咲-Saki- 阿知賀編入   作:おこそとのほもよろを

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前回の回想シーンからの続きです。
ゆいの外見は、小走やえよりも中野梓をイメージしています。


四十九本場:進化する三元牌支配

 場決めがされ、起家が恭子、南家が玄、西家が憧、北家がゆいになった。

 今回は、点数は申告だけで、実際には点棒を動かさないルールで打つことにした。

 また恭子は、ノーテン罰符も発生しないので、ここでは流局の際に聴牌していても手牌を開かなくて良いことを三人に告げた。

 順位とか最終的な収支を競うのが目的では無い。飽くまでも玄の支配を検証することが主目的だからだ。

 万が一、トビありで検証しきれない部分が出てくると、これから打つ意味が無くなる。

 

 

 東一局、ドラは{2}。

 恭子は第一打牌に{中}を捨てた。手牌の中には{2}が来ている。少なくともドラ支配は復活していない。

 玄は{①}切り、憧は{白}切り、そして、ゆいは{發}を切った。

 これで、恭子は玄の三元牌支配が発動していないことを悟った。少なくとも、一種類すら玄は三元牌を独占していない。

 

 特に大きな動きを見せないまま、中盤まで進んだ。

 恭子は、既に聴牌していた。しかし、和了りを敢えて放棄していた。和了ることが目的では無いからだ。

 そして、次巡、{[⑤]}をツモ切りした。手牌には{⑤}を含む順子があったのに、わざと赤牌と入れ替えずに捨てたのだ。

「チー!」

 これを玄が鳴いた。

 すると、場を包む空気の流れが急に変わった。玄がドラを鳴いたこと………つまり、玄がドラを迎えに行ったことで、玄のドラ支配が復活したのだ。

 しかし、この局は、

「ツモ! 1000オール。」

 恭子が和了った。

 

 東一局一本場、ドラは{7}。

 今度は、恭子の手牌の中にドラは無い。玄のドラ支配が復活したからだ。

 四巡目にゆいが捨てた{③}を、

「カン!」

 恭子が大明槓した。わざとドラを増やすために…。

 新ドラは{⑨}。玄が配牌から暗刻で持っていた牌だ。

 そして、次巡、

「リーチ!」

 ゆいが{五}切りでリーチをかけてきた。

 既に玄の手牌はドラで溢れていた。ゆいへの安牌と言えるのは、ゆいのリーチ宣言牌である{五}………正しくは{[五]}しかない。

 

 しかし、実は、ゆいは聴牌していなかった。これは、ノーテンリーチだったのだ。

 聴牌していても流局の際に手牌を開かなくて良いことにしたのは、実は、ノーテンリーチがチョンボにならないようにするためでもあった。

 それを理解した上で、ゆいは敢えて玄に{[五]}を切らせるために、一役買ってノーテンリーチをかけたのだ。

 さすが、晩成高校を蹴って阿知賀女子学院に入学しただけのことはある。恭子の要求を完全に理解している。

 その次の巡で、玄は泣く泣く{[五]}を切った。完全にゆいの狙い通りだ。

 そして、この{[五]}で、

「ロン。タンヤオドラ1。2300。」

 憧が和了った。

 恭子がドラを増やし、ゆいが玄に{[五]}を切らせ、それで憧が和了る。完全に三人の連係プレーであった。

 

 

 東二局、玄の親。

 前局とは、玄のまとう雰囲気がガラっと変わった。ドラ切りさせられたことの影響であろう。とにかく、恭子にとっては、ここからが本番だ。

 彼女は、憧とゆいと、アイコンタクトを取った。

 

 憧の第一打牌は{發}、ゆいの第一打牌は{白}だった。

 恭子の第一打牌も{白}。

 しかし、その後、恭子、憧、ゆいからは{中}だけ出てこなかった。これで三人は、

「「「(まず抱えたのは{中}!)」」」

 さっきのドラ切りで三元牌支配のスイッチが入ったことを確信した。

 

 三元牌支配に入ると、玄は支配すべき三元牌を一枚たりとも捨てることが許されなくなるようだ。つまり、この局では{中}を捨てられない。

 ドラ支配と全くパターンが同じだ。

 しかも、ここで{中}を暗槓すれば、他家にドラを乗せる。自分の手が聴牌できる気配を感じられなければ、迂闊に槓はできないだろう。

 それで、玄は、四枚の{中}を晒すことなく手牌の中で持ち続けた。

 

