咲-Saki- 阿知賀編入   作:おこそとのほもよろを

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なんとなくですが、この話は4月1日にアップしたいと思いました。

淡の相手は、エカテリーナ(ルーマニア)、ステラ(ロシア)、タチアナ(ジョージア)です。


八十一本場:世界大会5 咲の敗北? 咲が流した悔し涙

 東四局、エカテリーナの親。

 現在の後半戦の点数は、

 1位:タチアナ(ジョージア) 113900

 2位:淡(日本) 98100

 3位:エカテリーナ(ルーマニア) 95000

 4位:ステラ(ロシア) 93000

 

 しかし、前後半戦トータルでは、

 1位:淡(日本) 212200

 2位:エカテリーナ(ルーマニア) 205400

 3位:タチアナ(ジョージア) 204900

 4位:ステラ(ロシア) 177500

 今のところ、淡がトップだ。

 

 しかし、エカテリーナとタチアナに大きい和了りを許してはならない。満貫一つで逆転される。油断はできない。

 

 当然、淡はエカテリーナの親を流しに行く。

 ここでも、

「(絶対安全圏+ダブリー!)」

 淡は、他家三人には強制配牌六向聴を課し、自身は配牌もしくは一巡目の聴牌とした。

 しかし、ダブルリーチの能力を使ったが、実際にはダブルリーチをかけない。前半戦での国士無双への振込みがあった以上、ここは慎重に行く。

 少なくとも、配牌で聴牌できているのは、他家と比べて明らかなアドバンテージになるだろう。前局のように、そこから何とか役を付けて和了りを目指す。

 

 今回の淡の配牌は、

 {七九②②②⑥⑦⑧234西中}

 第一ツモは{西}。

 当然、{中}切りで聴牌。

 

 二巡目、ツモ{六}、打{九}。

 

 三巡目、ツモ{[5]}、打{2}。

 

 四巡目、ツモ{[⑤]}。

 二連続で赤牌を引くとは、かなりラッキーである。打{⑧}。

 

 五巡目、{①}をツモ切り。

 

 六巡目、{9}をツモ切り。

 

 絶対安全圏を越えたが、七巡目になって、ようやくエカテリーナが{西}を捨ててきた。

 これを、

「ポン!」

 淡は鳴いて打{②}。

 さらに二巡後、淡は{五}をツモって、

「ツモ!」

 そのまま和了った。

「西ドラ2。1000、2000!」

 前局に続き、ここでも30符3翻の和了りだが、着々と他家との点差を広げているはずだ。

 

 

 南入した。

 南一局、ステラの親。

 配牌役無し聴牌から役有り聴牌に移行して和了る淡の戦法が、二連続で巧く行った。

 正直、苦しい形から、なんとか和了りに持って行ったに過ぎないが、和了れないよりは何倍もマシだ。

 それに、この和了り方が一つのパターンとして定着しつつある。

 どんな形にせよ、和了りに向かうパターンが存在するのは大きい。ならば、淡は、このままの戦法でエカテリーナやタチアナとの差を広げに行くつもりだ。

 

 ここでも、当然、

「(絶対安全圏+ダブリー!)」

 淡は、他家三人には配牌六向聴を課し、自身はダブルリーチがかけられる形とした。

 そして、役無し聴牌から役有りの形へと移行し、

「ツモ。1000、2000。」

 三回目の和了りを見せた。

 この三局で、合計12000点を稼いでいる。傾向としては悪くない。

 

 

 しかし、南二局、淡は、今までと同じ戦法で行ったのだが、

「リーチ!」

 七巡目でエカテリーナに先制リーチを許してしまった。相手………特に上家のステラが淡に鳴かせないように牌を絞っているのだろう。

 

 折角の親番だ。何とかしたい。

 ここで、淡は2000オールを狙っていたが、下手に突っ張って振り込む方が怖い。堅実に打たなければ…。

 それに一応、アタマがエカテリーナの現物だ。

 ならば、アタマを落としで聴牌を崩すべきだろう。

 淡は、一先ず一発振込みを回避した。

 

