存在は核級、実際は癒し枠   作:wiguza

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誤字報告いつもありがとうございます。

自分でもある程度推敲、加筆しますが、それでも抜けるのは悔しいです。

話が変わりますが、反芻って「はんすう」って読むんですね。見たことあるけど読み方知らなかった作者です。(形ではんだく?って読んでました)意味は合ってたけど読み知らないとか恥ずかしい。思わずルビ振っちゃったよ。

遅れてしまい申し訳ない。

出したかった子を出すのにウンウン唸ってた時間が長すぎた。





11.顕現

 

 

 

 

 

 

 

 

 ラフム君に言われるまで完全に忘れてた。

 

 そう、私の体の中にラフム君が1体いるんです。

 

 ネタじゃないぞ。まだ能力のコントロールが下手なのか自分の中にいるラフムαの存在を自分で感じ取れてないけど、ラフム君が居るって言うには居るんでしょう。

 

 そして私の体の中にいる以上その子も私の魔力の影響を受けるわけでして……。

 

 ラフム君の言う通り、おそらく私の中にいる子も十中八九私の魔力でできた、ティアちゃんの子とはまた違った子になっているはず。

 

 その進化の先というか、この子がなるかも知れない未来の姿はまだ未知数。ラフム君の特性を受け継いで、尚且つ私の魔力に影響された何かになるのか。又は私達が想像していない全く別の何かになるのか。

 

 考えてきたら気になってきた。

 

『私達は多かれ少なかれ、母さんの影響を受けてます。その時の感情、記憶、環境、その他色々。それに加えて塩基契約(アミノギアス)によって母さんから固有のスキルを与えられて生まれています。母さんの中では今母さんが見ている光景と、昔の記憶などが映画の様な感じで見ることが可能です。新しく成形される子達はこれらの周囲環境によって様々に変化しています』

 

「要するに映画館?」

 

『まぁ環境だけ言えばそれが1番近いかと。父さんが前世の記憶を持ってる事も、最初入ったときに把握してますよ』

 

 あら知ってたのね。隠してるつもりは無かったけども。

 

「ん? つまりさ。私の中に居るラフムαが、私の前世の記憶から誰かの姿を模倣して出てくる可能性があるってこと?」

 

『……あー。それはありそうですね。父さんに好かれたくて、思い入れの深い人だったり、キャラクターだったりに寄った姿。或いはそれとほぼ同じレベルのコピーをしてくるかもです。さっきカーマさんが1番1番騒いでたのは絶対聞いてたと思うので、嫉妬というか。好かれやすいキャラになって出てくる可能性はめちゃくちゃ高いです』

 

 おうふ。つまりあれだ。前世でやってたゲームのキャラとか、そういうところから姿を引っ張ってくるかも知れないわけだ。

 

 しかも自分が好きだったキャラ確定で。

 

 限定確定ガチャとか何それ。インフレじゃん。

 

 

 

 さて、そんな話をしている最中、宣言通り膝枕(お父さんのお腹に顔埋め中)されながらティアちゃんになでなでされてるカーマちゃん。寝息の筈なのに結構大きめに息をスーハーしてるからなんかモゾモゾする。ちなみに右太ももを占拠中。

 

 さらに言うとその反対側の左太ももの方には、いつの間に居たんだかティアちゃんが。こちらはお腹に顔を埋めたりとかはしていないが、とても幸せそうな顔をしている。

 

 目の前で2人の娘が膝の上に座り、片方が片方を慈愛の表情でナデナデする。なんで私の膝の上でやってるんだい。いいぞもっとやってくれ。

 

 話が逸れた。問題のラフムαの事ですが、ラフム君にお願いして引っ張り出してきてもらう事に。

 

 私の中に居るのは全然構わないんだけど、今現状私が中の状況を把握できないって所が問題。今後増える可能性があるし、私の中の確認ができる様にしておかないと、今後何かと不便になると思われる。なので、今居るラフムαに協力してもらおうと思ったのです。

 

 おっ出てきた……けど? 

 

 

 

『いやぁ……うん。分かるんだけど、難しいというか……』

 

「どしたのラフム君」

 

 何やら神妙(当社比)な顔して出てきたラフム君。どしたん。説得失敗? 

 

『……父さんには名前をあげた方が分かりやすいかもしれないので言います。中に居るラフムαは()()()()()()()()()()()になってます』

 

「……あー……あぁぁー……」

 

 切り裂きジャック(ジャック・ザ・リッパー)。生まれる事を許されなかった子供たち、その集合体。そして彼女が聖杯へ望む願いは胎内への回帰。……ある意味お父さんやお母さんの混沌泥(ケイオスタイド)の中に居るって事は胎内に居るのと近いのでは……? つまり……。

 

 

「願い叶っちゃったじゃん」

 

『中の彼女的には父さんの中こそが自分の居るべき場所だとの事で、出たくないみたいで。どうにも説得しようがないんですよね……』

 

 わぁお。どおりで出てこない訳だ。だがしかしその話を聞いた私がそれを許すと思っているのかなぁ? 