 ただ、切れない牌を抱えることで、玄の捨て牌は甘くならざるを得ない部分が生じる。これを憧は狙って、

「チー!」

 鳴いて手を進めた。

 これは、もし憧ではなく、ゆいか恭子が玄の下家になっても、同じことをする予定でいた。つまり、玄の下家こそが、この対局での和了り担当となる。

 憧は、その数巡後、

「ツモ! 1000、2000!」

 課せられた任務を全うした。

 

 

 東三局、憧の親。

 憧の第一打牌は{白}、ゆいの第一打牌も{白}だった。

 恭子の第一打牌も{白}。

 しかし、その後、恭子、憧、ゆいからは{發}と{中}は出てこなかった。これで三人は、

「「「(今度は{發}と{中}!)」」」

 玄に三元牌のうちの二種類が支配されたことを理解した。

 四巡目、玄の手牌のうちの八枚が{發}と{中}で埋められた。ここで玄は、

「カン!」

 まず{中}を暗槓し、続いて、

「もう一つ、カンです!」

 {發}を暗槓した。しかし、まだ聴牌していない。

 ここで玄を切った牌を、

「チー!」

 憧が鳴いて手を進めた。そして、憧をサポートするために、

「リーチ!」

 またもや、ゆいがノーテンリーチをかけた。

 勿論、玄は、ゆいがノーテンであることを知らない。ならば当然、自分が槓したことで、ゆいの手には大量のドラ、裏ドラがある可能性を考えて手が萎縮する。

 注意するのは、ゆいへの振り込み。そう判断する。

 それで玄が切った牌で、

「ロン。5800!」

 憧が和了った。

 

 東三局一本場、憧の連荘。

 恭子、憧、ゆいの三人は、

「「「(来た!)」」」

 玄から、まるで咲や光、小蒔(神降臨バージョン)と言った超魔物独特のオーラ・風格を感じ取った。

 非能力者ですら圧倒される雰囲気。これこそが、三元牌支配の完全体だ。

 この局に限っては、恭子も憧もゆいも、何故か手牌とツモの噛み合い方が著しく悪い。そのため、門前では殆ど手が進まない。

 しかも、何故か憧が鳴ける牌が玄から出てこない。

 

 それでも一応、三人で共闘すれば何とかなるかもしれない。

 例えば、敢えてゆいが面子を崩してまで恭子に鳴かせ、さらにゆいか憧が恭子に差し込めば場を流すことはできるだろう。

 しかし、今回は、そこまでは敢えて行わなかった。先に検証したいことがあるためだ。

 

 中盤に差し掛かった時、

「カン!」

 玄が{中}を暗槓した。続いて玄は、

「もう一つ、カンです!」

 {發}を暗槓した。さらに、

「もう一つ、カンします!」

 玄は{白}を暗槓した。大三元の確定だ。そして、次の嶺上牌で、

「ツモ! 8100、16100!」

 待望の大三元を和了った。

 しかし、恭子の検証は、まだ終わりではない。この先、まだ三元牌支配が続くのかを確認しなくてはならない。

 

 

 東四局、ゆいの親。

 ゆいの第一打牌は{發}、恭子の第一打牌は{白}だった。

 そして、憧の第一打つ牌も{白}。

 その後も、{中}だけは出てこなかった。これは恐らく、三元牌支配の2クール目に入ったと考えるべきだろう。

 この局では、比較的ゆいの配牌が良く、

「チー!」

 憧のサポートもあって早い巡目で聴牌した。そして、

「ロン! 7700!」

 七巡目で、ゆいは玄から和了った。

 

 東四局一本場、ゆいの連荘。

 ゆいの第一打牌は{白}、恭子の第一打牌も{白}だった。

 そして、憧の第一打牌も{白}。

 その後も、恭子、憧、ゆいからは{發}と{中}は出てこなかった。これで三人は、

「「「(今度も{發}と{中}!)」」」

 東三局と同様、玄に三元牌のうちの二種類が支配されたことを理解した。やはり、三元牌支配の2クール目突入は間違いなさそうだ。

 

 五巡目には、玄の手牌の中の八枚が{發}と{中}で埋められていた。

 しかし、東三局で、ゆいにリーチされたことが、玄に{發}と{中}を暗槓するのを躊躇させていた。今はドラを増やすことが自分のメリットにならないからだ。

 

