IS~僕の兄は織斑一夏~   作:ピーナ

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秋 「そうじゃないと持ちません」
作 「分かる! 高校の頃そうだった。なんかよく分かんないけど、昼しっかり食べても3時にはお   腹空いてたもん」
秋 「そういうものですよね。ちなみに丼もので何が好きですか?」
作 「そうだね、僕は親子丼かな」

第十話始まります。


第十話 お昼ご飯はしっかり食べたい

僕のクラス代表就任記念パーティーと言う名のどんちゃん騒ぎがら一夜明けた日の朝、クラス内は騒がしかった。

 

「騒がしいけど、どしたの? 学校の敷地内で不発弾でも見つかった?」

「「「「「そんな、物騒な物見つかってないよ!」」」」」

 

やはり、ウチのクラスのみんなは息がピッタリ合っている。

たしかにこの学園を作る為に作られた人工島で不発弾が見つかる訳無い。

 

「まあ、それはそれとして一体何で盛り上がってるの?」

「何か、転校生が来るらしいぞ。しかも、中国の代表候補生」

 

僕の疑問に夏兄が答えた。まあ、その事は知っていたけど。良い感じの再開を果たさせるために、ここは言わないでおこう。

 

「へー。で、どこのクラスに?」

「何か、反応薄いな。興味無えのか?」

「うーん、無いって訳じゃないけど、それよりも今はやらないといけない事があるからさ」

「ああ、クラス対抗戦な」

「いや、それもだけど、まずは束姉との約束のキャロットケーキを作る事かな。だから今日の放課後は訓練出来ないから」

「はあっ!? ケーキ? 何で!?」

「いやあー、ちょっとばかり頼みごとしたお礼でさ」

「私としてはその頼みごとが気になるが…」

「わたくしもですわ」

「いや、大したことじゃないよ。細かい事は秘密だけど」

「ふーん、じゃあさ、ついでに俺にも甘い物作ってくれよ」

「了解。任せといてよ」

「甘い物で思い出したけどさ、クラス対抗戦の優勝クラスの賞品って、たしか学食のデザート半年フリーパスだったっけ」

「「「「「そうだよ!」」」」」

「「うおっ!?」」

 

夏兄の言葉にクラスの大半が反応して、その反応に驚く僕と夏兄。女の子が甘い物が好きだとは二人の姉を見て知っていたんだけど、流石に30人近くの反応にはびっくりした。

 

「一秋君が勝つと、クラスの皆が幸せだよ!」

「うーん、頑張るけど…」

「? 歯切れが悪いですわね」

「あー、一秋は賞品に興味無いだろうからな。

「だろうな」

「どういう事ですの?」

「「一秋は甘い物があんまり好きじゃないんだ」」

 

夏兄と箒ちゃんがそう答えた。

僕は確かにあんまり甘い物が得意じゃない。しかし、自分で作るのは甘さを加減できるので、自分で作る物は食べれる。

後、苦手なのは洋菓子系統であって、和菓子は好きだ。春姉に頼んで学食半年フリーパスに変えてもらおうかな。

 

「一秋君、頑張ってね!」

「私達のフリーパスの為にも!」

「今のところ専用機持ちのクラス代表ってウチと四組だけだから、余裕だよ」

「――その情報古いよ」

 

教室の入り口からそういう声がした。なんかに合わないマネしてんなー。

 

「二組も昨日付で専用機持ちがクラス代表になったの。そう簡単には優勝できないから」

「鈴……? お前、鈴か?」

「鈴? ひょっとして、凰鈴音?」

「そうよ。中国代表候補生、凰鈴音。今日は宣戦布告に来たわ」

「鈴ちゃん、似合わない事してるねー」

「ちょっと、一秋! 折角、カッコよく登場したのに」

「ゴメンゴメン。でも、もうすぐ授業始まるから教室戻った方が良いんじゃない?」

「どうしてよ!」

「それは…」

 

僕が理由を言う前にバシンッと良い音が教室に響いた。

その音はもちろん、僕達の姉、織斑千冬先生の伝家の宝刀、『出席簿の一撃』だった。

ていうか、食らわないようにしてたんだけど、音聞いてるだけで自分も思わず頭を押さえるってどんだけだよ。何人か同じ行動している人居るし。よく夏兄はあんなの何発も耐えれるよね。…ドMなのかな?

