インターハイ団体決勝戦、副将後半戦東二局が開始された。
親はみかん。
当然、前半戦ダンラスのみかんは、ここで連荘を目指す。
しかし、今、ノリにノッているのは美和。たった三巡で聴牌し、
「リーチ!」
先制リーチを仕掛けてきた。
そして、
「ツモ!」
一発でツモ和了りした。やはり、吸い込み式パワー爆発と言ったところだ。
他家三人が、またもや幻の世界へと意識が飛ばされた。
その世界では、三人は全身に触手が絡みついており、手足の自由が利かない。
胸も股間も隠せないし、そんな状態で触手が粘液を出しながら胸と股間を執拗に攻めてくる。これが体感的に一時間程度続く。
美由紀は今回も、
「(春季大会、美誇人さん、強かったな。あの時は、臨海の人に御無礼してたっけ。一番狙い撃ちしやすかったからって聞いたけど、まだ私がターゲットにされないだけマシだったのかな?)」
「(県大会は、言っちゃ悪いけど余裕だったかな。多分、うちのランク9位から13位のメンバーでチームを組んだ方が強いって思った。)」
「(それだけ奈良の上位の娘達が阿知賀に来てるってことだよね。)」
「(でも、全国だと、やっぱり強い人、沢山いるな………。)」
Hなことに頭が支配されないよう、考え事をした。
たしかに、美和が言ったとおり、前回よりも刺激が強い。触手の動きが速いし複雑だ。
しかし、これに負けたくない。美由紀は必死に意識を別の方に向けていた。
しばらくして、
「2000、4000!」
美和の点数申告の声が聞こえてきた。これで触手プレイから開放される。
意識が現実世界に戻ってきた。
美由紀は………、前局よりはマズイ状態だが、まだ大丈夫。
ただ、対面では、みかんが顔を真っ赤にしていた。
少し臭いも漂ってきた。
ただ、それに同情するよりも先に、美由紀は、
「(でも、この綺麗な人の触手プレイなら、私、見てみたい!)」
なんて思っていた。
幻の世界では、三人とも別々の空間にいる。なので、互いの状況(プレイ)を見ることは出来ない。
それはそれで、美由紀には少し残念な気がした。
春からも臭いが漂ってきた。ただ、春は平然とした顔をしている。
心の切り替えが早いのだろう。それが出来るとは、凄い人だ。
東三局、美和の親。
まだ、ツキは美和にある。ただ、前局ほどは早くなさそうだ。
五巡目、
「ポン!」
この親を流そうと、美由紀が先に仕掛けた。
すると、
「ポン!」
美由紀が捨てた{中}を美和が鳴いた。しかも、この鳴きでツモ巡がズレたのが、美和にとってラッキーな方に動いたようだ。
他家はツモ切りが続くのに、美和だけドンドン手が進む。
そして、そこから五巡後、
「ツモ!」
美和が和了った。
開かれた手牌の中には{東}の暗刻と{[⑤]}があった。
ただ、そこまで確認したところで、美由紀の意識は、またもや触手プレイの空間へと強制的に飛ばされた。
前局の時よりも、さらに刺激が強くなっている。
「うぅぅっ!」
思わず美由紀の口から声が漏れた。
しかし、
「(屈しちゃダメ。
こう言う時、意識を切り替えるには、やっぱり数学よね。夏休みの宿題で、一問、とんでもないのがあったな。
たしか、任意の三次関数f(x)=ax3+bx2+cx+dの任意の点、(α, f(α))からの接線をl1(x)=p1x+q1とし、f(x)とl1(x)の交点を(β, f(β))とする。そして、(β, f(β))からの接線をl2(x)= p2x+q2とし、f(x)とl2(x)の交点を(γ, f(γ))とする。
f(x)とl1(x)で囲まれた部分の面積をS1とし、f(x)とl2(x) で囲まれた部分の面積をS2とした時、S2/ S1を求めなさい。
結構、これ、部内でもみんな大変って言ってたっけ。
接線の方程式を使えば何とかなるかなって思ってたけど、それだと意外と大変なことになるって、みんな言ってた。
宮永先輩に聞いたら、答えは2の4乗で16だよって、シレっと言ってたけど………。)」
美由紀は、激しい性的刺激の中、この数学の問題にチャレンジし始めた。
しばらくして、
「ダブ東中赤1。4000オール!」
美和の点数申告の声が聞こえてきた。これで、この世界から解放される。
しかし、数学の問題は、まだ解けていない。ちょっと残念だ。
美由紀が股間辺りを触る。
前局ほどは出ていないようだ。
数学万歳!
