星の海へ   作:ステルス兄貴

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二十六話 大和とヤマト

 

 

テレザート星の謎の爆発に巻き込まれ、再び艦に損傷を追った管理局のXV級次元航行艦クラウディアは一連の出来事を報告する為、母港であるミッドの本局へと帰還した。

ボロボロになったクラウディアの姿を見たドックの技師たちは一体何があったのかと、首を傾げた。

報告書については事前にフェイトとティアナが草案を纏めていたのでクロノはそれをチェックして自らの見解を追加して本部へと提出した。

提出された報告書と証拠物件の映像を見た管理局‥特に“海”こと次元航行本部は文字通り震撼した。

そして今、解析結果を披露しながらの対策会議が開かれている。

クラウディア艦長のクロノ・ハラオウンは元より、報告書の草案を作成し今回の航海に同行したフェイト・テスタロッサ・ハラオウンもオブザーバーとして末席に着いていた。

クロノは同会議で以下の報告書を提出している。

 

 

第102自然保護世界プレオはアンノウンⅠからのミサイルによる飽和攻撃よって世界全体が崩壊させられた可能性が高く、常駐していた局員や施設作業に従事していた作業員は全員が死亡したと判定せざるをない。

これらの事を踏まえ、ヒアデス付近で多発した輸送船や次元航行艦の遭難事件はこのアンノウンⅠからの攻撃を受けて撃沈された可能性が高い。

第102自然保護世界プレオを攻撃、同世界を破壊したアンノウンⅠのミサイル艦隊は、敵対勢力と思われるアンノウンⅡの一隻の戦闘艦と交戦したが、アンノウンⅡの戦闘艦から放たれたと思われる超エネルギー砲の砲撃により、全ての艦が撃破された。

しかもたったの一撃で壊滅させられた。

アンノウンⅠが撃破される直前に、傍受した艦隊内の通信内容の中に『ヤマト』と呼ばれる固有名詞が何度も登場しており、これらを察するにこの『ヤマト』と言う固有名詞はアンノウンⅡの艦名を表すものだと推察される。

補足として、『ヤマト』と言う固有名詞は第97管理外世界の日本地区においては幅広く知られており、古代に首都があった地域、第二次世界大戦の折、かの国が建造・保有した超大型の水上戦闘艦の名称でもある。

また、第97管理外世界の宇宙開発は、まだ同一恒星系内に無人探索機を送り出して運用しているレベルであり、第97管理外世界が建造・運用している可能性は極めて低い。

 

 

                           クロノ・ハラオウン提出の報告書より抜粋

 

 

 

 

次に会議室のスクリーンには、クラウディアが記録していたアンノウンⅠのミサイル艦隊とアンノウンⅡの戦艦との戦闘光景が映し出されていた。

アンノウンⅠのミサイル艦隊から放たれた大量の中小型ミサイルに対し、アンノウンⅡの戦艦は周りに吸着させていた鉱石をまるで操るかのようにしてミサイル攻撃を防いでいる。

おまけに吸着させていた宇宙鉱石はバキューム鉱石であり、本来ならばエネルギーを吸い尽くされるはずなのだが、アンノウンⅡは高エネルギー砲を撃てるほどの余裕があった。

そして、アンノウンⅡから放たれた凄まじいエネルギー量を持つ極大のビームがミサイル艦隊を飲み込んでしまった。

飲み込まれたミサイル艦隊は一隻残らず消滅してしまった。

映像に光学処理を施し、ゴーグルなしで見る事の出来る映像を改めて見直した管理局局員一同は驚嘆した。

眩い光の中でミサイル艦隊はまるで強い日差しにあてられたチョコレートかアイスの様にみるみるうちに溶けていき崩壊し消滅していった。

 

「このアンノウンⅡの艦船から放たれたエネルギー砲のエネルギー総量についてですが、何分、詳しいデータが採取できず推定となりますが、XV級が装備するアルカンシェルのゆうに十倍以上の威力があります。万が一これが本局に撃ち込まれれば、このミサイル艦隊同様、この一撃で本局は消滅するでしょう。なお、これはアンノウンⅠのミサイル艦が装備していたプレオを破壊した例の大型ミサイルを大量に撃ち込まれた場合も同じです」

 

クロノの報告に高官たちはやや懐疑的な表情だ。

今まで遭難した輸送船は当然武装はしておらず、ノアを含むXV級の次元航行艦は相手が多数だからやられた。

同数ならば負けるはずはない。

というのが異議の根拠だ。

あのミサイル艦隊と次元航行艦は、一対一、あるいは同数の艦隊戦をしたわけではないのだからその言い分にも理はあろう。

しかし、以前第58探査部隊と謎の艦隊(ガミラス艦隊)との艦隊戦を見たクロノは高官たちの意見にこそ懐疑的な顔をした。

 