 

「…一秋、何か俺を馬鹿にする事でも考えてなかったか?」

「…どしたの、夏兄。突然そんなこと言って。そんな事考えてないよ?」

「若干詰まったのが少し気になるけど…。まあ、いいか」

 

たまに、鋭いんだよね。それを女の子たちの方にも向けられると良いんだけど、…それは期待薄かな。

それより、鈴ちゃん頭大丈夫かな?

 

「痛った! 誰よ!」

「私だ」

「ち、千冬さん…」

「織斑先生と呼べ。もう授業が始まる。さっさと戻れ。後、入り口を塞ぐな。邪魔だ」

「す、すみません…」

 

そう言って鈴ちゃんは自分の教室に戻っていった。

こんな衝撃的な出来事が有っても授業は始まる。

あ、そうそう。授業中、集中していなかった箒ちゃんとセシリアさんが冬姉の出席簿の一撃の餌食になっていたとだけ言っておく。

 

 

時間は流れ、お昼休み。今日は食堂で食べる事にしていたので弁当は作って来ていない。なので僕達は食堂に向かった。ちなみにこの僕達は僕、夏兄、箒ちゃん、セシリアさんの事を指す。

 

「遅いわよ! 一夏、一秋、箒!」

 

食堂に着くとそこに鈴ちゃんが居た。ラーメンを持って。

 

「ゴメンね遅れて。でも鈴ちゃん、ラーメン伸びるよ」

「分かってるわよ!」

「それにそこじゃ、他の人の邪魔になるぞ。後でちゃんと行くから席を確保しといてくれよ」

「…分かったわ。早く来なさいよ!」

 

鈴ちゃんはそう言って歩いて行った。

さて、今日の昼食のメニューなのだが、夏兄が日替わりランチ、箒ちゃんがきつねうどん、セシリアさんが洋食ランチと早々にメニューを決めたのだが、僕はまだ決めていない。

 

「一秋君、何しているの?」

 

後ろから僕に話しかける声が。振り向くと簪さんが居た。

 

「あっ、簪さん。昨日ぶり。昼何食べようかなーって考えてんの。ちなみに簪さんは?」

「私はかき揚げうどん」

「かき揚げうどんかー。美味しいよね。ちなみに、かき揚げはどんな感じにして食べる?」

「たっぷり全身浴派。一秋君は?」

「僕はさっと潜らせる位かな。せっかくの食感が無くなるのも嫌だから」

「なるほど」

「よし、今日はカツ丼にしよう」

「…なんでそうなるの? 話の展開的にかき揚げうどんになるんじゃないの?」

「元々、親子丼かカツ丼の二択だったんだけど、簪さんと話してて揚げ物にしようと思ったからさ。それに、僕はお昼はご飯ものって決めてるんだ」

 

正直言うと、朝と昼はご飯ものを食べないと持たない。代わりにほとんど寝るだけの夜は消化の良い麺類を食べる事が多い。パン? あれは間色でしょ。

 

「それに思うんだけど、女の子って少ない量でよく持つよね」

「それは私もたまに思う」

「そうなんだ」

 

IS学園に来て驚いたことの一つが女の子の食事の量。家の姉達も、束姉や箒ちゃんも結構しっかり食べる方なのであまり女性が食べないという印象が無かったのもあるが、ここの女の子達は食べる量が少ない。

ただ、間でお菓子を食べているらしい。

…ひょっとしてスタイルの秘訣は良く食べ良く動く事なのでは?

 

「じゃあ、僕夏兄達を待たせているから」

「私も、一緒に行っていい?」

「今日の朝の鈴ちゃんみたいに代表候補生として宣戦布告でもするの?」

「…まあ、そんな感じかな」

 

そう言って僕と簪さんは皆のところへ行った。

 

「遅かったな、一秋…って隣の女の子は誰?」

「更識簪さん。4組のクラス代表で、日本の代表候補生。昨日偶然知り合った」

「私織斑君にお礼が言いたくて…」

「お礼?」

 

簪さんの言葉に夏兄がそう聞き返す。二人初対面じゃないの?