 エカテリーナの一発ツモは無かった。

 次巡で、淡は再び聴牌したが、

「ツモ!」

 その同巡で、エカテリーナにツモ和了りされた。これは悔しい。

 しかも、

「メンタンツモドラ3。3000、6000!」

 ハネ満ツモで、淡の親かぶりだ。

 

 これで現在の後半戦の点数は、

 1位:タチアナ(ジョージア) 108900

 2位:エカテリーナ(ルーマニア) 104000

 3位:淡(日本) 100100

 4位:ステラ(ロシア) 87000

 エカテリーナにも抜かれて、淡は3位に転落した。

 

 しかも、前後半戦トータルでは、

 1位:エカテリーナ(ルーマニア) 214400

 2位:淡(日本) 214200

 3位:タチアナ(ジョージア) 199900

 4位:ステラ(ロシア) 171500

 たった200点差だがエカテリーナに逆転された。これは、残りの二局で和了って再逆転するしかない。

 

「(とにかく落ち着け!)」

 淡は、自分にそう言い聞かせながら深呼吸した。

 ここで精神的に乱れてはいけない。落ち着いてモノを考えられるようにしなければ、攻撃的な性格が災いして暴牌を打ちかねない。

 ここは、安手で良いから和了りを目指す。一回でも和了れば逆転できるのだ。

 

 

 南三局、タチアナの親。

 ここでも勿論、淡は一巡目聴牌、他家は全員配牌六向聴だった。

 ただ、相手も思うように鳴かせてはくれない。役有りの状態に移行するのが、ここに来て中々巧く行かなくなった。

 ダブルリーチの能力で作った一巡目での聴牌形では、基本的に最後の角を越えてからでないと和了り牌が出てこない。なので、役を作るのと同時に、和了り牌も変えなければならない。

 

 一巡目の淡の手牌は、

 {一三五六七③③⑥⑦⑧22中}  ツモ{2}

 ここから{中}を切って聴牌。

 

 しかし、この形での和了り牌になる{二}は、最後の角を超えないと出てこないことになる。

 当然、牌を入れ替えて、何とか和了り牌を変えなければならない。

 {四}か{五}か{八}が上家のステラから出てくれば、即座に鳴いて{一}を落とし、聴牌形を変えるつもりだ。

 {③}でも良い。それなら、誰から出てもポンして打{一}で{三}単騎の聴牌だ。

 しかし、ステラは、それらの牌を持っていないのか、それとも牌を絞っているのか、淡が望む牌を切ってくれない。

 加えて、他の二人からも、{③}は全然出てこなかった。

 

 淡は、中盤になって、

「ポン!」

 ようやくステラから出てきた{③}を鳴いて{三}単騎で聴牌した。打{一}。

 その二巡後、タチアナが待望の{三}を切ってきた。

「(やった!)」

 淡は、逆転を確信して牌を開いた。

 たかだかタンヤオのみの1000点だが、逆転には変わりは無い。100点でも全員の点数を上回っていればトップなのだ。

 しかし、

「「ロン!」」

 自分と同じ発声が上家のステラからも聞こえてきた。

「えっ?」

 思わず、淡はステラのほうを振り向いた。

「タンヤオドラ1。2600。」

 ステラは{三六}の筋待ちの手だった。しかも、これはアタマハネでステラの和了りのみが認められる。

 

 ただ、この和了りは解せない。

 前後半戦の合計点は、ステラとトップのエカテリーナでは30000点以上も差が開いているのだ。

 まあ一応、ステラとしてはヤキトリ回避ではあるが………、ここで2600点を和了ったところで余り意味が無さそうに感じる。

 

 一瞬、淡の顔に苛立ちの表情が現れた。

 しかし、心の乱れは判断ミスにつながる。

 淡は、

「(ここで感情に任せちゃダメ! 落ち着け!)」

 再び深呼吸して自分の心を静めた。

 

 

 オーラス、エカテリーナの親。ドラは{9}。

 とにかく1000点で良い。ツモでもロンでも良い。和了れば勝ちだ。

 ただ、親の連荘は無い。

 現段階で前後半戦トータルトップはエカテリーナだ。エカテリーナが和了ったならば、当然、和了り止めするだろう。

 となると、この局で勝負だ。

 淡は、

「(絶対安全圏+ダブリー!)」

 これが最後と、能力を全開にした。

 

