アルベルト・フォン・ライヘンバッハ自叙伝   作:富川

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第三章登場人物紹介その四・年表

・ステファン・フォン・ブローネ

 レオンハルト・フォン・ブローネ大公の息子。放蕩癖あり。

 

・エドワルド・フォン・パルムグレン

 カール・パルムグレンの子孫、伯爵家当主。格は十分だが権力・影響力は無い。先々帝オットー・ハインツ二世の第二皇女の息子。

 

・ベルベルト・フォン・シャウハウゼン☆

 ヴェストファーレン行政区の端に領土を持つ典型的な辺境貴族。子爵。海賊連合『流星旗軍』の活動に悩まされている。惑星移民史を調べる趣味があり、暦史学者として高名なヴェストパーレ男爵を慕ってサロンに出入りしていた。

 

・ジョン・ラカム

 海賊連合『流星旗軍』の首領。

 

・アドルフ・フォン・グリーセンベック

 アルベルトの母アメリアの兄にしてカール・ハインリヒ長年の腹心。宇宙軍大将。ライヘンバッハ派

 

・ハイナー・フォン・アイゼナッハ

 かつての名門アイゼナッハ男爵家当主でアルベルトの従妹アンドレアの夫である。宇宙軍中将。兵站輜重総監部整備回収局長を務めており、『三・二四政変』で拘束された。ライヘンバッハ派。

 

・ゲルトラウト・フォン・ファルケンホルン

 クヴィスリング元帥府の重鎮。クヴィスリング元帥死亡後、ライヘンバッハ派に合流。宇宙軍上級大将。統帥本部最高幕僚会議議長を務めており、『三・二四政変』で拘束された。

 

・ホルスト・フォン・ライヘンバッハ

 ルーゲンドルフ公爵の五男。断絶したメクリンゲン=ライヘンバッハ男爵家に迎え入れられた。ラインラント警備管区司令を務め、地上軍中将。

 

・ゲオルグ・フォン・ヴァイスバッハ

 開明派に属する官僚貴族。宇宙暦七六九年に帝国中央銀行(ライヒスバンク)頭取を務める。大胆な規制緩和や経済構造の改革による民間投資の刺激が必要であると主張し、経済再建に対する中央銀行以外の役割を強調、金融緩和には消極的な姿勢を取り続けてきたことから、閣僚会議議長を兼ねるブラウンシュヴァイク公爵とは激しく対立してきた。その為、国務尚書ブラウンシュヴァイク公爵に解任された。

 

・クリストフ・フォン・フンク

 宇宙暦七六九年に内務省社会秩序維持局局長を務める。ブラウンシュヴァイク公爵に近い。

 

・ダニエル・アーレンバーグ

 宇宙暦七六〇年にライティラ星系分治府主席。クラークライン監獄とは別の監獄に収監されていたが脱出。革命臨時政府主席に就任する。騒乱終結後、オトフリート五世から『藩王』の称号を与えられ、名目的にリューベック藩王国の統治者となる。

 宇宙暦七六九年にも同職にあり、名士会議で裁可された新課税法に対し「著しく不当で一方的、到底受け入れられない」と声明を発表。

 

・アレクセイ・ナロジレンコ

 宇宙暦七六九年にローザンヌ伯爵を務めている。親帝国派として知られる。

 

・フィリップ・チャン

 下層民出身の独立主義者。宇宙暦七六九年にローザンヌ選民評議会議員であり、ナロジレンコの次に選出される可能性が高いとされた。

 

・オイゲン・ヨッフム・フォン・シュティール

 ライヘンバッハ派。地上軍中央軍集団司令官。地上軍大将。『三・二四政変』で拘束される。

 

・カール・ベルトルト・フォン・ライヘンバッハ

 ライヘンバッハ一門に属する。地上軍第三軍集団司令官。地上軍大将。『三・二四政変』で拘束される。

 

・ノルド・フォン・ブルクミュラー

 ライヘンバッハ派。地上軍第六装甲軍司令官。地上軍中将。『三・二四政変』で拘束される。

 

・ヨッフェン・フォン・クロイツァー

 ライヘンバッハ派。近衛第二師団長。地上軍少将。『三・二四政変』で拘束される。

 

・カイ・ラディット

 ジークマイスター機関に属するメンバー。ヴェスターラント解放戦線のメンバーで、第二八代ヴィレンシュタイン公爵たるギュンター・ヴェスターラントに仕える。

 

・クリストフ・フォン・ケルトリング

 ケルトリング侯爵家の分家当主。シュレースヴィヒ=ホルシュタイン辺境軍管区司令で宇宙軍中将。『三・二四政変』でクーデター派に参加。

 

・ゲオルグ・フォン・ルンプ☆

 宇宙暦七六九年のライヘンバッハ裁判時にオーディン高等法院院長を務めていた。

 