 

「一年くらい前に男の人に絡まれている所を助けられたんだけど、覚えてる?」

「一年前……ああ、駅前の潰れたファミレスの近くの」

「そう、それです」

 

二人は分かったらしいんだが、僕達四人はさっぱり分かっていない。

 

「夏兄、どういう事?」

「えーっと、去年さ、一回だけ帰りの遅い日があっただろ」

「たしか、塾のテストの点が悪かったんだっけ。で、居残りの補習をしてた日の事?」

「そうそれ。で、その日の帰りに帰り道で女の子が絡まれてるのを見たから、ちょっと助け出したってだけだ」

 

これはひょっとして、箒ちゃん・鈴ちゃんパターンなのでは。

夏兄は街でこんな具合で絡まれている女の子を見かけると助ける。そのせいで学校外からも告白される事が多い。まあ、鈍感で気付かれず、諦める子も多いのだが。

 

「しかし、その子がIS学園に居るなんてなー。俺は織斑一夏、よろしくな更識さん」

「よろしく、それに簪でいい」

「そうか? じゃあ、改めてよろしく、簪。俺の事も一夏と呼んでくれ」

「う、うん!」

 

この感じ…簪さん、夏兄に惚れてんなー。まあ、僕の事はこの後で僕なり他の三人なりが説明すれば良いか。

それにしても、卒業までに何人にフラグ立てる気なんだろ? 恋人候補100人出来るかな? …固定された相手が出来ない限り、本当に現実で起こりそうで怖いな。

 

「では、私達も自己紹介をしておかないとな。私は篠ノ之箒、箒で構わない。よろしくな簪」

「わたくしはセシリア・オルコット、イギリスの代表候補生ですわ。よろしくおねがいします、簪さん」

「私は凰鈴音、鈴って呼んで。中国の代表候補生で2組のクラス代表もやってるわ。よろしく、簪」

「私は更識簪、日本の代表候補生で4組のクラス代表もやっています。よろしくね、箒、セシリア、鈴」

 

全員の自己紹介が終わったのを横に聞きながら、僕は食事を進める。

 

「そういえば、今朝鈴さんが1組に来た時に思ったのですが、一夏さん、一秋さん、箒さんとはお知り合いなのですか?」

 

セシリアさんがそう聞いた。

 

「おう、言うなら幼馴染だな。鈴は俺達が小5の時に転校して来たんだ」

「そこから、なんだかんだで中2の終わりに中国に戻るまでつるんでいたのよね」

「私は翌年に引っ越してしまったがな」

「そういや、おじさんたち元気か?」

「元気元気。二人で仲良くあっちで料理屋やってるよ。日本料理だけどね」

「あれ? おじさんがやってたのって中華料理屋だったんじゃ…」

「最初はそのつもりだったらしいんだけど、あんまり売り上げが伸びなくて、思い切って日本料理屋にしたら大成功したって訳よ」

「なんじゃそりゃ…」

 

夏兄はそう呟いた。それは僕も思った。

 

「それより、箒! なによ、その胸。私へのあてつけなの?」

「それは言われても困るのだが…」

「4年も会わないうちにそんな羨ま…けしからん胸しやがって」

「有っても邪魔なだけだぞ!」

「「ああん!」」

 

鈴ちゃんの文句に簪さんまで乗っかった。あの、ここに男子が居るんですけど…。

 

「セシリア助けてくれ!」

「ちょっ、箒さん! わたくしまで巻き込まないでください!」

「そういえば、セシリアも箒ほどでは無いにしても、良い物持ってるわよね…」

「わたくしの場合はまず人種の違いがありますから、仕方の無い事だとは思いますわ。それに本国に居た頃はテニスを少し嗜んでおりましたから、箒さんの気持ちも分かりますわ」

「「持ってる人には分かんないのよ!」」

 

ヒートアップする鈴ちゃんと簪さん。…そっとしておこう。

 

「ごちそうさま。先教室戻るね」

「「「一秋(さん)!?」」」

「後は任せた。それじゃ! あ、そうだ。後、夏兄さ、鈴ちゃんと簪さんに訓練の相手頼めば? いろんな相手に経験が積めるのはいいでしょ。もちろんセシリアさんも。もしOKもらえたらいつも通り、模擬戦の映像を見せてね。問題点の洗い出しとかは得意だから」

 

そう言って僕は足早に食堂を立ち去った。

これで、上手くいけば鈴ちゃんと簪さんの情報をゲットできるぞっと。

そういや、なんで鈴ちゃんが代表になったんだろ? 今度聞いてみよ。




現在出てきた一年生の一夏ヒロインズが顔を合わせました。後二人、原作二巻まで待て!
次回は…これまた未定です。何も思いつかなかったら一気に時間を飛ばしてクラス代表戦に行くかもです。
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