Fate/Drag Emperor ドラゴマ☆ゴセー 作:ギミ
side悟誠
あの後、オレは直ぐにエリカと名乗った少女を学校の女子トイレに連れていった。
「.........」
「ん? 終わったか?」
トイレから出てきたエリカちゃんを見つけて声を掛ける。
「うん、ギリギリだっ...た訳じゃないよ!!」
あぁ...うん、はいはいソウデスネェ
「わかったわかった...。とりあえず、オレの仲間のとこに行くぞ、紹介しておいた方がいいだろうからな」
「仲間...? うん」
素直に着いてきたな、まあいいけど
オレはエリカちゃんを引連れそのままクロたちの所へ向かった。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
「え゙っ... ご、悟誠...くん...?」
「......ねぇ、悟誠、いくらなんでも誘拐はマズイんじゃない?」
「いや違うからな!?まかり間違ってもそんなことしてない!!」
オレは無実だ────!!
「バゼット、何か感じる?」
そんなやり取りの中、クロがバゼットにそう尋ねていた。
それにバゼットは手袋を脱ぎながら......
「いえ、結界の警報は鳴っていません。少なくとも敵意はない......」
「それは保証するぜ? オレはさんざ相手して疲れたから......」
「......まあ、悟誠がいうならそうなんでしょうね」
ホント、クロはオレには大分甘いよな...。助かるけどさ......
嫁さんもいなくて、コイツがもう少し成長してたら考えても良かったんだが......
『今のは帰ったら報告しておくか?』
いやなんでだよドライグ!? いなかったらだって!! 手なんか出すかよ!?
『まあ、相棒にしては珍しく誰にも手を
な、なんだよその含みのある言い方はよ......
『さてな...』
ドライグの言葉に帰った時の不安を感じながら、オレはイリヤちゃん達に意識を戻す。
何故かエリカちゃんと田中が口喧嘩をしている......
そしてその様子をイリヤちゃんが必死に止めている。さすがは幼児田中の保護者だ......
「もーっ!! どうして仲良くできないの!? 小さな子にそんなって、悟誠くん私は保護者じゃないからね!!!?」
・・・・・最近、オレのプライバシーは無くなりつつあるのかもしれない
「なんでかわからないですけど」
「この子せーり的に嫌いです」
お前、だいぶ幼稚な癖によくそんな言葉知ってるな......
「そんなストレートな!?
「........................エリカだって」
「あなたのこと......」
「......キライ......だもん.........っ」
あーぁ、容赦なく泣かせやがって......
「いっけないんだー、田中が歳下なーかせたー」
「私、この子を生理的にほっとけない!!」
「っていうか悟誠くん意地悪いことやらないで!!!?」
この位の方が効かないか? コイツ
「あのね、田中さんっ 生理的にどうでも人を噛んだりしちゃ駄目!!」
「なんでです?」
本気で分からないって顔してるぞコイツ...!?
「田中さん、さっき教えたけど、自分が痛いことは他人にも同じことなんだよ。訳も無く人を傷つけるのは......」
「いけないことなの......って言ってる傍から!?」
こ、こいつ...話を聞いていやがらない!!
「田中さんのバカー!!」
「バカじゃないですー!!」
「だあぁっ!! うるせぇ!! お前ら外でやれぇ!!」
二人に一喝していると、エリカちゃんが窓の外を見て何かに気が付いた。
「あっ! パパだ! 迎えに来てくれたんだ!!」
そう言っていきなり走り出すエリカちゃん。
「ああっ、待ってエリカちゃん!! 急に走り出したら危ないよ!!」
「ったく、チビどもってのどうにも......」
エリカちゃんの後を追って行くイリヤちゃんの後を追うようにオレも後を追う。
何故か、嫌な気配が外からしていた。下手にイリヤちゃんだけを行かせるのはマズい気がする......。
「パパー!!」
校門までやってくると、門の前に一人の男が立っていた。
な、なんだ...この気配......
「エリカ。やっぱりここだったか。おや?そちらは?」
エリカちゃんの父らしきその男は、イリヤちゃんを見てそう言う。
「イリヤお姉ちゃんと後ろにいるのが悟誠お兄ちゃんだよ!!」
「!? ...そうか…すまないね。娘が世話になったようだ」
「いえ、そんな…あっ、門開けますね」
イリヤちゃんは気づいていないのか、エリカちゃんのパパを中に入れるために門を開ける。
.........今、なんかオレの名前を聞い時の反応がおかしくなかったか........?
「いやー、それにしても......」
「寒いねぇ......」
「そんな薄着だからだと思いますよ!?」
いや、イリヤちゃんだってギルくんいなかったら大差なかったじゃんか......
「あまり家から出ないものだから外の寒さを忘れていたよ......」
「パパったら、ジェントルにあるまじきドジっこなの!!」
こ、この親子...似てる...?
「この子は七つでね。本来ならこの学校に通ってるはずだったんだ。廃校になって時々こうして家を抜け出しては学校で遊んでるんだ」
こんな誰もいない学校で......?
「遊びじゃないよ!! レディのたしなみー!」
「ははは...はいはい」
楽しそうではあるが...やっぱイヤな気配と予感が消えない......
「あ...。ルーンの紙が」
イリヤちゃんが校門に張り付けたルーンの紙が剥がれてるのを見付け、張り直そうと近づいていく。
その間にオレはイリヤちゃんを守るように前に出る
「まったくいつも言ってるだろ?勝手に家を抜け出してはいけない......と」
「うー......でもでもっ、どうしても自分の目で見たかったの!!」
「そうか...それでどうだった?」
「うーんとね......」
一体何を話してる......?
オレはイリヤちゃんを背に、警戒を高めながら二人の会話を聞く。
イリヤちゃんは丁度ルーンの紙を張ろうと紙に触れていた。
「聞いてたよりちょっとたよりないかな。でも、すっごくやさしかったよ」
「そうか、それはよかったね」
この声......
聞いたことの無い声なのにオレは何処かで既視感を感じていた。
「それじゃあ、帰ろうか」
ビイイイイイイイィィィィイイイイイッッッッッ!!!!!!
イリヤちゃんの貼り直した紙が刹那、凄まじい警報が鳴り響く。
オレは、この声を知ってる......
「.........センスのない警報だねぇ」
あるはずのないオレの記憶にあふれた...存在しない記憶......
『──、おめえは生きろ...生きて、おめえが美遊を助けんだ!!』
『なっ...!! 兄さんは、兄さんはどうすんだよ......』
『オラは......』
『
そうか、コイツが黒幕か...!!
ダリウス・エインズワース。オレが...いや、俺が絶対に倒さなきゃならない存在......!!
補足
最後のルビは、メインは下の大文字です。