「ああ、もう嫌ですね、女性に追いかけられるのは夢でしたがこれはちょっと」
「そんなこと言ってる場合じゃないから!」
飛んでくる銃弾を横目に見ながら、桐は足を動かし続ける。
月兎に遭遇してから早数刻。絶えず桐はてゐをぶら下げながら迷いの竹林の中を走っていた。それを追うのは数えるのも嫌になるほどの月軍。大きく桐からは距離を取り、囲むように動きながら重い弾丸を吐き出してくる。おかげで迷いの竹林は穴だらけだ。そんな月兎たちに近寄るだけなら桐には難しくない。走り続けるエネルギーを前進することだけに回して動く桐の速度は尋常ではなく、なんでもない人の目には大太刀の刃の煌めきのせいで光が走っているようにしか見えないだろう。
だがそれを僅かでも捉えるのが兎の眼。走る細長い波長を追ってなんとか銃口を向ける。迫る四方からの銃弾を散歩でもするように避ける桐と月軍の戦闘は、確実に泥沼へと足を突っ込んでいた。
早送りされているような世界に放り込まれながら、桐のバッグと言われても納得しそうな程の時間ぶら下がっているてゐは桐の顔へと目を向けた。異常な速度で体を動かす桐の熱を下げるため、桐は滝にような汗をかいている。その体表を包む水分でより空気間の摩擦を下げ、速度を上げていることをてゐは知らないが、そんな状態でも辛そうではなく微笑みを絶やさない桐に呆れながらも頼もしげに言葉を投げた。
「ねえ、その立派な刀で片っ端から叩っ斬っちゃえば? そうすれば万事解決?」
「いや、それだと走る速度が落ちます。この銃弾の檻の中では不要な手だ。それに私は斬るのが苦手でして、斬れなくても弾けますが、アレじゃあね」
桐の目を向けた先にてゐも目を向ける。高速の視界の中でも見える有機的な鎧を着込んだ者たち。桐とてゐを取り囲んでいる円の最前線に立っている者たち。何度か桐の大太刀を受けても骨を折ることなくゾンビのように立ち上がって来る。真っ二つにすることができれば話は違うのだろうが、どうにも月軍の装甲服と桐の普段使う技の相性とはよくない。
迫る弾丸の一つを大太刀というレールに乗せ、桐は月軍の一人に向けて弾丸を反らすが、月軍の装甲服に着弾した弾丸は重さを失ったようにポロリと地に落ちた。容易に大地に穴を開ける弾丸がポップコーンのように無意味になる月の技術力に舌を巻きながら、桐はなおも足を動かす。
「重さで威力の全てを
「大きさは無限じゃないよ。ただ緩やかな傾斜と竹林に流れてる魔力が無限に見せてるだけさ。それにしても」
てゐは周りに目を凝らして頭を掻いた。桐を取り囲んでいる月軍はパッと見でも三十人強。高速で動き続ける桐によく着いて来れるものだと感心しながら、てゐが目を向けるのはその円のさらに奥。桐の方に顔も向けずに走っていく月兎を捉えた。
「もう何人も、桐には目を向けないで遠回りするように走ってくのがいるよ。少なくとも三十人以上、多分永遠亭を探してるんだと思うけど」
「包囲網を突破しなければ追えませんね。だが、突破しても行き先が分からなければ意味がない。彼女たちの一人を追っても永遠亭に着けるか分かりませんし、
「そだね。ただ、私もこう視界がぐるぐるした中じゃ案内は無理だよ。私の能力に賭けて走り回るってのも一つの賭けだけどさ」
「てゐさんの能力ですか?」
「人を幸運にする程度の能力」、そう言いてゐは悪戯っ子のように笑みを浮かべる。てゐの能力、てゐの足元の草花が全て四葉のクローバーだったり、普通の人間がなににも襲われずに迷いの竹林から抜け出ることができたりする。『幸福』という個人の基準によって左右されるだろう不確かな力の話を受けて、桐は大きく笑みを深めた。
「では私は幸運の女神をぶら下げているわけですか。手放すのが惜しいですね」
