咲-Saki- 阿知賀編入   作:おこそとのほもよろを

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今回は説明ばかりです。
春季大会は『咲-Saki-』に『鷲巣・竜・傀:ワシの一筒・背中が煤けてるぜ・御無礼』を是非とも足したいです。


第四部:春季大会
百一本場:春季大会突入:プロローグ


『打倒、阿知賀女子学院!』

 これは、昨年の春季大会から全国で掲げられた言葉。

 そして、

『打倒、宮永咲!』

 一昨年夏から全ての女子高生雀士共通の目標である。

 

 

 3月某日。

 この日、阿知賀女子学院では卒業式が執り行われた。

 玄も灼も、宥と同じ奈良女子学院大学に進学することが決まっている。4月からは花の女子大生だ。

 中学から六年間、二人は阿知賀女子学院に通った。

 しかも、一昨年のインターハイが準優勝。そして、昨年は春季大会とインターハイで全国二連覇を成し遂げた。最強軍団阿知賀女子学院。

 そして、コクマでも昨年は優勝。

 さらに玄に至っては世界大会優勝。

 二人とも阿知賀女子学院には思い出が多すぎる。

 

 しかし、高校生活は人生の通過点の一つでしかない。

 今日、二人は阿知賀女子学院を旅立って行った。

 

 

 それから数週間後、咲達は東京に向けて出発した。

 昨年インターハイの時と同様にバスでの移動だ。当然、パーキングエリアで下車する時は、両端を憧と穏乃でガードする。

 近畿大会大遅刻の前例があるからだ。

 少なくとも、迷子の件に関してだけは、咲は完全に信用が失われている。

 下級生にすら、

「(麻雀は強くなりたいけど、人としてあそこまで方向音痴になるのは、いかがなものだろうか?)」

 と思われる今日この頃であった。

 

 そう言えば、昨年は、サービスエリアのテナントの一画が改装中だった。ここに、新しい店舗が入っていた。

 ふと、憧が、

「去年、ここでシズが、

『お一人様一つまでお持ち下さい』

 って紙に書かれた字を読んだら、玄が、

『オモチは一人二つなのです! 一人一つでは、よろしくないのです!』

 ってアホなこと言ってたよねえ。」

 と言いながら思い出し笑いした。

 そう、あれからもう一年が経ったのだ。

 

 

 阿知賀女子学院一同は、その日の夜にホテルに着いた。

 部屋割りは、各部屋二人ずつで『穏乃と憧』、『咲とゆい(小走やえ妹)』、『美由紀(宇野沢栞妹)と百子(車井百花妹)』に分かれた。

 咲の相手には、しっかり者のゆいを当てた。要は下手に外出させないように見張りをつけたと言うことだ。

 晴絵は恭子と同室。

 他の一年生は、まあ、適当に割り振られた。

 

 

 翌日、抽選が行われた。

 昨年と同様、出場校は、北海道地区から3校、東北地区から3校、関東地区(東京都を除く)から4校、東京都から3校、信越地区から3校、東海地区から4校、近畿地区から4校、中国・四国地区から4校、九州・沖縄地区から3校とし、そこに、昨年の春季大会で優勝したチームの所属する地区より、さらに1校を選出することになる。

 つまり、昨年は阿知賀女子学院が春季大会を制したので、近畿地区の代表校が4校から5校に増えた。

 

 第1シード(Aブロック)は、言うまでもなく昨年の春季大会覇者の阿知賀女子学院(近畿地区:奈良県)。

 第2シード(Dブロック)は、射水総合高校(信越地区:富山県)。これは、昨年準優勝の龍門渕高校(信越地区:長野県)が、残念ながら衣達の引退と同時に麻雀部自体が存在しなくなり、秋季大会を辞退したため、同じ信越地区大会の優勝校である射水総合高校が第2シードに選ばれた。

 第3シード(Cブロック)は、昨年3位の白糸台高校(東京:西東京)。

 そして、第4シード(Bブロック)は、昨年4位の臨海女子高校(東京:東東京)となった。

 もっとも、32校の参加なので、シード校でも一回戦免除にはならないのだが…。飽くまでも強豪校が序盤で潰し合わないようにするための措置だ。

 

 また、抽選では基本的に同じ地区の代表が別ブロックになるように配慮された。そのため、全てのくじが入った箱からを引くのではなく、ブロック毎にくじが分けられており、くじを引ける箱が地区毎に決まっていた。

 ただ、近畿代表は5校のため、どうしても同じブロックに2校入らざるを得ない。そこで、Aブロックに阿知賀女子学院と、もう1校が入ることになった。ただし、一回戦では当たらないように配慮された。