 

 お父さんはお父さんです。お父さんとして子供たちを甘やかす責務があります。責務ってなんか言い方がアレだから、[甘やかさないと死んじゃう]とでも言っておこうか。

 

 生まれる事を許されなかったと? 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ふざけるな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 生まれた子達に責任なんてない。生まれたからにはこの世に生きる権利、生を謳歌する自由がある。それを私たち大人が捻じ曲げてはならない。

 

 ジャックちゃんの存在として中が良いのは構わない。だがこちらも[子供達を愛する事]が存在理由であるのだ。今までは自分の中の様子が分からなかったので仕方ないかもしれないが、中の様子が分かった今、ジャックちゃんを愛し、ジャックちゃんが生まれてきて良かったと思えるようにするのが私の役目だ。

 

 中の様子が分からないから手が出せない? ジャックちゃんが望んで居ないから出てこない? 

 

 良いでしょう。それがジャックちゃんの選択でありやりたい事なのであれば咎めはしないさ。

 

 でもね? ジャックちゃんは自分の望みを叶えて好きにやってるんだろう? 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 じゃあ私も好きにやろうじゃないか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ティアちゃんティアちゃん。ちょっとカーマちゃん預けていいかな?」

 

「うーん? ……あー、なるほどね! りょーかいなのです!」

 

 さっすが私の嫁(娘)言葉に出さずとも思いが伝わる。以心伝心ってやつだ。

 

「もしもの時はよろしく」

 

「あいあいさー! っとと、大きい声出したらカーマちゃん起きちゃうね。よしよーし。良い子はねんねだよー」

 

「……むにゃ……んむぅ……」

 

 モゾモゾしながらむにゃむにゃするカーマちゃんと、それを慈愛の表情でなでなでするティアちゃん。いいなぁ。ずっと眺めてたい。

 

 しかし私の仕事はこれからです。

 

 

 

 

 自分の中の存在を強くイメージ。そして、徐に自分の体の中に手を突っ込む! 

 

『わぁお、躊躇しませんねぇ』

 

 イメージするのは自分の中にいるであろうジャックちゃんの姿。このまま引っ張り出してもいいんだけど、それだとジャックちゃんに悪影響しかなさそうなので、とりあえずなでなでします。

 

 

 なでなで。わしゃわしゃ。ぷにぷに。むにー。

 

 

 そしてしばらく続けて食い付くのを待つ。なでなで。

 

 そうすると……おっ! 

 

 お父さんの手を僅かにだが自分に押し付ける様に掴んだのを確認。そのままお父さんの方に引っ張り上げる! 

 

 

 ぬるぅ。

 

 

 ポンッ! 

 

 

「うひゃぁ!?」

 

 飛び出してきた(おそらく)ジャックちゃんと思われる女の子! すかさずお父さんの方に抱きかかえてなでなでを再開するっ! なーでなーで。ついでに抱きしめておく。

 

「サルベージ成功。初めましてだね、ジャックちゃん」

 

「えぇ!? なんでお外!? なでなで……はきもちぃけど、お外はヤだよぉ!?」

 

「はーいはい落ち着いてー。お父さんが居るよー。怖くないからネー」なでなで

 

 若干錯乱しているジャックちゃんを暴れないように抱きしめ+なでなでで落ち着かせる。私の中の居た以上、問答無用でこの娘は私の娘です。そしてっ! 私の娘である以上、こうされて落ち着かない娘など居ないのです! なでなでわしゃわしゃ。

 

「おとう……さん……? おかあさんじゃ……ないの……?」

 

 あるぇ? ちょっと震えてらぁ。ちょっとお勉強の時間かなぁ? 

 

「そうだよ? お父さんはお父さんだ。子供が生まれるにはね? お母さんと一緒にお父さんっていう人がいるんだ。ちなみにジャックちゃんのお母さんはあそこにいるティアちゃんだ」

 

 と言って私はティアちゃんの居る方を指差す。ジャックちゃんはその方向を向くと、笑顔で小さく手を振るティアちゃん。

 

「おとうさんはおとうさんで、おかあさんはおかあさん?」

 

 指差ししながら自分の中で得た情報を反芻(はんすう)するジャックちゃん。ゆっくりと飲み込ませるように伝える私。

 

「そうだよー。お母さんはお母さんで、お父さんはお父さんだ。私達はジャックちゃんが生まれてきてくれたことをとっても喜んでいるんだ」

 

「……そんなことないもん。おかあさんは私は生まれても喜んでくれなかった。だから私は……私達は、生まれてきちゃダメなんだよ……」

 

 

 そういって悲しそうに顔を伏せるジャックちゃん。

 

 違うんだよジャックちゃん。

 

 君はもっと自分に素直になっていいんだ。

 

 

 脇の下からジャックちゃんを持ち上げてこちらへ向かせる。ジャックちゃんの目を見て静かに言葉を紡ぐ。

 