美和が、頭を掻きながら、
「なるほど、そう来たか。もし、この対局中に解けないようだったら、うちの静香に聞くとイイよ。全国公開模試でトップ10常連だから。」
と美由紀に言った。
どうやら、美和は美由紀が数学の問題を考えることで性的刺激を跳ね除けたことを知っているようだ。
「ホントですか?」
「うん。お宅の新子さんよりも圧倒的に順位が上だよ!」
「マジですか?」
「思いっ切りマジ! 最高学府の医学部を目指しているからね。」
「うわ。そこまで優秀なお方は、私の知り合いにはいませんよ。」
…
…
…
そんな遣り取りがされている横で、みかんは、赤面して俯いていた。
もう、さっき変えたばかりの椅子が大変なことになっていた。既に前半戦終了時点よりもマズイ状態になっていたのだ。
それだけ美和が、張り切って派手にやってくれたと言うことだ。
春が、スタッフの一人に声をかけた。
そのスタッフは、妙に前屈みになっている。
「また、椅子が大変なことに…。」
「股ですか?」
ここで、一旦椅子の取替え作業と換気のため、対局が中断となった。それと同時に、選手達は控室に移動することになった。
またもや映像が対局室から解説側に切り替えられた。
前代未聞の対決だ。
某ネット掲示板も、
『一大事、一大事ですわ! また中断になりましたわ!』
『あれって白糸台が妖しいと思』
『みかんがみかんジュースをいっぱい出したってことっスね!』
『みかんジュースwwwwww by高三最強』
『みかんジュースじゃ私の仲間じゃないよモー!』
『巨大湖の方がマシなんデー!』
『みかんジュースよりもオモチ画像をアップすべきなのです!』
『みかんジュースで定着したみたいだじぇぃ!』
『でもアチガの2年は平然とした顔してるっス!』
『アチガからは、みかんジュースが出てないんだと思』
『もう枯れてんじゃないか? by高三最強』
『枯れてるだなんて、ないない! そんなの!』
『私は咲さんのみかんジュースが欲しいです!』
『咲様のみかんジュースは京ちゃんのものじゃなかと?』
『そんなオカルトありえません!』
『ダル………』
新ネタ(みかんジュース)が加わり、かなり賑わっていたようだ。
その話題の人、みかんが控室に赤面しながら戻った。
ただ、代えのスカートは、もう一本持ってきているが、これを汚すと後が無い。
つまり、ここで最後のスカートに穿き替えて、みかんジュースで濡らしてしまうと、それで表彰式に出なければならないし、それを身に着けたまま帰らなければない。
さて、どうしたものか?
すると、
「こうなるの見越して、一応、短パンとジャージ、持ってきたよ。」
麻里香が、自分の体操着(短パン)とジャージ(下)をバッグの中から取り出した。
「あ…ありがとう。でも、あんな風になっちゃって、もう、お嫁に行けないかも!」
「まあ、そうなったら私が貰ってあげるから。」
「その時はお願いするわ。」
みかんは、早速スカートを脱いで、麻里香の短パンに履き替えた。
三十分ほどが経過した。
この間、解説側が何とか場つなぎをした。
最初は決勝戦の名場面ダイジェストを流して、色々と対局についての説明をメインに放送していたのだが、途中から、
「綺亜羅高校はダブルエースプラス三銃士。では、すこやんは三十四?」
とかアナウンサーが暴走し、結局のところ、いつものネタで解説のお方がアナウンサーに弄られるところに収束して行った。
対局室に、改めて副将メンバーが集まった。
この時、みかんは上半身ジャージで下は短パン(体操着)を身に着けていた。
細くて長い脚。しかし、病的な細さではない。健康的な細さだ。
これを見た某掲示板の住民達は、
『やっぱり、みかんがみかんジュースを沢山出したってことっス!』
『やっぱり期待を裏切らないじぇい!』
『スバラレストです!』
『この未来は容易に想像できたで!』
『あるある! そんなの!』
『みかんのみかんジュースだったら需要があるんじゃなかと?』
『私は咲さんのみかんジュースがあれば他は要りません!』
『世界大会でも美和様には活躍して欲しいよモー』
『先輩が何か企んでるデー』
『ルーマニアとかロシアの選手達がみかんジュース出したらチョー嬉しいよぅ!』
さらに賑わったようだ。
ただ、足の美しさを語る人は、この板では一人もいなかったようだ(嫉妬)。
選手達が卓に付いた。
東三局一本場からの再開である。ドラは{4}。
ただ、せっかくノッていたところに休憩が入ったことが原因だろう。美和からは、さっきまでの勢いが無くなっていた。
ならば、この親をさっさと流す。
「ポン!」
ここで動き出したのは春だった。対面の美和が捨てた{白}を鳴き、
「チー!」
さらに美由紀から鳴いて{横64[5]}を副露した。