 

 抽選の結果、一回戦は以下の通りに決まった。

 

 Aブロック一回戦第一試合(大会一日目午前)

 阿知賀女子学院(近畿:奈良):第1シード

 朝酌女子高校(中国・四国:島根)

 万石浦高校(東北:宮城)

 小針西高校(信越:新潟)

 

 Aブロック一回戦第二試合(大会一日目午前)

 圓城高校(関東:北神奈川)

 琴似栄高校(北海道:南北海道)

 津具高校(東海:東愛知)

 三箇牧高校(近畿:北大阪)

 

 Bブロック一回戦第一試合(大会一日目午後)

 九州赤山高校(九州・沖縄:鹿児島)

 由比女学院(東海:静岡)

 折渡第二高校(東北:秋田)

 鬼籠野高校(中国・四国:徳島)

 

 Bブロック一回戦第二試合(大会一日目午後)

 臨海女子高校(東京:東東京):第4シード

 綺亜羅高校(関東:埼玉)

 千里山女子高校(近畿:北大阪)

 風越女子高校(信越:長野)

 

 Cブロック一回戦第一試合(大会二日目午前)

 白糸台高校(東京:西東京):第3シード

 大酉高校(関東:埼玉)

 有珠山高校(北海道:南北海道)

 不倒高校(東海:三重)

 

 Cブロック一回戦第二試合(大会二日目午前)

 新道寺女子高校(九州・沖縄:福岡)

 姫松高校(近畿:南大阪)

 長者野高校(中国・四国:高知)

 天童大付属高校(東北:山形)

 

 Dブロック一回戦第一試合(大会二日目午後)

 粕渕高校(中国・四国:島根)

 苅安賀高校(東海:西愛知)

 永水女子高校(九州:鹿児島)

 晩成高校(近畿:奈良)

 

 Dブロック一回戦第二試合(大会二日目午後)

 射水総合高校(信越:富山):第2シード

 東村山女子高校(東京:西東京)

 萌間高校(北海道:北北海道)

 館山商業高校(関東:千葉)

 

 

 ルールは、昨年のインターハイの時と殆ど同じであったが、若干異なる部分がある。

 各自100000点持ちの星取り戦。

 赤牌四枚入り。

 複合役満あり。

 責任払いあり。勿論、大明槓からの嶺上開花も責任払いとする。

 それから、二家和(ダブロン)、三家和(トリロン)は無く、全てアタマハネとする。

 

 世界大会で適用されていた槓振(嶺上振込み)は適用しないことになっていた。さすがにローカル役過ぎて無しにしようとの意見が多数だったらしい。

 

 一回戦から準決勝戦まで、2校勝ち抜けとなる。

 また、一回戦のみ先鋒戦から大将戦まで半荘一回で、二回戦からは前後半戦の半荘二回ずつの勝負になる。

 

 なお、本大会では、準決勝戦までは1位同点の場合、勝ち星は上家取りになるが、決勝戦のみ1位同点は勝ち星0.5ずつとなる。

 得失点差についても、準決勝戦までは同点の場合、上家取りになるが、決勝戦のみ同着とみなす。

 つまり、二校優勝も一応あり得る(但し、勝ち星、得失点差共に同着が前提)。

 

 

 オーダーは固定となる。

 各注目校のオーダーは以下の通りであった。

 

 阿知賀女子学院(近畿地区代表:奈良)。

 優勝候補筆頭。当然、注目度ナンバーワン。

 

 先鋒は新子憧(二年)。

 鳴き麻雀が得意。昨年インターハイ個人では16位。現在の女子高生ランキングは11位。当然、超魔物がいない高校であれば、何処へ行っても余裕でエースになれる器と言われる。まず、立ち上がりの一勝を目指す。

 

 次鋒は小走ゆい(一年)。

 前奈良王者小走やえの妹。オーソドックスなデジタル打ちが中心だが、頭が良く、不測の事態にも臨機応変に対応できる。彼女も、超魔物がいない高校であれば、何処へ行ってもエースになれる器とされる。昨年夏の奈良県大会個人戦では8位。当時の3年生を除けば、奈良県内で、咲、穏乃、憧に続いて4位となる実力者。

 

 中堅は宮永咲(二年)。

 現チャンピオン。阿知賀女子学院の絶対的エース。一昨年のインターハイとコクマ、昨年の春季、インターハイ、コクマの五連続団体戦優勝者。個人戦は、一昨年のインターハイから三連覇で記録更新中。嶺上開花を得意とする。

