「……私……実は…………です……」
「……ほぉ……それは誠か……?」
「……ふ〜ん……なら…………っていうことなの……?」
「……えぇ……なぜなら…………の持ち主ですから……」
「……ふむ……つまり…………ということか……これは興味深い……」
「……じゃあさ…………とか出来るの……?」
「……もちろんです……私には……ミラクル…………がありますから……」
「……例えば……むむむんっと念じれば…………の方から現れて……」
カチャッ
「……おっ、蘭子に裕子、そして夏美さんじゃないですか。おはようございます」
「ひゃあっ!?ぷ、プロデューサー!?」
「わぁお♪本当に来た〜♡すっご〜いっ♡」
「これは…………流石は、奇跡を司りし超越者であるな……」
「うん?どうしたんだ?何かあったのか?」
「い、いえっ!別に何でもないですよ!?えぇ!本当にっ!!//」
「うんうん♪何でもないわよ♪別に、本当に「気になるカレ」が来たとかそういうことじゃ……」
「ひゃわっ……!?わ”〜!わ”〜っ!!そ、そそ、そんなことより!プロデューサーはなぜここにっ!?//」
「いや……なぜって……普通に、仕事をしに来たんだが……」
「そっ、そうなんですかっ!それは、よかった?ですぅ〜!!」
「煩わしい太陽ね。ところで、我が友よ……我が同胞たちと共に一時の戯れに打ち興じてみぬか……?」
「そうそう♪私たち今、これで遊んでたのよ♪…………「恋バナ」ついでにっ……♡」
「これって……糸電話……?随分とまた懐かしいものですね」
「裕子ちゃんが作って来てくれてね♪これがまた、結構よく聞こえるのよ♪」
「俺も、子供の時はよく作った記憶があるけど……声が届かない失敗作しか作れなかったっけ……」
「ふっふっふっ……では、今から私の声を、糸電話を通じてプロデューサーに伝えてみせましょう!ささっ!こちらにどうぞ!」
「そうか……?じゃあさっそく、聞かせてもらおうじゃないか」
------------------------------------------------
「プロデューサー!準備はいいですかぁ〜!」
「あぁ。俺は大丈夫だ」
「では、いっきますよ〜!……スゥ〜……」
(……って……あれ……?今思ったら、私……プロデューサーに何を伝えればいいんだろう……?)
(いつもおバカキャラで通してるから……たまには女の子らしいことを言ってみたり……?)
(いえいえ!こ、これはあくまでお遊びなんですからっ!適当に何か言えばいいじゃないですかっ!私っ!//)
(うぅ……何でこんなに緊張して悩んでるんだろう……で、では無難に……いつもありがとう、でいいかな?)
(……それとも……今は、誰にも聴こえないはずですし……いっそのこと「好き」って言ってみちゃったり……?//)
「おっ、すごいな。しっかりと聴こえてるじゃないか」
「…………えっ……?聴こえてる……?」
「あぁ。裕子の声が聴こえて来たぞ。この糸電話、よく出来てるじゃん」
「えっ、ええ〜っ!?私まだ、何もっ……!はっ……ま、まさか……「心の声」がいつの間にダダ漏れで……」
「ありがとうって聞こえて来たし、それと何だか「好き」って言うのも聞こえて来て…………」
「……わっ!わ〜っ!!とっ、とにかく!糸電話は成功ですね!はい、次!次は蘭子さんの番ですうっ!」
「えっ……我……?」
「えぇ!蘭子さんもせっかくですし、プロデューサーに何か伝えてみましょうよ!ねっ!?」
「……う、うむ……そうだな。この際、我も我が友に謝恩の福音を伝導してしんぜようぞ……」
「決まりですね!では、はいっ!糸電話ですっ!」
「えっ……あっ、あぁ……。じゃあ、蘭子。よろしく頼む?」
「うふふっ……♡何だか「甘酸っぱい」雰囲気になってきたわね♡何だか夏美お姉さん、ドキドキしてきちゃったっ♡」
------------------------------------------------
「では……準備の方はいいか……?」
「あぁ、俺はいつでも大丈夫だぞ」
「うむ……では、いざ参らん……コホン……親愛なる我が友よ……」
「……ではなく……えっとね……プロデューサーさん。いつも、私たちのために頑張ってくれてありがとう」
(ん……?まさかの標準語か……?)
「我……ううん。私ね、そんな頑張ってくれてるプロデューサーさんの後ろ姿が大好きなの」
「何だか一緒にいると安心して……カッコよくて優しくて、その……す……すっ……//」
(……?)
