Fate/Drag Emperor ドラゴマ☆ゴセー   作:ギミ

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姉とは何か...です!!

side Illyasviel

 

姉としての威厳が無い......

休み時間、仲の良い友達四人とトイレに行った時、私はふと、そんな事を話していた。

 

 

「あん?威厳?何のこと言ってんの?」

 

友達の一人、スズカこと、栗原雀花は、そんなの前からわかってたことだろ?何を今更と言った顔で見てくる。

 

うっ...痛いところを...でも、私だって真剣なんだもん!!

 

 

「そう、何を隠そう、わたしはクロの姉的存在な訳だけど、どうにも姉っぽい威厳が無くて」

 

悟誠くんなんか、姉ぶろうとする私を生暖かい目で見てくるのだ......せめて何か言ってよ...!!

 

 

「なるほど、見るからにないな」

 

私の現状を見て、スズカが今度はそれを口にした。

 

そう、私は今、頭の上に嶽間沢龍子こと、タツコがガジガジと齧り付き、首には何故か森山那奈亀こと、ナナキがサルのようにぶら下がっているからだ。

 

あの小娘は動物園か何かか? まあ、似たようなものだが......。

 

後にそれを目にした悟誠の中に居座る龍帝はそう語ったという......。

 

「しかし、また急に言い出してどうしたんだよ?」

 

 

「えー......訳あって今、家庭内の権力争いが微妙な時期で............」

 

私はげんなりしながら答える。

 

クロが来たせいで、私の立場が微妙な物になっているから......

 

クロの事はちゃんと家族として受け入れているし、今更遠ざけようとも思わないよ......。

 

けと、それはそれとして私の立場をしっかりとさせておきたいの!!

 

なんてったって、相手はあのクロだ。同じ記憶を持って、生まれた、私の片割れと言ってもおかしくない。

 

目を離したら、あっという間に私の場所取られるに決まってる!!

 

 

「と、とにかく、わたしもちゃんと姉らしく振舞って、クロ(後できたら悟誠くん)に認めさせたいのっ...!!みんなは確か姉妹とかいたよね!?どうすれば姉っぽくなれるか教えて!!!!」

 

「姉っぽく、なぁ.........」

 

必死に頼む私を見て、三人(一人は確実に分かってない)は困惑したように顔を見合わせていた。

 

 

 

 

──────────SIDECHANGE─────────

 

 

 

 

 

 

 

そんなことをイリヤちゃん達が話しているとは知らず、その頃オレ達は......

 

オレ、美遊ちゃん、クロの三人で、担任のタイガーに頼まれた資料を次に使う教室まで運んだところだった。

 

 

「そんな事があったんだ」

 

クロから、衛宮家で起こった事の顛末を聞いた美遊は、呆れ気味に返事をする。

 

 

「ははは...まあ、大概はクロのせいなんだけとな...」

 

 

「言いがかりよ、突っかかって来たのはイリヤの方じゃない」

 

苦笑いを隠せないオレに、クロはそう言って不満げに頬をふくらませる。

 

まるで『この程度の事でむきになる方が悪い』と言いたげな態度だ。

 

それを聞いてもはや何も言わなくなったオレ......。

 

前から判っていた事ではあったけどが、やっぱりクロはこんな感じだ。これでは単純に『イリヤ(護衛対象)が2人になった』と言う気苦労に頭を悩ませていた。

 

 

『苦労が増えたな...相棒...』

 

ドライグ...オレはいつか過労で死ぬかもしんない......

 

 

『その時はオレも共に行こう。一度は共に死んだ身だ...』

 

ありがとなドライグ......だが、そう簡単にやられるつもりはねえけどな!!

 

内側からドライグと話していると、いつの間にか目的地の教室に着いたようだった。

 

 

「さあ、さっさと終わらせて戻ろう。休み時間も残り少ないし」

 

そう言って、美遊ちゃんは持ってきた資料を机の上に置いた。

 

 

「あっ...」

 

置居場所が悪かったのか、書類は床に散らばりそうになる......。

 

だが...... 

 

美遊ちゃんの声が聞こえた刹那、オレはすぐさま動き出し、散らばり掛けた資料を拾い集め纏めていた。

 

 

「ふう、危ないとこだった...美遊ちゃん、大丈夫か?」

 

 

「あ、うん...私は大丈夫...ありがとう、悟誠」

 

 

「おう、こういうのは任せとけって!!」

 

美遊ちゃんからのお礼を背にオレはそれを再度起き直すように机に向く。

 

その様子 を、美遊ちゃんはオレを見て少しばかり頬を嬉しそうに歪めていた。

 

しかしオレはそんなことには気づかず、ひたすらに位置を調整していた。 

 

そんな2人の様子を.........

 

 

 

「.....................」

 

クロが、心底不満そうに眺めていることにも、オレは気づかなかった。

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