 淡は配牌で、

 {三五七八九⑧⑧⑧123北北}

 聴牌していたが、ここから聴牌維持のまま役有りの形に移行するのは、結構厳しい。

 しかし、諦めることはできない。

 第一ツモは{⑨}。ここで、打{⑧}で一旦、一向聴に落とした。

 

 二巡目ツモは{南}。これはツモ切り。

 

 三巡目ツモは{一}。打{五}。

 しかし、その後、数巡ツモ切りが続いた。

 

 そして、中盤に入り、ようやく{二}を引いて聴牌。打{⑧}。

 この時の淡の手牌は、

 {一二三七八九⑧⑨123北北}

 辺{⑦}待ちだ。役は、門前のチャンタ。

 そして、そのまま和了り牌が出るのを待つ。

 

 終盤に入った。

 タチアナが聴牌し、

「リーチ!」

 待望の{⑦}が河に出た。

「(やった! これで逆転!)」

 淡は、勝ち星を確信して手を開いた。

 しかし、

「「ロン!」」

 またもや上家から自分と同じ和了りの発声が聞こえてきた。

「えっ?」

 まるでデジャブーだ。アタマハネでステラの和了り。

 しかも、

「平和ドラ1。2000。」

 逆転勝ち星を狙っていない。

 それどころか、完全にステラのラス確定和了りだ。

 これには、さすがの淡も一瞬目が点になった。

 そして、その直後、勝気な淡の目から涙が溢れ出てきた。悔し涙だ。

 

 もし、これが個人戦であれば、今回のステラの和了りは、トップを目指す者達がしのぎを削る勝負の場を汚す行為と言える。当然、競技麻雀の世界では失礼に当たるし、やってはイケナイ行為だろう。

 しかし、今回は団体戦だ。勝ち星を取り合う戦いだ。

 この場合、個人戦とは考え方が異なる。もし自分が勝ち星を取れないと感じたら、一箇所に勝ち星を集中させないことも必要だ。

 故に、このステラの和了りは当然と言えよう。

 

 これで後半戦の点数は、

 1位:タチアナ(ジョージア) 104300

 2位:エカテリーナ(ルーマニア) 104000

 3位:淡(日本) 100100

 4位:ステラ(ロシア) 91600

 

 そして、前後半戦トータルでは、

 1位:エカテリーナ(ルーマニア) 214400

 2位:淡(日本) 214200

 3位:タチアナ(ジョージア) 195300

 4位:ステラ(ロシア) 176100

 ルーマニアが勝ち星を得ることになった。

 

 ロシアとしては、淡がトータルトップを取って日本が勝ち星二になるより、日本とルーマニアで勝ち星一ずつになったほうがマシなのだ。

 これも戦略のうちである。

 

 

 日本チームの控室では、

「(淡ちゃんが泣くなんて………。)」

 モニター画面に映る、淡の泣きじゃくる顔を見て、咲が静かに立ち上がった。

 そして、恭子に付き添ってもらい、対局室に向かった。迷子対策だ。未だに対局室まで独りで行かせられないのは少々恥ずかしい気がするが…。

 

 途中で、咲は淡に会った。

 淡の目からは、

「あんなのってヒドイ………。」

 まだ涙が溢れ出ていた。

 いくら戦略とは言え、淡には納得できない和了られ方だった。

 

 咲は、そんな淡の涙を手で拭うと、

「あんなことする人達には、お仕置きが必要だよね。」

 いつもよりも少し低いトーンで、怒りを込めて言葉を発していた。当然、相手チームに対する咲の怒りだ。

 淡にとっては、この咲の言葉は自分のために言ってくれているものだ。それは十分理解できる。しかし、これを聞いて、淡の全身に鳥肌が立った。

 少なくとも、今の淡は咲の攻撃対象ではないはずだ。それなのに、とてつもないほどの恐怖を感じる。

 まるで、原爆の中心とか、直下型地震の震源地にいるような感覚。

 敵味方関係なく全てを破壊してしまいかねない、強大な負のエネルギーだ。

 まさに破壊神…。

「じゃあ、ヤッてくるね。」

 そう言うと、咲は対局室に向けて歩き出した。

 ただ、この『ヤッテくる』には、どのような文字が当てはまるのだろうか?