「管理局、そしてアンノウンの艦船性能はひとまず置くとして、新たに遭遇したこの二つの勢力への対応を早急に決める必要があるでしょう」

 

伝説の三提督の紅一点、ミゼット・クローベルが静かに話す。

極めて強力な軍事力を持つであろうこの二勢力とどう向き合うかが、時空管理局の今後を左右するというのがミゼットの見解だ。

しかし、管理局高官の大半は何とかこの二つの勢力の技術の接収し、これらの本国を管理世界にいれようと模索していた。

かなりの強欲である。

 

「アンノウンⅠはプレオを破壊している事から、明確に此方を敵対してきていますから、管理局がとるべき態度は決まってくるでしょうが、アンノウンⅡに関しては、慎重に慎重を期するべきです。敵の敵とはいえ、管理局に味方するものと決め付けるのはいささか危険です。何より、我々はいずれの勢力の本拠すら掴んでいないんですから‥万が一、アンノウンⅡとコンタクトをとる機会が訪れた時は、決して高圧的な態度や言動、無理な臨検、武力行為は控えるべきです」

 

と、クロノがアンノウンⅡ(ヤマト)との対処を意見すると、管理局の高官の一部は明らかに不快感を示した。

何故、管理局が‥‥我々魔導師が、質量兵器しか使えない蛮族に媚びなければならないのかと、言った表情だ。

ならば、貴様らはあの威力を見ておきながら、迂闊に武力行為をする事が出来るのかと、クロノは問いたかった。

 

「では、我々管理局は早急にこの二つ勢力の本拠なり根拠地を掴む必要がありますな?」

 

と、“海”こと次元航行部隊の一提督が主張し、本局側の高官の大半は賛意を示すが、“陸”こと、地上本部側の高官は警戒感を露わにする。

次元航行部隊の活動強化は新たな人材を必要とするが、往々にしてそれは、“陸”と呼ばれる地上本部所属の人材を大量に引き抜くことで充当してきたからだ。

そのおかげで、自分たちの足元であるミッドの治安は未だに改善されておらず、反対に悪化の一途を辿っている。

 

「そちらの事情は認めるが、安易な人員の引き抜きに関しては、当方は承服できない。JS事件の余波で、各管理世界市民の管理局に対する信頼度はまだ戻ったわけではない。そんな中、安易に人材を引き抜かれては各世界政府からの不信感を募らせることになるしミッドの治安維持活動にも支障をきたす」

 

「何だと!?」

 

地上側の一言に“海”の一部高官が過敏に反応し、座は緊張する。

ミッドで起こったジェイル・スカリエッティを主犯とする大規模テロ、JS事件は時空管理局に対して、様々なダメージを齎した。

地上防衛の要となるアインヘリアルの破壊、地上本部のレジアス・ゲイズとスカリエッティとの癒着。

最高評議会の正体。

その最高評議会とスカリエッティとの繋がりとレジアス及び最高評議会メンバーの殺害。

更にスカリエッティの逮捕と共に何処から漏れたのか、管理局の高官たちが長年に渡って行ってきた様々な汚職や不正が明らかになり、管理局は各管理世界からの強い批判に曝された。

当初、本局はレジアスとスカリエッティが繋がっていた事をネタに地上の全ての権利を掌握しようと画策したが、汚職や不正を行い、摘発された局員の九割以上が本局の局員だった為、レジアス一人のネタでは全権掌握は無理と判断し、やむを得ず“陸”の全権掌握を断念せざるを得なかった。

管理局全体の暗部や不正がミッドの民衆や管理世界に晒され、管理局は著しく信用を失った。

その為、管理局は現在信頼回復のため組織改革が進められているのだが、一度失った信頼を取り戻すには時間がかかり、その間もミッドの各地や他の管理世界では反管理局勢力やテロリストたちが之幸いとその活動を活発化させている。

そんな中、新たな勢力への対処次第ではこの改革が止まってしまう‥‥いや、下手をしたら管理局そのものの存在が崩壊してしまう可能性もある。

管理局を襲った“嵐”は、改革派・守旧派の区別なく破壊と殺戮を齎したのだから‥‥。

 

 

報告会議を終えた後、フェイトは、はやてに連絡を取り、その日の夜、フェイトは自宅に戻る前にミッドにある八神家を訪れた。

プレオ、テレザートがあった宙域は機械観測による観測海域とされ、当分の間は一切の航行が禁止された封鎖海域になってしまった。

クロノの許可を貰い、フェイトは持ち帰った映像――ヤマトとミサイル艦隊の戦闘、テレザートと白色彗星、テレザートの自爆、ヤマトの不鮮明な画像等をはやてとヴォルケンリッターの皆に見せた。

その映像を見た時、はやてたちは報告会議に出席した管理局高官たち同様、驚きの色を隠せなかった。

プレオの残骸を見たはやてたちは正視できずにいたが、一様に憤りの表情を浮かべていた。

 

