貴方は何トリア?私はアル………アサトリアだ!※アサトリアのアサはアサシンのアサである。 作:星の空
(…………ここは………何処だ………)
俺、
先程まではある漫画を読んでいたのだが、あるキャラの名シーンのところでプツンと意識が落ちたのは覚えている。そこで気が付いた。
(……………ここってもしかして………転生系二次創作にてよくある転生の間では?)
「当たりだよ〜。どうも〜、私、14人の最高神のうちの1人、ロンゴミニアドだよ〜。」
そしたら、薄黄緑色のウェーブがかかったロングヘアで、真紅の目を眠たそうに半開きにしている美少女がゆったりとした口調で声を掛けてきた。
(………って、最高神どんだけおんねん。)
「その訳は後で語るよ〜。それでね〜、燦くんがなんでここにいるのかと言うとね〜、なんと!転生抽選に当選しました〜!!」
最高神の数は後で教えてくれるそうで、今は俺がここにいる訳を教えてくれた。
(………転生する者を抽選で選ぶとか………それで、俺が選ばれたのは分かったが、これからどうすんだ?)
俺がロンゴミニアドに質問をしたら、一体どこから出したのかクジ箱と14Dサイコロを出てきた。
「まず、サイコロを14回転がして〜、出たその和を7で割る!その数が君の転生特典の数さ〜。」
(これ………面が多過ぎじゃね?転がすけど。)
俺は指示された様に14Dサイコロを転がす。
1回目、5。2回目、2。3回目、1。
4回目、7。5回目、5。6回目、8。
7回目、11。8回目、9。9回目、1。
10回目、6。11回目、10。12回目、3。
13回目、1。14回目、4。
計73で7で割ると10.42857142857143。約10個である。
(……10個か。これは多い方なのか?)
「まずまず〜。最大が28個だからね〜。それじゃ、次はこの箱から10回クジを引いてね〜。」
(これって大抵外れるんだよなぁ。)
まず、1回目を引く。
クジに書かれていたのは、【アルトリア・ペンドラゴン«全»】
(ふぅん。ん?«全»ってなんだ?英霊その者か?)
「ふふふ〜、それは転生後のお楽しみ〜。」
(マジっすか…)
2回目、【全事象掌握操作】
(俺に何をさせる気なのでしょうか!!?)
「そんな事言われても〜、燦くんが引いた事なので諦めなよ〜。」
3回目、【ATフィールド】
(うおぉぉぉい!!?なんかアニメ界屈指の盾?が手に入ったんだが!!?これは転生先が危ないんじゃ!!?)
「Zzzz………」
(寝んのかよ!!?まぁいい。次だ次。)
4回目、【
(おぉ、これはまだマシだ。)
5回目、【超高性能キャンピングカー】
(……………これは当たりかハズレか…うぅむ。)
6回目、【英霊
(ん?英霊?サーヴァントでも手に入るのか?)
7回目、【他転生者全特定+簒奪】
(おぉ、これは当たりだ。アドバンテージになる。が、+はアウトだ。)
8回目、【宝具、
(おぉう、これはやばい。)
9回目、【スキル、勇猛EX、黄金律EX、千里眼EX】
(精神耐性とお金、全見通しか。これは良いな。)
10回目、【デメリット無効】
(最後のは特典のデメリットを無くすのか?)
「ふわぁぁぁ!およ?全部引いたようだね〜。それじゃあ、説明タ〜イム!!!」
全て引き終わったら、タイミングを計ったかのように起きて、説明を始めるロンゴミニアド。
「最高神が沢山いる訳だけどね〜、それぞれが司っているものがあるからだよ〜。ゼウスが天空、アテナが処女、アレスが戦、ポセイドンが海水とかそんな感じだよ〜。因みに私は〜星だよ〜。某運命な戦争の乳上さんが扱うあれと私は同一なのだ!それ故に星なのさ!
そういえば、私以外の最高神達も転生者を抽選してるからね〜。」
(……まぁ良い。転生者対策に持って来いな奴があるからな。)
最高神はそれぞれ担当がおり、ロンゴミニアドが俺をここに招いた?様に他の最高神達も招いているようだ。
(それで、俺はどの世界へ転生するのだ?)
「それがさ〜、最高神達の総意で複合世界に決まりました〜!!あと、転生者は皆最高神から試練を与えられま〜す!私が燦くんに与える試練は〜、生き抜け!!!以上〜!!」
(そんなもんでいいのか?)
「いいんだよ〜。シークレットが出てるからね〜。………正直、教えたらいけないことなんだけど、6回目に出てきた英霊はその英霊と同じ目に合う。もしくはその英霊その者になるかもしれない。気をつけて。」
(……それって俗に言うTSの可能性もあるのかよ。)
「それじゃ〜、王裂燦くんよ〜達者でな〜!!」
「おい!!?それってまさか!!?」
ロンゴミニアドがシークレットだけは危ないかもしれないと忠告を受けた。それはいい。
しかし、そのいつの間にかあるその紐を引いてはならない!
俺は咄嗟に紐引きを阻止しようとしたが既に手遅れ。引かれてしまった。
すると、俺の真下がパカッという効果音と共に開き、俺はその中に落ちた。
(何やっとんじゃァァァァ!!?)
「バイバ〜イ!!!!!」
ロンゴミニアドの姿が段々と小さくなり、やがて見えなくなる。そこで俺は気を失った。
✲✲✲
(……………うぅん………ここは?)
どうやら気を失っていたようだ。俺は辺りを見回す。
何処か近代的なヨーロッパの建物の中のようだ。
(……成程、ここは1800年代後半のイギリスか。)
此処がイギリスであると分かったのは、部屋の隅に窓があり、外が見える。
そこに丁度ロンドンの時計塔が見えるのだ。
次に俺自身の確認だ。容姿は分からないが、能力は転生物でよくあるアレを唱えよう。
(ステータスオープン!!)
