決勝戦の朝、大会会場のロビーには、小蒔の姿があった。
ただ、とても眠そうである。決勝戦が楽しみで昨夜は全然眠れなかったようだ。
そして、まるで小蒔をガードするかのように、霞、初美、巴の姿もあった。完全に三人で小蒔を取り囲んでいる。
基本的に、霧島神境の姫を、一人で異国の地に行かせたりはしないし、小蒔の身の安全が最重要と言うことなのだろう。
先日、飛行機で入国した時には、日本チームのメンバー達と一緒だった。なので、その時は、霞達が同行していなくても大丈夫だろうと踏んでいたようだ。
ただ、今日は、これから日本チームのメンバー達と合流する。
それまでの間、小蒔を一人にするわけには行かない。
それ故のガードだ。
しばらくして、咲達が会場に到着した。
霞達は、小蒔を咲達に預けると、観客席のほうへと移動した。控室には、基本的に代表メンバーと監督、コーチしか入れないからだ。
小蒔と合流すると、慕は、受付にメンバー表を提出した。
提出した後になってから小蒔に、
『実は、急に行けなくなりました!』
と言われても困る。
それで、会場に小蒔が来ていることを確認してから、メンバー表を提出することにしていたようだ。
その後、咲達は控室に移動した。
恭子がいるので、慕も迷子症対応に関しては心配していなかった。間違いなく、咲を控室に運んでおいてくれる。
日本チームのオーダーは、昨夜、慕が考えたとおりのモノで提出した。恭子にも相談したが、反対意見は特に無かった。
ドイツチームのオーダーは、昨日段階で神楽が啓示を受けたとおり、特に動かされてはいなかった。
先鋒は、パワーヒッターのローザ・ニーマン。
ニーマンの姪だ。高校二年生。
次鋒は、百目鬼千里(どうめきちさと)。
全ての牌が見えていると噂されている日本人。ドイツでは『アトランダムの支配者』とまで呼ばれる。高校二年生。
中堅は、西野カナコ。
別名『殺し屋』。ステルスモモの進化版ともいえる麻雀を打つ。彼女も高校二年生。
副将は、フレデリカ・リヒター。
咲に似た顔をした選手。日系人。
ドイツチームの、他の選手達の能力を引き出した人物。ドイツチームの中心的存在でもある。唯一の高校一年生。
大将は、園田栄子。
守備の麻雀を得意とする。それも、愛宕洋榎レベルだ。高校二年生。
一方、日本チームのオーダーは以下の通りだった。
先鋒に宮永光。高校二年生。
昨年の世界大会では、『北欧の小さな巨人』と呼ばれ、各国の強豪選手を震え上がらせた超魔物。先ずは、ここで勝ち星を一つ確実に取っておきたい。
次鋒は松実玄。高校三年生。
急遽、決勝戦に出場することになった。今回は最初から三元牌支配で行く。
全ての牌が見えている千里が、どのように玄の三元牌支配を潜り抜けるかは、見ものだろう。
勿論、慕も恭子も、千里には潜り抜けられないだろうと予想しての次鋒起用だ。
中堅は宮永咲。高校二年生。
絶対に落としたくない中堅は、日本の絶対的エースに任せる。
本来であれば、カナコの相手は衣のほうが有利であろう。しかし、咲でも間違いなくカナコを返り討ちにしてくれると信じている。
副将は神代小蒔。高校三年生。
咲に似たフレデリカとの対戦を、最強神が自ら望まれた以上、副将は彼女に任せるしかない。これはこれで、面白い対局になりそうだ。
そして、大将は石見神楽。高校一年生。
相手の手牌が全て透けて見える巫女で、口寄せができる能力者。
今日は、誰が降りてくるのかが非常に楽しみである。
中国チームのオーダーは、先鋒に劉紅花、次鋒に関芽衣、中堅に張鈴麗、副将に臨海女子高校の郝慧宇、大将に趙桂英の布陣。