「管理局とは別の宇宙船技術を持つ連中か‥‥今までSF映画や漫画・アニメだけの産物だと思っていたのだが、まさか実際に目の当たりにするとはな‥‥」

 

シグナムが苦い表情で呟く。

ハリネズミのように全身をミサイルで固めた大型戦闘艦群。

 

「本局はプレオを破壊したのはこの艦隊だと断定したよ」

 

ミサイル艦隊の映像を見せながらフェイトはプレオを破壊した一連の主犯と本局の動きを教える。

 

「見ていて、すげぇ腹が立つぜ!!‥‥でも、こんな物騒なハリネズミが相手じゃ、XV級が殺られたのも解るな」

 

ヴィータが画面を睨みつけながら言った。

 

「でも、この艦隊も一瞬で全滅したよ‥‥それも、たった一隻の戦艦相手に‥‥」

 

フェイトがリモコンで映像の場面を操作すると、そこにはミサイル艦隊が別の戦闘艦・通称ヤマトの超高エネルギー砲撃で一隻残らず消滅する場面が出た。

 

「な、なんだよ‥‥この砲撃‥‥」

 

「高町のスターライトブレイカーや次元航行艦のアルカンシェルどころではないな」

 

「こんなん見せられたら、アルカンシェルが銀玉鉄砲にしか見えへんわ‥‥」

 

「あの ゆりかご も、もしかしたら、一撃で墜とせたかもしれないわね」

 

ヴィータ、シグナム、はやて、シャマルが呻く。

管理局の次元航行艦に詳しくない局員が見ても、今の時空管理局の艦船ではこれらの戦闘艦相手に武力では歯が立たないだろう。

 

「こんな船がうろついていたら、テレザート海域が観測世界扱いになるのも無理ないわね」

 

シャマルが、仕方がないと言う口調で言う。

 

次にフェイトはテレザートに接近する白色彗星の映像を見せた。

 

「確かにフェイトちゃんの言う通り、ただの彗星には見えへんな」

 

「ああ、アタシもそう思うぜ」

 

「うむ、はっきりとしたことは言えんが、私もこの彗星からは禍々しい狂気を感じる‥‥自然の物にはない感じだ」

 

はやて、ヴィータ、シグナムも白色彗星を初見した時のフェイト同様、この彗星がただの彗星とは思えないと言う結論に至った。

 

「フェイトちゃんやクロノ君たちはこの艦の名前が『ヤマト』と言う情報を掴んだんやな?」

 

最後にフェイトはミサイル艦隊と戦う姿ではなく、テレザートから逃げる様に去っていくヤマトの画像を見せた。

 

「うん。あのミサイル艦隊の通信で何度もその名前が出てきていた。私たちは何とか話をしたかったんだけど、白色彗星の出現やテレザートの自爆で、結局ダメだった」

 

フェイトはひと息ついて続ける。

 

「でも、あの艦‥‥ヤマトは、多数の相手にも武器にも動じず、ただジッと待って機会を窺っていた‥‥それは肉を斬らせて骨を断つような戦いだった‥‥まるで日本のお侍さんみたいな戦い方‥‥絶対に、敵に回したらいけないタイプだけど、こちらが誠実に接すれば、素晴らしい友人にもなり得る相手に思えた。でも、結局何もできなかった…ミサイル艦隊についてもヤマトの事も、何もわからずじまい‥‥プレオに居た人たちを一人も助ける事が出来ず、テレザートの崩壊も止められず、この白色彗星の正体もつかめないまま、私たちは尻尾を巻いて逃げ帰って来ることしか出来なかった」

 

フェイトはグッと拳を握り、悔しさを露わにする。

 

「テスタロッサ、お前が責任を感じる必要はない。あんな強力な宇宙戦闘艦や艦隊との遭遇自体、今までの管理局の歴史にはなかったのだからな。むしろ、二度の調査で情報を得て、こうして無事に帰還したことこそ、十分称賛に値すると思うぞ」

 

「シグナム‥‥」

 

シグナムはフェイトの肩に手を置き、フェイトを労う。

勿論、同席した皆が頷く。

既に多くの輸送船や次元航行艦が遭難している宙域で、二度小破したにもかかわらず、全員が無傷で帰還したのだから、十分に成功と言っていい。

それを咎める者は、口達者で、いざ実際に自分が出来るかと訊ねられれば、上手く誤魔化して逃げる腰抜けにすぎない。

 

「それで、はやて。ヤマトについてなんだけど‥‥」

 

「フェイトちゃんに頼まれたモノ、ちゃんと用意してあるで」

 

