言った最後の言葉が過る。

 

「運命は自分の手で切り開くモノだ!!」

 

「ほざけ!!」

 

フォレシスが今度は学の頭を吹っ飛ばそうと腕を伸ばす。

 

「有紀君!!」

 

ルイが学を庇う様に抱き着く。

 

ザシュ‥‥

 

しかし、フォレシスの腕はルイの身体も学の頭を貫く前に止まる。

 

「うっ‥‥」

 

フォレシスの腹部にはトゥリルが伸ばした腕が突き刺さっており、ソレはフォレシスの身体を貫通していた。

 

「お、おのれ‥‥トゥリル‥‥」

 

「フォレシス様‥‥」

 

「うっ‥‥ぐぁぁぁぁぁぁー!!」

 

突如、フォレシスの身体が枯れるように細くなり顔がミイラのように変わると同時に体中から青い炎が出ると、フォレシスの身体全体を包み込む。

 

アルフォート星人は死ぬと身体から青い炎が出て全身を焼き尽くし、死体を残さない。

 

フォレシスの身体は青い炎に包まれたまま彼の身体を燃やし尽くした。

 

「トゥリル‥‥」

 

「これで良かったんだ‥‥ユウキ‥ルイ‥‥みんなの所に戻れ‥‥戦いは終わったのだ‥‥」

 

「貴女も一緒に‥‥」

 

ルイはトゥリルも一緒にディスティニーへ来ないか誘う。

 

彼女は上官であるフォレシスを殺した。

 

目撃者が自分たち二人だけとは言え、故郷に戻れば重い処罰が下されるかもしれない。

 

「いや、私はアルフォートの宇宙へ還り。そして皆に伝えよう‥‥」

 

それでもトゥリルはアルフォートの宇宙へと戻る決断する。

 

「必ずまた会いましょう」

 

「約束する」

 

トゥリルは通信回路を開き、周囲の友軍艦艇、そしてヒューベリオン、アイアンベルガーに戦闘終結の通信を入れる。

 

「全軍に告ぐ、総司令官であるフォレシス将軍は戦死した。これ以上の戦いは無意味だ。旗艦に居る乗員は直ちに退艦せよ。友軍艦艇は退艦者の救助を求む!!繰り返す、フォレシス将軍は戦死した!!」

 

トゥリルの通信を聞き、アルフォート艦隊の将兵たちは困惑した。

 

「フォレシス様が戦死した!?」

 

「今後の作戦はどうする?」

 

「フォレシス様が戦死してしまった以上、これ以上の作戦続行は‥‥」

 

「旗艦より、脱出カプセルの射出を確認!!」

 

「艦内各所で誘爆が起きています!!」

 

旗艦では誘爆と乗員たちが脱出している光景が繰り広がる。

 

「艦隊も既に約半数以下‥‥それに旗艦からの脱出者を抱えるとなると、これ以上の作戦続行は不可能だ‥‥」

 

目標は眼前にあるのだが、総司令官であるフォレシスが戦死し、艦隊も半数以上が沈められ、多くの退艦者を抱えての作戦続行は不可能と判断したアルフォート艦隊は戦闘行為を停止し、退艦者たちの収容作業に入った。

 

戦闘が停止し、退艦者の救助が行われたので、良馬も戦闘行為の停止を命じる。

 

それはアイアンベルガーも同様であった。

 

「攻撃中止、警戒態勢‥‥」

 

「了解」

 

「航空隊にも撤収命令を出せ」

 

「はい」

 

相手の通信が来たのだから、ジャミングも解除された事だろう。

 

沙織はスペース・イーグルと共に巨大戦艦の内部に突入したコスモパイソン隊に帰還命令をだす。

 

「おい、アンタ。戻らないのか?」

 

帰還命令が出て艦内の彼方此方で誘爆している中で、デイビッドはスペース・イーグルには乗らず、艦内の奥へと向かおうとする。

 

そんなデイビッドにコスモパイソン隊の隊員が声をかける。

 

「ああ、賭けているんだ。此処で戻ったら、賭けに負けちまうんでな」

 

「でも、危険だぞ?」

 

「大丈夫、帰りはビッグワンで帰るから、アンタたちは先に行ってくれ」

 

そう言い残し、デイビッドは誘爆する艦内の奥へと向かって行った‥‥

 

同僚を失い傷心のユーノ、そんな彼の身を案じたなのはの今後の進展について

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