Fate/Drag Emperor ドラゴマ☆ゴセー 作:ギミ
side悟誠
「何も二人まで早退することなかったんじゃないか?」
学校を早退した俺は一緒になって早退して着いてきた美遊ちゃんとイリヤちゃんに問いかける。
「そんな身体で1人で帰らせる方が心配だよ!」
「義務教育なんかより、イリヤや悟誠の方が大事」
「お、おう...」
「......愛が重いよぉ...ミユ」
真面目な顔でそんなことを語る美遊ちゃんに俺は曖昧に答えるをしかなく、イリヤちゃんも引き気味にそう答えていた。
何故そこまでになるんだ...?美遊ちゃんはまだ小学生だろうに
『相棒は年齢だけならオッサンだがな』
うるさいよ、俺だって本来ならこんなことしたかねえんだから!
そんなやり取りをしていたその時だった。
「イリヤ!!避けて!!」
「へっ...」
美遊ちゃんの叫びが聞こえた直後、俺は駆け出し反射的にイリヤちゃんを突き飛ばしてイリヤちゃんが立っていた位置に俺は立った。
「きゃあっ...!」
「イリヤ!?大丈夫!!」
突き飛ばされて転ぶイリヤちゃんに美遊ちゃんが駆けよる
それを視界の端に捉えつつ俺は、迫ってきていた
「ふぅ...。あっぶねぇ...危うく串刺しになるとこだったぜ...」
その手には数本の矢が掴まれている。
「悟誠くん!!大丈夫!?」
「それって...矢...?」
「ほんと、逃げ足だけは速いわね。イリヤ!!」
その声に振り向くと、そこにはそんな感想を述べる黒い肌の少女が降り立っていた。
「で、出たぁ━━━━━━!!」
『しゃべりましたよ、この黒いの!!』
いや喋るだろうよ...人の姿...というよりイリヤちゃんの姿してんだからさ......
そんなことを宣うルビーに俺が内心でツッコんでいると、黒い少女が俺を覗き込んでいることに気がついた。
「え...えーっと...?」
「......うん、大丈夫そうね。良かったわ、あなたを狙ったものじゃないとはいえ、殺しかけちゃったんだもの...生きててくれて良かった...」
少女はそういうと不意に俺を抱きしめてくる。
「なっ...!!」
「えっ...」
おおっ...!!この柔らかな感触は...!!
『止めろォォォッ!相棒ォォォッ!!』
安心してくれドライグ!俺はおっぱいは好きだが、明らかに小さな子を襲ったりはしないぞ!!
そうドライグに返しつつ目の前の少女に返事をするため頭を回転させる。
後ろでイリヤちゃん達の声が聞こえるが気にしない!!
けど、そろそろ離れてもらわねえとな......
俺は未だに俺の胸元に顔を埋めている少女に声をかける。
「え、えーっと...そろそろ離してくれねえかな?」
「.........イヤ」
......いや、なんでさ...
「...その...さ、理由を聞いても...?」
「.........」
今度はだんまりかよ!!なんなんだこの子は!!!?
というかイリヤちゃんに美遊ちゃん?何故君たちはそんなすごい顔してるんだ?女の子なんだからそんな顔するんじゃありません!!
そう伝えてみたところ更にすごい顔になってしまった。
いや待て!どうしてそうなんだよ!!
「うふふ...こうして悟誠と触れるなんて幸せ...ねえ、悟誠?アイツなんて見捨てて私と一緒にこない?」
俺の胸元に埋めていた少女は不意に顔を上げ、そう問いかけてきた。
んん?今この子はなんて言ったんだ?
「えーっと?ごめん、もう一回言ってくれるか?俺の耳どうやら遠いみたいだ」
「クスッ...聞こえてるのに可愛いこと言うのね。いいわ、もう一度言ってあげる。『アイツなんて捨てて私と一緒に来て?』」
そんなことを告げる目の前の黒い少女は艶っぽく微笑み、俺を誘惑するような仕草で俺に腕を絡みついてくる。
身体に当たる発展途上だが自己主張する胸の膨らみがぁぁぁっ!!
それに悶える俺にトドメを刺すように少女が耳元で囁く。
「ねぇ...どうする?」
うおぉぉぉぉっ...!!!?少女とは思えぬ色っぽさだぞ!!!!!?
けど、悪いな...俺にその攻撃は効きはするが致命傷にさせられねえんだ
「ゴメンな、君が想ってくれんのは嬉しいけど、俺は君の気持ちには応えられないんだよ」
なんたって俺には
そう告げると黒い少女は少しムッとした表情になると......
「ふぅん、残念ね...私がここまでしてあげてるのに落ちないなんてね」
そう言ってようやく俺に絡ませていた腕を離すと、身体も離れていった。
でもね、と少女は続ける。
「私は諦めないわ、一度狙った相手は必ず仕留めないと気が済まないの。だから覚悟してね♪フィアンセさん」
そう言って立ち去ろうとした黒い少女だったが、「あっそうそう...忘れるところだったわ」と、不意に立ちどまりこちらを振り返った。
今度は何か思っていると......。
ビュッ!!
風を切る音がすぐ近くで聞こえた。
スコォーンッ
「ひゃあっ!?」
突然、イリヤちゃんの頭めがけて白い中華剣が投げられ、電柱に突き刺さる。
イリヤちゃんは咄嗟に身体を落とすように避けて無事だったようだ。
な、なんだ今の...。いったい何が起きた...!?
『相棒、お前なら見えていたはずだ。どうやら今の攻撃はあの黒い娘が投げたものだってことがな』
なっ...今の一瞬で投げたってのか!!!?
『そうとしか言えんだろう...奴以外に誰がいる?』
いや、確かにこんなとこで攻撃仕掛けてくるやつなんてそういねえだろうけどさ
「むう、また避けた。やっぱり直感と幸運ランク高いわねー。
なるべく自然に殺っちゃおうと思ったんだけど…」
少女の右手に黒い、そして左手には白い中華剣が握られる。
「しょうがないから直接殺すわね」
「ッ!!逃げろ!!イリヤちゃん!!美遊ちゃん!!」
嫌な予感を感じ、俺は瞬時に少女と二人の間に割り込む形で立つ。
「...ッ!退いて悟誠。ソイツ、今から殺すんだから」
少女は一瞬驚いた顔をするが、直ぐに笑みを浮かべて語りかけてくる。
「いーや、退かねえよ。俺はこの二人の友達で仲間だ。仲間なら、友達なら、そしてその子が女の子なら、それを守るのが男ってもんだからな」
言い放つ俺にクロエは嘲笑を浮かべる。
「なによ。イリヤなんて、別に助けるような奴じゃ...。......ってイリヤが逃げたっ!?」
いつの間にか転身して上空を逃げていくイリヤちゃんと美遊ちゃん。
上手くいったみたいだな......。
そう。俺は少女の意識をこちらに向けさせ、二人が逃げるための時間稼ぎをしていただけだ。
「やってくれたじゃない、悟誠!」
少女は、俺を一つ睨み、大きく跳躍すると、屋根の上を跳び越えながら追いかけていく。
させるか!ドライグ、行くぞ!!
『あぁ、久しぶりの戦闘だ。足を引っ張るなよ?相棒』
そっちこそな!ドライグ!!
「はあっ!!」
舞空術で空へと舞い上がった俺は、気を辿りイリヤたちの後を追いかけるのだった。