フェイトがヤマトについてはやてに訊ねると、彼女は何冊かの本をフェイトに差し出した。

差し出された本は全て過去、地球で起きた二度目の世界大戦に関連する本ばかりであった。

フェイトが何故、今、はやての家に来たのかは、彼女にこの映像を見せるのと同時にヤマトについて訊ねるためであった。

はやては小学校時代からよく図書館へ通い詰めていた為、本には詳しく、こうした本などを集めるにはうってつけの人物であった。

本や資料については無限図書の司書長であるユーノ・スクライアでもよかったのだが、ヤマトは地球の艦と言う事で、生まれ故郷であるはやての方がより詳しく集められると思って、フェイトははやてに頼んだのだ。

 

「これや、旧日本海軍が建造した戦艦、大和っちゅう艦は‥‥」

 

とある船の図鑑の一ページに描かれている大きな戦艦の写真。

塔の様に聳え立つ艦橋。

当時、世界最大の大きさを誇り、三基の三連装四十六センチ砲、二基の三連装十五センチ副砲、そして両舷には多数の高角砲と機銃で武装したまさに黒鉄の城‥‥戦艦、大和。

就航した後、何度か改装を施されたらしいが、一般的に戦艦、大和と言われピンとくるのは、終戦末期の沖縄突入時の大和の姿だろう。

 

「うーん‥‥確かに似ていると言えば似とるな‥‥」

 

はやては戦艦、大和の写真と今回、クラウディアが遭遇し捉えたヤマトの画像を見比べて、この二隻が同一の物なのかを見比べる。

 

「でも、戦艦、大和って海に沈没しているんだよね?」

 

フェイトが第二次世界大戦の戦闘記録の本を見ながらはやてに訊ねる。

 

「そうやで、それに地球にはまだ、宇宙戦闘艦を作り上げる技術なんて持ち合わせておらん。だから、この大和とフェイトちゃんらが見たこのヤマトが同一の物なのか?と、訊ねられれば、答えは『NO』や」

 

「た、確かに‥‥」

 

「それに戦艦、大和は今、真っ二つになって海に沈んどるんよ」

 

はやてが海に沈没した大和の状態が描かれた図鑑のページをフェイトたちに見せる。

 

「これじゃあ‥‥」

 

「復元なんて無理だな」

 

東シナ海の海底に真っ二つに割れて沈んでいる大和。

その光景を見てフェイトとシグナムは諦めた様な口調で言う。

 

「それよりも私が気になったんはこの部分や」

 

そう言ってはやてはリモコンを操作し、映像を巻き戻す。

はやてが気になった部分は、ヤマトがバキューム鉱石を船体に付着させ、その後、アステロイドリングでミサイルを叩き落とすシーンだった。

 

「戦艦自体にレアスキルなんて備わっている筈がない。せやからこれは、この隕石にヤマトが何らかの仕掛けをしたと思うんや」

 

「うん、私もそう思う。でも、この付着させた鉱石はバキューム鉱石って言うの」

 

フェイトもあの時は、一体何が起きたのか、突然の事で分からなかったが、よくよく思えば、はやての言う通り、アレはヤマトが付着させた隕石に何らかの仕掛けをしたものだと考えればあの現象の説明もつく。

しかし、付着させた隕石が問題あった。

 

「バキューム鉱石?それって何だ?」

 

ヴィータがフェイトにバキューム鉱石の説明を求めた。

 

「バキューム鉱石って言うのは、クロノが言うには船の推進エネルギーを吸い取る特殊な宇宙鉱石の事なんだよ。そしてあのテレザートの近くにはそのバキューム鉱石が一杯あったの。だから、あんなにも沢山のバキューム鉱石を密着させたら、あっという間に船のエネルギーは吸い尽くされてしまう筈なのに‥‥」

 

「あのヤマトは、航行不能になるどころかその後、すぐに超エネルギー砲を撃てた‥‥」

 

はやてがフェイトが疑問に思ったことを口に出した。

 

「そんなことって可能なの?」

 

今度はシャマルがフェイトに質問する。

 

「分からない‥‥でも、何か仕掛けが有る筈‥‥隕石を操ることの出来る仕掛けを施すぐらいの技術を持った艦なんだから」

 

「それじゃあ、マリエルかシャリオにこの映像を見せてそれが出来るか検討してもらってはどうか?」

 

ここで初めてザフィーラが口を開き提案してみた。

 

「いたのか!? ザフィーラ!!」

 

ザフィーラの声を聞いたヴィータが驚愕の声をあげる。

その他の皆もザフィーラの存在に驚いている。

 

「最初から居たのだが‥‥」

 

完全に皆からアウト・オブ・眼中を食らっていたザフィーラはしょんぼりと項垂れた。

ザフィーラの存在の有無は、兎も角、彼の提案は一理あるので、翌日フェイトとはやては、マリエルの下を訪れ、映像を解析して貰いマリエルの意見を聞いた。

当初、この映像を見たマリエルも驚愕し、開いた口が塞がらず、固まるようにしてこの映像を見ていた。

しかし、マリエルでもこの隕石を操作する仕掛けについては分からなかった。

フェイトたちが遭遇したこのヤマトはあの戦艦、大和とはやはり無関係なのだろうか?

