咲達は東京に向けて出発した。
昨年インターハイ、今年の春季大会の時と同様にバスでの移動だ。パーキングエリアで下車する時は、両端を憧と穏乃、前を美由紀、後をゆいでガードする。
完璧とも言える布陣であろう。
近畿大会大遅刻の前例に加え、春季大会後に綺亜羅高校に行った時も、いつの間にか美由紀とはぐれて迷子になっていた。
なので、迷子の件に関してだけは、咲の信用度は、もはや完全にゼロパーセントを切った。はっきり言ってマイナスである。
今年入部した一年生にすら、
「(麻雀は強くなりたいけど、あの全てを超越した方向音痴は人間失格よね?)」
とまで言われる今日この頃であった。
阿知賀女子学院一同は、その日の夜にホテルに着いた。
部屋割りは、春季大会の時と同様。各部屋二人ずつで『穏乃と憧』、『咲とゆい』、『美由紀と百子』に分かれた。
咲の相手には、しっかり者のゆいを当てた。これも春季大会の時と同じだ。要は下手に外出させないように見張りをつけたと言うことだ。
晴絵は恭子と同室。
他の部員達は、まあ、適当に割り振られた。
翌日、抽選が行われた。
昨年インターハイ優勝校の阿知賀女子学院は第一シード。抽選は関係ない。なので、ホテルで抽選会の様子を見ていた。
まあ、高みの見物である。
昨年インターハイ4位の永水女子高校も第四シードで抽選は関係ない。阿知賀女子学院と同様にホテルで抽選会の様子を見ていた。
昨年インターハイ3位の白糸台高校も第三シードで抽選は関係ない。彼女達は、部室で抽選会の様子を見ていた。
ちなみに、こっちでは、
「タカミ(尭深)の見物だね!」
と淡がアホなことを言っていた。
そして、第二シードは、昨年インターハイで準優勝した龍門渕高校に代わって長野県代表となった風越女子高校であった。
彼女達も、ホテルで抽選会の様子を見守っていた。
先ず、会場到着順にクジを引く。
これで、抽選を引く順番を決めるのだ。
1番クジを取ったのは千里山女子高校。
二年ぶりに優勝を目指せるメンバーが揃ったと言う。
当然、目指すは優勝。その意気込みが全面に出ている。
2番くじは臨海女子高校。
こっちも宮永時代最後の優勝を目指す。
3番クジは有珠山高校、4番くじは姫松高校、5番クジは新道寺女子高校、そして、6番クジは綺亜羅高校であった。
打倒阿知賀女子学院、打倒宮永咲の想いが強い選手のいる高校が、結構、早くから会場入りしているのが見て分かる。
順に抽選クジが引かれて行く。
千里山女子高校はAブロック第三試合B。阿知賀女子学院のブロックだ。
臨海女子高校はBブロック第一試合A。永水女子高校のブロック。
有珠山高校はCブロック第一試合D。白糸台高校のブロック。
姫松高校はCブロック第二試合A。白糸台高校のブロック。
新道寺女子高校はAブロック第一試合C。阿知賀女子学院のブロック。
今のところ、Dブロックに超強豪校が入っていない。
多くの参加校の選手達は、
「(超強豪校同士で潰し合えばイイ!)」
と思っていたし、
「(これならDブロックに入れば準決勝戦まで行くのは比較的容易だし!)」
とか考えていた。
続いてクジを引くのは綺亜羅高校。
当然、参加校の選手達は、
「(AブロックかBブロックかCブロックに行って!)」
と強く願っていた。
春季大会の活躍を見て、綺亜羅高校は阿知賀女子学院、白糸台高校と同様、絶対に当たりたくない高校の一つだ。
本来であれば、部長の美和がクジを引くのだが、今日は女の子の日で体調が優れず、代わりに敬子が壇上に上がり、クジを引いた。
そして、アナウンスされたのは、
「Dブロック第一試合A!」