特に劉紅花、関芽衣、張鈴麗の三人は、桃園の誓いを行ったほど仲が良いらしい。
また、アメリカチームのオーダーは、先鋒がエマ・スミス、次鋒がオリビア・ジョンソン、中堅がエミリー・ウイリアム、副将がマリー・ダヴァン(臨海女子高校にいたメガン・ダヴァンの妹)、大将がシャルロット・ブラウンだった。
時間になった。
決勝卓の周りに、対戦する4チームの選手一同が集められた。まるで、インターハイ団体戦決勝のようである。
そして、「一同、礼!」
審判の掛け声が会場にこだました。
「「「「よろしくお願いします!」」」」
一同、元気良く挨拶した後、先鋒選手だけを残して他のメンバーは各チームの控室へと戻って行った。
場決めがされ、起家がドイツのローザ、南家が中国の紅花、西家がアメリカのエマ、北家が光に決まった。
東一局、ローザの親。ドラは{②}。
光は、二~三年前にニーマンからローザの名前を聞いたことがあった。
その頃のローザは、ニーマンと同じ血を継いでいる者でありながら麻雀は劇弱。街の小さな大会でも下位の方だったと聞いた。
しかし、ここにいるローザからは、たしかに照や咲、最高状態の優希や小蒔に似た空気を感じる。
無名の選手が、いきなり大きな変貌を遂げている。
フレデリカによって身体の奥底に眠る恐るべき能力が開花したゆえだろう。
ローザは、三巡目で聴牌した。
この時、光はローザから聴牌気配を強く感じ取っていた。聴牌気配を隠せるほどローザは器用ではないのだろうか?
また、その不器用さを、ローザ自身も自覚しているのだろうか?
「リーチ!」
聴牌即で先制リーチをかけてきた。
いわゆる聴牌したことの自白である。
紅花、エマは一旦現物を切って打ち回し、光もヤオチュウ牌切りで様子を見た。
しかし、次巡、
「一発ツモ!」
当たり前のように一発で和了り牌を自ら掴んできた。
開かれた手牌は、
{三四五②②③④[⑤]33445} ツモ{2} ドラ{②} 裏ドラ{3}
「メンタンピン一発ツモ三色ドラ5。12000オール!」
しかも、いきなりの親の三倍満。もし一発で{5}をツモっていたら数え役満だ。
パワーヒッターと呼ばれるのも頷ける。まるで最高状態の東初の優希を見ているようだ。
そして、ローザは不敵な笑みを浮かべると、
「一本場!」
連荘を宣言した。
東一局一本場。
ここでも、
「リーチ!」
四巡目でローザが先制リーチを仕掛けてきた。やはり仕上がりが早い。
勿論、聴牌気配が丸分かりでのリーチだ。
そして、この局も、
「一発ツモ!」
ローザが一発で和了り牌をツモった。
「メンタンピン一発ツモドラ3。8100オール!」
しかも親倍ツモ。このスタートダッシュは、やはり優希を彷彿させる。
既に、ローザは他家にダブルスコアをつけての大量リードを手にしていた。
東一局二本場。
五巡目に、光はローザから微かに違和感を感じ取った。
恐らくこれは聴牌気配なのだが…、前局、前々局のようにビンビンに伝わってくるほど大きなものではなかった。
最近では禁煙の雀荘も増えたが、一時期、聴牌タバコと言う言葉があった。
聴牌してホッと一息すると、ついついタバコをつけてしまうと言うものだ。
他にも、聴牌するとオシボリに手が行ったり、待ちを確認するために今までよりも牌を捨てるまでの時間が長くなったり、色々ある。
そう言った挙動の違いを光はきちんと観察していた。
ローザは、僅かだが牌を捨てるまでの時間が長くなり、かつ表情が和らいだ。
しかし、光以外はこれに気付いていなかった。
同巡、エマが切った牌で、
「ロン! 24600!」
ローザは親倍を直取りした。
そう。ローザは前局、前々局ではわざと聴牌気配を強く出していたのだ。この直取りのために…。