→←→←→←→←→←
真名:アルミナ(=ペンドラゴン)※()内は隠蔽中
属性:混沌・中庸・星
筋力:S+
耐久:A++«ATフィールドのお陰でEX状態»
敏捷:EX
幸運:B
宝具:EX
✧スキル✧
対魔力:EX、騎乗:EX、直感:A
魔力放出:A+、単独行動:EX
陣地作成:A、最果ての加護:A
心眼(偽):A、極地:A
不断:B、無辺:A、真名看破:S
神明裁決:A、啓示:A
自己回復(魔力):A+、自己改造:EX、
竜の魔女:EX、自己回復(魔力)A+
自己改造:EX、竜の魔女:EX
支援砲撃:EX、銀河流星剣:C、
オルトリアクター:A、∞黒餡子:EX
刹那無影剣:C+、乗着:EX
刑事の直感:E、最果ての正義:A
皇帝特権:EX、戦闘続行:B
✧宝具✧
✧
ランク:A+
種別:
レンジ:0
最大捕捉:1人
✧
ランク:C
種別:対人宝具
レンジ:1~2
最大捕捉:1人
✧
ランク:A++
種別:対城宝具
レンジ:1〜99
最大捕捉:1000人
✧
ランク:EX
種別:結界宝具
防御対象:1人
✧
ランク:A
種別:対人宝具
レンジ:9~30
最大捕捉:1人
✧
ランク:A++
種別:対城宝具
レンジ:1~99
最大捕捉:900人
✧
ランク:A++
種別:対城宝具
レンジ:1~99
最大捕捉:1000人
✧
ランク:A
種別:対人宝具
最大捕捉:1人
✧
ランク:A+
種別:対人宝具
レンジ:1~30
最大捕捉:-
✧
ランク:A
種別:対界宝具
✧
ランク:A
種別:結界宝具
レンジ:1~10
最大捕捉:???
✧
ランク:EX
種別:特攻宝具
レンジ:???
最大捕捉:???
✧
ランク:A+
種別:対軍宝具
レンジ:1~10
最大捕捉:100人
✧
ランク:A+
種別:対人宝具
レンジ:1~99
最大捕捉:1人
✧
ランク:A++
種別:対人宝具
レンジ:1~99
最大捕捉:1人
✧
ランク:EX
種別:対人宝具
レンジ:9~99
✧
ランク:EX
種別:対軍宝具
レンジ:9~99
✧
ランク:B
種別:対陣宝具
レンジ:30、60、90
最大捕捉:100人、500人、1000人
✧
ランク:A
種別:対軍宝具
最大捕捉:500人
✧
ランク:C
種別:対人宝具
レンジ:1
最大捕捉:1人
✧
ランク:A+
種別:対軍宝具
レンジ:1~50
最大捕捉:800人
✧
ランク:C
種別:対人(自身)宝具
レンジ:0
最大捕捉:1人
→←→←→←→←→←→←
(………………宝具……多っ!!?まさか«全»って
1人でステータスを見ている時に分かったのだが………
俺氏、赤ん坊でっせ。赤ん坊。
此処から1歩も動けません。
ステータスの件と相まって現実逃避をしていたら、この部屋唯一の出入口から厚化粧をしたケバすぎるおばさんが入ってきた。
おばさんは聞こえない程小さな声でボソボソと呟きながら俺を抱えあげる。
(え、此奴俺の家族?お婆ちゃんにしたら若いし、まさか…母親?)
俺が思案していたら、段々と生臭すぎる橋の上にまで来ていた。
直後、頭の中に俺が投げられる光景が写った。
(ッ!!?)
赤ん坊故に抵抗すら出来ずに落とされる。
下は、大量な赤ん坊の死体が埋まっていた。
(…………こりゃあ不味い。って、これってまさか……
ケバすぎるおばさんの奴、まさかの娼婦だったのか。
まぁ、あんななりしていたら誰でもわかる事だな。
そのまま俺は死体の上に落ちる。
(………あぁ、クセェ。人の命をなんだと思ってやがんだ。)
俺は手足を動かす。ただひたすらに動かす。
何故かって?そりゃ早く動きたいからだ。だが、まだ首が据わってないのだ……………あ、十二の試練があるから首折れて死んでも大丈夫だ。
ならば動こうか。首と全身の骨に硬化魔術、全身に強化の魔術を掛けてゆっくりと死体の上に立つ。そして、確実に1歩ずつ歩んでいく。
(………おぉ、1発で出来た。取り敢えずは橋下に移動しよう。)
橋下に移動して死体がない所に倒れ込む。
(あぁぁぁ、ダリィ。身体が出来てねぇから想像以上にダリィ。)
俺はだるい中、腹を括って魔術を切る。
ゴリッ!!!
ブシュッ!!!
(……あっ、これガチで死ぬわ…………)
魔術を切った途端、限界を越えて身体を酷使したため、骨が砕け、筋肉や皮膚が裂けて血が噴き出す。
再び意識がなくなった。
2日後
目が覚めたら2日も経過していた。これには流石に驚いた。
さらに驚いたことに、強化や硬化の魔術を使わずとも立てるようになった。
それをいい事に俺は彗星走法を手に入れた時におまけで付いていた物凄く長いマフラーを全身に巻き付けて姿を隠す。
その姿でこの時代のデパートらしき場所に入り込んでは乳児食をくすねて、捨てられた橋の下で食べる。
そういった暮らしをして10年間を過ごした。