 ここでは、

「チー!」

 憧が鳴きの速攻で場を引っ掻き回した。手狭になった玄から出てくる甘い打牌を、鳴きまくったのだ。そして、

「ツモ! 2100、4000!」

 その勢いで憧が和了った。

 

 

「憧、そろそろ咲のほうが前半戦終わりそうなんだけど。」

「マジ? いつもより早いな。じゃあ、ハルエ。こっち、代わってくれる?」

「OK。じゃあ、咲のほうを頼んだよ!」

「うん。じゃあ、行ってくる!」

 憧は、一先ず咲の迷子対策に対局室へと向かった。そして、空いた憧の席には、晴絵が座った。勿論、この対局の意図は理解している。

 

 

 南入した。

 南一局、親は恭子。

 再び、玄から超魔物特有のオーラが放たれた。東三局一本場と同様だ。

 この局も、恭子、憧、晴絵の手が門前では中々進まなかった。

 しかも、晴絵が場の流れを変えようにも、何故か鳴ける牌が玄から出てこなかった。これも東三局一本場と同様だ。

 ゆいと恭子も、普通に打つ限り鳴けない状態が続いた。

 

 中盤に差し掛かった時、

「カン!」

 玄が{中}を暗槓した。続いて玄は、

「もう一つ、カンです!」

 {發}を暗槓した。さっきと同じパターンだ。さらに、

「もう一つ、カンします!」

 玄は{白}を暗槓した。大三元の確定だ。そして、次の嶺上牌で当然のように、

「ツモ! 8000、16000!」

 またもや大三元を和了った。

 これで三元牌支配2クール目が終わった。

 

 

 南二局、玄の親。

 晴絵は第一打牌に{中}を捨てた。

 ゆい憧は{白}切り、そして、恭子は{發}を切った。

 これで、晴絵も恭子もゆいも、玄の三元牌支配が発動していないことを理解した。今回は、2クールで三元牌支配は終了したのだろう。

 しかも、三人の手にはドラがある。つまり、ドラ支配も動いていないことが分かる。

 この局は、

「チー!」

 恭子が速攻で攻め、そのまま、

「ロン! 8000!」

 玄から満貫を直取りした。

 

 

 南三局、晴絵の親。

 ここでもドラ支配も三元牌支配も発動していなかった。とにかく、このまま三元牌支配が復活しないのかを見定めるべく、

「リーチ!」

 晴絵は連荘を目指した。そして、

「一発ツモ。4000オール!」

 親満を和了り、連荘を決めた。

 

 南三局一本場。

 やはりドラ支配も三元牌支配も発動していなかった。

 この局は、

「ロン。7700の一本場は8000です。」

 ゆいが玄から直取りした。

 

 丁度この時、控室の扉が開いた。憧が咲を連れて戻ってきたのだ。

「粕渕の人がやっちゃってさ。清掃のため、一旦中断だって。それで、ハルエ。そっちは、どうなった?」

「今回は、二回目まで発動したよ。その後、どうなるかを今検証中だ。」

「そっか。」

「あとオーラスだけだから、今回は私が最後まで打つよ。これが終わったら、また憧に入ってもらうよ。」

「OK!」

 

 そのような会話が交わされる中、憧の隣では、咲が京太郎から渡されたタコスを食べていた。

「(おいしい…。)」

 次第に、咲の顔が綻んでゆく。機嫌が良くなっているのが見て良く分かる。今まで放たれまくっていた暗黒物質もドンドン少なくなってゆく。

 そして、咲は、タコスを半分食べたところで、携帯で京太郎にお礼の電話を入れた。そして、ネズミの国でのデートの約束にこぎつけると、ますます上機嫌になり、暗黒物質は完全に影も形も無くなった。

 

 

 それはさて置き、オーラス、ゆいの親。

 ゆいの手にも、恭子の手にも、晴絵の手にも、ドラと三元牌が来ていた。ドラ支配も三元牌支配も復活する気配がない。

 この局は、

「ツモ。3000、6000!」

 恭子が和了って半荘を終了した。

 

 

 次の検証対局に入った。

 晴絵は、憧に代わってもらい、玄の手を後から観察することにした。

 

 次の対局では、早々にドラ支配を復活させた。

 しかし、その後、すぐに玄にドラ切りさせた。三元牌支配を発動させるためだ。

 …

 …

 …

 