もしこれが25000点持ちなら、これでエマが箱割れして終了である。
しかも、まだ東一局。
恐るべき破壊力だ。
各選手100000点持ちルールが採用された理由が分かる気がする。
東一局三本場。
六巡目、今回もローザが、
「リーチ!」
先制攻撃を仕掛けてきた。
この仕上がり率は、まるで池田華菜のようだ。
前局のローザの直取りは、早い巡目でもダマ聴があり得ることを他家にアピールするためのものだったのだろう。
リーチがかかる前から、妙に紅花とエマがローザを警戒している感じがする。
警戒するのは良いことだが、それが行き過ぎると自分の手の進みを妨げる。
それどころか、二人からは手が縮こまっている雰囲気を光は感じ取っていた。
この局も、
「一発ツモ! 12300オール!」
ローザが親の三倍満をツモ和了りした。
現在の順位と点数は、
1位:ローザ(ドイツ) 221800
2位:紅花(中国) 67600(席順で2位)
3位:光(日本) 67600(席順で3位)
4位:エマ(アメリカ) 43000
ローザの圧倒的なトップであった。
もはや、誰もが先鋒戦はドイツの勝ち星を疑わない状態だ。まさに、新旧ドイツチームメンバー対決は、ローザの勝利………光の敗退を世界中が確信していた。
東一局四本場。
ここに来て、ようやくローザのペースが落ちてきた。
六巡目が過ぎたところで、まだローザからの聴牌気配は無い。
この巡目で光は聴牌。どうやら、光はローザよりも先に聴牌できたようだ。
当然、光は聴牌気配を他家に悟られるようなマネはしない。ここは何事も無いような振りをしてダマで待つ。
突然、光は下家のローザから強大な聴牌気配を感じた。相当大きい手のようだ。
そして、今回も、
「リーチ!」
ローザはリーチを仕掛けてきた。しかし、この牌で、
「ロン。タンヤオドラ3。8000の四本場は9200。」
光が和了った。
とんでもない程のリードをローザに奪われたが、ここに来てようやく光は第一弾の和了りを決めた。
東二局、紅花の親。
照と同じで、光も第一弾の和了りを決めると、そこから手が早くなる。
それともう一つ。前局の和了りから、光はローザの守備の弱さを感じ取っていた。攻撃力は凄まじいが、攻撃一本に絞り過ぎ、守備が疎かになっている。
それでも、通常であれば稼ぐ分が馬鹿デカイので負けることは無いだろう。
しかし、そこを突いてゆけば勝機はある。
光は、四巡目でタンピンドラ3を聴牌した。
当然だが、ここもダマで行く。圧倒的リードをしている選手の守備力が弱く、そこから直取りするのなら、誰でもダマ聴を貫くだろう。
次巡、ローザは手が進み、不要牌を切った。周りから聴牌気配を感じないのだから当然だろう。
しかし、これは光の和了り牌だった。
狙い通りだ。
「ロン。タンピンドラ3。8000。」
これで、光は第二弾の和了りを決めた。
東三局、エマの親。
ここでの光の縛りは和了り役で3翻。
四巡目にはタンピン一盃口を聴牌した。勿論、ドラも赤牌も計3枚ある。出和了りでハネ満の手だ。
同巡、ローザから聴牌気配を感じた。東一局二本場の時のように微かなものだ。
どうやら、この局ではローザもダマで待つつもりのようだ。
しかし、ツキはローザではなく光のほうに傾いているようだ。ローザが聴牌にとって捨てた牌で、
「ロン。12000!」
光が和了った。
これで光の点数は96800点となったが、一方のローザは192600点もある。
まだダブルスコアだ。逆転するには道のりが長い。
しかし、諦めるわけには行かない。ここから連続和了でローザを逆転してみせる!