「そう言うってことは手放すわけ?」
「その間私が彼らを堰き止めますから、永遠亭までの道の確認をお願いしますよ」
「良いけどさ、幸運だからって弾が当たらないわけじゃないからね、ひょっとするとここで死ぬのが貴方の幸運だってことだって」
笑顔を向けててゐの言葉を桐は遮る。その顔がてゐから離れていき、大地にゆっくり下ろされたと同時にてゐの周りに旋風が走った。
前進の力を遠心力に。てゐを中心に円を描き、迫る弾丸の直線の動きに逆らわないように反らす。一発、二発、三発と重さを受け止めずに弾き続ける光景の全てを目に収められる者はここには居ない。唯一全てを知覚しているのは桐ひとり。ただひとり術でもなく技術で高速の世界を踏破する桐の目には、飛来する弾丸が放り投げられたティッシュくらいの速さにしか映らない。
だがそれを弾く桐の顔色は決して良いものとも言えなかった。顔に浮かべた微笑は顔に浮かびそうになる不安を搔き消すため。かぐや姫の現状が気になるということもあるが、なによりも桐が一発でも弾丸を逃してゐに当たってしまえば、それで小さな白兎の少女は死ぬかもしれない。数センチの誤差で少女の命が散るかもしれない緊張感が、桐の微笑の端に歪みを生む。
周りで散る火花たちを視界には入れずに、てゐは迷いの竹林に目を這わせた。縦横無尽に走った竹林の中で、一瞬自分がどこにいるのか分からなくなる。ただ見ているだけでは景色はどこも変わらない。目を走らせるのは竹の上部。日々急成長する竹の一部分に、日夜竹林の中を動き回っているてゐだけが分かる刻んだ印を見て、漠然と自分の居場所を把握する。そこからどのルートが一番永遠亭に近いのかを計算していたてゐの目前で火花が走り、銀の輝きが横切るのを見て冷ややかに口端を上げた。
「……平城十傑ね」
人の技で幻想の領域に踏み込んでくる人間を信用するかどうかは別だが、頼りにはなるらしいとてゐは小さな耳を揺らす。竹から目を外して周りへと目を向ければ、自分の周りに銀色の輪っかができている。歪な輪っかは絶えず形を変えながら、絶え間なく火花を散らしていた。花火にも見えなくない幻想的な光景に一瞬てゐは見惚れたが、それを描いているのはどちらも殺意の込められた技と技術の応酬であるとすぐに思い出し、呆れたように頭を掻く。
「桐、道がわかったよ、って⁉︎」
言葉を投げかけた瞬間にてゐの視界は再び吹っ飛んだ。自分の体を掴む桐の腕の熱さに夢ではないぞと脳を揺さぶられて、目の回る意識を頭を振ってなんとか整える。少し息の荒くなった桐が小さく笑いながら再び前進するのを体に感じ、急に飛翔している戦闘機に突っ込まれたような感覚に、てゐは喉の奥からせり上がってくるものをなんとか飲み込み顔を上げた。
「き、急には止めてよ、吐くかと思った……」
「すいませんね、あまり余裕がなかったもので。てゐさんの服の袖に銃弾が掠った時はゾッとしました。流石幸運ですね」
「嘘⁉︎」
そう叫びてゐが右腕を持ち上げると、服の袖の端が綺麗に半円状に削れていた。ひゅうひゅう風に揺れる袖を死んだ目で見つめながら、桐の腕に思い切り垂れ下がる。
「全部弾けてないじゃん⁉︎」
「いやいや、数分時間を稼いだ私を褒めて欲しいですね。誰かを守るのなんて全然やったことないんですから」
「えぇぇ、だってかぐや姫を守りに来たんでしょ?」
「今は、そうなっているだけです」
平城十傑の基本方針は、月の使者に攫われたかぐや姫を奪還することである。そのために必要なのは敵を殺し奪う技術であり、決して守る技術ではない。攻めには強くても守りにはそうでもない。かぐや姫が実は攫われておらず、幻想郷にいる現状が特殊なのであり、もし初めからかぐや姫が月に帰っていなかったと分かっていれば、平城十傑の技は全く違ったものになっていただろう。