フェイトがその答えを知るにはもう少し時間がかかった。

 

 

場面はミッドから星の海へと変わる。

 

テレザート星域、ヒアデス星団を無事に脱出する事が出来たヤマトは、大ワープを行い、カイパーベルト近海にワープアウトした。

そのカイパーベルトでは、彗星帝国軍をいち早く発見したパトロール艦、渦潮が彗星帝国軍の艦艇に攻撃を受けていた。

 

 

パトロール艦 渦潮 艦橋

 

「機関部に被弾!!」

 

「なにっ!?損傷具合は!?」

 

「航行は何とか可能ですが、速度が少しずつ落ち始めました!!これ以上攻撃を受けると航行不能に陥るおそれがあります!!」

 

「くっ、通信士、まだ救援は来そうにないか!?」

 

「はい、SOSは打電しているのですが、未だに応答は‥‥」

 

「ともかく、打ち続けろ!!航海士、針路をアステロイドのある場所へ迎え!!少しでも時間を稼ぐんだ!!」

 

「了解!!」

 

「技術班は機関部の応急修理を急げ!!」

 

渦潮の艦長は的確な指示を出しながら、何とか振り切ろうとしているが彗星帝国軍の攻撃は容赦なく渦潮に襲い掛かってくる。

士官候補生たちは悲鳴や泣き叫ばないが皆、顔を青くし不安と恐怖から戦っていた。

 

 

宇宙戦艦 ヤマト 第一艦橋

 

カイパーベルトに入ったヤマトに突如、SOS信号が入電した。

 

「艦長代理、通信が入っています。これは‥‥SOSです!!」

 

「何っ!?」

 

「スピーカーに繋ぎます」

 

「・・・・S・・・・・O・・・・OS!!・・SOS!!」

 

スピーカーからはノイズ交じりではあるが、確かにSOSが聴こえた。

 

「・・・・現在、白色彗星軍と思われる敵艦より襲撃を受け応戦中!!・・・・SOS!!SOS!!大至急救援を!!救援を求む!!」

 

そして、ヤマトのレーダーがSOSを打電している渦潮の位置を特定した。

 

「SOSは防衛軍にも届いている筈だ。だが、間に合う距離にいるのは我々だけだぞ、古代」

 

「相原、返信を!!」

 

「了解!!此方宇宙戦艦、ヤマト!!此方宇宙戦艦、ヤマト!!今、貴艦からのSOSを受信した!!これより救援に向かう!!」

 

「ありがたい!!此方パトルール艦 渦潮!!できるだけ急いでください!!機関部に損傷を受け、逃げようにもスピードが出ません!!今の状態で敵を振り切れるかわからないんです!!」

 

「了解、急行します」

 

ヤマトからの救援を聞いた通信士は少しだけホッとした様子が声から分かった。

つまり、事態は一刻も争うと言う事だ。

 

「彗星帝国め!!」

 

南部は彗星帝国に対し、憤慨した声を出す。

 

「おそらく、彗星本体に先行する艦隊を太陽系に差し向けてきているんだ‥‥先遣隊だな。彗星帝国との決戦の時は、そう遠くないかもしれんぞ」

 

真田は渦潮を攻撃している彗星帝国の艦艇は先遣隊であり、彗星帝国との決戦が近い事を予見する。

 

「兎に角、急ぎましょう」

 

ヤマトは渦潮の救援へと向かったが、その後方からも彗星帝国軍の艦艇が迫って来た。

 

「後方に反応!!これは‥‥空母の反応です!!艦載機を展開し始めています!!」

 

雪の言う通り後方から迫って来た敵艦の中には一隻の中型空母が含まれており、その空母からは対艦装備をしたT-2攻撃機が発艦し始めていた。

 

「コスモタイガー発進!!」

 

古代はコスモタイガーを発進させた。

 

「加藤は後方から迫る敵機の迎撃を!!山本は友軍の救援を頼む!!」

 

「「了解!!」」

 

コスモタイガーは発進後、それぞれ受け持った任務をこなす為、散開していった。

 

 

その頃、渦潮は依然と敵の容赦ない攻撃を受けていた。

既に飛び道具のミサイルは撃ち尽くし、後は前部に装備されている砲塔だけだが、機関部は被弾している為、エネルギー供給が上手くいかない。

その為、渦潮は戦闘よりも航行を優先していた。

当初、敵と遭遇した時、渦潮はミサイルにて敵艦を数隻、撃沈したがそれに憤慨した彗星帝国軍は血眼になって渦潮を追撃してきた。

友軍をやられてこのままおめおめ帰れるかと言った感じだった。

敵の戦力は駆逐艦二隻だったが機関部を損傷した渦潮にとって十分脅威な敵だった。

しかも渦潮は現在背後をとられている状態‥‥防衛軍のパトロール艦はその任務故の構造の為、後部には砲塔の類を一切搭載しておらず代わりにレーダーやアンテナの類を搭載している。