東四局、光の親。ドラは{北}。
ここまで、光は一回も鳴いていない。
下手に鳴くとローザに警戒されるだろう。今はローザからの直取りを優先したく、それで光は門前で仕上げていた。
五巡目と、結構早い巡目で光は聴牌した。ここでは和了り役4翻縛りだ。
当然、光からは聴牌気配は無い。
とは言え、ここに来てローザは三連続で光に振り込んでいる。当然、ローザも光を警戒する。
光の捨て牌に{[⑤]}があった。割と早い段階での捨て牌だ。
もし、{[⑤]⑦⑨と}あったのなら、普通は{⑨}を切る。
三色同順を狙っての{[⑤]}切りで無い限り、{②}や{⑧}での和了りは無いだろう。
それで、ローザは不要牌の{⑧}を切った。多分、大丈夫なはずと考えての打牌だった。
しかし、
「ロン。ダブ東チャンタドラ2。18000。」
開かれた手牌は、
{一二三⑦⑨789東東東北北} ロン{⑧} ドラ{北}
筋引っ掛けだ。
まさか、この巡目でこのような手を張っているとは…。
ローザは両手で両頬を叩いて気合を入れ直した。まだ圧倒的リードをしているのは自分だ。このまま逃げ切りを目指す。
東四局一本場、光の連荘。
ここでは、光は一旦聴牌したが、やはり和了り役5翻の縛りは厳しい。今の点牌形のままでは縛りに反する。
それで、別の形への移行を行った。
ここに来て、光の捨て牌は{六}、{七}、{[五]}。何故か面子を落としに来た。しかも赤牌まで含まれている。
ローザは、光が染め手に移行したと判断した。まあ、その考えも普通にありえる。
そして、{横九}を切って、
「リーチ!」
捨て牌を横に曲げた。
しかし、このローザのリーチ宣言牌は、
「ロン。12300。」
光の和了り牌だった。
開かれた手牌は、
{一二三九①①①⑨⑨⑨111} ロン{九} ドラ{④}
ジュンチャン三暗刻。しかも、まさかの{九}単騎待ちだった。
これでローザは五連続振込み。
顔に悔しさが露わになっていた。
さすがに平静を保てなくなっている。当然だろう。
一方の光は、ローザの精神力を崩せたと判断した。
「(これはチャンスが来たな!)」
しかし、こう言った感情を、光は一切外には出さなかった。それだけ鍛えられているとも言えるだろう。
東四局二本場。
ここに来て、光はこの対局で初めて、
「リーチ!」
捨て牌を横に曲げた。
まだ五巡目と、割りと早い巡目だ。
ローザからの直取りのため、今までダマ聴を貫いていた。
しかし、現在の光の点数は127100点、ローザの点数は162300点と、親倍ツモで2400点差まで詰め寄せられる。
それで裏ドラ期待も含めてリーチをかけた。当然、ツモ和了りを目指す。
同巡、
「リーチ!」
ローザが追っかけリーチをかけてきた。
すると、
「チー!」
これを紅花が鳴いてきた。一発消しだ。
エマは無難に暗牌切り。
光のツモ牌は和了り牌ではなかった。当然、ツモ切り。これは、ローザの和了り牌でもなかった。
そして、ローザのツモ。本来なら、これは光に行くはずの牌だった。
残念ながら、これはローザの和了り牌ではなかった。当然、ツモ切りになる。
しかし、この捨て牌で、
「ロン!」
光が和了った。
本来であれば、光がリーチ一発ツモを決めていたのだ。それが紅花の鳴きでローザに流れ、ローザが振り込む結果となった。
開かれた手牌は、
{①①①①②③⑦⑧⑨南南西西} ロン{西} ドラ{7} 裏ドラ{南}
「リーチメンホンチャンタドラ2。24600!」
出場所最高!