「すっ、すき………素敵な大人のお兄さんだと思うのっ!//」
「だからこれからも、そのっ……わ、私と……「運命を共に」してくれますかっ……?//」
(っ……)
「今すぐじゃなくてもいいから……「返事」をくれると嬉しいなっ♡…………えへへ……以上ですっ……♡」
「……蘭子……//」
「「……//」」
「……蘭子さん、少し借りてもいいですか♪」
「えっ……?あっ、はい……」
「では、お借りしますね♪すぅ〜……わ”あ”あ”あ”あ”っ”!!」
「うわあっ!?な、何だっ!?」
「ちょっと!プロデューサーっ!何、デレデレした顔をしてるんですかっ!!」
「そうよそうよ〜。私たちを差し置いて、な〜に蘭子ちゃんといい雰囲気になってるのよ〜」
「ちょっ……!裕子!耳元で急に大声を出すな!ていうか、いい雰囲気って何ですか!?」
「そ、そうたい!別に、何でんなかたいっ!!//」
「全くもう!すぐにプロデューサーは変なことを考えるんですからっ!えっちっ!」
「はあっ!?何だよそれ!勝手に俺の思考を決めるな!ていうか、バカって言う方がバカなんだよ!!ユッコのアホ!バカっ!」
「あっ!ひど〜いっ!プロデューサーだって、私がいないと何も出来ないクセに!鈍感!おバカっ!!」
ギャーギャー!!
「ふふっ……相変わらず二人は仲が良いわね〜♪青春だわ〜♡」
「……我が友…………ううん……お兄ちゃんっ……//」
カチャッ
「……あら……?」
------------------------------------------------
「あっ、レナさんじゃない♪こんにちはっ♪」
「妖艶なる幻惑の賭博師……じゃなくて!レナさん、こんにちは」
「こんにちは、みんな。何だか随分と賑やかね」
「っ……れ、レナさんっ……」
「うん?プロデューサーさんと裕子ちゃんってば、何か面白そうなものをもってるじゃない」
「あっ、レナさん!お世話になっていますっ!えっとですね、その……少し、糸電話で遊んでまして……」
「糸電話……?あら、これまた随分と懐かしいわね」
「裕子ちゃんが持って来てくれたのよ〜♪あっ、そうだ!レナさんも一緒にどう!?」
「はいっ!紙コップと糸だけなのに、すごいよく聴こえるんですよ♪」
「そう……何だか面白そうね。じゃあ、私もいいかしら……?」
「えぇ!では、レナさんも一緒に、プロデューサーにサイキック以心伝心をしましょうっ♪」
「ありがとう、裕子ちゃん。あっ……そうだ、夏美さん。少し……私たちで「オトナな感じ」にしてみない……?」
「……うふふ……♪いいねっ♪私、その話ノッたっ♡」
「決まりね♡じゃあ、プロデューサーさん。少し失礼するわ♡」
「は、はい……って……両耳……?」
「うん♪私が左耳で、レナさんが右耳ねっ♪それじゃあっ♪いくわよ♪レッツ、スタートっ♡」
「……コホン……ねぇ、プロデューサーさん……?私の「ハートのエース」は一体、どこにあると思う……?」
(……ん?ハートのエース……?)
「うふっ……♡正解はぁ……今、あなたが「想像してる」ところにあるのよっ……♡」
「んもう、プロデューサーくぅ〜ん?レナさんだけずるいぞぉ〜。お姉さんも構って欲しいなあ〜?」
(うあっ……り、両耳から甘い吐息がっ……!……何だか、イケナイものを聴いてるような気がする……!//)
「これから、夏美お姉さんたちとステキなことをしましょっ……君が考えてることを……何でもしてあ・げ・る♡」
「オトナのお姉さんの魅力を、た〜っぷりと教えてあげるわ♪……今はスナオになってもい・い・の・よ♡」
(……これってまさか……今流行りの「ASMR」じゃないよな……?//)
------------------------------------------------
「……ほらっ……♡私の、胸の間にある「ハートのエース」を……取ってっ……♡」
タプンッ……♡