・コルネリアス・フォン・リンドラー

 宇宙暦七六九年の『三・二四政変』前に統帥本部総長を務めている。名門帯剣貴族家の当主。クーデター派に媚びることで元帥の地位を保つ。同年のライヘンバッハ裁判時には幕僚総監に就任しており、アルベルトの処刑を支持した。

 

 

年表

宇宙暦七四〇年、アルベルト誕生

宇宙暦七四二年、『第二次ドラゴニア会戦』ブルース・アッシュビーがドラゴニア星系基地を制圧

宇宙暦七四五年、『第二次ティアマト会戦』帝国軍大敗。

宇宙暦七四六年、統帥本部次長オトフリート・フォン・リンダーホーフ宇宙軍上級大将。立太子される。

宇宙暦七四七年、財政危機への対処で皇太子オトフリートが租税法を大規模改正し、増税を行おうとする。が、オーディン高等法院の抵抗で断念。『第三次エルザス会戦』でジャスパー大敗。

宇宙暦七四八年、敗戦にショックを受けていたコルネリアス二世の前にアルベルト大公が現れる。アルベルト大公によって多くの貴族が金品を騙し取られる。

宇宙暦七四九年、アルベルト大公失踪。オトフリート三世即位。

宇宙暦七五一年、『パランティア星域会戦』でコープが戦死。ミヒャールゼンの存在がリューデリッツらに露見する。『ミヒャールゼン暗殺事件』発生。この頃宮廷が混乱し、オトフリート三世が衰弱死。

宇宙暦七五二年、オトフリートの弟、エルウィン=ヨーゼフ・フォン・リンダーホーフ侯爵がエルウィン=ヨーゼフ一世として中継ぎで即位。その後、宮廷の混乱を鎮めた後でオトフリート四世が正式に即位。

宇宙暦七五四年、『第四次ロートリンゲン会戦』で帝国軍、辛くも同盟軍を撃退。カルテンボルン着任。『幼年学校平民生徒弾圧事件』発生。『有害図書愛好会』結成。

宇宙暦七五五年、『幼年学校長弾劾事件』発生。カルテンボルン失脚。

宇宙暦七五六年、アルベルト、クルト、ジークマイスター機関に参加。

宇宙暦七五七年、オットー・ハインツ二世即位。

宇宙暦七五七年、オトフリート皇太子がオーディン高等法院に租税法改正法案登録を迫るも拒否される。帝前三部会開催、カストロプ公爵派の切り崩しによって租税法改正に成功。ブラッケ侯爵領で『平民身分とは何か』出版。

宇宙暦七五九年、リューベック自治領(ラント)で大暴動発生。

宇宙暦七六〇年、『イゼルローン要塞建設建白書』提出。

宇宙暦七六一年、『リューベック奪還革命』発生。『第四次リューベック会戦』で帝国軍敗北。

宇宙暦七六三年、イゼルローン要塞建設開始。『第三次ドラゴニア会戦』帝国軍、ドラゴニア星系基地を奪還。『アスターテ=ドラゴニア戦役』開始。

宇宙暦七六五年、名士会議にて第二皇子クレメンツ大公が皇帝批判。『第四次ドラゴニア会戦』帝国軍辛勝

宇宙暦七六六年、『アスターテ星域会戦』帝国軍敗北。『第一次アルトミュール会戦』帝国軍辛勝。オトフリート五世倹約帝崩御。以後帝位継承争いが激化。

宇宙暦七六七年、『ドラゴニア特別派遣艦隊』出征、『ドラゴニア=イゼルローン戦役』開始。オトフリート三世猜疑帝の末弟ブローネ侯爵が大公・摂政に就任。開明派が形成、『帝都防衛軍司令部籠城事件』発生、開明派と社会秩序維持局が衝突。オフレッサー、ファルケンハインらによる『アドベント攻勢』が戦術的に成功。

宇宙暦七六八年、『ラインドル星系会戦』帝国軍大敗。同盟軍『回廊の自由(フリーダム・オブ・コーリダー)作戦』を発動。帝国軍善戦するも『アルテナ星域会戦』で敗北、要塞建設を断念。『皇室宮殿(パラスト・ローヤル)爆弾テロ事件/クロプシュトック事件』発生。第八回帝前三部会開催、クレメンツ一世即位。

宇宙暦七六九年、ブラウンシュヴァイク派・リッテンハイム派による『クロプシュトック征伐』開始。『西離宮大火』ベーネミュンデ公爵(リヒャルト大公)死亡。帝国名士会議の場でリッテンハイム侯爵が失脚。旧リヒャルト大公派を中心にクーデター発生、『三・二四政変』。カール・ハインリヒ、ブラウンシュヴァイク公爵死亡。フリードリヒ四世即位。『ライヘンバッハ裁判』が行われる。

 

 

 


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