故に背後をとられた渦潮は逃げの一手しか取れなかったのだ。

そこへ、ヤマトからの救援の通信が入ったのだから、まさに地獄に仏だった。

しかし、ヤマトの位置は渦潮の位置から離れている。

渦潮が撃沈されるのが先か、それともヤマトからの救援が先か、渦潮の乗員は生きた心地がしなかった。

その時、敵の駆逐艦一隻が爆発を起こした。

それは、ヤマトのコスモタイガー隊が敵の駆逐艦を攻撃したために起こった出来事だった。

 

 

パトロール艦 渦潮 艦橋

 

「コスモタイガーだ!!」

 

「友軍だ!!」

 

「助かったぞ!!」

 

友軍のコスモタイガーを見た渦潮の乗員たちは声をあげて歓喜した。

 

(ふぅ~‥‥何とか間に合ったか‥‥)

 

渦潮の艦長もホッと一息ついた。

やがて、一隻となった敵の駆逐艦もすぐにコスモタイガー隊によって撃沈された。

渦潮を救援したコスモタイガーは黄色いテールをしていた。

ヤマトのコスモタイガー隊は隊によってテールの色を変えていた。

加藤隊のコスモタイガーはオレンジ、山本隊のコスモタイガーは黄色のテール色をしていた。

救援に来たコスモタイガーを渦潮の皆が歓喜しながら見ている中、椎名は皆よりも派手に喜びを表さなかったが口元を緩めてクスッと笑みを浮かべて見ていた。

 

加藤が向かった後方の敵もT-2を迎撃し、母艦である空母もヤマトの砲撃により殲滅されカイパーベルトに彗星帝国軍の艦艇は全て消え失せた。

 

「敵の全滅を確認‥‥周囲に敵影はありません」

 

「なんとか、間に合ったか‥‥」

 

古代は友軍の救援が無事に済みホッと息をついた。

 

「艦長代理、通信です」

 

相原が渦潮からの通信回路を開いた。

 

「此方、パトロール艦、渦潮。何とか一命を取り留めました。貴艦に感謝いたします!!」

 

「此方、宇宙戦艦、ヤマト艦長代理、古代進。これより本艦は太陽系内周へ向かい、土星圏に集結中の防衛軍本隊へと合流します。貴艦も同行されてはいかがでしょうか?」

 

古代は渦潮に対し、一緒に土星圏まで同行しないか?と、誘う。

 

「お心遣い感謝いたします。確かにこのままでは、パトロール任務を遂行できそうにありません。お言葉に甘え、ご同行させていただきます」

 

渦潮の艦長は被弾したこのままの状態で、しかも単独でのこの宙域のパトロール任務は危険だと判断し、ヤマトと共に土星圏へと向かう事にした。

 

「味方か‥‥すくね 以来ですね」

 

「すくね の三木艦長たち‥‥そしてテレサ‥‥俺たちは彼らの命を救う事が出来なかった‥‥今度は助けられて良かった‥本当にそう思うよ‥‥」

 

古代は三木やテレサの事を思い出し、改めて救援が成功した事を喜んだ。

その後、真田らヤマトの技術班が渦潮に乗艦し、機関部の応急修理を行い、ヤマト と 渦潮 は太陽系内周へと入った。

 

太陽系内周へと入ったヤマト と 渦潮 は第十一番惑星近海へと近づいた。

 

「カイパーベルトを通過、まもなく第十一番惑星の軌道です」

 

太田がヤマトの現在位置を報告する。

 

「ここまで来れば、地球の勢力圏だ。家の庭先へ帰って来たようなものだな」

 

「このままいくと、あと数日には地球艦隊と合流できると思います」

 

「相原、防衛軍本部に連絡しておけ」

 

「はい」

 

古代の命令を受け、相原はヤマトの現在位置、地球艦隊との合流予定日時等を本部へ知らせる。

地球の勢力下へと戻って来たと言う事で、みんなの顔には安堵の様子が見られる。

そんな時、斎藤が古代を呼び、彼に第十一番惑星に立ち寄らせてくれと頼んだ。

しかし、古代はこの時、斎藤の頼みを断った。

今は一刻も早く土星圏の地球防衛軍本体との合流を急いでいる為、少しのロスも許されなかった。

斎藤の頼みを断った後、古代は艦橋で思いに耽っていた。

其処へ島が古代に声をかけた。

 

「どうした?古代。何を考えているんだ?」

 