「「「「「「「えぇぇぇ!」」」」」」」
やはり、皆の期待を大きく裏切る。
さすが空気の読めない星に生まれた美少女だ。
しかし、この様子を家で横になりながらテレビで見ていた美和は、
「ナイス敬子!」
と喜んでいた。
これなら早期に超強豪校と潰し合いをしなくて済みそうだ。
他に気になるのは粕渕高校だけだが、別にDブロックに来られても、石見神楽以外は問題ない。
あとは、せいぜい直感娘の坂根理沙が足掻きを見せてくれるくらいだろう。
次々にトーナメント表が埋まり、最終的には以下のとおりになった。
Aブロック第一試合:圓城高校(北神奈川)、万石浦高校(宮城)、新道寺女子高校(福岡)、由布院女子高校(大分)の対決。
Aブロック第二試合:硯島高校(山梨)、大生院女子高校(愛媛)、劔谷高校(兵庫)、倉賀野高校(群馬)の対決。
Aブロック第三試合:鹿老渡高校(広島)、千里山女子高校(北大阪)、鬼籠野高校(徳島)、根獅子女子高校(長崎)の対決
Bブロック第一試合:臨海女子高校(東東京)、天童大附属高校(山形)、小針西高校(新潟)、讃甘高校(岡山)の対決。
Bブロック第二試合:和巴玻高校(西愛知)、射水総合高校(富山)、州原高校(栃木)、具鷲高校高校(山口)の対決。
Bブロック第三試合:宇座池第三高校(岩手)、三瀬商業高校(宮崎)、手耶総合高校(茨城)、廊旺高校(京都)の対決。
Cブロック第一試合:蛇能高校(鳥取)、知須中央高校(石川)、慈緒学園高校(熊本)、有珠山高校(南北海道)の対決。
Cブロック第二試合:姫松高校(南大阪)、知古丹高校(北北海道)、晋打段高校(福島)、不尼比高校(高知)の対決。
Cブロック第三試合:枯手地商業高校(千葉)、湖端商業高校(滋賀)、新田女子高校(岐阜)、不倒高校(三重)の対決。
Dブロック第一試合:綺亜羅高校(埼玉)、穂亜高校(青森)、華場莉高校(香川)、貴瑠間高校(佐賀)の対決。
Dブロック第二試合:和深高校(和歌山)、折渡第二高校(秋田)、蘭場台高校(南神奈川)、由比女学院(静岡)の対決。
Dブロック第三試合:粕渕高校(島根)、甲ヶ崎商業高校(福井)、津具高校(東愛知)、真嘉比高校(沖縄)の対決。
何だか、変な名前の高校が増えた気がする。
翌日、会場隣の体育館で開会式が行われた。
昨年のインターハイ優勝校は阿知賀女子学院。部長の憧が優勝旗を変換する。
この優勝旗をかけて52校の戦いが今から始まる。
開会式の後、一回戦が開始された。これが大会最初の試合となる。
大会初日は、午前中にAブロックの一回戦三試合が、午後にBブロックの一回戦三試合が並行して執り行われた。
一回戦は、先鋒戦から大将戦まで、各半荘一回の対局で、二回戦に進出できるのは各試合で一校だけである。この日で、いきなり18校が姿を消すことになる。
Aブロック第一試合は、強豪校と呼ばれる新道寺女子高校(福岡)が先鋒から中堅まで三連勝を果たし、余裕の一回戦突破となった。
新道寺女子高校のメンバーは以下のとおり。
先鋒が友清朱里(3年生:部長でエース)。
次鋒が加藤ミカ(2年生:室橋裕子の同期で、煌を追って長野から新道寺に進学)。
中堅が安河内香枝(1年生:安河内美子の妹:手を高めずに和了る)。
副将が江崎愛美(2年生:江崎仁美の妹だが政治に無関心)。
大将が友清藍里(3年生:友清朱里従姉妹)。
このメンバーで打倒阿知賀女子学院に挑む。
圓城高校(北神奈川)は話題に上がった高校ではあるが、
先鋒が竹村真奈美(3年生:逆から読んだら『みなまらむけた』)。
次鋒が竹村万理華(3年生:逆から読んだら『かりまらむけた』)。