本来とは違う技の使い方に慣れていないのは誰もが同じ。楠然り、梓然り、己を刃とするためにしか鍛え続けていなかったのだから、守る者がすぐ横にいる現状にどうしても歩みが遅くなる。それでも手近にある命を零しはしないと桐はてゐを抱え直し、目の前に迫った銃弾をまた一つ避けた。
「それでてゐさん、場所は?」
「あっち。目印になるようなものはほとんどないから行き過ぎないように気を付けてよね。迷ったらまた止まらなきゃいけないんだから」
「分かっておりますとも」
てゐの指し示した指先を眺めその先へと目を飛ばす。道を塞ぐように立つ月兎に向けて飛ぶように桐は地面を蹴ると、飛ぶ銃弾よりも速く月兎に向けて肉薄し大太刀を振るった。後ろに転がる月兎を跨ぐように飛び越えて先に居るのはまた別の月兎。二重三重の円陣に小さく舌を打ちながら僅かに落ちた速度のまま桐は突っ込む。弾丸を潜るように避けて刀を振った。弾ける月兎には今度は目も向けずに足を踏み込む。
そんな桐の足に一発の銃弾が擦ったのに桐は顔を歪めて、変わらず足を踏み抜いた。血が僅か大地に滴るのを眺めたてゐが心配そうに顔を上げたが、それに桐は笑みを返す。
「ちょっと」
「大丈夫ですよ、まだ進めます」
ただ前に。怪我も気にせず前進するそんな桐の姿に不安を覚えたてゐの予想は的中する。永遠亭へと進むごとに増える兎の耳。前へ進むごとに壁となって立ちはだかる。十や二十ではきかない月兎の群れは五辻の風を感じれば銃口を向けて鉄の塊を飛ばす。鉄同士の衝突音に混じって時折響く肉を削る音に耳を抑えたい気持ちを堪えててゐは顔を上げる。大太刀を振り抜き壁を弾く桐の汗には朱色が含まれたいた。
「ねえ」
「大丈夫、まだ進める」
「そうじゃなくて」
てゐの言葉は届いているようで届いていない。てゐに笑顔を返すこともなく、「大丈夫」と言うその言葉に全て流され桐はただ前へと進む。空に数本の赤い線を引いて。
増えていく月兎の数が桐に教えていた。かぐや姫との距離が近くなっている。揺れる兎の耳が増えるごとに桐の心臓は高鳴り、どれだけ傷を負おうとも足はより強く大地を蹴った。何年も掛けた。十年、百年、二百年と時間だけが積み重なり、目的には一歩も近付かなかった。それが今最初で最期の一歩を踏み出そうとしている。
それまでにかぐや姫はまだ進んでいる場所にいるのか。月軍はどこまで進んでいるのか。もしかぐや姫がいなければ。本当に終わりなのか。自分はいったいどうしたい? 浮かんでは消える不安を前に進むことでなんとか置き去りにする。
「ねえ桐」
「大丈夫だ。まだ行ける」
「そうじゃなくって! もう着くよ!」
「それは……」
竹林の先に光が射した。少し赤らんだ陽の光を追って桐は歯を噛み締めてより強く足を出す。目の前で揺れる兎の耳はもうない。いつしか月軍を追い越して、竹林さえも追い越した。開けた視界に飛び込んで来た光に目を細めて、桐の足はゆっくりと止まった。
古くから立つ日本の屋敷。寝殿造の家屋、京都にある桂離宮と同じかそれ以上の雅さを滲ませながらも、まるで時代を感じさせない。遥か昔に単身飛び込んだような時間の錯覚と、時の止まった静かさの中、一歩桐は足を踏み出した。
「誰? イナバ?」
風に乗って流れて来た声に、桐は肩を跳ねさせる。力強く、飛び交う無数の銃弾からも当たらぬように抱えていたてゐを桐は手から、とさりと落とした。警告もなく地面に捨てられたてゐは砂を吐きながら文句の一つでも言ってやろうと顔を上げたが、桐の顔を見た途端に何も言えなくなってしまった。