「島、十一番惑星に立ち寄ってくれないか?ほんの少しでいい」

 

「何を言うんだ、古代!!そんな余裕があると思っているのか?白色彗星だって接近してきているんだ。今は一分一秒でも早く地球艦隊と合流しないと‥‥」

 

「ああ‥‥そうなんだが‥‥」

 

古代は力なく答える。

古代に第十一番惑星への立ち寄りを断られた斎藤は強硬手段に出た。

格納庫で整備中のコスモタイガーを奪おうとしたのだ。

当然、コスモタイガー隊の隊員たちはそんな事を許せるはずもなく、斎藤と取っ組み合いになった。

騒ぎを聞きつけた古代は格納庫へと行くと、斎藤に第十一番惑星への探査命令を出した。

当初、古代の命令を聞いた斎藤は困惑しつつも、第十一惑星に行けるなら‥と、整備が終わったコスモタイガーで第十一番惑星へと向かおうとしていた。

そこへ、佐渡が酒を持ってやってきて、「久しぶりに戦友と会うのだから、酒でも持っていけ」と、強引に酒を斎藤に持たせた。

 

斎藤が第十一番惑星へと向かっている間、ヤマトは何もしなかったと言う訳ではなかった。

新たに搭載したタイムレーダーにて周辺を探査し、通り過ぎて行った敵艦隊の規模と通過時間を測定していた。

しかし、目星しい情報は手に入らず今後も索敵活動が必要となった。

そこへ、地球の防衛軍本部からヤマトに通信が入った。

 

「古代、何故、ヤマトを停めた?」

 

藤堂は第十一番惑星近海で停泊しているヤマトにその停泊理由を訊ねてきた。

 

「決戦の時は近い‥事は一刻を争うのだぞ。見たまえ‥‥」

 

そう言って藤堂は土星衛星タイタン基地に集結している防衛軍本隊の映像をヤマトの乗員たちに見せる。

 

「我々は今、全力を挙げて態勢を整えつつある。目下、太陽系外周艦隊の全てをタイタン基地へ集結させている最中だ。最終的には地球連邦の全艦隊を集結させる」

 

スクリーンには、次々とタイタン基地へ続々と集結する地球防衛軍艦艇の光景が表示される。

 

「防衛軍の全艦隊をタイタン基地にですか?」

 

「土星軌道を絶対防衛線に設定し、敵の侵攻艦隊を迎え撃つのだ。地球全域にはすでに避難命令が出され、人々は地下都市へと避難を開始した。この決戦にはなんとしても勝たねばならん。急いでくれ古代!!地球はヤマトを待っている」

 

「はい」

 

藤堂はヤマトの到着を急がせて通信をきった。

 

「土星基地に全艦隊が集結か‥‥」

 

島が余りにもスケールのデカイ話だと言わんばかりに言う。

 

「こりゃまた、思い切った事をするもんじゃわい」

 

徳川も島の意見と同様な様子。

 

「おそらく土方提督が提唱した戦略でしょう」

 

真田がこの作戦の立案者の名をあげる。

 

「土方さんが?」

 

「そうだ、古代。敵の規模は途方もなく巨大なものだ。すべての戦力を一局に集中せねば、勝利の見込みは無い」

 

「しかし、次には白色彗星本体が出てくるんですよ。いくら侵攻艦隊に勝てたとしてもその時に戦力が失われてしまっては元も子も‥‥」

 

南部が今回の作戦大丈夫なのかと不安げに訊ねる。

 

「僕もそう思います。戦力は分散配置させた方が良かったんじゃないんですか?」

 

太田も南部の意見に同意した。

 

「まず、侵攻艦隊を倒さねば、地球が生き残る道は無い。白色彗星にはまた別の戦略を考えるしかないんだ。無謀にも見えるかもしれんが、そうするしかなかったんだよ、土方提督は‥‥」

 

真田の予想はピタリと一致していた。

 

 

その頃、第十一番惑星に到着した斎藤は、第十一番惑星を急襲してきた白色彗星帝国との戦闘で戦死した部下たちの墓へと来ていた。

 

「お前たち‥‥此処にいたのか‥‥」

 

墓と言っても、戦死者が使っていたであろう、ロケットランチャーやビームライフル、ヘルメットで作られた簡単な作りの墓標である。

 

「さぁ、お前たち‥‥飲め‥‥」

 

斎藤は部下の墓、一つずつに丁寧に酒をかけた。

そして、斎藤が部下の墓参りをしていると突如、大きな揺れが起こった。

 

「な、なんだぁ!?じ、地震か!?」

 

斎藤が辺りを見回していると、空には高速飛行物体が飛んでいった。

 

「こ、こりゃあ‥‥!!」

 

突如、空を飛んでいった高速飛行物体を見ていると、其処からかビームライフルのビームが飛んできた。

 

「やべぇ!!」

 