「あんっ、服が何だかキツくなってきちゃった……♡また肉がついちゃったかもっ……♡」
「……まずは……「フトモモ」から測ってもらおうかしらっ……♡ねぇ……触診してっ……♡」
ムチッ……♡
「……っ……!?す、すみません!これ以上は色々とヤバいですっ!!//」
「きゃっ……んもう、まだ途中なのに〜……」
「プロデューサーさぁ〜ん?せっかく盛り上がろうとしてたのに……夏美お姉さん、悲しいぞ〜?」
「いや……あっ……!ほ、ほら!レナさんっ!糸電話もいいですけど、そろそろ打ち合わせの時間ですよっ!」
「ん……?あら……そうだったわね♪糸電話がつい楽しくて、夢中になってしまってたわ♡」
「じゃあ、俺たちはそろそろ行きますんで!それではみんな!また会いましょう!!」
「うふふ……♡裕子ちゃん、糸電話を返すわね♪楽しい時間をありがとうっ♪今度、お礼をさせてね♪」
「えっ……。いえいえ……そんな……」
「それじゃあ、みんな〜♪また会いましょうね〜♪SEEYOU〜♪」
「……行ってしまいましたねぇ……」
「……あの……夏美さん?プロデューサーさんに、何を言ってたんですか?」
「えっと、それはねぇ……蘭子ちゃんが私にも「称号」をくれたら教えてあげる♡「妖艶なる幻惑の賭博師」みたいなっ♡」
「えっ……!?」
「ほら〜♡蘭子ちゃんも、さっきみたいに「カッコよく」私と話してよ〜♡」
「あっ、はい。では……コホン……と、ところで「世界を紡ぎし天空の案内人」よ……我が友には、どのような謝恩の福音を……?」
「う〜ん、えっとね〜♡少し「元気」になるオトナのおまじないをかけたのよ♡」
「ふむ……呪術の類か……。それは、如何程のものなのだ……?」
「そっ、そうですよ!そのおまじない、私も気になりますっ!」
「うふふ……♡やっぱり、蘭子ちゃんや裕子ちゃんはまだダ〜メっ♡オトナになるまで、ヒ・ミ・ツ・よっ♡」
「「……?」」
------------------------------------------------
「レナさん、どうですか?大丈夫ですか?」
「……えっ、えぇ……。じゃあ、さっそく……でるわね……」
シャーッ
「……おおっ!すごいかわいいじゃないですか!」
「今回もピシッと決めて、大人の色気を……って思ったけど、これって俗に言う「甘ロリ系」って言うのよね……?」
「えぇ。この前、デザイナーさんと三人で打ち合わせをしたじゃないですか」
「確かに、私は「ビター&スウィート」な感じでってお願いしたけど……これは少し、予想外だったわ……//」
「とても似合ってますよ。俺の想像通りの出来です」
「……本当にそう思ってくれてる……?」
「もちろんです。何せ、世界でたった一つのレナさんのための衣装ですので」
「……そう……じゃあ、証拠を見せてもらえるかしら?」
「ん……?証拠ですか……?」
「えぇ。このキュートな衣装を似合ってるって言ってくれたのは正直嬉しいの。だけど……私も一人のオトナの女性なのよ?」
「……やっぱり……一抹の不安があるし、心細いわ。だから……私のことを抱きしめて欲しいの」
「抱きしめる…………って……ええっ!?ちょっ……れ、レナさんっ……?」
「覚悟があるなら出来るわよね?だって私たち、お互いに「大人」じゃない、ねっ……?」
(くっ……!真剣な目だし……冗談で言ってる風には見えないっ……!突然どうしたんだ……?)
(まさか、レナさんに試されてるとかじゃないよな……?プロデューサーとしてのあり方や本心を……!)
「……プロデューサーさん……?」
(でも……見れば見るほど……何だろうっ……この抱きしめたくなる、キュートかつ艶かしいかわいさはっ……!)
(普段の、オトナなお姉さんなレナさんとの「甘ロリ」なギャップ……!自然と醸し出していて、溢れ出てるオトナの色気……!)
(……いやいや……やっぱりダメだっ!大切なアイドルを、そんなに下心丸出しで見るなんてっ……!)