 全国女子高生雀士10000人の頂点(麻雀&方向音痴)。

 今までに何度も四槓子を和了っている奇蹟の人。

 嶺の上の女王、日本の守護神などの二つ名を持つ。

 

 副将は宇野沢美由紀(一年)。

 プロ雀士宇野沢栞の妹。昨年夏の奈良県大会個人戦では13位の好成績。かなりのオモチの娘。

 

 大将は高鴨穏乃(二年)。

 深山幽谷の化身と呼ばれ、天江衣、大星淡等の超魔物の能力でさえ封じ込める。阿知賀女子学院の第二エース。昨年インターハイ個人では9位。現在の女子高生ランキングは5位。不動の大将。

 

 

 続いて白糸台高校(東京都代表:西東京)。

 阿知賀女子学院との優勝争いの対抗馬として最有力視されている。

 麻雀としては注目度ナンバーツーだが、顔面偏差値では注目度ナンバーワン。一昨年の秋季大会以降、絶世美女軍団と呼ばれ、ファンも多い。

 

 先鋒は大星淡(二年)。

 絶対安全圏やダブルリーチ、槓裏モロ乗りと言った複合能力を有する超魔物。今までは大将だったが、今回は光と二人で先鋒戦、次鋒戦での『いきなり勝ち星二』を狙う。昨年インターハイ個人では6位。現在、女子高生ランキング3位。白糸台高校の美女ランキングは4位。

 

 次鋒は宮永光(二年)。

 宮永咲の従姉妹で、ドイツでは北欧の小さな巨人とまで言われた超魔物プレイヤー。和了り役の翻数上昇が特徴。昨年インターハイ個人では4位。現在、女子高生ランキング2位。白糸台高校の美女ランキングは5位。

 

 中堅は多治比麻里香(二年)。

 松庵女学院多治比真佑子の妹。非能力者。甘党で、毎日缶のお汁粉を飲んでいるが全然太らない羨ましい体質。昨年インターハイ個人では28位。現在、女子高生ランキング15位。白糸台高校の美女ランキングは3位。

 

 副将は佐々野みかん(二年)。

 鹿老渡高校佐々野いちごの妹。非能力者。昨年インターハイ個人では26位。現在、女子高生ランキング14位。そして、現在の女子高生雀士の中で美女ランキングは堂々1位。全国女子高生雀士10000人の頂点(美貌)。当然、白糸台高校の美女ランキングは余裕の1位。割とオモチもあるし形も良い。意外と咲と仲良し。

 

 大将は原村和(二年)。

 元清澄高校副将。一昨年インターハイの団体戦優勝者の一人。超デジタル打ち。咲が奈良県に引っ越す際に阿知賀女子学院を勧めた咲の親友。

 昨年インターハイ個人では10位。現在、女子高生ランキング6位。白糸台高校の美女ランキングは2位。かなりのオモチの人………と言うか、有珠山高校の真屋由暉子と和のどちらが全国女子高生雀士10000人の頂点(オモチ)かが話題となっている。

 

 

 注目度ナンバースリーは臨海女子高校(東京都代表:東東京)。

 留学生が多いのが特徴。かつては留学生で全メンバーを占めていた。本大会では先鋒と大将が日本人でなければならなくなったため、次鋒から副将までに留学生を配置している。

 勿論、留学生は全員世界で活躍した経歴があり、実力が認められた者のみである。

 

 先鋒は片岡優希(二年)。

 元清澄高校先鋒。一昨年のインターハイ団体戦優勝者の一人。自他共に認める東風の神。スタートダッシュが得意。

 今までに何度も天和を和了っている奇蹟の人ナンバーツー。昨年インターハイ個人では15位。現在、女子高生ランキング10位。

 

 次鋒はネリー・ヴィルサラーゼ(二年)。

 ジョージアからの留学生。昨年の世界大会ではジョージアの代表選手として活躍。運命奏者と呼ばれ、運の波を操ることが出来るようだ。

 

 中堅は郝慧宇(二年)。

 中国からの留学生。中国麻将が得意で、日本の大会でも中国麻将を意識して打つ。アジア大会銀メダリスト。昨年の世界大会では中国の代表選手として活躍。

 

 副将はマリー・ダヴァン(二年)。

 メガン・ダヴァンの妹で、昨年末から臨海女子高校に留学している。姉のメガンと同様にデュエルの能力を持つ。昨年の世界大会ではアメリカの代表選手として活躍。

 

 大将は南浦数絵(二年)。

 平滝高校から臨海女子高校に転校。優希とは対照的に南場が強く、南場の鬼神とも呼ばれる。一昨年の長野県大会個人戦では咲を苦しめた実績がある。割と美人でファンも多い。昨年インターハイ個人では13位。現在、女子高生ランキング9位。

