IS~僕の兄は織斑一夏~   作:ピーナ

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作 「学生生活で旅館となると修学旅行だね。IS学園って修学旅行あるの?」
秋 「一応あります。京都・奈良に3泊4日だったはずです」
作 「王道だねー」
秋 「作者さんは何処に行きましたか?」
作 「小学校が京都・奈良、中学が東京と山梨、高校が九州だったかな? でも、高校はおたふくかぜになって行ってない」
秋 「そうなんですか。小学校は近い県で済ませるイメージがあるから作者さんは西の方の出身ですか?」
作 「そうだよ。京都には高校の頃バイト代貯めて2~3か月に一回くらいのペースで小旅行してたなー」
秋 「どんな高校生ですか…」


第二十三話始まります。


第二十三話 旅館の夜

楽しい時間はあっという間に過ぎるようで、気が付いたら夕飯の時間になっていた。

ちなみに午後から行った沖合での釣りではそこそこの釣果だった。とりあえず、厨房を借りて捌いて冷蔵庫に閉まっておいた。どうせ、姉さん達が飲むだろうしつまみにでもするかな。

 

「流石、国立の学校なだけあるな。こんなの高校生の行事で出るようなメニューじゃねえよ」

「まったくだね。刺身はカワハギ、わさびは本わさなんて贅沢だね」

「本わさ?」

 

そう聞くのは僕の横に居るシャルロット。ちなみに反対には夏兄が居る。

 

「そうそう、本わさ。いつも学校で食べてるわさびは練わさ。最近は練わさも美味しいのも多いんだけどさ旅館で使われているのは多分厳選された物だから絶対に良い物を使っていると思うよ」

「へえ、そうなんだ」

 

そう言ったシャルロットはわさびの山をそのまま口へ、

 

「っ~~~~!!」

 

案の定涙目になるシャルロット。

 

「大丈夫?」

「だ、大丈夫…。ふ、風味が有って美味しいね」

「無理すんなよ。はい、お茶」

「あ、ありがとう」

 

お礼を言って少しお茶を口に含む。

辛い物には牛乳とかの乳製品が良いんだけど、そんなものはここに無い。まあ、何も飲まないよりはマシだろう。

 

「わさびは薬味だから一回に大量に使うんじゃなくて…これくらいで良いんだよ。はい、あーん」

 

僕は少しだけわさびを乗せた刺身に少ししょうゆを付けて、その小皿を下に持ってシャルロットの前に出した。

 

「あーん…うん、美味しいね」

「でしょ。わさびはある程度好みが分かれるけど僕としては個人的にわさびありの方が刺身が美味いと思うよ」

「あと、量次第だね」

「さっきのシャルロットみたいに?」

「もうっ!」

 

シャルロットはそう言って頬を膨らませる。うん、可愛い。

 

「「「「「キャー!!!」」」」」

 

そして、何故か盛り上がる皆。

女の子は何処で琴線に触れるか分からない。

 

「なんか盛り上がってるなー。ていうか、セシリア大丈夫か?」

 

盛り上がりが分かっていない、夏兄は僕とは反対側に座っているセシリアさんにそう話しかけた。

バスの席と同じく夏兄の席の競争率は凄い高かった。しかし、それをセシリアさんは勝ち抜いた。それをみたシャルロットは「やっぱり恋する乙女は強いね」と言っていた。たしかに告白したシャルロットを見るとその言葉はしっくりくる。

 

「だ、大丈夫ですわ…」

 

そうは言う物のすごくつらそうだ。正座の文化の無い国の人にとってはやっぱりつらいのかな? 

シャルロットは平気みたいだけど、それは両親が親日家でフランスの家の方でも普通に和室が有って慣れてるって言ってたし。

僕や夏兄、春姉や冬姉、箒ちゃんに束姉、後簪さんは日本人だし武道もやっている関係か正座とかは慣れている。小学生の頃は夏兄や箒ちゃんと正座耐久勝負なんて事もやってたし。

見た感じラウラさんは凄い平気そう。聞いたら「この程度訓練にもならない」とか言いそう。

鈴ちゃんは…もう崩してるし。

 

「でも、早く食べないと。お刺身は鮮度が命って言うし…。あっ、そうだ。横に居る一夏に食べさせてもらえば?」

「そ、それですわ! という訳で一夏さんお願いしますわ!」

 

シャルロットの提案に食いつくセシリアさん。

 

「そ、そうか。じゃあ…」

 

勢いに押されて夏兄が食べさせようとしたんだけど…

 

「あー、セシリアズルい! なにしてるのよ!」

「織斑君に食べさせてもらおうとしている! 卑怯者!」

「ズルイ! インチキ! イカサマ!」

「織斑君、私も!」

 

そして、皆が私が私がと夏兄に向って食べさせてもらおうとしている。

なんていうか…混沌としている。

そして、こう言う時には…

 

「お前たちは静かに食事する事ができんのか」

 