「ねぇ……どうしたの……?何だか少し、冷えてきちゃったわ…………早く……温めて欲しいなっ……?」
「っ……!れ、レナさんっ!!」
「ひゃんっ!あっ……ぷ、プロデューサーさんっ……♡//」
「もうどうにもなれです!レナさんみたいな魅力的なお姉さんに、そんなに潤んだ瞳で見られたら我慢できるわけないじゃないですか!」
「でも……決して、下心があってその衣装を決めたわけじゃないんです!それだけはわかって欲しいです!」
「……うふふ……♡わかったわ♡プロデューサーさんの本心が、この温もりと力強さで伝わったもの……♡」
「「……」」
「……私……今度のイベント、頑張るわね♡だから、しばらくこうして抱きしめてもっと私に元気をちょうだ……」
カチャッ
「……あら……?」
「……っ……!?か、奏っ……!?」
「……あっ……や、やっほ〜……奏ちゃんっ……♡」
「……お邪魔してごめんなさい。失礼させてもらいます」
「ちょっ……ま、待ってくれ奏!これは別に、違うんだ!勘違いをしないでくれっ!!」
------------------------------------------------
「へぇ〜、なるほどね。衣装室でイベントの衣装の打ち合わせをしてたと……」
「そうなんだって!だから決して、変な考えはなかったんだよ!」
「それにしては……随分とレナさんと「お熱かった」ようだけど……?」
「いや……あれはだな……!レナさんを元気付けようとしたっていうか……」
「ふぅ……ま、いいわ。大抵予想がつくし。あなたにそんなことをする勇気があるわけないものね」
「……でも……「もう一人の」オトナのレディーがいるというのに、ああいうことはあまり感心しないわね」
「えっ?もう一人って……誰のことだよ?」
「今は、私たち二人しかいないと思うけど……?」
「……あ〜、はいはい。奏おねーさんは大人のおねーさんでごぜーますねぇ。よしよ〜し」
「むっ……何よ、また子供扱いして……。レナさんには、顔を真っ赤にしてデレデレしてたクセにっ……」
「そりゃそうだ。だってレナさんは、妖艶な色気が魅力のセクシーなオトナのお姉さんで…………はっ……!」
「……ふ〜ん……プロデューサーってば、レナさんをそういう風に見てたんだ〜……」
「ち、違うんだ奏!レナさんが魅力的なお姉さんなのは間違いないけど、そういう意味で言ったわけじゃないんだっ!//」
「どうだか……じゃあ……そういう意味じゃないのなら……私もいいわよね……?」
ムギュッ……。
「なっ……奏……?」
「……」
「ど、どうしたんだ……?突然、俺の胸に顔を埋めて抱きついて……」
「…………ふぅ……そうね。志希風に言うなら「プロデューサー分」を補給したってところかしら」
「どうせ、シテ欲しいって言ってくれてもしてくれないだろうしね。本当、ライバルが多くて嫌になっちゃうわ」
「???」
「まっ、私は仕事があるから、これで失礼するわ。……だけど……小娘扱いをしたことを、後悔させてあげるから……じゃあね」
「あっ、おい奏…………行っちゃった……一体、何だったんだ……?」
カチャッ
「お待たせ♪プロデューサーさんっ♪……あれ……?奏ちゃんは?」
「あっ、レナさん。着替え終わりましたか。奏なら次の仕事があるって行ってしまいましたよ」
「そう……残念ね。一言挨拶をしたかったのだけど……。ま、いいか♪ところでプロデューサーさん。これからお暇かしら?」
「暇……えぇ。このあとは特に何もないですよ」
「じゃあ、イベントの打ち合わせも終わったことだし、これから私と「デート」をしましょうよ♡」
「おっ、いいですね。レナさんとお出かけ……あれ?」
「じゃあさっそく、行きましょうっ♡……えいっ♡」
「うわっ……レナさんっ……!?」
「二人でたくさん楽しみましょうね♡……うふっ……♡プロデューサーさんの腕、あったか〜いっ♡」
------------------------------------------------
「……とまあ……昨日、こういうことがあったのよ」
「まあ、羨ましいわね。プロデューサーくんと二人きりで「デート」だなんて」
「ううっ……いいなあ、レナさん……。羨ましいですっ……」
「えへへ〜♡プロデューサーさんってば、かわいいのよ♪からかい甲斐があるっていうか〜♡」
「んもう、レナちゃん?ほどほどにしないと、色々とアブナイわよ?プロデューサーくんもお年頃の男子なんだから〜」
「大丈夫よ〜♪プロデューサーさんは優しいしっ♪……ねっ……美優さんっ♡」
「ふぇっ……!?そ、そうですね……。プロデューサーさんは、その……優しいお兄さんだと思います……」
「……私にも色々と……手取り足取り……優しくしてくれますしっ……♡//」