ただ、ドラを捨てて手が安いことを知らせる春にしてはドラ面子副露は珍しかった。ここは、自力でツモる気なのだろう。
そして、
「ツモ。1100、2100。」
数巡後に春は思惑どおり自らのツモで和了り牌を引き当てた。やはり、春にも3年生パワーは健在である。
東四局、美由紀の親。
ここでは、
「ポン!」
美由紀が先行して仕掛けてきた。美和は、まだエンジンが掛かっていない感じがする。ここで一気に点差を詰める。
やはり美由紀は、鳴くと、その後のツモ牌が好転するし、それによって手作りそのものが加速する。
この局でも、
「ツモ! 6000オール!」
欲しい牌を引き寄せ、親ハネをツモ和了りした。
しかし、その直後、美由紀は美和から不穏な空気を感じ取った。
「やっと手に力が戻ってきた感じ。じゃあ、そろそろイクよ!」
どうやら、美和のスイッチが入ったようだ。
しかし、ただヤラれる訳には行かない。こっちだって勝利を目指している。
ならば、
『次局は、美和よりも早く和了る!』
そう美由紀は自分自身に言い聞かせた。
東四局一本場、美由紀の連荘。
美由紀は、
「ポン!」
当然、連荘を目指して突き進む。
しかし、手が早いのは美由紀だけではなかった。
「リーチ!」
たった五巡で聴牌し、美和が先制リーチを仕掛けてきたのだ。
さすがに美由紀も一発は回避する。
春もみかんも同様だ。
ただ、吸い込み式パワーが復活した美和は、
「ツモ!」
一発で和了り牌を引き当てる。
これにより、美由紀達は忌々しい幻の世界に、またもや連れ込まれてしまった。
みかんも春も、もの凄く感じ捲くっていた。ただ、みかんが猛烈に恥ずかしがっていたのに対し、春は流れに身を任せて時間が過ぎるのを待っている雰囲気が強かった。
一方の美由紀は、さっきとは別の数学の問題を解いていた。休憩時間に他の問題をいくつか覚えてきたのだ。
そのまま、体感時間で約一時間が経過した。
もう、みかんは気が狂いそうだった。
春も意識が朦朧としていた。
ここに、
「2000、3900の一本場は、2100、4000!」
美和の点数申告の声が聞こえてきた。ようやくHな世界から解放される。
みかんは、ふと自分の股間に視線を向けた。
既に麻里香に借りた短パンは、表面まで水分が上がってきていた。
「(ゴメン、麻里香。やっぱり汚しちゃった。でも、ここで一太刀くらいは浴びせないとね。さすがに私も気が治まらない。)」
ここで、みかんの雰囲気が急に変わった。
多分、トータルでは美和に勝てない。
忌々しい能力が無かったとしても、美和は強い。
そもそも、忌々しい能力自体は卓上では関係ない。和了りを決めてから点数申告する間までに発動するものだ。
だからと言って、美和に安々と白旗を上げるつもりは無い。
次こそは絶対に和了る。その意気込みが、みかんの全身から強く感じられた。
南入した。
南一局、春の親。ドラは{5}。
ここで先行したのは、
「ポン!」
美由紀だった。三巡目でみかんが捨てた自風の{北}を鳴いたのだ。しかし、ここで美由紀が切った{南}を、
「ポン!」
みかんが鳴いた。門前には拘らずに、ただ和了ることだけを目指していた。
その後、みかんは、
「チー!」
春が捨てた{7}を鳴いて{横7[5]6}と副露した。これでダブ南ドラ2が確定した。
こうなると、他家はみかんへの振り込みを回避しようと捨て牌を絞る。しかし、みかんは、その後は自力で有効牌を引き当ててゆく。
そして、数巡後、
「ツモ!」
後半戦になって初めて、みかんが和了った。ヤキトリ回避だ。
開かれた手牌は、
{二三四五六[⑤][⑤]} チー{横7[5]6} ポン{南横南南} ツモ{一} ドラ{5}
「ダブ南ドラ4。3000、6000!」
大きな一撃だ。
まだまだ美和の得点には及ばないが、まずは和了れたことが大きい。みかんは、そう思っていた。
一方の美和は、このみかんの和了りで心に火がついたようだ。
「(この美人ちゃん、絶対にイカせまくって私の奴隷にしたい!)」
もっとも、モチベーションは真っ当なベクトルを向いていなさそうではあったが………。
ただ、美和の全身からは激しいオーラが噴出していた。
そして、彼女の背後で、沢山の小さな花が咲き乱れている感じを美由紀は受けていた。これは美和の能力が見せている幻だ。
その花の形は、まるでウサギのような形のモノだったり、クリオネのような形のモノだったりと、とてもカワイイものであった。
どう考えてもHな能力には直結しない雰囲気しか感じられなかった。
美和が咲かせた花は、ミミカキグサの中でも特に人気のあるサンダーソニー(ウサギゴケ)とワーブルギー(クリオネソウ)です。
それにしても、ホワイトデーに、みかんジュースネタが当たるとは……。