 ここで見られた三元牌支配は3クール。しかし、4クール目は無かった。ただ、前回よりも一回増えていた。

 どうやら、三元牌支配のクール数は、ドラ切りを経験させる毎に増えるようだ。

 なら、玄にドラ切りを何度も経験させれば、三元牌支配が何度もできるようになる。

 

 ドラ支配で対局をスタートし、途中で三元牌支配に移行して大三元を連発する。その戦略自体は悪いことではない。

 しかし、前回同様に大三元を和了った後は三元牌が一種類しか来ない。その次の局で二種類。やはり、大三元を和了れるのは三局先になる。間に二局の準備期間が入るのは、どうしても避けられないようだ。

 

 決勝戦に白糸台高校が勝ち上がれば、玄は、再び光を相手にする。

 光なら、この準備期間で何かを仕掛けてくるとは思う。しかし、さすがに光でも役満分をきっちり取り返されるとは思えない。三元牌支配のクール数をもっと増やせば、光に勝てるかもしれない。

 

 

 三度目の検証に入った。

 そろそろ、恭子は別の角度からの確認…、まともに共闘したらどうなるのかを試してみようと考えていた。

 今度は、咲と憧、恭子の三人で玄を相手にする。

 京タコスを口にしていた咲が起家、南家は、恭子、西家が玄、北家が憧になった。

 

 東一局、咲の親番。

 現状、玄はドラ支配も三元牌支配も発動していなかった。そこで恭子が敢えて{[⑤]}を切り、

「チー!」

 玄に鳴かせた。これで玄のドラ支配が復活した。

 しかし、

「カン! ツモ、嶺上開花! 4000オール!」

 さくっと咲が和了った。

 

 東一局一本場。

 ここでは、

「カン! もいっこカン!」

 咲が連槓でドラを増やした。こうなると、玄の手牌の中でドラがオーバーフローする。当然、途中で玄は嫌々ドラを切らされることになる。

「ロン。7700の一本場は8000!」

 結局、玄のドラ切りを狙って咲が和了った。

 

 東一局二本場。

 玄の三元牌支配が発動し始めた。咲、憧、恭子の手の中には{中}が無かった。今までと同じパターンだ。{中}は、玄の手の中にのみ行く。

 この局も、

「カン! 嶺上開花!」

 咲が和了った。憧や恭子のスピードよりも、この局は咲の方が速かった。

 

 東一局三本場。

 今度は、咲、憧、恭子の手の中には{發}と{中}が無かった。これは玄の支配下にあり、玄の手の中にのみ行く。

 ここでも、

「カン! 嶺上開花!」

 咲が嶺上開花で和了った。

 

 そして、問題の東一局三本場。

 玄の雰囲気が大きく変わったのを咲は感じ取った。まともに行ったら大三元を和了られる。そこで咲は、恭子が捨てた{②}を、

「ポン!」

 早々に鳴いた。そして、次巡、憧が捨てた{6}を、

「カン!」

 大明槓し、嶺上牌から引いてきた{②}で、

「もいっこ、カン!」

 加槓した。

 これを見て、玄の身体が大きく震え出した。これこそが、玄の三元牌支配破りなのだ。つまり、玄が三元牌全てを手牌の中で揃えても、三つ全てを槓できない。

 こうなると、玄は三元牌の中の一枚を捨てるか、和了り放棄するか、四開槓して流すかしかない。

 ただ、玄の三元牌支配は、ドラ支配と同じで捨てることを許されないようだ。しかも、自ら四開槓を選択することも許されない。

 これは、玄自身、直感的に分かっているようだった。ある意味、ドラ支配よりも誓約が厳しい。

 

 結局、この局は、

「ツモ。タンヤオ対々!」

 咲が和了った。

 

 丁度この時であった。控室の電話が高々と鳴り響いた。事務局から中堅戦試合再開の連絡が入ったのだ。

 咲と憧は、ゆいと晴絵に対局を交代してもらい、

「じゃあ、行くよ!」

「うん。では、憧ちゃん、お願いします!」

「了解!」

 毎度の如く、憧が咲を連れて控室を出た。

 この時、咲は京タコスの残りを持っていた。これを笑顔で口にしながら対局室に向かうのだった。




おまけ

咲 -Saki-とユリア100式のクロスオーバーです。
四十八本場おまけの続きになります。
今回は、珍しくR-18回避をする必要がありませんので、染谷まこの時間軸超光速跳躍は発動しません。
また、憧100式シリーズの発明者として阿笠博士には、今回も特別出演していただきます。灰原哀と江戸川コナンも必要ないのにムリヤリ登場します。