 

 

 続いて注目度ナンバーフォーの永水女子高校(九州地区代表:鹿児島)。

 麻雀強豪校としてだけではなく、美女軍団としても有名。顔面偏差値では白糸台高校の対抗馬と言われている。

 

 先鋒は石戸明星(一年)。

 六女仙の一人。石戸霞の従姉妹で、ヤオチュウ牌を集める能力を有する。現在の永水女子高校で最強の能力者であり不動のエース。昨年インターハイ個人では11位。現在、女子高生ランキング7位。かなりオモチの娘。

 

 次先鋒は狩宿萌(一年)。

 狩宿巴の従妹で非能力者。巴と同じで巫女姿ではなく制服を着ることが多い。

 

 中堅は滝見春(二年)。

 六女仙の一人。一昨年の夏の県予選からずっとレギュラーで出場している。安手で場を流すのが得意。

 

 副将は十曽湧(一年)。

 六女仙の一人。ローカル役満を得意とする。霊力が高く、現在の永水女子高校では実力ナンバースリー。昨年インターハイ個人では12位。現在、女子高生ランキング8位。

 

 大将は東横桃子(二年)。

 父の転勤で長野から鹿児島に引っ越してきた。自らの影の薄い特長を生かし、ステルス攻撃を仕掛ける。現在の永水女子高校では実力ナンバーツーだが、昨年夏の県大会個人戦では惜しくも4位で全国大会の出場権を逃す。当然、現在、女子高生ランキング8位の湧と同レベル以上の実力を有する。

 

 

 注目度ナンバーファイブは粕渕高校(中国・四国地区代表:島根)。

 粕渕高校メンバーでは、エース石見神楽が天の啓示を受けてオーダーを決めている。監督は白築慕の同期の本藤悠彗。

 

 先鋒は坂根理沙(一年)。

 白築慕の中学時代の麻雀部顧問、坂根千沙の娘。非常に直感が鋭く、しかも気が利く娘。粕渕高校のムードメーカー。

 

 次先鋒は緒方薫(二年)。

 白糸台高校の元部長、亦野誠子の従姉妹で男装麗人と呼ばれる美形。誠子と同じ鳴きの能力を有する。

 

 中堅は石見神楽(一年)。

 相手の手牌を全て透視する能力を持つ。また、死者生霊問わず口寄せができ、昨年のインターハイでは松実露子の霊を降ろして一躍魔物認定された。世界大会メンバーにも選ばれ、活躍した。

 昨年インターハイ個人では7位。現在、女子高生ランキング4位。

 

 副将は春日井真澄(一年)。

 春日井真深の姪。非能力者。

 

 大将は石原麻奈(二年)。

 慕が中学1年生の時の島根県大会決勝戦で、慕と戦った姫原中先鋒石原依奈の姪。非能力者。

 

 

 また、上記5校に次いで注目度の高い学校が以下3校である。

 

 朝酌女子高校(中国・四国地区代表:島根)。

 プロ雀士アイドル瑞原はやりやワールドレコードホルダー白築慕の母校。監督は慕の同期の石飛閑無。

 

 先鋒は石飛杏奈(二年)。

 石飛閑無の姪で非能力者。

 

 次鋒は稲村桃香(二年)。

 稲村杏果の従姉妹で杏果と同様の能力を有する。

 

 中堅は森脇華奈(二年)。

 森脇曖奈の従姉妹で非能力者。

 

 副将は野津楓(二年)。

 野津雫の姪で非能力者。

 

 大将は多久和李奈(一年)。

 多久和李緒の姪で非能力者。

 

 

 続いて綺亜羅高校(関東地区代表:埼玉)。

 元々強豪校で有名だったが、一昨年夏の県予選直前に当時の3年生部員が暴力事件を起こし、一年間の大会出場停止となっていた。練習試合等の対外試合も一切禁止。当然、コクマにも出場できなかった。

 昨年夏の県予選には出場すると思われたが、エントリー期間が大会出場停止期間内にあったため学校側が出場見送りを決定。昨年秋季大会からようやく出場してきた。埼玉県大会、関東大会(東京都を除く)では、全試合で勝ち星五の余裕の優勝を決めた。

 全員が孤高と言うか、一匹狼みたいな独特の雰囲気を持っている。ただ、メンバー同志は結構仲が良いらしい。

 

 先鋒は、鷲尾静香(二年)。

 友人間では、鷲と静でワシシズ、これがさらに短縮されてワシズと呼ばれている。

 実は憧よりも成績優秀だったりする。

 

