Fate/Drag Emperor ドラゴマ☆ゴセー   作:ギミ

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大変長らくお待たせいたしました!

今話から2wei編に突入です!


2wei編
一話 プリズマ少女再臨です!


side悟誠

 

 

戦いのない平和なある日……。

 

 

「九百九十八っ…九百九十九っ…せ……んッッ!!」

 

朝の日課である筋トレが終え、軽く汗を拭った俺は、キッチンのある一回へと向かった。

 

下に降りていくと、丁度士郎が出て行く所だった。

 

 

「オッス、おはよう士郎。もう行くのか?」

 

俺が声を掛けると、士郎が俺に気が付きふりかえった。

 

 

「おはよう悟誠。あぁ、そうなんだ。今日も朝練だからな悟誠は…その様子じゃいつもの奴か」

 

 

「あぁ、まあそんなとこだ」

 

 

「お前も好きだよな…と、もう行かねえと、じゃあいってくる!あっイリヤ起こしてやってくれ!」

 

そうして家を出ていく士郎を見送る。

 

 

「りょーかい、がんばれよー」

 

そう言って送り出すのも忘れない。

 

士郎が出ていくのと入れ替わるように家のインターホンの音が聞こえてくる。

 

この時間に来るのはあの子だろう。

 

心当たりのある俺はすぐさま戸を開けてやる。

 

戸を開けた先にいたのは案の定、美遊ちゃんだった。

 

 

「やっぱし美遊ちゃんだったか。おはよう」

 

 

「ぁ…悟誠…おはよう」

 

少しだけ驚いた様子の美遊ちゃんが言葉少なに返してくれる。

 

 

「イリヤちゃんを呼びに来たんだろ?生憎アイツまだ寝てるんだ。まあとりあえず上がってくれよ。アイツを起こしてやってくれ」

 

 

「う、うん……」

 

美遊ちゃんが相手ならイリヤちゃんも起きるだろ。

 

美遊ちゃんが二階にイリヤちゃんの部屋に向かっていくのを見届け、俺は今度こそキッチンへと向かうのだった

 

 

 

 

sideイリヤ

 

 

 

 

「……リヤ」

 

ほぇ?誰かの…声…?

 

 

「――――――イリヤ」

 

この声、お兄ちゃん?

 

 

「起きろよ、学校遅刻するぞ」

 

 

「ん———…おにいちゃん…?」

 

おにいちゃんだ。もうそんな時間?でもまだ眠いよぉ……

 

えへへ、やっぱりおにいちゃんは優しいな。こうして起こしに来てくれるんだもん。

 

 

「えへへー…」

 

微睡みながらも私はお兄ちゃんの首に手を回す。

 

そんなお兄ちゃんにはごほうびの……

 

 

「おはようの……ちゅー……」

 

そして唇が近づき……

 

 

ちゅっ

 

 

「~~~~~~~ッ!!」

 

 

「ん……?」

 

・・・あれ?思ってた反応と違う……?

 

 

「あ…う…あ……イ…イリ…」

 

ミ…ユ…?え…ちょっ…今、わたし、ミユと……?

 

 

ホびゃああああ—————ッ!!!?

 

その日、衛宮家に私の絶叫が轟いたのでした。

 

 

 

 

◆◇◆sideChange◆◇◆

 

 

 

 

side悟誠

 

 

 

ホびゃああああ—————ッ!!!?

 

 

「うおっ…な、なんだ今の」

 

 

「おお…朝から乙女のスクリーム」

 

 

「美遊さん。どんな起こし方したのかしら…」

 

下の階にいた俺、セラ、リズ、の三人が三者三様に感想を述べる。

 

 

『ふむ、どうやら今の声はイリヤスフィールのようだ。どうやらあの小娘は相当おかしな起こし方をしたらしい』

 

おかしな起こし方ってなんだよ……。

 

 

『さあな、俺には想像もつかん。ところで相棒、そろそろ出なくていいのか?』

 

ん?夫そろそろ行かねえとマズイな。

 

 

「そろそろ時間だからいってくる!」

 

 

「ん?イリヤ達待たなくていいの?」

 

リズが問いかけてくるのに準備をしながら返す。

 

 

「それをしてたら俺のが間に合わなくなっちまうよ!じゃ、いってきまーす!」

 

タイガに目を付けられるとめんどくさいんだよな……。

 

 

「気を付けていくんですよ!」

 

セラのその言葉を背に聞きながら、俺は家を飛び出すのであった。

 

 

 

 

◆◇◆sideChange◆◇◆

 

 

 

 

sideイリヤ

 

 

「いってきまーす!」

 

あの後、慌てて用意を済ませた私はミユと一緒に家を飛び出しました。

 

悟誠くんは先に行っているようで、一緒じゃない。

 

通学路を走りながら話す。

 

 

「は——うっかりしてた。今日って私とミユが日直だったんだよね」

 

 

「うん、だから一緒に登校しようって約束して…」

 

 

「そんな日に限って寝坊とは…なんたる不覚」

 

それにしても……

 

 

「お兄ちゃんはここ最近ずっと朝練だとかで先に行っちゃうし!悟誠くんも私達を置いて先に行ってるし!まったく家族愛のない!」

 

 

「それはイリヤが寝坊するのが悪いと思う…」

 

うっ…オッシャルトオリデス……。

 

 

「このままじゃ遅刻だね…うーん…よーし!ルビー!」

 

 

『はいはーい、いっちょいきますかー?』

 

ランドセルの中に忍ばせていたルビーを呼び出すととある指示を出す。

 

 

『仕方ありません。美游様、わたしたちも……』

 

 

「周りに人は…いない。今のうちだね」

 

 

『『コンパクトフルオープン!!鏡界回廊最大展開!!』』

 

 

Die Spiegel form wird fertig zum(鏡像転送準備完了)!』

 

 

Öffnunug des kaleidoskopsgatter(万華鏡回路解放)!』

 

ルビーとサファイアがそれぞれ詠唱を始める。

 

 

「走っても間に合わないなら———」

 

言いながら地面を強く蹴り、空へ。

 

 

「空から行こう!」

 

 

『魔法少女プリズマイリヤ&ミユ二期バージョン 推参!』

 

またルビーが変なこと言ってる……?

 

 

「ん?二期ってなに?」

 

『まあまあお気になさらず―』

 

そんなこと言われても……

 

 

「あ、服変わってる」

 

『二期ですから』

 

 

「だから二期ってなに……」

 

うーん…これ以上聞いても答えてくれそうにないかも…

 

 

「……イリヤ、ちょっと変わったね」

 

 

「あはは、ミユの服も変わってるよ」

 

 

「ううん、そうじゃなくて…」

 

あれ?違うの?

 

 

「なんて言うか…雰囲気が変わった気がする。積極的になったっていうのかな」

 

 

「えっ…そ、そう…かな?」

 

『まー以前のイリヤさんは振り回されっぱなしでしたしねー。主体性がないというか、総受けというかー』

 

ちょっ!

 

 

「それ振り回しってる張本人に言われたくないんだけどー!」

 

 

『イリヤ様、余鈴まであと370秒です。お急ぎになられた方がよろしいかと』

 

 

「わ、わかってるよもー!」

 

 

「……やっぱりあまり変わってないかも…」

 

結局どっちなのミユ……

 

そんなやり取りをしながら私達には学校へと飛んでいくのでした


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