冬姉が降臨なされる。そして、冬姉は個人的に怒鳴るより低い冷たいトーンの声が怖い。

温度で言うなら-273,15℃って感じ。

 

「お、織斑先生」

 

皆も凍り付いてる。

 

「どうにも、体力が有り余っている様だな。よかろう。それでは今から砂浜をランニングしてこい。距離は…そうだな50キロもあれば十分だろう」

「千冬ちゃんそれはやり過ぎよ」

「「「「「千春先生…」」」」」

 

冬姉を止めに入った春姉に皆感動しているんだけど…

 

「砂浜だし10キロぐらいにしておかないと、皆明日に響くわよ」

 

その言葉で皆が凍る。冬姉の距離は物理的に無理なんで脅しと分かるんだけど、春姉のは距離が妙にリアルだし、雰囲気が冗談じゃない感じがする。

二人ともこういう事には厳しいからなー。いや、教師としては正しいんだけど。

 

「いえ! ちゃんとおとなしく食事をします!」

 

そう言って全員自分の席に戻っていく。

 

「織斑、お前たちもあまり騒ぎを起こすな。鎮めるのが面倒だ」

「わ、分かりました」

「了解です」

 

それからは滞りなく食事の時間が終わった。

 

 

 

その後、がっつり夏兄と二人で温泉を楽しんで夏兄は部屋に、僕は旅館の厨房に行った。

 

「すみませーん。さっき捌いた奴取りに来たんですけど」

「おう、さっきの子か。入っていいぞ」

「お邪魔します」

「ついでにこれも持ってけ」

 

そう言って厨房の人はそこそこの量の枝豆をくれた。

 

「良いんですか?」

「気にすんな。俺達がこの後飲むために用意したもののついでだ」

「ありがとうございます!」

 

刺身と枝豆を持って僕は部屋に戻る。

 

「ただいま、あれ? 夏兄は?」

「一夏ならマッサージをして汗をかいたからまた温泉に行ったぞ」

「一人分でそんなに汗をかく?」

「私と姉さんとそこにいるオルコットの三人を全力でしていたからな」

「不器用だねー」

「いや、愚直だろう」

「まあ、それが夏君の良い所だしね」

 

まあ、たしかに。何事にも全力が夏兄の良い所だよね。

 

「それで一秋、その手に持っている刺身と枝豆はなんだ?」

「姉さん達が手に持っているもののつまみだよ」

「一品作って貰いたいなって思ってたのよー。気がきくわね」

「いや、どうせ飲むだろうと思って。枝豆は厨房の人に貰ったんだけどね。ていうか、何で6人がいるのさ」

 

入ってた時から気にはなってはいたんだけど、部屋にはなぜかシャルロット、箒ちゃん、鈴ちゃん、簪さん、セシリアさん、ラウラさんがいた。

 

「えーっと、僕は一秋の部屋に遊びに来たんだけど、その時にはもうこうなっていたんだよね」

「そいつらは私達がマッサージをしている時に何故か聞き耳を立てていてな。どうやらオルコットは一夏がマッサージするために呼んだらしいが」

「へえー。でも、なんでそのままここにいるのさ」

「酒の肴にこの5人が夏君の何処が好きか聞こうと思ってね」

 

それを言った時の春姉と冬姉の眼が凄い楽しそうだった。多分からかう対象を見つけたからだと思う。ついでに言うとシャルロットも楽しそうである。

 

「一秋も持っているのを置いて、座ったらどうだ」

「そういや、何故かずっと立ちっぱなしだった。それじゃ、座ろうかな」

 

僕が座ったら、僕の上にシャルロットが座った。正確に言うと僕の体勢が胡坐だったので、股の間なんだけどね。

 

「さて、どんどん聞いていくわよ。まずは…」

「ちょ、ちょっと待ってください千春さん! 一秋とシャルロットのあれにはスルーですか!」

「千冬さんもビール飲んでるだけですし!」

 

そう叫ぶのは箒ちゃんと鈴ちゃん。「あれ」ってなんのことだろうか?

 

「あれくらいならなにも言う必要ないだろう」

「それより、二人とも近所迷惑よ。夜なんだから少し静かにね。それじゃあ箒ちゃんから行きましょうか。いつ好きになったかと何処を好きになったかをね」

 

あれ、いつの間にか増えてる。まあ、面白そうだしいいか。

 

「ええと…、はっきり好きだと感じたのは小学校の時、男子にからかわれたのをかばってくれた時…です。でも、少しずつ惹かれていたかもしれません。好きな所は…鈍感な所以外ですね」

「へえー、そんな事があったのね。秋君知ってる?」

「僕は直接見た訳じゃないけど、話は聞いたことがあるよ」

 

この時僕はたしか柳韻先生に呼ばれていたのと掃除係じゃなかったから先に帰ったんだったと思う。その日の放課後に箒ちゃんに「これからお前の事を一秋と呼ぶからな!」と言われて何事か聞いたら教えてくれたんだった。