 次鋒は竜崎鳴海(二年)。

 鳴き麻雀が得意で明槓も多い。ただ、咲とは違って槓するとドラがモロ乗りするのが特徴。友人間ではリュウと呼ばれている。

 

 中堅は的井美和(二年)。

 綺亜羅高校のエース。友人間では普通に美和と呼ばれている。

 食虫植物栽培が趣味らしい。

 顔立ちは結構整っており、10人に1人レベルのカワイイ系。俗に言う十人並みである。

 共学であれば、大体クラスで二番目の美女と言うことになるだろう。

 

 副将は鬼島美誇人(みこと)(二年)。

 非常に読みが鋭い。氏名の最初の字と最後の字、つまり鬼と人で友人達からはカイ(傀)と呼ばれている。

 

 大将は稲輪敬子(二年)。

 文字を入れ替えて敬和稲子(KYな娘)と呼ぶ人もいるらしい。そう言われるが如くKYで、悪人ではないが変人。友人間では、普通に敬子と呼ばれている。

 何事においても善かれ悪しかれ他人の期待を裏切ることが多い。

 

 背格好は、胴体部分は憧と同じくらいの長さ&細さ(但し、オモチ以外は五十嵐あぐり風で、オモチだけ小林立風)で、顔は憧よりも若干小顔。これは憧の顔が大きいと言う訳ではない。敬子が小顔と言う意味だ。

 そして、憧よりも若干首が長く、脚は10センチくらい長い。これも憧が劣っていると言う意味ではない。敬子が美的に優れていると言うことだ。

 また、泳ぐのが好きで、しかも、そのスピードは半端ではないらしい。

 それこそ、

『何故、水泳部ではなく麻雀部?』

 と周りから言われるレベルらしい。

 

 顔立ちば、1000人に1人と言えるほどの美少女。女子校で、校内ナンバーワンとか言われるレベルだろう。

 但し、普段は身だしなみがキチンとしておらず髪もボサボサと、非常に残念な美少女でもある。県大会、関東大会、そしてこの全国大会と、大会中は他のレギュラーメンバー達が敬子の髪をとかしてあげているらしい。

 ただ、基本的にKYな美人のため、同性からは嫌われており、同じ麻雀部のレギュラー陣くらいしか友人がいない模様。

 美人である自覚は皆無。毎朝、鏡を見ては、

「何、この見飽きた顔。」

 とか本気で思っているらしい。

 綺亜羅高校の第二エース。

 

 

 そして、3校目は大酉(おおとり)高校(関東地区代表:埼玉)。

 麻雀強豪校としてではなく、美女軍団として有名。白糸台高校、永水女子高校に次ぐ高顔面偏差値集団と言われている

 

 先鋒は泉こなた(二年)。

 

 次鋒は柊つかさ(二年)。

 

 中堅は柊かがみ(二年)。

 

 副将は高良みゆき(二年)。

 

 大将は日下部みさお(二年)。

 

 ただ、大酉高校の対局シーンは多分書かれないだろう。

 

 

 他にも顔面偏差値が優れた選手としては姫松高校の美入姉妹が話題に上がっていた。ただ、姫松高校の場合、全員が高顔面偏差値と言うわけではなかったため、残念ながら騒がれていたのは、この二人だけであった。

 

 ちなみに顔面偏差値ランキングベスト10は、以下のとおりでとされていた。

 1位:佐々野みかん(白糸台高校)

 2位:美入人美(姫松高校)

 3位:美入麗佳(姫松高校)

 4位:石戸明星(永水女子高校)

 5位:原村和(白糸台高校)

 6位:多治比麻里香(白糸台高校)

 7位:宇野沢美由紀(阿知賀女子学院)

 8位:柊かがみ(大酉高校)

 9位:柊つかさ(大酉高校)

 10位:滝見春(永水女子高校)

 次点:新子憧(阿知賀女子学院)

 同着次点:稲輪敬子(綺亜羅高校)←変人なので票が伸びなかったらしい

 

 

 また、麻雀偏差値と顔面偏差値以外で話題になったのが以下2校であった。

 1校目は圓城高校(えんじょう高校:関東地区代表:北神奈川)。一部では、『えんじょ高校』とか『えんこう』とか呼ばれており、それで話題になっていたようだ。ある意味可哀想である。

 

 先鋒は竹村真奈美(たけむらまなみ;逆から読んだら『みなまらむけた』:二年)。

 

 次鋒は竹村万理華(たけむらまりか;逆から読んだら『かりまらむけた』:二年)。

 

 中堅は臼木蘭子(うすきらんこ;英語の時間は『らんこうすき』と呼ばれる:二年)。

 