憧 -Ako- 100式 流れ五本場:淫話する最低な機械

取扱説明書:憧100式シリーズは、聞いた単語を語呂が近いHな単語と聞き違えることが多々あります。

淡「昨日の昼にさ、俺君とパチンコに行ってきてさ。」

憧「昼から、イってきたの?」←『パ』が聞こえていない

淡「パチンコって楽しいよね!」

憧「そ…それは、そうよね。(だって私達、ダッチ〇イフだもんね)」←『パ』が聞こえていない

淡「(チューリップに)入るとさ、たくさん出てくるじゃん!」

憧「入った後に、まあ、出るモノは出るわね。」

淡「俺君も、いっぱい出て気持ちがイイって!」

憧「そんなに出たんだ…。」

淡「憧は、昨日の昼って、どうしてたの?」

憧「テレビ見ててさ。それで、英国の上流階級家庭の子育てを預かる人のことをナニーって言うって初めて知ってね。」

淡「そ…そうなんだ!」←ナニーの前に『オ』が付いて聞こえている

憧「でも、お世話係って意味では、私達もナニーみたいなもんかな?」

淡「まあ、たしかに、そのための道具みたいなもんよね!」←ナニーの前に『オ』が付いて聞こえている

憧「そう言えば、いつもはコナン&哀の仲の良いトークから始まるのが、今回は私達のトークからになってるね。」

淡「たしかに珍しいパターンよね。そうそう、さっきのパチンコのあとにね。」

憧「それヤったあとに?」←『パ』が聞こえていない

淡「おさんぽコースってのがあってね。」

憧「えっ?(お〇んぽコース)」←『さ』を別の文字に聞き違えてる

淡「俺君がどうしてもって言うから、そのコースをちょっと楽しんできた。」

憧「えぇ―――!(もしかして、それって?)」

淡「結構、たくさん人がいてね。」

憧「男女比はどれくらいだったの?」

淡「今回は男の人のほうが多かったみたい。」

憧「そうなんだ。(やっぱり!)」

淡「で、みんなで一緒におさんぽするのよ。」

憧「みんなで一緒ってさぁ。淡もたくさんの人と一緒に?」←『さ』を別の文字に聞き違えてる

淡「うん! みんなでおさんぽ!」

憧「でも、俺君は、それでOKだったの?」←『さ』を別の文字に聞き違えてる

淡「だから、俺君がしたいって言うから参加したんだもん!」

憧「(ってことは、やっぱりNTR機能を使ったってこと?)」

淡「でも、インドアになりがちだからね、私。外でおさんぽするのも気持ちよかったよ。」

憧「えっ?(青〇ってこと?)」

淡「たまにはイイよ! 終わるまで結構長い時間かかったから疲れちゃったけどね。おさんぽコース。」←カラクリモノが疲れるって?

憧「そ…そうなんだ。」←『さ』を別の文字に聞き違えてる

淡「中高年のほうが多かったから浮いちゃうかなって思ったけど。でも、若いカップルもそれなりにいたし。」

憧「(スワッ〇ング機能のほうかな?)」


そんな勘違いトークが進む一方で、コナンと哀は、小学校に登校していた。
ただ、妙にコナンと哀の距離が近い。
歩美は、二人がベタベタしているのを見ながらむくれていた。


歩美「ちょっと、哀ちゃん、コナン君にくっつきすぎてない?」

哀「別に(私達の関係から考えれば)普通だと思うけど?」

歩美「じゃあ私も哀ちゃんに負けないくらいくっついてもイイよね!」

哀「そう言うわけには行かないわよ。」

歩美「どうして?」

哀「だって、私と江戸川君は一つになった仲だから。」

歩美「一つってどういうこと?」

コナン「つまり、合体したってことだよ!」

歩美「えぇ―――! 二人は合体ロボットだったの?」


歩美は、コナンと灰原に合体機能が付いていることを知らされて驚いていた。
ただ、安心してよい。
それと同じ器官は歩美にも付いているから…。

一方、阿笠博士は、一人でなにやら黙々と作業をしていた。
研究室内に置かれた回転ベッドの上には、腕が二本、脚が二本置かれていた。勿論、人間のものでは無い。作り物だ。
まだ、顔と下腹部と胸部は無い。


博士「憧100式シリーズのニュータイプを急いで完成させんといかんからの。
今度は、ちょっと小悪魔っぽい顔がイイかの? 
病弱タイプじゃとワシの世話ができんからの…。
下品タイプも面白いかも知れん。
オモチが大きいタイプも捨てがたいのぉ。
うーん、迷うとこじゃ…。」


まだ、新機種の顔と胸部は決まっていないらしい。
下腹部は、実験台の上に置かれていた。
これから、憧100式と憧105式ver.淡には付いていない新しい機能を取り付けようとしているのだ。
はたして、どのような機能になるのだろうか?