これで、ローザはリーチ棒を併せて25600点を光に持って行かれた。
おまけ
憧 -Ako- 100式 流れ二十四本場 熱唱戦開始
まともにオーナーとダッチ〇イフ達が絡むとR-18になってしまいますので、今回も勘違いトークネタです。
季節は夏(と言うことにしてください)。
今、オーナー達はサークルやバイトに行っていて不在であった。
憧100式、憧105式ver.淡、憧108式ver.姫子、憧123式ver.絹恵の四人は、咲のアパートで麻雀を打ちながら駄弁っていた。
しかも自動卓だ。
正直、近所迷惑な気がするが、誰も苦情を言ってこない。その辺は、ご都合主義である。
GBMのようにテレビがついているが、誰も見ちゃいない。
電気代が勿体無い気がする。
取扱説明書:憧100式シリーズは、聞いた単語を語呂が近いHな単語と聞き違えることが多々あります。
取扱説明書:また、最初はキチンと聞き取れていても、最後まで聞いてから全文を改めてHな言葉に誤変換(後付で誤認識)する場合もあります。
憧「ところでさ、俺君ってどんな曲が好きなの?」
淡「ああ見えて、何故かクラシック派なんだよねぇ。一番好きなのはチャイコフスキーみたい。」
憧「ええと、チャイコフスキーって、たしかゲイって話の?」←本当に同性愛者だったと言う話があります
淡「そ…そうなんだ!?」
憧「他には?」
淡「無難にシューベルトとかベートーベンかな………。そうそう、あとマーラーもたまに聞くよ!」
憧・姫子・絹恵「「「(マ〇のタマに効く!?)」」」
憧・姫子・絹恵「「「(〇ラって男性のあの部分のことだよね?)」」」
淡「まあ、マーラーは千人の交響曲しか聞かないけど。」
憧・姫子・絹恵「「「(マ〇のセン〇リの交響曲!?)」」」
淡「本当に演奏に千人必要らしいけどね。」
憧・姫子・絹恵「「「(演奏にセ〇ズリが必要!?)」」」
姫子「(それって、セ〇ズリの音を効果音とかに使うのかな?)」
絹恵「(でも、セン〇リの音って、他の楽器の音で消されないかな?)」
憧「(でも、チャイコフスキーの悲愴だとppppppとかあるから、楽器の方がそれくらい小さな音ならセ〇ズリの音も聞こえるかな?)」←変な雑学はある
淡「あと、たまーにだけど、ショスタコーヴィチも聴くかな?」
憧・姫子・絹恵「「「(ショタコンでビッチ!?)」」」
絹恵「(クラシックの作曲家で、そんな人いるんだ!?)」
憧「(一応、憧シリーズには、ショタコンでビッチなのはいない………と思うけど…。)」
姫子「(でも、もしマホが、三年後にも小学生相手に遊んでたら、ショタコンでビッチってことになるかも知れないかな?)」←マホが小学生男子を相手に公園のトイレで変な遊びをしているとの噂を聞いている
大作曲家を前に、非常に失礼な勘違いを連発しているが………。
でも、何も知らなければ仕方が無いのかもしれない。
特に彼女達の思考回路を考えれば、尚更だろう。
淡「京太郎は、どんな曲が好きなの?」
憧「ギャグな歌が好きかな。これって聞くのがじゃなくて歌うほうだけど。」
淡「歌うんだ!」
憧「うん。カラオケでね。爆風スランプの『無理だ』とか。」
姫子「それ、知ってる!(前に哩さんが歌ったことある!)」
憧「それから、同じ爆風スランプの曲だけど、『こまっちゃう』とかね。」
憧「それから、そうそう。『金太の大冒険』なんかも歌ってた」
姫子「それも聴いたことある。『金太 マカオに着く』とかでしょ?(これって、前に哩さんが熱唱していた!)」(JASRAC:024-5991-4)
淡「(私、俺君のが毎日それだけど…。)」←この勘違いは仕方が無いかも?