 副将は浮気好子(うきよしこ;『浮気好きな子』と影で呼ばれている:二年)。

 

 大将は浮気翔子(うきしょうこ;『浮気性の子』と影で呼ばれている:二年)。

 

 ちなみに先鋒と次鋒、副将と大将は、それぞれ双子である。

 

 

 もう1校は不倒高校(東海地区代表:三重)

 

 先鋒は山田麻耶(やまだまや)(二年)。

 

 次鋒は江本巴(えもとともえ)(二年)。

 

 中堅は小松真子(こまつまこ)(二年)。

 

 副将は小池景子(こいけけいこ)(二年)。

 

 大将は小俣真央(おまたまお)(二年)。

 

 全員が上から読んでも下から読んでも同じになる名前である。正直、それで話題になっただけでに過ぎない。中国麻将の推不倒を連想させる。

 大酉高校と同様、圓城高校と不倒高校の対局シーンも多分書かれないだろう。

 

 

 抽選会の翌日、大会会場に隣接する体育館で開会式が行われた。

 選手宣誓は、阿知賀女子学院麻雀部部長の新子憧。

 決して阿知賀女子学院も顔面偏差値は低くない。かつては、白糸台高校の対抗馬と言われていたくらいだ。

 それが昨年のインターハイで永水女子高校が再登場したり、今大会に大酉高校が出場したりでランキングが4位に落ちてしまった。

 しかし、憧のアップが画面に映ると、

『アコちゃんカワイイ!』

『円光してそうだよね!』

『この娘買いたい!』

『イイ顔してるな』

『多分、アヘ顔もイイ!』

『どうやったら三年間でタコスからアコスに変身できたんだ?』

『嫁にしたい!』

『いや、不倫相手だろ!』

 一応、外見を褒める書き込みがあったようだ。中傷の書き込みも、それなりに多かったのは言うまでも無いが…。

 

 

 開会式が終わると、対局施設のほうに移され、大会初日の一回戦が開始された。Aブロック一回戦第一試合とAブロック一回戦第二試合の同時開催である。

 

 Aブロック一回戦第一試合は、阿知賀女子学院、朝酌女子高校、万石浦高校、小針西高校の試合。阿知賀女子学院と古豪朝酌女子高校の激突で、いきなり高視聴率が期待される一戦だ。

 

 また、Aブロック一回戦第二試合は、館山商業高校、琴似栄高校、津具高校、三箇牧高校の試合。近畿大会5位の三箇牧高校が、昨年のエース荒川憩の卒業後、どのような試合を展開するかが注目される。




おまけ1


安福莉子「莉子と!」

水村史織「史織の!」

莉子・史織「「オマケコーナー!!」」

莉子「なんか今回、急遽、私達に振られました。」

史織「まあ、説明要員ですけどね、私達。」

莉子「それにしても、本当に出てきました! 鷲尾静香に竜崎鳴海、鬼島美誇人、的井美和、それから稲輪敬子!」

史織「九十八本場おまけの大喜利で出てきたネタですね。『鷲巣』に『哭きの竜』、『傀』、それから『意味は的のアナグラム(『は』→『わ』になっていますが)』に、あと『KYな子』ですか。」

莉子「高校名は綺亜羅高校。王者高校ではなかったんですね!」

史織「さすがに王者高校は………。」

莉子「でも、綺亜羅って、どう言う意味でしょう?」

史織「二つの意味があります。一つ目は『キラー』。別に人殺しはしませんが、他校を蹂躙する人達ってことで…。あと、二つ目は『鷲巣』、『哭きの竜』、『傀』と言う『キャラ』を元ネタにしていること。」

莉子「ええと、『キラー』に『キャラ』ですか?」

史織「そう。で、『キラー』と『キャラ』を連想できそうな感じで『キアラ』にして、そこに漢字を適当に当てはめただけです。まあ、高校名は何でも良かったんですけどね。」

莉子「それにしても、KYな娘の説明が長かったですね。」

史織「多分、綺亜羅高校の中でも最重要人物の予定なのでしょうね。」

莉子「あと、大酉(おおとり)高校も出てきました!」

史織「これはネタだけで、実際の対局シーンは、少なくとも本編では出てきません。と言うか、この五人が本編で登場する予定はありません。」

莉子「圓城(えんじょう)高校と不倒高校もネタですかね?」

史織「そうですね。実際の登場予定はありません。」

莉子「多分、『臼木蘭子』さんは、十三本場おまけの大喜利コーナーで出てきた『昴月蘭』とか『卯月蘭子』とネタ的には同じですよね?」

史織「基本一緒です。ええと、そろそろ私達に与えられた時間枠が無くなってきました。」

莉子「今回のおまけ2は、春季大会前の阿知賀女子学院麻雀部の練習中の出来事です。」

莉子・史織「「では、ネクストオマケ、スタート!」」



おまけ2


春季大会に出場する32校が発表された。
今年は、その各チームをテレビで紹介したいと言うことで、32校全部に取材が来た。そして、その取材内容が、各校二~三分程度だがテレビで放送された。
一回8校ずつの全四回放送となった。
当然、優勝候補筆頭の阿知賀女子学院は、第一回の最初に紹介された。