さて、憧と淡のほうに戻るが…。


憧「私もさぁ、一応、家庭教師とかやって、少しお金を稼ごうかと思って。」

淡「でも、勉強教えられるの?」

憧「まあ、中学生くらいなら大丈夫じゃない? ワイイコールエックス二乗プラス…。」

淡「まあ、たしかに『卑猥イコールセ〇クス事情』とかは分かるけどさ。やっぱ一応、私達はR-18仕様で造られてるから中学生相手はマズイんじゃない?」

憧「別に変なことするわけじゃないってば。頭に叩き込ませるだけだよ!」

淡「頭って、亀頭に?」

憧「そうじゃなくて、脳みそのこと!」

淡「じゃあ、知識だけってこと?」

憧「当たり前じゃん!」←勉強のほう

淡「(実践は後から付いてくるみたいな感じってことか…。)」←Hのほう

憧「でもね。本当は頭でっかちだけってのもね。」←勉強のほう

淡「知識だけあっても使えないとね。」←Hのほう

憧「そうだよねぇ…。」

淡「でも、なんでお金を稼ごうなんて思ったの?」

憧「京太郎のバイト代におんぶしっぱなしじゃ悪い気がしてさ。でも、さすがに京太郎専用機だから、身体で稼ぐわけには行かないからさ。」

淡「それで家庭教師ね。」

憧「そう………。あっ!」

淡「どうかしたの?」

憧「咲さんからメールだ。」

淡「咲さんって?」

憧「京太郎の中学からの同級生でね。京太郎を追いかけて上京してきた感じなのよ。大学も、敢えて京太郎のレベルに落としてきた感じでね。」

淡「じゃあ、憧のライバル?」

憧「うーん。でも、私達って本当の意味じゃ、恋『人』にはなれないじゃん。」

淡「一応、夜の恋人だけどね!」

憧「だけど人じゃないし、子供も産めないし。だから、もし咲さんが京太郎に告れたら応援しようかなって思ってるのよ。」

淡「だけど、それで京太郎に捨てられたらどうするのよ!」

憧「どんなことがあっても絶対に捨てないって言ってくれてるし、まあ、三人で仲良く暮らすのもイイかなって。」

淡「そう巧く行くかな?」

憧「行くように努力する。ええとね。咲さんからレポート書くの手伝ってって…。」

淡「レポート?」

憧「そう…。機械学習に関するレポートって書いてあるな。」

淡「それって、AIじゃない?」

憧「多分、そうよね。」

淡「その咲さんは、憧がダッ〇ワイフだってこと知ってるの?」

憧「教えた。AI搭載型ってことも。」

淡「じゃあ、それで機械学習のことについて聞きたいんじゃない?」

憧「そうかもしれないね。で、教授の名前は、阿笠ひr………。」

淡「もしかして、それ?」

憧「私達の製作者みたいね。一応、レポートを書くのは手伝える気がするけど、それ以上は危うきに近寄らずがベストかも知れないわね。大学について行くとかは…。」

淡「だよね~。」

憧「まあ、咲さんのアパート、この近くだから行ってみるよ。ガン無視ってわけにも行かないだろうからさ。淡も来る?」

淡「京太郎の同郷仲間でしょ?」

憧「そう。」

淡「見てみたい!」

憧「地味な娘だけどね。」

淡「まあ、京太郎からもド派手な感じはしないし。Hは激しそうだけど、壁越しに聞こえてくるところから察すると…。」

憧「それはお互い様じゃない!」

淡「否定はしない!」

憧「じゃあ、一緒に行こっか。」

淡「うん!」


と言うわけで咲のアパートに向かう憧100式と憧105式ver.淡であった。

その日は、別にHな展開になったわけでもなく、レポート作成を手伝った後、憧100式と憧105式ver.淡は、すぐに(無事に?)オーナーの元へと帰った。



続く
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