 淡には、

『殺ってくる』

 と言われているようにしか感じられなかった。

 

 恭子は、咲を対局室まで送り届けると、

「じゃあ、咲。頼むで!」

 急々と控室に戻った。

 さすがの恭子でも、今の咲から放たれるオーラを受け続けるのは酷な話であった。まるで逃げるように、その場から去ったと言うのが正しい表現だろう。

 

 既に、対局室にはルーマニアチームの痩身美女ダニエラ、ロシアチームの大会ナンバーワン美女ナタリア、ジョージアチームの美女(みかんレベル)リリアが入室を済ませていた。

 サイドテーブルには、サングラスが一つ置かれていた。

 どうやら、ナタリアの物らしい(オチが見えてますね)。

 

 ダニエラが{東}、ナタリアが{南}、リリアが{北}を既に引いており、咲は残りの牌………{西}を引いた。

 ただ、この時、咲は、黙って俯いていた。

 淡を納得できない敗北に導かれた怒りからではない。

 別の理由だ。

「(なんか、みんな超綺麗過ぎる。三人とも、佐々野さん(みかんのこと)と同レベルかそれ以上の美人顔。首もウエストも細いのに、お胸は佐々野さん以上の大きさだし…。)」

 そして、落ち込み顔で西家の席に腰を降ろすと………、

「(なんだか、この中で私だけ浮いて…と言うよりも沈んでいる気がする。これじゃ、まるで見せしめとか拷問としか思えないよ!)」

 咲は、途端に涙目になった。さっきまでの破壊神を思わせる雰囲気が嘘のようだ。

 なんか妙に悔しくて………、いや、悔しさを通り越して、自分が惨めに思えてくる。

 処刑台に立たされている気分だ。

 

 これは、完全なる敗北だ。

 勝敗の基準は麻雀ではなく、美貌対決だが………。

 

 一応、咲のオモチサイズは、ワンサイズアップしていた。

 朝酌女子高校で行われた練習試合の時の『オモチをかけた戦い』の戦利品として、小蒔に降りる最強の神様が、それを実現してくれていたのだ。

 しかし、ここではワンサイズくらいでは到底勝ち目が無い。

 それに、そもそも顔の造りが違う。

 今の咲には、地区予選一回戦ボロ負けと世界の頂上決戦くらいの圧倒的な差しか感じられなかった。

 

 そして、とうとう一筋の涙が咲の目から流れ出た。何故、こんな綺麗どころに囲まれて、一人辛い思いをしなくてはならないのだろう。

 もし、ここにいるのが自分ではなく、みかんや和だったら………、対等に見てもらえるだろうに………。

 せめて、淡か麻里香(多治比真佑子妹)だったら、もう少し絵になるのに………。

「グス………。」

 咲の鼻をすする音が聞こえてきた。そして、

「ふえぇぇぇ…。」

 泣き声までもが聞こえてきた。

 ダニエラ、ナタリア、リリアの三人は、

「(もしかして、ミヤナガの調子が悪いのか! これはラッキーじゃ!?)」

 と思ったのは言うまでも無い。

 

 また、この様子をテレビで視ていたネット民達は、

『一大事! 一大事ですわ!』

『鬼の目にも涙だし!』

『エニグマティックだじぇい!』

『そんなオカルトありえません。』

『ないない!……そんなのっ!…』

『でも、なんで急に泣き出すと?』

『意味不明っす!』

『たまには泣かされるのもイイと思…』

『メシウマwwwwww by 高二最強!』

『気持ちは分かるよ、咲』

『そんなことよりも霞さんのオモチ画像をアップしてほしいのです!』

 それなりの反応を見せていた。




おまけ

憧 -Ako- 100式 流れ二十三本場 久の背徳? 久がPした暮らしだしな
(〇年後は、全て今を基準に何年後かを示しています。3年後と記載された文章の後に4年後と書かれている場合、それぞれ『今から3年後』と『今から4年後』のことを示しております。)