この日、咲達は、部室で麻雀を打っていた。まあ、麻雀部なので当然だが…。
部室のテレビでは、その番組の第二回目の放送の録画が流れていた。


テレビ「では、関東地区代表の4校を紹介します。まずは、圓城高校から。」

テレビ「竹村真奈美です! 逆から呼んだら『皆、マラ、ムけた』です!」

テレビ「竹村万理華です! 逆から呼んだら『カリ マラ ムけた』です! 真奈美とは双子の姉妹です!」

テレビ「臼木蘭子です! 英語の時間は『らんこう、好き?』って呼ばれます!」

テレビ「浮気好子です! 別に浮気が好きなわけではありません」

テレビ「浮気翔子です! 浮気性ではありません! 好子とは双子の姉妹です!」

咲・ゆい・美由紀「「「えっ?」」」

憧「どうかしたの?」

咲「今、テレビから憧ちゃんの声が聞こえた気がして。」

憧「阿知賀は、第一回の初っ端だったジャン。今、圓城高校の紹介してるとこだって。」

ゆい「でも、五人とも声、似てましたよ。」

美由紀「って言うか、全く同じ声に聞こえました。」

テレビ「私達の高校は、圓城高校。巷では『えんじょ高校』とか『えんこう』とか呼ばれてますが…。」

咲「やっぱり憧ちゃんの声に似てる!」

憧「そ…そう?」

穏乃「私も見ていてそう思った。レギュラー五人とも、憧と声がそっくり!」

憧以外全員「(多分、援助交際してそうな女子高生ってことで、全員、CV担当が東山奈央なんだよね、きっと。)」

テレビ「次の高校は、同じ関東地区代表の綺亜羅高校。」

テレビ「鷲尾静香です。みんなからは『ワシズ』って呼ばれてます。」

テレビ「的井美和です………。」

憧「綺亜羅か…。ここって、たしか私達が一年の時の県予選直前に暴力事件があったってとこだよね?」

ゆい「そうなんですか?」

恭子「当時の3年生が問題を起こしたらしいなぁ。それで、一年間の大会出場禁止処分になったそうや。」

穏乃「一年間ってことは、去年の夏の大会は、処分が解けてギリギリ出られたってことですよね?」

恭子「それがな、大会エントリー期間が禁止処分の期間と被ってたんで、学校側がエントリーさせへんかったそうや。それで、コクマにも選ばれんかったらしいで。コクマの選手は夏大の成績から選ぶからな。」

穏乃「でも、それじゃ事件当時に2年生だった人達は、結局大会には出られずに終わってしまったって事ですか?」

恭子「せやな。悪いんは当時の3年やのにな。」

憧「でも、どんな事件だったんですか?」

恭子「たしか、当時の1年生で一人、レギュラーに選ばれた子がおったんやけど…、たしか古津(こつ)節子って子やったかな。」

全員「(『こつせつこ』って、骨折する子みたい。それに、上から読んでも下から読んでも『こつせつこ』だね!)」

恭子「当時の綺亜羅の1年生でダントツトップやったらしい。なので、少なくとも今の綺亜羅のエース、的井美和よりも当時は強かったってことやろな。でも、補員に回された3年生が妬んでな。それで、レギュラー譲れって脅したそうや。」