 

「次は横に居るセシリアちゃんね」

「わたくしはクラス代表決定戦で戦ってですわ。好きな所はそうですね…箒さんと同じですわね」

「次は凰だな」

「私は日本に転校してきてすぐ男子にからかわれていたのを助けてもらった時です。その時箒と一秋も居たんですけどね。好きな所は2人と同じです」

「そんな事もあったな」

「だねー」

「どんどん行くわよ。次はラウラちゃん」

「私は…学年別トーナメントの時…です。好きな所は3人と同じです」

「最後は更識だな」

「…私は1年前に男の人に絡まれているのを助けられて、です。好きな所は皆と一緒です」

 

おおー、全員夏兄の鈍感な所以外は好きとは。まあ、極論を言えばそこくらいしか大きな欠点は無いんだよね。ただ、それがあまりにもデカいから皆の好意に気付かないわけで。

 

「さて、弟から見て夏君はどう思う?」

「夏兄は普通にモテるよ。割と欠点は無いからね。ただ、驚異的なまでの鈍感だからねー。あと、シスコン」

「そ、そうなのか?」

「だと思うよ。姉さん達に執事みたいが仕えるみたいにしてるでしょ? 血の繋がった家族だけど少しやり過ぎかなと」

 

これは遊びに来ていた弾の意見だった。僕は日常過ぎてあまり違和感を感じなかったけど。言われてみると確かに…と思った。

 

「…どうすればいいと思う?」

「春姉はそこまで問題無いけど、冬姉はまず普段のだらしなさを気を付けるところからだね」

「我が家の家事を一番している一秋に言われると否定ができん」

「後は…二人とも結婚…までは行かなくても彼氏を作って夏兄に紹介するかだね」

「「無理ね(だ)」」

 

即答だった。

 

「まあ、職場が女性ばっかだし出会いが無いよね」

「姉さんはともかく、私は『ブリュンヒルデ』『世界最強』の名前が付いてくるからな。そう簡単ではない」

「私もそう簡単には見つけられないわよ。ウチの学園の教師陣も結婚していない人ばかりだから紹介してもらえないだろうし」

「お姉ちゃん達、苦労しそうだね…」

「シャルロットちゃんは秋君がいるからね。…そうだ!」

 

何かを思いついたらしい春姉は僕の耳元で小声で話す。

 

「…よ」

「なるほど…。そういうものなの?」

「少なくとも日本の女の子は憧れの一つよ」

 

へえー、初めて聞いた。まあ、やってみますか。

僕は僕の前に座っているシャルロットを後ろから抱きしめた。

 

「えっ、ちょ、か、一秋!?」

 

驚くシャルロットの顔は少ししか見えないけど確実に赤い。

でも、これ密着具合が半端ない。くせになりそう。

 

「ふむ、あすなろ抱きか。まさか実際にこの目で見るとはな」

「あの二人の状態ならやるべきでしょ」

 

ビール片手にそういうのは二人の姉。あすなろ抱きっていうのね。これ。

 

「一秋、離して!」

「嫌?」

「嫌じゃないけど…」

「じゃあ、もう少しだけ」

 

そう言って、少し力を強くする。

しかし、これを考えた人は凄いな。天才なんじゃね?

 

「ふふ、シャルロットちゃん、顔真っ赤だけど気分はどう?」

「恥ずかしいです…。でも…」

「でも?」

「凄く良いです。一秋に包まれている感じが」

「そう。それなら、秋君に言った甲斐があるわね。…さて、そろそろ消灯時間だし部屋に戻りなさい」

 

春姉がそう言うけど、5人はぼーっとしていて気付いていない。

 

「千冬ちゃん」

「分かっている」

 

冬姉がパンパンと手を叩く。そうすると5人は我に返ったようだ。

 

「そろそろ消灯時間だ。各自、部屋に戻るように。もちろん、シャルロットもな」

「分かっています。お休み一秋」

「お休み」

 

ここ最近の日課になっているシャルロットとのお休みのキスをして僕は布団に入った。

…そういや、夏兄帰ってきていないけどどんだけ風呂入ってんだろ? 




さて、臨海学校初日の夜をお送りいたしました。
臨海学校なんて行った事無いんですけどね。ていうか、臨海学校のある学校ってどれくらいあるのかな?

話は関係無くなりますが、年末年始はこれを以外は食って寝て遊んでアニメを見ていました。
とりあえず、一月の末から始まる劇場版のあるアニマスを見直していました。
…よくよく考えると去年一年はアニメの映画しか見に行っていないような…。
コナン、ポケモン、ギアス、まどマギ×2、ペルソナ3×2、コナンVSルパン…いや、アイアンマン3を見ている! …あれもアメコミ原作だった。
まあ、それは置いておいて、アイマスの二次創作を書きたくなった今日この頃。言っても内容とか何も思いついてないんですけどね、

さて、次回から少しシリアスに突入します。お楽しみに。
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