姫子「咲さんは、どんな曲聞くの?」
絹恵「普通に歌謡曲かな。カラオケも歌謡曲だった。」
丁度この時、テレビから天気に関するニュースが流れてきた。
現在、台風が発生していて、明日に日本上陸の恐れがあるとされていた。
当然、ニュースも台風情報が中心になってくる。
テレビ「勢力の強い台風10号は…。」
憧・淡・姫子・絹恵「「「「!!!!」」」」
憧・淡・姫子・絹恵「「「「(な…なんだ、驚いた。台風か。)」」」」
憧・淡・姫子・絹恵「「「「(『精力の強いタイ風』かと思った…。)」」」」
…
…
…
淡「ところで、哩さんは、どんな曲が好きなの?」
姫子「アニソンが中心かな?」
淡「へー、たとえば誰の曲とか?」
姫子「歌手の名前は忘れたけど、『熱烈歓迎わんだーらんど』とか『四角い宇宙で待ってるよ』とか、『Square Panic Serenade』とか。(金太の大冒険とか無理だのことはナイショにしておこう。)」
憧・淡・絹恵「「「(なんだか哩さん、一人だけイイ子ぶってる気がするんだけど。)」」」
まあ、咲-Saki-の登場人物なのだから、一人くらいはアニメ咲-Saki-の曲を歌ってくれないとマズイだろう。
テレビの放送内容が、オーケストラ演奏に変わった。
流れてきたのは、
「ジャン! ジャン!」
いきなり曲の終わりを連想させる音。
その後、三拍子の壮大な雰囲気の曲が流れて行く。
これは、ベートーベン交響曲第三番英雄である。
憧「いきなり最終回みたいな曲ね。驚いた。」
淡「これって知ってる。俺君が前に聴いていたよ。」
憧「そうなんだ。」
淡「たしか、ベートーベンの交響曲第三番で、題名が『エロイカ』だったかな。」
憧・姫子・絹恵「「「(エロいか!?)」」」
憧・姫子・絹恵「「「(エロい曲なの、これ!?)」」」
六十五本場本編で出てきたように、『エロイカ』はイタリア語で、『英雄的な』とか『勇敢な』を意味する形容詞の女性形である。
別に『エロ』とは関係ない…と思う…。
しかし、これを知らないダッチ〇イフ達からすれば、『エロいか? エロいよ!』みたいな感じにしか聞こえないだろう。
なので、この曲をエロの代名詞のように勘違いしたのは言うまでも無い。
憧・姫子・絹恵「「「(昔の人は、これでエロさを感じていたってこと!)」」」
憧・姫子・絹恵「「「(全然エロくないと思うけどな、この曲…。むしろ格調高い気がするんだけど!?)」」」
姫子「これって、なんで『エロいか?』って言うの?」
淡「知らない!」
姫子「全然エロい感じしないけど?」
憧・絹恵「「(そうそう!)」」
淡「私もそう思うけどさ…。でも、それって、題名つけた本人に聞かなきゃ分かんないジャン?」
絹恵「誰がつけたの、題名?」
淡「ベートーベン自身だよ!」
姫子「じゃあ、ベートーベンは、これくらいでエロいって思うわけだから、私達なんかエロの権化にしか見えないだろうね。」
いや、何時の時代の人間から見ても、彼女達は余裕でエロの権化にしか見えないのではなかろうか?
そもそもインプリンティング機能付きの自律型高性能ダッチ〇イフなんて、エロ男子の夢であろう。
多分、一台欲しいと思っている人は、読者の中にも少なからずいるのでは無いだろうか?
正直、
「まず一人、ここにいる!」(小蒔 -Komaki- 100式からの流用で済みません)
と筆者自身が言いたい。
続く