「……ジャックちゃんが初めて生まれた時、最初のお母さんは君を拒絶したかもしれない。でも今のお母さんは、その時のお母さんとは違うんだよ。お母さんも、そしてお父さんも。君が生まれてきたことにとっても感謝しているんだ。だからね? 私の中に居るだけじゃなくて、お母さんとお父さんにその可愛い顔をいっぱい見せて欲しいんだ」

 

「……私……ここにいても……いいの……?」

 

 おそるおそるといった感じでこちらに聞き返してくるジャックちゃん。

 

「もちろん。いつでも私達に甘えていいんだよ? なんならお母さんの所に行ってみて。そしてジャックちゃんから呼んであげてよ。お母さん、てね?」

 

 そっと。ジャックちゃんの背中を押してティアちゃんの方へ向かわせる、カーマちゃんは静かにこちらへと引き取っておく。

 

 

 

 

 

 

 おっかなびっくり。

 

 

 

 しかしジャックちゃんは何より愛に飢えている。

 

 

 

 少しずつ……少しずつ……。

 

 

 

 そして。手を伸ばせば届く距離。おそるおそる。言葉を紡ぐ。

 

 

 

「おかあ……さん……?」

 

 

 

 静かに両手を広げるティアちゃん。

 

 

 

「おいで」

 

 

 

 その一言で飛びつくようにティアちゃんへ抱きつくジャックちゃん。

 

「おかあさん……おかあさん! おかあさん!! えへへ……。好き! 好きぃ!!」

 

「ジャックちゃん、生まれてきてくれてありがとう。私も好き。大好き。嫌だって言っても一生離してあげないんだからね」

 

「うんっ。うんっ! 離れないもん! おかあさんも、おとうさんも、絶対離さないもん! えへへへ……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 今のティアちゃんの「おいで」めちゃくちゃバブみ天元突破してない? そりゃジャックちゃん即落ちしますわ。

 

 でも角で誤魔化されてるけど、あの子達身長あんまり変わらんぞ……。ティアちゃんの方が若干大きい……くらいかな? 

 

 

『また1人、家族が増えましたね』

 

 静かに呟くラフム君。

 

 ジャックちゃんの生まれを考えれば元々相性が良かったって事もあるだろうけどね。何にせよ家族が増えるのは良い事である。

 

「そういやあの子の場合特訓は要らないかな」

 

 既にお父さんの魔力と順応済みだ。

 

 最初一瞬ジャックちゃんか分からなかった。恐らくお父さんの魔力と順応した事で見た目に影響が出たのだろう。なんか全体的に白色がメインになって、髪の色がティアちゃんと同じになってる。私も髪の毛は色変わってるし、家族でお揃いだね。

 

 

 

 

 それにしてもだよ。

 

「自分で自分の中が確認できないのは問題だなコレ」

 

『……確かに。今回の様なパターンは避けたいですね』

 

 たまたま他の子達が居なかったというのもあるが、ジャックちゃん1人しかいないと色々と不便そうではある。

 

 中に居る子を増やしてお父さんと意思疎通取れるようにするべきか。

 

 もしくは中の管理が出来そうな存在を調達するか。むむむ。

 

 

「ちなみにティアちゃんはそこら辺どうしてたの?」

 

『私が生まれる前は特にそこら辺気にして無かったっぽいですね。他の子供達に聞きました。私が生まれてからは私が伝える形にしてます。外に出てても他個体から中の様子が見れるのでやりやすいです』

 

 なるほど。ラフム君の仕事量半端ないね、それ。

 

 こちらも伝える要因というか。中の現状を知る(すべ)が欲しい所。

 

 今回の様な子供を寂しくさせる要因は起こしたくない。

 

 ラフム君の分身が私の記憶を模倣出来るなら、ラフム君から分身を何人か貰って私の記憶を元に何処か他のキャラクターを持って来れないかな? 

 

 

 

 

 

 記憶を探る。何か適切なキャラクターは居たっけか……? 

 

 

 

 

 

「……ラフム君。ちょっと2人……いや、今後を考えて3人かな。ラフム君の分身をこっちに頂戴な。良い案がある」

 

『お安い御用ですよ。なんなら中で増やせる様にしときましょう』

 

「それ、いいね。こっちが要望した時に増えるようにしてもらえるといい感じ」

 

 そうしてラフム君に分身×3を貰い、中に入ってもらう。すっごいモゾモゾする。

 

 うち2人は誰にするか決まっている。残りは今後増やす時の予備要員である。

 

 

 

 

 

 

 

 さぁて、あの子達を生み出しましょうかね?

 

 

 

 

 







生み出す予定の子は決まってます。私が最近やったゲームでガチ泣きした作品の子がそういうのできそうだったので……。

形だけつけてた「クロスオーバー」タグがようやく仕事するかとアップしてます。なるべくFateの世界観が崩れないようにはしたいですが……。

出てくるキャラがどこまで増えるか予想できないので、基本的にタグはこのままで行く予定ですが、コレは追加しないとマズイ、などあれば教えてもらえるとありがたいです。

感想等、お待ちしております。


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