作 「まあねえ。でも、結構前から考えてたんだ。まったりしたISを目指すには二学期のイベントはちゃんと開きたいからねえ」
秋 「まあ、なにも起きないのは良い事です」
作 「事件は起きない。しかし、ハプニングは起きる。……多分」
夏休みももうすぐ終わる頃。僕と夏兄は実家に戻る道を歩いている。
こうなったのは昨日の夜、春姉が「明日、話したい大事な事があるから戻ってきて」と連絡をして来たからだ。
「しかし、なんなんだろうな? 大事な用って」
「さあ? でも、この前の家族の事みたいな重い話じゃなさそうだよね。暗い感じじゃ無かったし」
「そうだな。んじゃ、めでたい事か?」
めでたい事かあ……僕等の誕生日は一月くらい後だし、なんだろ?
「どっちかに彼氏が出来たとか?」
「それは、めでたいけど……わざわざ家に呼ぶか?」
「呼ぶでしょ。IS学園にはそう簡単に入れないんだし」
「まあ、確かに。でも、大事って感じじゃないよな」
「なら、その先の結婚? それじゃ、お赤飯炊かないとね。もち米用意しないと」
「だな。買って帰るか」
スーパーに寄り道してから僕達は家に戻る事にした。
「「ただいま」」
「遅かったわね、二人とも」
僕達を出迎えたのは春姉。
「今日はここに泊まるし、夕飯の買い物も済ませたんだよ」
遅れた理由を伝える夏兄。今日は久しぶりに兄弟水入らずに過ごす事になってる。
それで、家のリビングに入ったら、冬姉と束姉と知らない子が二人いた。どことなくラウラに似ている子と冬姉に瓜二つの子。
……さっぱり、話の内容が想像できないぞ。
「千春姉、千冬姉、その子達は?」
ズバッと聞きに行く夏兄。流石だね。
「それは、私から答えましょ~。銀髪の子はクロエ・クロニクル。くーちゃん。私の娘だよ~。だから、今は篠ノ之クロエかな~。字は黒い枝で黒枝だよ~」
「「……はあっ⁉」」
近所迷惑を顧みず大声を出して驚く僕達。いや、突然、昔から知っている幼馴染のお姉さんが娘とか言われたら驚くだろ。普通。
「それで、こっちの千冬ちゃんそっくりの子は私達の妹で織斑マドカ。漢字は円に夏で円夏よ」
「「…………」」
驚きすぎて、声が出てこない。
「はあ……姉さんも、束も過程を飛ばし過ぎだ。実はな、ここ最近忙しかったのは束が見つけたISの非合法組織を潰しに行ってたんだ。IS委員会の要請でな」
「あらかじめ工作員に情報を流させて、最後の詰めを私達が手伝ったの。この子達はそこで実験の素体にされていた人造的に作られた子なの。クロエちゃんはラウラちゃんと同じ遺伝子強化試験体。マドカちゃんは千冬ちゃんのクローン」
「それで、その組織を潰したけど、生き残りが再起を掛けて、この子達をまた酷い実験のモルモットにするかもしれない。……これも、私がやった事で起こった事だから、二人を守ろうと思ったんだけど」
「たとえ、クローンでも私達と同じ血が流れているのよ。それなら、マドカちゃんは私達が引き取るって事になったの」
多分、春姉も冬姉もすべてを背負い込もうとする束姉を放っておけなかったんだろう。
「OK、分かった。つまり、俺達に妹が出来て束さんには娘ができたって事だな。俺は織斑一夏。これからよろしくな、マドカ、クロエ」
「切り替え早いなー夏兄。僕は織斑一秋。これからよろしくね、マドカちゃん、クロエちゃん」
「……二人とも何も言わないのね?」
「言う必要ないよ。姉さん達がこの子達の事を想っての選択でしょ? なら、僕達が反対する理由は無いよ」
「だな。……しかし、これで箒は叔母さんか」
あー、クロエちゃんから見るとそうなるのか。
「まあ、これで夕飯も無駄じゃなくなるね。メニューもピッタリだし」
「何にしたんだ?」
「いや、大事な話って言うから、どっちかが結婚すんのかなーって思って赤飯にしたけど、マドカちゃんとクロエちゃんの新しい一歩を祝うって意味で良いんじゃないかと思うよ」
「結婚って……相手が居ないわよ」
「え、えっと……」
僕達の話に初めて入って来たのはマドカちゃん。
「お、織斑マドカです。これからよろしくお願いします。一夏兄さん、一秋兄さん」
「ああ、よろしくな、マドカ」
「うん、よろしくね、マドカちゃん。まずは、少しずつ敬語を抜いていこうか。僕等兄弟なんだし」
「たしかにねー。そこから始めようか、マドカ」
「は、うん、兄さん、姉さん」
そう言って硬かったマドカにも笑顔が見えた。
「くーちゃんも自己紹介しよ?」
「はい、母様。篠ノ之クロエです。よろしくお願いします。……えっと、私もお兄さんとお呼びしても良いですか?」
僕と夏兄は顔を見合わせる。……マドカちゃんが羨ましかったのかな?
「いいぜ」
「僕もいいよ」
こうして僕達に妹&妹分が誕生した。
ホント、今年は色んな事が起こるよ。
知らない内の亡国機業壊滅(笑)。
いや、原作で実態がよく分かって無いので、なら、主人公たちが関係しない内に大人たちで潰してしまおうと結構前から考えてはいました。こっちには、天災と世界最強が揃ってるんだし。そして、家族が増えます。
次回からは二学期に入っていきますよ~。