笑顔ではあった。笑顔ではあったが、それを笑顔と断じていいのかははなはだ疑問だ。それは笑っているようにも見えれば、泣いているようにも見え、歓喜に満ちているようにも見えれば、また悲しげにも見える。歪んだ口端は上がっているのか下がっているのかも定かではなく、そんな中で桐の赤茶色をした瞳だけは少し離れた縁側に固定され全く動かない。
その目はただ夕日に煌めく長い黒髪を追っていた。黄昏時に一瞬だけ垣間見えるピンク色に染められた服を上に纏って、十二単のように長い夕焼け色のスカートを身の詰まった縁側の上に滑らせている。足音の代わりにする布の擦れる音は静かに、だが確実にその距離を桐へと詰めて。
永遠の月の姫の顔が桐へと向く。その動作が作る連続した刹那を見逃さないように桐は目を凝らしていたが、少女と目が合った瞬間に片膝を折り頭を下げると大太刀を横へと乱暴に落とすように置いた。鉄が土を叩く音はまるで幻聴のように聞こえた。
口が渇く。浅く息を繰り返す桐は、なにかを言おうと息を吸い込むが、蓋をされたように喉から先に言葉が出ていかない。血濡れの、それもぼろぼろの学生服に身を包んでいる男が膝をついている姿を見た少女の顔は複雑な模様を描いた後にその背後に立っているてゐへと向けられる。
その男がいったい何者であるのか。誰かは分からないが、外来の服から察しはする。昨日目を通す羽目になった新聞、そして、その傷を見て、竹林から流れてくる血と硝煙の匂いに眉を少し傾けると、顔を背けたてゐから見切りをつけて少女は男を見下ろす。
「貴方は……、何の用かしら?」
弓の弦を張ったような凛とした少女の声に、桐は笑顔を返そうとしたが意思と反して動けない。少女からの重い言葉のせいではない。ただ、自分の重さに動けなかった。地に張り付けにされたように動けぬまま、膝を折って頭を垂れる、時が止まってしまったかのように。耳に届く布ずれの音は、少女が動いていることを桐に教えた。遠ざかっているのか、それとも近づいているのか、骨すら揺さぶるような自分の心の鼓動が大き過ぎて判断がつかない。心臓が喉からずるりと零れ落ちてしまいそうだ。
目を瞑り、歯を食い縛り、狭まった喉に大きく息を吸い込んで無理矢理呼吸をする。前に。ただ前に。これまであらゆるところへ足を運んだ。海の上も、氷の大地も、変わらずその上を走ってきた。これまでの過酷な道のどれよりも過酷な道に、どうしても足を出しかねる。一歩踏み出せば終わるのに。
「カヒュ……!」
吐き出そうとする桐の声は言葉にならず、詰まった音になって吐き出された。身体中に噴き出していた汗は一斉に引き、桐の熱を冷やしてしまう。体を包む竹林からの秋風は、絶対凍土から吹き込む風のようで、桐の薄く開けた歯は噛み合わずにかちかち音を立てた。
聞かなくても少女が誰かは不思議と分かった。少女こそがなよ竹の姫君。
終わり。全ての終わり。旅の終わり。五辻の終わり。荘厳な道に突っ立っている素晴らしいゴールテープが恐ろしい。このために来たはずなのに、こうならないことを望んでいたというように。この先には何もない。道のなくなった荒野の先をどうすれば進むことができるのか。死を怖がる生者のように、ただ『無』というものが怖い。
「……用がないのなら」
「ヒュ……ガッ……わ、私は‼︎」
見えずとも、目の前で風が翻るのを感じ慌てて桐は声を絞り出す。風に乗って飛んで行ってしまいそうなゴールテープを引き止めるため、それが本当に自分が欲しいのかも分からず消えてしまいそうな声で『私は』と幾度も繰り返す。
──言え。
──今だ。
──この時を待っていた。
──言え。
──言え‼︎
背中から数多の男女の声が聞こえて来たような錯覚をする。それはこれまでの当主たちの声なのか。背を押すはずの声は逆に楔となって桐に打ち突けられた。死んだ者の声が何になる。長い時を渡って回ってきた
なぜ引き止めた?