「ほら♪そういうことよっ♪礼さん♪それにあんなこと、プロデューサーさん以外にはしないわ♡」
「まあ……確かに、私もプロデューサーくんの「チェリー」を味わってるけど……」
「でしょっ♪って、何だかノロケ会になっちゃってるわね♪せっかくのオフで、三人で集まって女子会をしてるのに♪」
「……う〜ん何か「おつまみ」が欲しくなったわね……ねぇ〜、いっそのこと、追加注文しちゃう?」
「そうですか……?では……店員さんを呼んで……」
「違うわ、美優さん。「愛しの彼」を注文するのよ」
「えっ……?あの……そんなメニューって、ありましたっけ……?」
「あっ、それ賛成〜♪せっかくだし注文してみましょうよ♪きっと、美優さんも気に入ってくれる「裏メニュー」よっ♪」
「……???」
「じゃあ、さっそくスマホを出して……」
「あっ、待った!私が呼んでみせるわ!これでねっ!!」
「えっ、それって……スプーン……ですか……?」
「えぇ♪ふふ〜ん♪私ね、裕子ちゃんからサイキックを教えてもらったのっ♪」
「ねぇ……レナちゃんって、いつからマジシャンに転職したのかしら……?確か、ディーラーだったわよね……?」
「そうよ♪「ミラクル」を起こすディーラーって呼ばれてたわ♪それじゃっ、いくわよ♪」
「むむむ〜ん……サイキック〜、ミラクルテレパシ〜!」
「「「…………」」」
「……さて……スマホはっと……」
「あれ〜?おっかしいなあ〜……。心が通じ合っていればミラクルが起きるって、裕子ちゃんが言ってたんだけどな〜……」
「ふ〜ん?私は、スキンシップで通じ合った方が心も体も満足して、気持ちよく…………」
ガラッ
「……さて……今日はせっかくの休みだし、一杯飲んでいくか……」
「ええっ……!?ぷ、プロデューサーさんっ……!?//」
「……まあ……エクセレント……」
「……ん?レナさんに、礼さん……そして、美優さん……?」
------------------------------------------------
「プロデューサーくんはビールでよかったかしら?」
「えぇ、ありがとうございます。それにしても偶然ですね。まさか、みなさんとこの居酒屋で出会えるなんて」
「そうね。久しぶりに都合が合ったから、私たち三人で女子会を開いてたのよ。ねっ、レナちゃん、美優ちゃん♪」
「うんうん♪最近、お互いに忙しかったからようやく時間が取れたのよね〜♪」
「なるほど。でも、よかったんですか?偶然とは言え、俺も一緒に混ざっちゃって……」
「えぇ♪もちろんよ♪私たちは大歓迎よ〜♪ねぇ〜♡美優さ〜んっ♡」
「ふぇっ……!?あっ……そ、そうですね……。会えて……よかったですっ……♡//」
(い、愛しの彼って……そういう……うう〜っ……レナさんや礼さんのいじわるっ……//)
「まあ、今宵の出会えた「奇跡」に乾杯よ、プロデューサーくん。せっかくだし、私たちで楽しみましょう」
「ははっ、ですね。是非、お邪魔をさせてもらいます」
「ふふ〜ん♪ミラクルってやっぱり起きるものなのね〜♪裕子ちゃんには今度、お礼を言わなきゃ♪」
「えっ……?裕子がどうしたんですか?」
「ううん、こっちの話っ♡むむむ〜ん!とした甲斐があったわ♡」
「?……あっ、美優さんのグラスが空いてますよ、よかったら入れますね」
「えっ……!?あっ、だ、大丈夫ですっ……!自分で注ぎますのでっ……!」
ピトッ……♡
「「あっ……//」」
「……ブラボー、流石は美優ちゃんね。侮れない人だわ」
「注ごうとして、お互いの手と手が触れ合って……あんっ、もうっ♡目の前で見せつけてくれるじゃない♡」
「「……//」」
「あっ……そうだ。ねぇ、ちょうどみんなのグラスが空になったことだし、今から飲み比べをしてみない?」
「えっ、飲み比べ……?どういうこと……?」
「どれだけお酒を飲めるか、勝負しましょう♪ご褒美はぁ……プロデューサーくんを独り占め出来ちゃう権利で〜すっ♡」
「ちょっ……お、俺ですか……!?」
「ふぅん……勝負、ねぇ……♪」
「プロデューサーさんを独り占め……ゴクリ……」
「そんな……アイドルが飲み比べだなんて……あまりよくないですよ?ねっ、レナさん、美優さ……」
「元勝負師として、その言葉は聞き捨てならないわね♪よし、その話、ノったわ!!」
「……わ、私もっ……挑戦……してみたいですっ……!」
「ええっ!?」
「決まりねっ♪うふっ……♡それじゃあ、さっそく……「アブナイ」飲み比べ、開始よっ♡」
------------------------------------------------
「……ううっ〜……」
「ふぅ、夜はすっかり冷えますね。お酒を飲んだから少しは暖かいですけど」
「そうね♪と〜っても楽しい女子会兼飲み会だったわ♡」