斎藤がビームの飛んできた方向に目をやると、彗星帝国の兵士がビームライフルを構えながら、近づいて来た。

斎藤は両手をあげ、抵抗はしないというポーズをとると、兵士は尚も近づいてくる。

そして事もあろうに斎藤の部下の墓の上を歩いた。

それを見た斎藤は憤慨し、手で兵士が持っていたライフルを弾くと次に兵士の腹に蹴りを入れ兵士が吹っ飛ぶと、

 

「そこを土足で踏むんじゃねえ!!」

 

と、怒声で叫びホルスターからコスモガンを抜き、敵の兵士を射殺した。

 

戦死した部下たちの墓参りを終えた斎藤は急いでヤマトへと戻った。

第十一番惑星の空を飛んでいった高速飛行物体は彗星帝国軍の長距離ミサイルだった。

 

「ミサイル接近!!‥‥第十一番惑星からです!!」

 

「なんだって!!」

 

「十一番惑星は、すでに敵の兵站基地になっていたと言う訳か‥‥」

 

真田の言う通り、防衛軍が冥王星まで防衛ラインを引き下げたことにより、彗星帝国はナスカ艦隊が全滅した後、また新たに先遣部隊を送り、何の抵抗もなく第十一番惑星を占拠、そこに大規模な兵站基地を建設していた。

そして、第二次先遣隊は彗星帝国本体の地球攻略作戦が実施されるまで、防衛軍に悟られぬようにひっそりと息を潜めていた。

だが、ズォーダー大帝が地球攻略作戦の発動を宣言し、しかも至近距離にあのヤマトが来たのだ

基地の将兵たちはこの千載一遇の機会を見逃す手はないとヤマトに対して攻撃を開始したのだ。

 

ヤマト と 渦潮 はミサイルを撃ち落としながら、第十一番惑星へと接近する。

斎藤を待つよりも此方から出向いた方が早かったからだ。

更にヤマト と 渦潮 の後方からは敵艦も迫って来た。

ヤマト と 渦潮 は大きく旋回し、敵艦を迎撃するが、斎藤の回収と敵の攻撃の回避は不可能。

故にヤマトは斎藤の回収を優先した。

その為、ヤマトの各部に被害を出し、多数の負傷者も出した。

だが、ヤマト と 渦潮 もただでやられる訳にもいかず、斎藤を待っている間、波動砲のエネルギーチャージを行っていた。

そして、斎藤の帰還と同時にエネルギーが溜まり敵艦隊と第十一番惑星の敵基地に向けて波動砲を撃ちこんだ。

 

ヤマト と 渦潮 の波動砲により、第十一番惑星の敵基地と艦隊は一瞬のうちに消滅した。

基地と守備艦隊との連絡が途絶えた事から、ヤマト の攻撃を受けたものだと、彗星帝国側は直ぐに分かった。

 

 

白色彗星帝国軍 太陽系侵攻機動艦隊 旗艦 メダル―ザ 艦橋

 

「バルゼー提督、第十一番惑星の兵站基地がヤマトの攻撃を受け全滅しました」

 

「なにっ!?」

 

「護衛にあたっていた第二十五戦闘艦隊も同じく連絡を絶ちました」

 

「‥ヤマトか‥‥‥」

 

この時からヤマトはバルゼーにとって取るに足らない辺境の田舎戦艦から小賢しい敵と認識を変えた。

 

ヤマトは第十一番惑星で負った傷を修理しながら、第十一番惑星軌道を抜けた。

探査任務(部下の墓参り)を終えた斎藤は医務室で佐渡と酒を酌み交わしていた。

 

「今日の酒はうめぇ‥‥」

 

杯に注がれた酒を一気に飲む斎藤。

 

「そうじゃろう、そうじゃろう!!さっ、呑め!!もっと呑め!!」

 

佐渡は斎藤の杯に酒を注ぐ。

 

「先生‥‥あいつは良い奴だな‥‥」

 

「誰の事じゃ?」

 

「‥‥艦長代理だよ」

 

「ん?そうか、そうか」

 

佐渡は嬉しそうに頷きながら自らの杯に酒を注いだ。

 

その頃、土星圏タイタン基地では地球防衛軍の艦艇が続々と集結していた。

 

「只今、第十一艦隊が到着いたしました。すでに第二十四艦隊はイアペトゥスに、第十五、十六艦隊はレアに配置完了。現在第六機動艦隊、第七巡洋艦隊がタイタンに向かいつつあります」

 

「うむ」

 

パネルにはタイタン、土星圏に集結してくる地球艦隊の光景が広がっていた。

 

地球艦隊と彗星帝国軍との決戦は間近に迫っていた。

地球艦隊とヤマトの新たな死闘が今始まろうとしているのだ。

そしてその背後には白色彗星が刻一刻と迫ってきているのだった‥‥‥。

 

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