中堅が臼木蘭子(3年生で部長:英語の時間に『らんこうすき』と呼ばれる)。
副将が浮気好子(3年生:『浮気好きな子』と呼ばれる)。
大将が浮気翔子(3年生:『浮気症な子』と呼ばれる)。
このように選手の名前がウケていただけである。残念ながら、麻雀の実力で騒がれていたわけではない。
万石浦高校(宮城)も話題に上がったが、
先鋒が鎗田由利(3年生)。
次鋒が伊勢美香子(3年生)。
中堅が楠田照代(3年生で部長)。
副将が唐桑真理恵(3年生)。
大将が江夏里美(3年生)。
苗字を順番に並べると『鎗田伊勢楠田唐桑江夏』。
これが『ヤりたいセッ〇スだから銜えなっ!』
に聞こえると、一部の某ネット掲示板住民の間で話題(笑い?)になっていたためであり、圓城高校と同様に麻雀の実力で騒がれていたわけではない。
咲にとっての、嬉し恥ずかしの思い出を作った人達である。
由布院女子高校(大分)のメンバーは、
先鋒が折原清美(3年生)。
次鋒が小室晶子(3年生)。
中堅が千堂真理(3年で部長)。
副将が清水裕香(3年生)。
大将が後藤千鶴(3年生)。
普通なので話題に上がらなかった。
Aブロック第二試合も、強豪校の一つ劔谷高校(兵庫)が先鋒から中堅まで三連勝を果たし、一回戦を突破した。
劔谷高校のメンバーは以下のとおり。
先鋒が森垣友香(3年生でエース)。
次鋒が竜宮由利(3年生:『たつみやゆり』であって『りゅうぐうゆり』ではない)。
中堅が安福莉子(3年生で部長)。
副将が玉木環(2年:苗字も名前も共に『たまき』)。
大将が緑川緑(2年:上から読んでも下から読んでも『山本山』みたいな名前)。
新道寺女子高校と同様に、このメンバーで打倒阿知賀女子学院に挑む。
対する硯島高校(山梨)、大生院女子高校(愛媛)、倉賀野高校(群馬)は、可哀想だが特に話題には上がらなかったようだ。
Aブロック第三試合もまた、強豪校の一角、千里山女子高校(北大阪)が強豪校の一つ鹿老渡高校(広島)を破り二回戦進出を果たした。
千里山女子高校のメンバーは以下のとおり。
先鋒が椋真尋(1年生:椋千尋の再従妹で千尋と同様の麻雀を打つ)。
次鋒が麻川雀(2年生:川を取ったら麻雀だが、別に普通の人)。
中堅が夢乃マホ(1年生:監督の愛宕雅恵にスカウトされて入学)。
副将が二条泉(1年生:部長で自称高3最強)。
大将が浦野瑠子(2年生:一番多く持つ牌が裏ドラになる特性を持つ)。
鹿老渡高校、鬼籠野高校(徳島)、根獅子女子高校(長崎)のメンバー紹介は割愛する。
Bブロック第一試合は、超強豪校と呼ばれる臨海女子高校(東東京)が先鋒から中堅まで三連勝を果たし、余裕の一回戦突破となった。
臨海女子高校のメンバーは以下のとおり。
監督:アレクサンドラ・ヴィントハイム。
先鋒がマリー・ダヴァン(3年生:メガン・ダヴァン妹)。
次鋒が片岡優希(3年生:東風の神と呼ばれ、過去に数回天和を和了っている奇蹟の人)。
中堅が郝慧宇(3年生:中国からの留学生で、中国麻将で勝負する)。
副将が南浦数絵(3年生:南場の鬼神と呼ばれ、南場で強くなる)。
大将がネリー・ヴィルサラーゼ(3年生:エース)。
この布陣で打倒阿知賀女子学院に挑む。
天童大附属高校(山形)、小針西高校(新潟)、讃甘高校(岡山)のメンバー紹介は割愛する。
Bブロック第二試合は、射水総合高校(富山)が辛うじて一回戦を突破した。
射水総合高校のメンバーは以下のとおり。
先鋒が寺崎弥生(3年生で部長:元エースだが、今は第二エース)。
次鋒が真下佳苗(2年生:春季の個人戦で恥ずかしい経験有り)。