「そうですね。ところで……あの……礼さんは大丈夫なんですか?二人と同じぐらい飲んでましたけど……」
「えぇ♪私は大丈夫よ?飲んでも飲まれるな。お酒好きの基本だもの♪ねっ、美優ちゃん♪」
「……あうっ〜……プロデューサーさんっ……」
「ははっ……美優さんってば、結構飲んでましたしね……。そこまで無理をしなくてもよかったのに……」
「もうっ、なに他人事みたいに言ってるのよ。だいたい、プロデューサーくんのせいなのよ?」
「あまり飲み慣れてない美優ちゃんが、あんなにムキになって飲んで……もうおわかりよね?」
「えっ、俺ですか……?あの…………ご、ごめんなさい……?」
「ふぅ……相変わらずね……。本当、罪作りな子ね……キミは……まあいいわ」
「……私たち、オトナのアイドルをここまで弄んだ「セキニン」を……取ってもらうわよっ……♡」
ムニュッ……♡
「……っ!?//」
「さぁ〜て♪そろそろ解散しましょうか♪今回は、私たちは負けちゃったわけだしキミを譲ってあげるわ♡」
「ちょっ……れ、礼さん!?今のは一体……!?//」
「しらな〜いっ♡とりあえず、プロデューサーくんはその「お姫様」を無事に家までお守りしてあげて?」
「お姫様って……あの〜……レナさん?大丈夫ですか〜?」
「……大丈夫よ〜。これでもディーラー時代は、お酒にもギャンブルにも強い女だって有名だったんだからぁ〜……」
「レナさんまでこんな状態に……ふぅ。お二人ともアイドルなんですから、程々にお願いしますよ……?」
「うふふ……♡それじゃっ、私たちはそろそろ行くわ♪今日は楽しい時間をありがとうね♪レナちゃん♪プロデューサーくんっ♪」
「いえ。こちらこそ今日はありがとうございました。では、俺たちもそろそろ行きましょうか、レナさん」
「……はぁ〜い……」
------------------------------------------------
「それにしても、まさかオフの日にレナさんたちと会えるなんて、奇遇でしたね」
「……そうねぇ〜。私のミラクルテレパシーが通じたのね〜……」
「えっ……?テレパシー?」
「裕子ちゃんから教えてもらったのよ〜。「想いが共鳴すると」ミラクルが起きるって超能力を〜……」
「裕子からって……アイツの言うことは間に受けない方がいいですよ?あくまで「そういうキャラ」なんですから」
「むうっ……何よ〜。キミと私は、心が通じ合ってないって言うの〜……?」
「いや……そうではないですけど……」
「……だいたい、誰のせいでこうなったと思ってるのよ〜……おバカっ……」
「本当……誰とでも相性が合うなんて……「ジョーカー」みたいな人なんだからっ……困っちゃうっ……」
「???」
「とにかく〜!飲み比べで私が勝利したんだし、今夜はキミを独占しちゃうんだから〜!覚悟してよね〜!」
「あはは……でも、お酒も程々にしてくださいね?レナさんは魅力的な、大人のお姉さんなんですから」
「……ふぅん……?例えば……どこらへんが魅力的だって思ってくれてるの……?」
「どこらへんって……いや、それは……」
「…………」
タプッ……♡
「……と、とにかく!レナさんも女性なんですから!色々と気をつけてくださいっ!いいですね!//」
「……うふふ……は〜いっ♡わかったわよ〜♡」
「えっ……?れ、レナさんっ……?」
「プロデューサーさんの愛の力で、すっかり酔いから冷めちゃったわ♡どうだった?私の演技っ♡」
「演技って…………本当に大丈夫なんですか……?」
「もちろんよ♪それに「トリック」を使ったから、むしろ程よいほろ酔い気分になってるわ♡」
「……それに、私……まだ飲み足りないのっ♡だから、これからウチの部屋で二次会を開きましょうっ♡」
「この前ね、いいワインを買えたのよ♪それに「いいお酒の肴」も用意出来たし……ねっ……♡//」
「いいワイン……いい酒の肴……あれ……?何だかこの状況、前にもどこかで……」
「安心して♪今回は私たちで二人っきりよ♡だ・か・ら……♡た〜っぷりと、楽しみましょうね……♡」
「っ……二人っきり……」
「……んふっ……♡だからぁ、前回とは違ってキミが「期待」してることも……出来ちゃうかもよ……F♡」
「なっ……!何ですかそれ!ていうか、その……あ、当たってますってっ!!」
「あらっ……ごめんなさいっ♡プロデューサーさんといると安心しちゃってつい……♡」
「全く……!//」
「まあ、とりあえず、私の家まで守ってよっ♡ねっ、おねが〜いっ♡王子様っ♡」
------------------------------------------------
「……」
カチャッ
「はい♪お待たせ♪プロデューサーさんは、氷はロックで大丈夫だったかしら?」
「あっ……はい、ありがとうございます……」
