Fate/Drag Emperor ドラゴマ☆ゴセー   作:ギミ

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兄消えし戦い

side士郎

 

 

「......じゃ、行ってくる」

 

ある日も玄関先で俺は兄さんを見送っていた。

 

 

「...本当に俺も行かなく大丈夫か? 兄さん」

 

 

しんぺえ(心配)すんなって! なんとかなっさ、たぶん」

 

俺はその言葉に不安しかないんだが......

 

 

「......不安しかねえって顔してんな、オラになんかあった時に美遊を助けに行けるヤツがいるだろ?」

 

いつになく真剣な顔で兄さんがそう言う。

 

 

「それは...そうかもしれないけど、縁起でもないこと言うなよ」

 

俺がそう言うと、兄さんは『はははっ!! そりゃそうだ悪りぃ』と笑う

 

 

「なら、後は頼むぞ士郎」

 

 

「わかった...。無事に帰ってこいよ、兄さん」

 

そのやり取りを最後に...兄さんはその消息を絶った。

 

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 

 

俺が兄さん失踪を知ったのはその翌日の事だった。

 

 

「......ど、どういうことだよ...」

 

 

「どうとは? 言葉通りの意味だが?」

 

兄さんが...姿を消した......??

 

 

「信じられるかそんな話!! まさか......!!」

 

あの兄さんが...殺られ......

 

 

「キミの想像はおかしくは無いが、それは否定しよう」

 

俺の考えは神父のその一言で覆された。

 

 

「違う...って、死んだんじゃないならどういうことだよ」

 

 

「キミは理解力がないのかね? 言葉通り消えたのだ、ダリウスのところに乗り込んだ時にな」

 

ダリウス...? 兄さんは六枚目のカードの敵と戦いに行くと言っていたはずだ。

 

 

「あの戦いの中で、キミの兄は何かを知ったのだろう。そして、七枚目のカードを集めることなく、敵地へと乗り込んだ」

 

......兄さんは何を知ったんだ? 聖杯戦争の勝者にならずに美遊を取り返すつもりだったのか...?

 

 

「兄が消えたことで、本来のカードを持つキミにその番が回ってきたという訳だ」

 

 

「...わかった、俺が美遊を助け出す」

 

兄さん、後のことは俺に任せろ......

 

だから、無事に戻ってきてくれよ

 

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 

 

六枚目のカードの敵は...兄さんの話に聞いていた奴らとは何かが違った...!!

 

奴らと同じく、俺も夢幻召喚(インストール)して敵を迎え撃つ。

 

内なる英霊の力を感じながら、俺は両手に夫婦剣を作り出し斬り掛かる。

 

相手も不可視の剣を使い対応してくる。

 

 

「チッ...」

 

まずいな、なんてやりにくさだ......。

 

何度目かの鍔迫り合いの後、なんとか相手の片手を潰すことに成功した......。

 

しかし、片手を失って尚衰えぬ剣圧......‼️

 

 

「ギイィ...!!」

 

残っている方の腕で器用に風圧を撃ち込んで来る。

 

 

(圧縮空気...!? だがこの程度兄さんがやってきた風圧に比べれば...!!)

 

すぐさま体勢を立て直し相手を見た時だった。

 

 

「っ...!?」

 

見た瞬間に理解した。

 

ソイツが構えたその剣が、究極の聖剣であると......。

 

あれを撃たせたらマズイ...!!

 

距離を詰めるため走る......。

 

 

約束された(エクス)──

 

勝利の剣!!!(カリバー)!!!

 

眼前まで迫った時...それは撃ち放たれた

 

辺り一帯を薙ぎ払いながらエネルギーの奔流が迸る。

 

 

「──── ビキッ バキッ! バキッ!!」

 

 

「......その剣は、片手で振るえるほど軽くない」

 

撃ち終えた相手に至近距離で構え撃ち放つ。

 

 

壊れた幻想(ブロークン・ファンタズム)

 

爆発が相手を中心に巻き起こる。

 

カードが解除され、俺も吹き飛ばされる。

 

奴は......

 

まだ倒れていなかった......。

 

しかし......

 

 

「ジュリ...アン...を......頼む......」

 

 

「え......?」

 

コイツ、今なにを......

 

それを最後に、ソイツはカードを残し消えた。

 

 

「なんだよ...それ......」

 

その時だった、唖然とする俺のもとに一つの拍手が聞こえてきたのは......。

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