中堅が香坂美樹(1年生で新エース:彼女が打つと磁場が狂い他家は吐き気を催す)。
副将が相浦美代子(2年)。
大将が和泉梓(3年)。
対する和巴玻高校(西愛知)、州原高校(栃木)、具鷲高校高校(山口)は、『ワハハ』、『スバラ』、『グワシ』で高校名だけ話題に上がったが、それだけだった。
Bブロック第三試合は、宇座池第三高校(岩手)、三瀬商業高校(宮崎)、手耶総合高校(茨城)、廊旺高校(京都)の対決。宇座池第三高校が二回戦進出を果たした。
宇座池第三高校のメンバーは以下のとおり。
先鋒が江本巴(3年生:上から読んでも下から読んでも同じ)。
次鋒が有明アリア(3年生:同上)。
中堅が小神谷美香子(3年生で部長:同上)。
副将が有行由利亜(3年生:同上)。
大将が狩俣真理香(3年生:同上)。
この試合を見て咲は、
「宇座池第三って、ウザ池田を思い出したよ!」
と言いながらナメクジでも見るような顔をしていた。
三瀬商業高校、手耶総合高校、廊旺高校のメンバー紹介は割愛する。
大会二日目は、午前中にCブロックの一回戦三試合が、午後にDブロックの一回戦三試合が並行して執り行われた。
この日も、18校が姿を消すことになる。たった二日で計36校が敗退するのだ。
Cブロック第一試合は、有珠山高校(南北海道)が先鋒から中堅まで三連勝を果たし、余裕の一回戦突破となった。
有珠山高校のメンバーは以下のとおり。
先鋒が吉田礼子(1年生:琴似栄に姉がいた)。
次鋒が真屋由暉子(3年生でエース:左手に神の力が宿っている)。
中堅が矢部伊代(1年生で第二エース:彼女の対局では空気が凍ると言われ、ヤバイ娘と呼ばれる。ある意味、冷たい透華を思い起こさせる)。
副将が頼月英(2年生:中国四川からの留学生で、頭が良いけど抜けている)。
大将が和代和代(2年生(わしろかずよ):結婚して苗字が変わっても良いように和代と名付けられたらしい)。
この布陣で打倒白糸台高校、打倒阿知賀女子学院に挑む。
蛇能高校高校(鳥取)、知須中央高校(石川)、慈緒学園高校(熊本)のメンバー紹介は割愛する。
ちなみに、Bブロック一回戦第三試合の敗退校とCブロック一回戦第一試合の敗退校の名称をあわせると、
三瀬手耶廊旺蛇能知須慈緒………となる。
これを見て阿知賀女子学院では、小走やえの妹ゆいが、
「姉みたいですね、これ!」ミセテヤロウオウジャノウチスジヲ
とウケていたそうだ。
Cブロック第二試合は、姫松高校(南大阪)が、Cブロック第三試合は不倒高校(三重)が、それぞれ一回戦を突破した。
姫松高校のメンバーは以下のとおり。
監督:赤阪郁乃。
先鋒が美入麗佳(2年生:女子高生ナンバー4美女)。
次鋒が美入人美(3年生で部長:女子高生ナンバー3美女)。
中堅が高山千里(3年生:何故千里山高校に行かなかったのかと言われる)。
副将が佐藤志保(2年生:砂糖塩と言われる)。
大将が松田姫子(2年生:名前が姫松なので『エライ!』と言われている)。
また、不倒高校のメンバーは以下のとおり。
先鋒が小松真子(3年生:上から読んでも下から読んでも同じ)。
次鋒が江本巴(3年生:同上)。
中堅が小池景子(3年生:同上)。
副将が山田麻耶(3年生で部長:同上)。
大将が小俣真央(3年生:同上)。
なお、Cブロック一回戦第二試合の敗退校、知古丹高校(北北海道)、晋打段高校(熊本)、不尼比高校(高知)と、Cブロック一回戦第三試の敗退校、枯手地商業高校(千葉)、湖端商業高校(福島)、新田奈女子高校(岐阜)の名称を順に並べると、
知古丹晋打段不尼比枯手地湖端新田………、
になり、これを見た憧は、
「なにこれ!