「うん?どうしたのかしら?そんなにソワソワしちゃって」
「いえ、その……本当によかったのかなって思って……。こんな夜遅いのにお邪魔をしてしまって……」
「うふっ……気にしないでいいわよ♪せっかく送ってくれたんだし、今夜は水入らずで二人っきりで二次会よっ♪」
「……それにぃ……今日の酒の肴は、プロデューサーさんじゃなくてっ……わ・た・し・なんだからっ……♡」
「あ、あれ……?レナさん……もしかして……まだ酔ってます……?」
「ううん。ぜんぜ〜んっ♡むしろ、これからがお楽しみじゃない♡ね〜っ♡「プロデューサーくんっ」♡」
「あ、あはは……さっき、あれだけ美優さんや礼さんと飲み比べをしたのに……本当に、大丈夫ですか……?」
「もちろん♪だって私、あの時は後半から烏龍茶しか飲んでないもんっ♡」
「……えっ……烏龍茶……?」
「そうよ♪美優さんと礼さんが酔い始めた時に、私のボトルだけこっそり烏龍茶に変えたのよっ♪」
「それで実質、数杯しか飲み比べで飲んでないわ♪どう?確実に勝てる+酔いも覚ませられる、高等テクニックでしょっ♡」
「だから、あれだけ飲んだのにそんな元気で…………でも、それっていいんですか……?色々な意味で……」
「相手を上手く欺くのも、ラスベガスで培ってきた私のディーラーとしてのスキルよっ♪それにね……」
ムギュッ……♡
「……私一人だけで……プロデューサーくんを、独り占めしたかったんだもんっ……♡//」
「っ……!?」
「ねぇ……せっかく二人っきりなんだしっ……しちゃおっか……♡」
「えっと……な、何をです……?//」
「んもう、いぢわる♡お年頃の男女が、部屋で二人っきりですることって言ったら……決まってるじゃない……♡」
「私としましょう……♡オ・ト・ナの遊びをっ……♡//」
------------------------------------------------
「……うん。次はキミの番ね」
「えぇ、では引きますね。それにしてもまさか、ポーカーとは……」
「久しぶりにしてみたくなっちゃってね♪元ディーラーの血が騒いじゃったっていうか♪」
「ははっ、確かに。レナさんはアイドルになる前は、ディーラーを生業にしてたんですものね」
「……んふふ……♡ところで……さっきはお顔を真っ赤にしてたけど……一体「ナニ」かと思ったのかしら……?♡」
「えっ……?い、いえ!俺も、大人の遊びと言えばトランプだと思っていましたよ!えぇ!//」
「えぇ〜?本当にぃ〜?今は、私たち二人っきりなんだしぃ……スナオになってもいいのよ……♡//」
「なっ……!へ、変なことを言わないでください!何回も言いますけど、レナさんはアイドルなんですからね!?//」
「うふふ♡ごめんなさ〜い♡でも、今回はチップの代わりに負けた方は、相手のお願い事を一つ聞くってルールだから、そこはよろしくね♡」
「……あはは……お手柔らかにお願いします……。じゃあ、次は俺の番ですね」
(……ん?おっ……!この組み合わせは……フルハウスだっ……!これはもうイケるぞっ!)
「……」
(何だかレナさん……神妙な顔をしてるな……。あまり手札が良くなかったのか……?)
(まあ、でも……悪いですねレナさん。この勝負、俺の勝ちですよっ!)
「俺はストップです!では、俺の手札を公開しますねっ!」
「……えっ……!?フルハウス……!?」
「ははっ、揃ってしまいました。ではレナさん、どうします?」
「ううっ……仕方ないわね……。じゃあ、私もこの手札で勝負をするわ……行くわね……」
「そうですか。では、いざ尋常に勝負です!レナさ…………んんっ……!?」
チュッ……♡
「んんっ……!んっ……!?//」
「……んふっ……♡」
「「……//」」
「……ぷはっ……れ、レナさんっ……!?//」
「……ふふっ……♡「ロイヤルストレートフラッシュ」……♡」
「えっ…………なっ……!!」
「ポーカーでもっとも強い役がロイヤルストレートフラッシュなのは知ってるわよね……?だから、私の勝ちっ……♡」
「くっ……!ま、まさか、フルハウスで負けるとはっ……!でも……今のは、その……一体っ……//」
「言ったじゃない♡チップの代わりに、負けた方は一つ相手のお願い事を聞くって♡」
「……だからぁ……キミの心に「ロイヤルストレートフラッシュ」をお見舞いしたかったのっ♡なんて……//」
「レナさん……」
「……ねぇ……今度は、プロデューサーくんの願いを叶えてあげるわよ……♡」
「えっ、俺の……?ていうか、レナさん!?何でいつの間にか、そんなに衣服がはだけてるんですかっ!?」
「んもう……さっきは、美優さんばかりに構って……私、すごい妬いちゃってたのよ?」
「だからぁ……今からキミが考えてることを……お姉さんがぁ……叶えてあ・げ・る・っ……♡」