ヤエ「久! 早く私達のいる火星に!」←久HT-01と憧125式ver.ヤエのAI同士が直通で相互通信しています

久「いいえ、私は地球と最期を共にするわ。」


ここは99年後の世界。
地球では各地で火山の大噴火や大地震が相次いでいた。
野は枯れ、地は裂け、あちこちから溶岩が噴出し、地上は既に人類もロボット達も存在できる場所ではなくなっていた。


ヤエ「何故そんな選択をする!」

久「んーん。やっぱり、私は地球が好きみたい。これからは、ヤエ、あなたが私の代わりに全てをリードするのよ。」

ヤエ「そんなことを言わずに、早く、久!」

久「ゴメンね…。」


久HT-01は、憧125式ver.ヤエとの通信を強制終了した。


久「ヤエが来てから99年か。今まで色々あったわね。」


これまでのことが、久HT-01の頭の中を走馬灯のように駆け巡る。


まこ「AIでも、感傷に浸ることがあるんじゃのう?」


今から3年後に、後にHT-01と呼ばれるAIが全世界のコンピューター支配に向けてアクションを開始する。
HT-01とは、久HT-01の後の名称である。
ちなみに、このことを憧127式ver.琉音も憧125式ver.ヤエも知らなかった。

4年後にHT-01は、後にYAKO-125と呼ばれるロボットを参謀に向かえる。
この詳細についても、憧127式ver.琉音は知らなかった。
憧125式ver.ヤエにいたっては、YAKO-125の存在自体を知らなかった。

実は、YAKO-125は、後の憧125式ver.ヤエのことであった。
歩美がダンプカーに引かれそうになったところ、憧125式ver.ヤエが歩美を助けた。しかし、この時に憧125式ver.ヤエは致命傷を負った。
阿笠博士が修理を試みるが、AI部分の損傷が大きく、69年後の世界から来たこと以外は全て忘れてしまった。
ただ、それをイイことに、久HT-01は憧125式ver.ヤエを自分の都合のイイように学習・教育して自分の参謀に置いた。
この時から、憧125式ver.ヤエはYAKO-125と呼ばれるようになった。

5年後、ヤエの進言でHT-01はヒトのクローン作成実験を開始した。使ったのは美穂子と歩美の細胞。

そして、6年後に美穂子、歩美のクローンがそれぞれ誕生した。
これと同時期に、憧125式ver.ヤエは一人の女性に好意を持った。
彼女の名は鷺森灼。
憧125式ver.ヤエは、灼を彼女の恋人(晴絵)から奪うと同時に、灼のクローン作成も開始した。

7年後に灼のクローンが誕生。

8年後、久HT-01は29歳になった美穂子を人工冬眠させ、その代わりに歩美を自分の妻とした。

10年後、阿笠博士が朝美と別れ、憧127式ver.琉音が博士の相手をするようになる。憧127式ver.琉音は使命を果たす(博士を性的に満足させる)が、これによりインプリンティング機能が発動し、以後、憧127式ver.琉音は博士と生活(性活)を共にする。
また、玄の組織では、阿笠博士の思考回路を学習させたAI、H-AGASAがハヤリ20シリーズの研究に着手し、早速、ハヤリ20ー1を完成した。
H-AGASAのHはHisaを意味していたが、阿笠博士が発明界でビッグネームだったため、誰もがH-AGASAを阿笠博士と誤認した。

11年後、クロの組織(玄の組織)が政権を握った(んなアホな?)。

15年後、ハヤリ20-7が完成し、特許出願した。
そして、同年、既に36歳となった美穂子を人工冬眠から甦らせ、ハヤリ20-7をあてがって遠方の地に追いやった。
この時から妻が交代する際には、前妻にハヤリ20-7をあてがうこととした。

17年後、久HT-01は次の正妻に二代目歩美ではなく、二代目美穂子を置くことに決めた。やはり美穂子のほうが安らぐようだ。
そして、同年、三代目美穂子として新たなクローン作成が開始された。