『チコタン死んだ! ダンプに轢かれてチコタン死んだ!』
になってる!」
と言いながら結構喜んでいたらしい。
Dブロック第一試合は、綺亜羅高校(埼玉)が先鋒から中堅まで三連勝を果たし、余裕の一回戦突破となった。
綺亜羅高校のオーダーは以下のとおり。
先鋒:鬼島美誇人(3年生:人鬼で『カイ』と呼ばれている)。
次鋒:稲輪敬子(3年生:美女ランク2位だが、KYな子)。
中堅:鷲尾静香(3年生:『ワシズ』と呼ばれている)。
副将:的井美和(3年生で部長:触手に絡まれ『ピー!』になる幻を見せる)。
大将:竜崎鳴海(3年生:槓すると新ドラが乗り、『リュウ』と呼ばれている)。
敗退したのは、穂亜高校(青森)、華場莉高校(香川)、貴瑠間高校(佐賀)。
これを見て淡は、
「穂亜華場莉貴瑠間か………。逆から読んだら『まるきりばかあほ』じゃん!(三つ目がとおる参照)」
と言いながら喜んでいたそうだ。
Dブロック第二試合は、蘭場台高校(南神奈川)が二回戦進出を果たした。なお、蘭場台高校は、通称『らんこう』と呼ばれており、メンバーは全員、Hな意味で妖しい雰囲気に包まれている。
なお、蘭場台高校のメンバーは以下のとおり。
監督:君島みお
先鋒:今永さな(3年生:エンドレスでHしそうな感じ)。
次鋒:鈴村あいり(3年生:同上)。
中堅:長谷川るい(3年生:同上)。
副将:若葉奈央(3年生で部長:同上)。
大将:吉川蓮(3年生:同上)。
和深高校(和歌山)、折渡第二高校(秋田)、由比女学院(静岡)は、残念ながら一回戦敗退となった。
Dブロック第三試合は、粕渕高校(島根)が勝利。
粕渕高校のメンバーは以下のとおり。
監督:本藤悠彗
先鋒:石見神楽(2年生でエース:霊力が高く、相手の手牌を全て透視したり、死者生霊問わず口寄せしたりできる)。
次鋒:坂根理沙(2年生:慕の中学麻雀部顧問坂根千沙の娘で直感鋭い。気が利く娘)。
中堅:春日井真澄(2年生:春日井真深の姪)。
副将:緒方薫(3年生で部長:亦野誠子従姉妹で男装麗人(美形)。誠子と同様の鳴き麻雀の能力を持つ)。
大将:石原麻奈(3年生:姫原中先鋒石原依奈の姪)。
甲ヶ崎商業高校(福井)、津具高校(東愛知)、真嘉比高校(沖縄)は、残念ながら一回戦敗退となった。
おまけ
埼玉県大会が開始された。
試合は第一第一シード下。いきなり綺亜羅高校の参戦である。観戦室には、美和の対局見たさに沢山の観戦者達が訪れていた。
綺亜羅高校のオーダーは、
先鋒:鬼島美誇人
次鋒:稲輪敬子
中堅:鷲尾静香
副将:的井美和(部長)
大将:竜崎鳴海
春季大会決勝戦で、敬子がまさかのお手つき。
その悪夢を二度と起こさないように敬子を大将から次鋒に変えた………と一般には思われていたが、実はジャンケンで決めたオーダーだった。
春季大会個人戦では、出場を辞退した敬子以外は、全員がベスト16に入る強豪ぞろい。しかも、敬子は今、このメンバーの中で一番強い。
正直、誰を何処に配置しても、超魔物との対戦で無い限り、全員が勝ち星を取れる実力者である。
そんな穴の無いチームだからこそ、ジャンケンでオーダーを決めても問題ないのだろう。
一回戦の相手は、浦和暁女学院、与野名南高校、長瀞総合高校の三校。
先鋒戦は、
美誇人「御無礼。貴女のトビで終了です。」
次鋒戦は、
敬子「ロン! 36000!」
アナウンサー「長瀞総合のトビで終了だぁー!」
これで二回戦進出が決まった。
そして、中堅戦も、
静香「ワタシの①。ツモ。16000オール!」
アナウンサー「今度は浦女のトビで終了だぁー!」
これで綺亜羅高校の1位抜けが決まった。
しかし、2位以下の順位も決めなければならない。それで、副将戦以降も続けられることになった。
ここで、県営放送(テレビ埼玉)の視聴率が90%を越えると言う珍事が起こった。
テレビに映るのは、春季大会でその名を全国に轟かせた女子高生ホイホイ、的井美和。