タプンッ……♡
「っ……!あっ、あの……レナさん?もしかして…………酔ってます……?」
「えぇ♡今の私はキミに酔ってるわっ♡こんなにも、オトナのお姉さんを酔わしたんだからぁ……」
「……「セキニン」を……取ってもらうわよっ……♡」
「ちょっ……れ、レナさんっ……これ以上は、本当にっ……!//」
「んふっ……♡今夜はぁ……お姉さんと楽しいことを、た〜くさんしましょうねっ……♡」
------------------------------------------------
チュンチュン……。
「……ん……」
「あっ、プロデューサーくん、おはよう。ようやく起きたわね」
「うん……?レナ……さんっ……?ここは……」
「ここは私の部屋よ。昨日、私たちだけで二次会をしたじゃない」
「二次会…………あっ、そういえば……二人でポーカーをしたあとから、何だか記憶が曖昧で……」
「うふっ……♡んもう、プロデューサーくんってばスゴかったのよ……?」
「普段は優しいお兄さんなのに、あの時だけは……ものすごい「オオカミ男」でっ……♡やっぱりキミも男の子なのねっ……♡//」
「オオカミ……って……ええっ!?お、俺……あれからレナさんに、一体何を……!」
「さぁ〜?……ふふっ……♡これがいわゆる「朝チュン」って言うものなのかしらっ……♡」
「へ、変なことを言わないでください!俺、本当に何もしてないですよねっ!?」
「しっりませ〜んっ♡でもぉ……部屋で酔ったまま朝を迎えたのは、事実よね……♡//」
「っ……!えっと……と、とりあえず、その……まずは、乱れた衣服を整えてもらえませんか?……色々と刺激が強すぎるので……//」
「……えっ……?あんっ、ごめんなさい♡じゃあ、せっかくだし何か朝食でも用意するわ♪少し、待っててね♡」
「えっ、いや……そんな、悪いですよ。ここで一晩を過ごさせてもらった上に、朝食もだなんて……」
「いいのいいの♪それじゃあ、私の部屋で待っててね♡オオカミくんっ♡」
カチャッ
「……俺……本当に、レナさんに何もしてないよな……?」
「…………」
……ふふっ……♡「ロイヤルストレートフラッシュ」……♡
「っ……!あ、あれはきっと気のせいだ!うんっ!そうに決まってる!俺も少し酔ってたからな!あ、あはは……!//」
「……うふふ……♡」
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「プロデューサーくん、荷物は大丈夫かしら?」
「えぇ、大丈夫です。しっかりと持ちました」
「よかった♪じゃあ、戸締りをするわね。早速事務所に向かいましょう」
「はい。でも、すみませんね。泊めてもらったうえに、朝食までいただいちゃって」
「うふふ、気にしないで♪むしろ、楽しい時間を過ごさせてもらったお礼よ♡」
「楽しい時間……っ……!」
「……うふっ……♡私たち「しちゃった」わねっ……♡//」
「「……//」」
「……そんなに顔を真っ赤にしてくれたってことは、あの時のことを……覚えててくれてたのね……♡//」
「いえ、その……まさかあの状況で、俺が負けるとは思っていませんでしたし……あまりにも唐突だったので……//」
「ふふっ……ねっ?ギャンブルの世界って奥深いでしょ?あの世界に「100%」はありえないの」
「最後の最後で、ミラクルが起きることが当たり前の世界なのよ♪いい意味でも悪い意味でもね♡」
(本当……不思議な人……。一緒に居れば居るほど……つい、素の自分が出てしまって……)
(勝負師だった頃は、絶対に「ポーカーフェイス」を崩すことなんてありえなかったのに……)
(……うふふ……私もまだまだ「乙女」なのねっ……♡こんな気持ち、初めてかもっ♡)
「あの、初めてクルーザーであった時にあなたは言ってくれたわよね?「人生を賭ける」って」
「目指すからにはトップになりたいの。アイドルとしても、そして女性としてもね。だから……えいっ♡」
「うわっ……!?えっ……?と、トランプ……?」
「あなたの「ハートのエース」も奪ってみせるわ♡こんな感じにねっ♡」
「いつの間に……俺のスーツの胸ポケットに、ハートのエースが……」
「賭けに負けた時にもう腹を括ったの。「人生を」あなたに賭けるって。勝負師のカンを侮らないで欲しいわ」
「レナさん…………俺……んっ……!?」
「これ以上はまだダ〜メ♡お姉さんとの約束だぞっ♡指でお口をチャックしちゃうんだからっ♡」
「なにせ、今の私はアイドルだからね♪目の前のことを全力で楽しむ、それが私のポリシーなのっ♪」
「……だからこれからも……シゲキ的な毎日を一緒に過ごしましょうね♡……もう、絶対に「サレンダー」はしないんだから、覚悟してねっ♡」