全員「(ありがちなパターン!)」

恭子「で、結局、その3年生から私刑を受けて、指の骨全部折られたらしい。」

全員「(骨折子って、シャレにならない…。)」

穏乃「それで、今は、その骨折子さんは、どうしてるんですか?」

全員「(骨折子って言った!)」

恭子「古津節子な。指の骨折は、ただ折れただけやったら全治半年くらいって聞いたことあるけどな。少なくとも今のメンバーにはおらんな。」

穏乃「麻雀、辞めちゃったのかな?」

恭子「どんな折れ方したんか分からんし、もし複雑骨折とかやったら、牌が握れなくなったんで麻雀やめたってことかも知れへんな。細かいことは、うちも分からんな。」

テレビ「次は東海地区です。では、不倒高校から。」

テレビ「山田麻耶(やまだまや)、2年です!」

テレビ「江本巴(えもとともえ)、2年です!」

テレビ「小松真子(こまつまこ)、2年です!」

テレビ「小池景子(こいけけいこ)、2年です!」

テレビ「小俣真央(おまたまお)、2年です!」

テレビ「「「「「全員、上から読んでも下から読んでも同じ名前です!」」」」」

憧「ホントだ! ある意味、名前の付け方に悪意を感じるわ。」

穏乃「でも、さっきの骨折子さんも上から読んでも下から読んでも同じじゃない?」

全員「(また骨折子って言った!)」

穏乃「もしかして、上から読んでも下から読んでも同じ名前って流行ってるのかな?」

恭子「別に流行ってるわけやないと思うけど。でも、うちが3年の時の岩手の決勝戦が、そんな名前の子ばっかやったかな?」

咲「岩手ってことは、姉帯さん達のところですか?」

恭子「そうや。たしか、決勝戦で宮守女子が対戦したんは、宇座池第一高校に宇座池第二高校、宇座池第三高校…。」

咲「(ウザ池田みたいだね。風越女子のウザ池田を思い出したよ!)」

咲「(でも、そんな学校が三つもあるなんて………もしかして妹が三つ子だから?)」

咲「(そんなわけないか。)」

恭子「当時の宇座池第一高校の選手が、池田慧(いけだけい)、中田華菜(なかだかな)、中野加奈(なかのかな)、尾内奈緒(おないなお)、軽部琉香(かるべるか)。」

咲「(池田慧と中田華菜は、池田華菜と中田慧からのネタ流用だね、きっと!)」

恭子「宇座池第二高校の選手が、小峰彌子(こみねみこ)苅田里佳(かりたりか)、越後知恵(えちごちえ)、有馬真里亜(ありままりあ)、見元知美(みもとともみ)。」

恭子「宇座池第三高校の選手が、成田里奈(なりたりな)、有明アリア(ありあけありあ)、小神谷美香子(こかみやみかこ)、有行由利亜(ありゆきゆりあ)、狩俣真理香(かりまたまりか)やったかな。」

憧「よく覚えてるわ。さすがコーチ!」

ゆい「でも、去年の秋季大会で晩成高校の選手でもいましたよね?」

美由紀「そうそう。小宮皇女(こみやみこ)さんと有アリア(ありありあ)さん。結構驚きましたね。」

穏乃「去年のインターハイ個人戦で、静岡の人だったかな。神谷実花(かみやみか)って人と予選で当たってさぁ。なんか、サッカー部のマネージャーもしてたみたいだけど(シュート!より引用)。」

憧「あと、劔谷の人も驚いたよね。竜宮由利(たつみやゆり)っていたでしょ。一瞬、『りゅうぐうゆり』で、上から読んでも下から読んでも同じって思っちゃった!」

ゆい「あと、劔谷ですと玉木環(たまきたまき)って人がいました。苗字と名前の読みが同じですね。」

美由紀「それから、劔谷の大将だった人の名前が翠川翠(みどりかわみどり)でしょ? 山本山みたいって思いました!」

ゆい「それから、千里山にも、牧真紀(まきまき)って苗字と名前の読みが同じ人がいましたよね。」

恭子「たしか、その牧真紀って子な。能力者みたいやで!」

ゆい「どんな能力ですか? 準決勝で別ブロックでしたから実際の対局を見ていなくて。牌譜だけですと、普通に見えるんですけど?」

恭子「まあ、一応決勝で千里山と当たったけど、咲が先鋒戦で終わらせたんで、泉以外の選手は見られへんかったからな。」

恭子「たしか、牧真紀って子やけど、時間軸を操作するみたいやで。対局者は、気が付くと対局が終わっていたみたいな感じやな。」

咲「元清澄の染谷先輩みたいな感じですかね?」

恭子「せやな。あと、千里山には麻川雀(あさかわすずめ)って子がいてな。川を取ったら麻雀そのものやで。」

咲「麻雀以外、能が無いって感じですね。」

全員「(それはお前だろ!)」

恭子「あと一人、千里山には厄介なのがおってな。浦野瑠子(うらのるこ)って子なんやけど。」

憧「それって、裏ドラが乗るみたいな名前じゃない?」

恭子「そのとおりでな。それも、一番多く持っている牌が裏ドラになるみたいなんや。」

咲「(淡ちゃんの劣化版みたいな感じかな?)」

こんな感じで、今日の部活は、ゆるいまま終わったらしい。
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