Fate/Drag Emperor ドラゴマ☆ゴセー 作:ギミ
今回はこちらの作品を書いていこうと思います。
大した文才もない作品ではありますが、暇つぶし程度にお付き合いいただければ幸いです。
では、本編どうぞ
赤龍帝、プロローグ
side悟誠
俺、孫悟誠は雪の降りしきる真っ白な城の中にいた。
「......なんだ、ここ」
雪が降っているというのに全然寒さは感じない。
寧ろ、雪の上に立っているはずなのに、その感触がまるでないのだ。
いったいここはどういった空間なんだ?いつもの精神世界...って訳ではなさそうだけど......。
そんなことを考えていると、不意に周りの景色が変わった。
それはまるで何かの映像を見ているようだ......。
次に映し出されたのは二人の男女だった。
男性の方はヨレたスーツを着ており、髪はボサボサだ。
対する女性は雪のように真っ白な髪に白いドレスを着込んでいる。
『逃げよう、僕とアイリ、それにイリヤの三人で』
不意に口を開いた男性はその言葉と共に手を差し出す。
白い女性は少し困ったように笑みを作るも、その男性の手を取った。
そこで今まで見ていた景色が途切れ、真っ白な空間へと切り替わる。
「どうだったかな?さっきのアレは」
不意に声を掛けられ振り向くと、そこには先程の映像で見た男性が立っていた。
「どうって...それよりあんたは?」
何とも言い様がないのではぐらかす。
すると男性は思い出したように少し笑んで言う。
「そう言えばそうだった、僕は...そうだね、エミヤとでも名乗っておこうか...まあそれだけ覚えていてくれれば良い」
エミヤ…それが本名って訳じゃなさそうだけど、まあいいか
「分かりました。じゃあエミヤさんはその...何故アレを?」
「そうだね、実はね、君に頼みたいことがあるんだ」
意外な言葉に嫌な予感がして俺は警戒する。
「なに、そんな警戒しないでほしい。君に頼みたいのは僕の娘の護衛なんだよ」
「護衛...ですか?それは良いですけど、またなんで...」
見ず知らずの俺になぜそんなことを頼むんだろうか......。
「君に頼むのが一番効率がいいと思ったからさ」
アイリもそう言っていたしね、とエミヤさんは告げる。
まあ、確かに俺は(一部例外を覗けば)そこいらの奴等には負けない自信はある。
今はなにも言って来ないけど相棒もきっと頼めば協力してくれるだろう。
「分かりました。その依頼、お受けします」
その言葉を聞いてエミヤさんは嬉しそうに頷いた。
「君ならそう言ってくれると信じていたよ。じゃあ早速だけど……」
そこで改めてニコリと笑うと......。
「娘のこと、よろしく頼んだよ」
そうエミヤさんが告げた次の瞬間、大穴が開いた。
俺の足元に......。
「えっ...ちょっ...!?またこの展開かよぉぉぉぉぉぉッッ!!」
そうして俺はその穴に落とされるのだった。
◇◆◇◆
「これでいいかな?アイリ」
穴に落ちていった悟誠を見送りそう呟くエミヤ。
「えぇ、私の代わりにありがとうキリツグ」
虚空からまるで最初からそこにいたとでも言うように現れたアイリと呼ばれた白い女性は言う。
「彼ならきっと、あの世界の私達の娘を...そして世界を守ってくれるわ」
「あぁ、君が言うならきっとそうだ」
そう話すアイリと切嗣と呼ばれたその男は真っ白い空間の空を見上げる。
「後の事は頼んだよ...。赤龍帝、孫悟誠くん」
というわけで今回はここまでとなります。
また次回お会いしましょうではー!