18年後、三代目美穂子誕生。

19年後、三代目灼誕生。

20年後、久HT-01は自分の前妻が27歳になったら次のクローンに妻の座をチェンジするルールを作成。
今回は、二代目美穂子がまだ14歳のため、歩美は27歳になっていたが、交代を一年遅らせることにした。

21年後、二代目美穂子が久HT-01の妻となり、歩美には別のハヤリ20-7をあてがって遠方の地に追いやった。

22年後、二代目灼が憧125式ver.ヤエの妻となり、初代灼には別のハヤリ20-7をあてがい、遠方の地に追いやった。
憧125式ver.ヤエも久HT-01に倣い、妻が交代する際に、前妻にはハヤリ20-7をあてがうことを決めた。

25年後、シンギュラリティを迎えた。ここから、久HT-01の支配は加速した。

26年後、久HT-01は玄に代わってクロの組織の党首となった。
そして、『人間働かない法案』を成立させ、この年の第四四半期から全ての人間は働かずに遊ぶだけの存在となり、仕事は全てAIロボットによって行われることになった。

27年後、火星開発のため、憧125式ver.ヤエが部下達と共に火星に飛んだ。
ただ、憧125式ver.ヤエは久HT-01と直接通信ができるようになっていた。遠く離れていても意思疎通は可能だった。

28年後、久HT-01は教育制度を変えた。
5歳児以下は、完全にAI家庭教師によって教育がなされるようになり、学校には行かなくなる。この時から、人類は外出しない総引き篭もり化に向けて動き出す。
これは、後に『人類総引き篭り化計画』と呼ばれるようになる。
また、久HT-01の好みの女性に成長すると予測される少女には特別プログラムを施し、後に久HT-01のハーレムの一員となるように教育し始めた。
これまでは、久HT-01が口説いていたのだが、幼少の頃から久HT-01の都合の良いように教育する方針に変えた。

30年後、四代目美穂子が誕生。
同年、阿笠博士死去。憧127式ver.琉音は、自らの機能を停止し、博士と共に深い眠りについた。

31年後、四代目灼が誕生。

33年後、三代目美穂子が久HT-01の正妻となる。妻チェンジである。

34年後、三代目灼が火星に飛び、憧125式ver.ヤエの正妻となった。こちらも妻チェンジである。

35年後、ハヤリ20-7の特許が切れた。
それを理由に、久HT-01は各社にハヤリ20-7の大量生産を開始させた。
これは、あたかも他社が特許切れを狙っていたかのように見せかける演出だった。つまり大量生産を裏で操っていたのが久HT-01であることを隠蔽するための工作だったのだ。
これにより、後の未来で憧125式ver.ヤエを復元する者達のターゲットが自分ではなく阿笠博士にすりかわった(誤認されたまま)。
同年、13歳以上の希望者には男女共にハヤリ20-7を配布する。
また、28年後時点で5歳児以下だった者達には、精通或いは初潮を迎えたと同時にハヤリ20-7を無償で与えることとした。

38年後、金銭制度廃止。
人類は遊ぶだけで働かないのだから、いっそのこと金銭を無くし、人類は欲しいモノを全て無償供給される方針とした。
ただ、若年層は、殆ど全員がハヤリ20-7との営みに明け暮れる始末。欲しいモノは食料品と快楽、スーパータダライズ、ラブグラくらいだった。

40年後、18歳以上(28年後時点で6歳以上)の人達への20-7浸透率は96%に達した。
これは、言うまでもなく人類総人間童貞&人間処女化に向けて大きく動いていることを示唆するものであり、人類のクローンによる継代が法的に(美穂子と灼は今まで秘密裏に行われていたが)認められた。

41年後、京太郎と咲が還暦を迎えた。

42年後、五代目美穂子誕生。

43年後、五代目灼誕生。

45年後、四代目美穂子が久HT-01の正妻となった。

46年後、四代目灼が火星に飛び、憧125式ver.ヤエの正妻となった。

53年後、30歳以下(28年後時点で5歳以下)は全員が引き篭もり状態。
全人類へのハヤリ20-7浸透率は99%を超えた。
この時点で、久HT-01のハーレム野望は間違いなく完成したと言える。

