Fate/Drag Emperor ドラゴマ☆ゴセー   作:ギミ

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3rei!!
見知らぬ場所にて...です!!


Side Illyasviel

 

 

「ミユ...!?」

 

気づけば私は、見知らぬ場所で目覚めた。

 

辺りには何もないクレーターの中であった。

 

 

「みんな...どこ? どうして...」

 

状況がよく分からずにいると、急激に寒さを感じた。

 

 

「っ...!! さむっ...!?」

 

そして、ようやく気がついた...周りに待っている白い物の存在に......

 

 

「ウソ......雪...!?」

 

そう、そこには先程までは降っていなかった雪が降っていたのだ。

 

いったいどういうこと!?なんでこんなことになってるの!?

 

 

「と、とにかく...移動しないと...ここにいつまでいたら...きゃっ...!!」

 

寒さに凍えてしまう前に移動しようとして私はなにかに躓いて転んだ。

 

 

「痛ったぁ...なに...?」

 

そうして転んだ原因を見た私は、絶句した。

 

 

「──────」

 

それは、全身を傷だらけで、血塗れの悟誠くんだったのだから......

 

 

「〜っ!? ごっ...悟誠くん!? ちょっ...大丈夫なの!?」

 

慌てて駆け寄り声を掛けても、反応はない

 

 

「悟誠くんってば!! ねえ!!起きて!! 起きてよぉっ!!」

 

必死に揺さぶり悟誠くんが起きるように声を掛ける。

 

 

「ダメ...だよっ...!!こんなところで...寝たら...死んじゃう...!!」

 

この傷の事もある、それも考えれば、時間に猶予は少しもない......。

 

 

「とにかく...運ばなきゃっ...」

 

動かない悟誠くんを苦労して何とか背負った時、ふと、悟誠くんの懐からなにかが落ちた。

 

 

「? これって...」

 

落ちたものを拾ってみる。

 

それは、小さな麻袋だった。

 

私は、それに見覚えがあった。

 

あの時の、バーサーカー戦で、私が悟誠くんに食べさせたあの豆だ......。

 

確か、センズ...とか悟誠くんは言ってたっけ......

 

藁にもすがる思いで私はその中から一粒豆を取り出す。

 

そして、そっと悟誠くんを降ろし、その豆を口に押し込む。

 

 

「お願い...食べて...生きてて...悟誠くん」

 

こんな形でお別れなんて絶対に嫌だよ......

 

その祈りが届いたのかは分からないが、悟誠くんがそれを飲み込んだ。

 

瞬間、一瞬膨れ上がり跳ねる悟誠くんの身体。

 

見ると、あれだけ傷だらけだった身体が嘘のよう綺麗になっている。

 

そして、少しして悟誠くんが目覚めた。

 

 

「っ......美遊ちゃん!!」

 

ガバリと飛び起きた悟誠くんがミユのことを呼ぶ。

 

 

「...悟誠くん!! 良かった...!!良かったよぉっ...!!」

 

そんな悟誠くんを抱きしめる......。

 

 

「へっ...!? い、イリヤちゃん...?」

 

突然のことで困惑している悟誠くんだが、構わず抱きしめ続ける。

 

 

「生ぎでだっ...じんでながっだっ...!!よがっだ...!!」

 

募り続ける不安の中...私は安堵して泣き続けた。

 

大好きな人が...強くてカッコイイこの人が、生きていてくれた事が、何よりも嬉しくて......

 

傍にいてくれた事が本当に嬉しくて......

 

気づけば私は、悟誠くんに泣きついたまま眠ってしまっていた。

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