IS~僕の兄は織斑一夏~   作:ピーナ

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秋 「そのかわり、レポートとか色々面倒ですけど」
作 「君の場合だと、短期のバイトみたいな感じ?」
秋 「大体そうですね」

四十六話始まります。


第四十六話 新装備のテストって結構お金貰えるんです

学園祭の模擬店のメニューが決まってから数日経ち、夏休みも折り返し地点を過ぎた。

 

「よし、課題も終わり! シャルロットは?」

「僕の方も終わったよ。これで残りの夏休み、自由に時間を使えるね」

 

僕達は部屋に籠って夏休みの課題を終わらせていた。

 

「とりあえず、午後からなにする?」

「何しようか?」

 

案外、午後からというのはする事に困る。

IS学園が人工島に有るという立地条件と、外に出るのに許可証を出す必要がある事から、午後から何処かに出掛けるっていうのは、移動で結構時間を使って、目的地に着いても何も出来ないって事になるから難しい。

 

「お昼食べながら考えるか」

「そうだね。それじゃ、食堂行こうよ、一秋」

「ああ」

 

そう決めて部屋を出たら、

 

『一年一組、織斑一秋、シャルロット・デュノアの両名は至急、第1アリーナに来るように』

 

と放送が流れてきた。

 

「呼び出し? なんだろ?」

「しかも、アリーナにだしな。とりあえず行こうか」

「お昼はどうする?」

「あー……購買で何か買っていこうか」

「そうだね」

 

 

 

「やあ、シャルロット、一秋君久しぶりだね」

 

僕達が呼ばれたアリーナではスーツの上に白衣というビジネスマンと研究者を足して二で割ったファッションの男性が居た。

 

「って、お父さん⁉ どうしてここに?」

 

そう、その男性はシャルロットのお父さんで僕もフランスでお世話になった、デュノア社社長、ジュール・デュノアさんだった。

 

「二人に渡したい物があってね。一秋君は私達のテストの協力をしてくれたらだけどね」

「協力……ですか?」

 

色々お世話になったし、協力する事には問題ないけど……。

 

「わが社の最新のテスト機は知ってるね?」

「もちろんです。シャルロットの専用機でもある『ミラージュ』ですよね?」

「その通りだ。そして、それの根幹を担うシステムも知っているね?」

「はい。『CAS』ですね」

「私達としてもミラージュは自信作ではある。しかし、正式に発表できるにはまだまだ煮詰めていないところが多い。なので、ラファールの延命プランとして、ラファールに『CAS』を後付けで取り付ける話になったのだよ」

「はあ……」

「狙いは二つ。1つはCASのデータ収集。もう一つは後々第四世代訓練機、機種転換機としてラファールを使う為だ。そのために後付けのCASのデータを欲しいと思ってね。君に頼もうと思ったんだ。もちろん、束君の許可は貰っている」

「束姉がOKしているんなら、僕も断る必要は無いです。よろしくお願いします」

「そうか! ありがとう。一秋君」

 

その言葉と共に僕の手を握るジュールさん。

ジュールさんは束姉の認めた凄腕の人だし、ジュールさん率いるデュノア社技術陣は凄腕の集団だ。その人が黒鷹を強化してくれるなら、僕も望むところだ。

 

「それで、二人への贈り物はこれだ」

 

ジュールさんは空間ディスプレイを出し、説明を始める。最初に表示された物は肩に大きなブースターが装備されている。

 

「二人共通の装備が一つと二人にそれぞれ一つのパッケージを用意した。共通のは高機動パッケージ『イエーガーユニット』。二学期入ってすぐに行われる『キャノンボール・ファスト』に向けて制作したものだ。二機の大型ブースター『コメート』は単にトップスピードを求めただけでなく、簡易的なイメージインターフェイスによって操縦者の意思に応じて上下左右に自在に稼働する。だから、高速の機体に多い小回りが利かないという事も無い」

 