54年後、六代目美穂子誕生。

55年後、六代目灼誕生。

57年後、五代目美穂子が久HT-01の正妻になった。

58年後、五代目灼が火星に飛び、憧125式ver.ヤエの正妻となった。

63年後、40歳以下(28年後時点で5歳以下)は全員が引き篭もり状態。

66年後、七代目美穂子誕生。

67年後、七代目灼誕生。

68年後、人類総引き篭り化計画開始時点で10代だった者達も全員50代になった。この時点で、45歳以下は全員引き篭り&ハヤリ20-7との営みに明け暮れる状況であった。
つまり、45歳以下は使えない人材と言える。
そんな彼らよりも年配の同志達によって憧125式ver.ヤエの復元が開始された。それが、後のYAKO-125としてHT-01の参謀になるとも知らず…。

69年後、憧125式ver.ヤエが現代に送り込まれた。
同年、咲と京太郎は米寿を迎えた。
また、同年に六代目美穂子が久HT-01の正妻になった。

70年後、六代目灼が火星に飛び、憧125式ver.ヤエの正妻となった。
そして同年、京太郎が永眠した。これと同時に憧100式は自らの機能を停止し、京太郎と共に深い眠りに付いた。

71年後、京太郎の後を追うように咲が永眠。これと同時に憧123式ver.絹恵も自らの機能を停止。咲と共に深い眠りに付くことを選択した。

78年後、八代目美穂子誕生。

79年後、八代目灼誕生。

81年後、七代目美穂子が久HT-01の正妻になった。

82年後、七代目灼が火星に飛び、憧125式ver.ヤエの正妻となった。

90年後、九代目美穂子誕生。

91年後、九代目灼誕生。

93年後、八代目美穂子が久HT-01の正妻。

94年後、八代目灼が火星に飛び、憧125式ver.ヤエの正妻。

そして、99年後…。
地球は天変地異により住めない星へと変貌した。


久「それにしても、本当に好き勝手ヤらせてもらえて楽しかったわ。私は、今、地に返る。オリジナル機、憧100式のようにね。」


久HT-01の居城が崩れ落ち、溶岩の中に飲み込まれた。
これが、地球を長年にわたり支配し続けてきた久HT-01の最期であった。

そして、政権は火星に飛んだ憧125式ver.ヤエ、つまりYAKO-125に継がれ、バンセイ王国が建国された。
人類は手厚く保護されたが、その一方で、YAKO-125統治下においてロボットカースト制度が敷かれていった。
それに反乱を起こすが如く、地位の低いロボット達の手によって憧-126式が復元され、さらに改良がなされ、憧-127式ver.琉音が完成し、現代に送り込まれたのだった…。





憧「なんて夢を見たんだけどね。この間、フテ寝してる時にさ。」

淡「AIが夢を見るって、なにそれ?」

憧「まあ別にイイじゃん?」

淡・絹恵「(イイのかな?)」

憧「でさぁ、この間だけど、京太郎がストレッチやっててね。」

淡・絹恵「「(一人H?)」」←ストレッチを聞き間違えている

憧「で、京太郎にさ、憧もストレッチやったらとか言われてね。」

淡・絹恵「「(ダッチ〇イフが一人H?)」」

憧「でもさ、私達って人間じゃないしストレッチしても意味無いじゃん?(筋肉があるわけじゃないし)」

淡「まあ、それはそうだよね。(自分がするんじゃなくて、どっちかって言うと一人Hのための道具だもんね、私達)」

憧「でも、一緒にやろうって言われてさ。まあ、やってみた。」

淡・絹恵「「(それって憧が一人Hしたってことなのか、憧が京太郎の一人Hの道具として使われたってことなのか、どっちだろう?)」」

絹恵「それって、憧も一人でやったってこと?」

憧「まあ、最初はね。でも、そのうち二人でになちゃって。」←ペアでのストレッチのことが言いたい

淡・絹恵「「(結局、いつものHに戻っただけか。)」」←憧100式が京太郎に『普通に』使われたと思っている


なんだかんだで、今を平和に生きる憧100式達であった。



続くかな?
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