昨年秋季大会に続いて、今大会では、どれだけの多くの女子高生を骨抜きにするかが大きな話題(わらい?)となっていた。
そして、女子高生麻雀大会史上、もっとも下品な県大会へと突入する。
東一局、美和の親。
美和「ロン!」
浦女副将「はぅ♡!」←美和ワールドで触手プレイ中
美和「18000!」
浦女副将「…。」←我に返って自己嫌悪
東一局一本場。
美和「ロン!」
与野副将「あぁん♡!」←美和ワールドで触手プレイ中
美和「18300!」
与野副将「…。」←我に返って自己嫌悪
東一局二本場。
美和「ロン!」
長瀞副将「うあぁぁ♡!」←美和ワールドで触手プレイ中
美和「18600!」
長瀞副将「…。」←我に返って自己嫌悪
美和以外の選手が座る椅子が、どんどん濡れて大変なことになっている。
対局室が異様なニオイで充満している。
男性スタッフは何故か前屈みになっている。
そのような中で、スタッフに紛れ込んで会場に侵入した玉子倶楽部のメンバーは、各選手の表情や椅子の辺りを隠し撮り………したかったのだが、それは許してもらえないことなので一生懸命目に焼き付けていた。
普通に県営放送を見ていた人達は、某掲示板で、
『ス・バ・ラ・で・す!』
『100巡先までこんな未来が見えるで!』
『すごくヤバイッス! もう、多少の刺激じゃ興奮できないッス!』
『イってナンボ、イってナンボですわ!』
『エニグマティックだじぇい』
『姫子に参加させたら面白か!』
『ところで、こいつらは何で恥ずかしそうな顔をしているのだ?』←衣
『お子チャマは寝てなさい』←智紀
『衣は子供じゃなーい!』
結構賑わっていたようだ。
大会初日は一回戦のみの開催で、二回戦は大会二日目になる。
美和の対局が終わると同時に、埼玉県大会の視聴率は2%を切ったらしい。
ちなみに副将戦も大将戦も綺亜羅高校が勝ち星をあげ、星五で余裕の二回戦進出となった。
そして翌日。
二回戦は越谷女子高校、綺亜羅高校、浦和暁女学院、草加栄高校の試合。
ここでも、
美誇人「御無礼。貴女のトビで終了です。」
敬子「ロン! 36000!」
アナウンサー「浦女のトビで終了だぁー!」
静香「ロン。96000!」
アナウンサー「今度は草加栄のトビで終了だぁー!」
中堅戦までで綺亜羅高校の1位勝ち抜けが決まった。
そして、副将戦。
越谷女子高校からは水村史織が参戦。秋季大会の悪夢が甦る。
あの時、越谷女子高校は二回戦から決勝戦まで綺亜羅高校と計五試合戦った。そして、関東大会でも越谷女子高校は準決勝で綺亜羅高校と対戦し、そこで敗北した。
不運にも、史織は狙ったかのように全試合で美和と当たった。
そして、秋季大会が、
『臭気大会だったね!』
と言われる最低の大会になったのだ。
あの時の記憶を消去したい!
が、しかし、今回も、
美和「ロン!」
ついつい、史織は美和に振り込んでしまった。
一回あの快楽を知ってしまうと、自分の意思とは無関係に、身体が勝手に美和に振り込んでしまうと言う。
史織の脳内で派手に触手プレイが展開される。
巨大な触手が一瞬にして史織の身体を捕らえ、あっと言う間に史織の制服は消化液で溶かされた。
すでに全裸。
しかも、触手が強い力で史織の手足を引っ張り、史織の胸と股間は露わになった。
沢山の粘液付の触手が、執拗に胸や股間を弄り回される。
気持ち悪い触手の動きが妙に気持ちイイ。
脳内で何回もイクスイッチが入る史織。
その脳内体感時間は一時間にも及ぶ。
当然、脳みそはHな意味で爆発し続けていた。
現実世界では、
史織「いやーん♡!」
美和「12000!」
史織「…。」←ふと我に返り、自己嫌悪に陥る史織
本大会でも、史織は、こんなことを何回も繰り返すことになった。
そして、副将戦も大将戦も綺亜羅高校が勝ち星をあげ、越谷女子高校は得失点差で2位となり三回戦へとコマを進めるのだった。
続く