簡易的とはいえイメージインターフェイスを使用しているって事は、このブースターユニットだけでも第三世代装備と言える。……十分凄いんじゃないかな。

そう思っていると、次のパッケージの映像に切り替わる。次は……なんていうか、ごつい。

 

「次がシャルロットに渡す重装甲砲戦パッケージ『パンツァーユニット』だ。これは、ラファールのパッケージの『クアッド・ファランクス』と『ガーデンカーテン』を掛け合わせて発展改良させたものだ。原型は無いが。一番目につく背部に搭載した、実弾とエネルギー弾を同時に放つ大型砲『ハイブリッドキャノン』を始め、ミサイル、ガトリング、グレネードなどの火器を満載したパッケージだ、もちろん、手持ち武器を別途で使える。機動性はノーマルのミラージュには劣るが、それでもラファールよりはある」

 

高機動と重火力を両立するって、結構無茶なコンセプトだよね? それに、色々詰め込み過ぎだよ……。ちょっとした、火薬庫だね。

タイプとしては、簪さんの『打鉄弐式』に近いかな?

それで、次が僕のか。表示された映像は攻撃的な鋭いフォルムって感じだ。

 

「そして最後は一秋君に渡す突撃パッケージ『シュナイダーユニット』。スラスターの増設と、エネルギーシールドジェネレーター、そして、突撃の威力を上げる、前方に展開する五本のブレードと、通りすがりに切り裂く、側面展開の二本のブレード、都合七本のブレードを持つ。近接戦における攻撃力と防御力は世界最高峰だと自負するよ。そのかわり、燃費は悪くなっているがね」

 

突撃力の向上か……。アリだね。黒鷹の切り札、QIBSの強化が出来そうだし。エネルギーの方は、誰かに相談してみよう。筆頭候補は束姉だけど、ちょっと最近姉さん達と三人忙しそうだから、難しそうだ。生徒となると……虚さんかな。

まずはレイと相談してからだけどさ。

 

「説明は以上だ。さて、早速作業を始める。一秋君のは少し時間が掛かるが、シャルロットはすぐに終わる。早速、使ってみるかい?」

「そうするよ、お父さん」

 

ジュールさんの持って来たカートリッジをシャルロットがISに装備していく。本来なら、これで一つ30分で切り替えにも時間が掛かる事を考えると、CASは凄いと思う。

 

……流石は『天災』束姉が認めた技術者集団を持つデュノア社。イエーガ―ユニットは箒ちゃんの紅椿を超える機動力を見せたり、パンツァーユニットは……ヤバい。制作者の趣味で音声認識のロック解除で発動する、フルバースト『バーニング・ビッグバン』は範囲、威力共に桁外れだった。一つ一つの火器も優秀。機動力が落ちていると言っていたけど、それでも、機動に特化していない第三世代機位はあると思う。この分だと、シュナイダーユニットも結構凄い物があるんじゃなかな?

 

 

その後、シュナイダーユニットを使ってみたけど、結果から言うと、体当たりが切り札になりました。シュナイダーユニットにもパンツァーユニットと同じく音声認識でロックが解除されて発動するフルドライブモードが有ってその『バスタースラッシュ』はただの体当たりを一撃必殺の技に変えてしまうほどの威力を持っていた。掠めるだけでかなりのSEを消耗させれるだろう。

エネルギー消費さえ何とか出来れば行ける気はするな。鵬程万里である程度軽減は出来るだろうけど。

それよりも、増設されたEシールドジェネレーターの恩恵の方が大きそうだ。防御力強化はどんな相手でも有用だし。展開装甲と相まって、生半可な攻撃は通らんし。……でも、夏兄には使わんかな~。『零落白夜』はやっぱりチートだね。

とりあえず、イエーガユニットを使いこなせるようにならないとね。僕やシャルロットが勝てば少しは恩返しができると思うし。




新装備追加しました。元ネタは……お察しの通りです。

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