なぜ言葉を吐いた?
──そしたら戻って来てくれればいいのよ。私はここにいるんだもの。
桐の前に桜色の蝶が舞う。風によって流されてきた枯葉の一枚が夕日に当てられそう見えただけだったが、桐には一瞬確かにそう見えた。それだけで体に張っていた力がすっと消えた気がした。
死人の言葉がなにになる。行き着いた先になにがある。行こうと行くまいと行き着く先は絶対同じ。生きているなら誰もが必ず遠く、そして近い未来に行き着く場所。冷たくも儚い冥土の奥で、永遠に変わらぬ一人の少女が微笑んでいる。その柔らかな笑みに、きっと自分はふやけた笑みを返すのだと、桐の顔がゆっくり上がる。
「……私は桐。平城十傑、五辻家第七十八代目当主、五辻桐。恐れ多くもかぐや姫様にあるものを届けに参りました」
「…………そう、五辻ね、……それで? 届け物とは何かしら? なにも持っているようには見えないのだけど」
血濡れの男が唯一持つのは大きな刀。それで斬りかかる気なのか。死を与えに来たのか。己の体が二つに別れる姿を幻視しながら、男が何を言う気なのか耳を澄ませるかぐや姫の顔を見上げて、桐は唇を一度舐める。決して聞こえないことがないように。たった一度、自分が色褪せないと信じるものがひとりの少女に伝わるように。夕日を写し取ったような桐の瞳が強く輝き、かぐや姫の瞳をしかと見つめる。
「届けものは、物ではありません」
「……ではなんなの?」
この時を待っていた。この瞬間を。五辻家が千三百年運び続けた人ひとりの命、七十七人の命よりも重い価値があるのかも分からない不確かな代物。だが、それが掛け替えのない素晴らしいものであると小さな頃に先代から話を聞いた頃より誰より信じて。
「私は──」
時代が移り言葉のニュアンスさえ変わったが、本質は一度も変わっていない。ずっと、そうずっとこの言葉だけは忘れぬように思い返した。
「──私は貴女を愛しておりました。……帝様からの遺言です」
千三百年だ。千三百年。この一瞬を、十秒にも満たないほんの短い言葉を伝えるために、何人もの者がこれを運んだ。全てを言い終え桐はふにゃりと崩れた笑顔を添えて、表情の固まったかぐや姫の顔を数瞬眺めて顔を下げる。これ以上は必要ない。極論を言えばかぐや姫の反応は関係ないのだ。かぐや姫の返事を返す相手はもういない。だが、形の変わらぬ『愛』は確かに。
だから。
桐は大きく息を吸うとゆっくり吐いた。
桐の両肩に降り積もっていた全てはすべからくが消え去った。
桐の旅はここで終わり。
五辻の千三百年に渡る仕事もここで終わり。
だから、
遂に、
ようやく、
桐の歩みは静かに止まった。
止まったのだ。
北条 第三夜 夕 に続く