ポケ×ぎじ 蒼鋼少女   作:緋枝路 オシエ

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原宿ドッグ美味しいよね...コンビニで良く買います

ビームを出せるのは美少女の嗜み


Segment・tri――好物

本日も朝にバトル三連戦を終えて、特別やる事が無いメタグロスの少女はミナモ百貨店で購入して貰った、ソーナンス型サンドバッグを相手に持ち得る全ての技をぶつけ、それぞれをメモリ回路に刻む。

 

「かみなりパンチ……れいとうパンチ……アームハンマー」

 

 十の練習よりも一のバトルの方が得られる物は大きい。

 

なので非効率に思いながらも時間を無駄にしてしまう方が非効率だと、徐々に本来のスペックを取り戻しつつあるスパコン並みの頭脳からの演算結果らしい。

 

「…………っっ」

 

購入したばかりなのに、既にソーナンスの身体には様々な色が付着しており、形状がやや崩れてきてしまっている。

 

 攻撃力に優れたポケモンの技を立て続けに食らっても、そう簡単に壊れてしまう欠陥耐久性ではない製品なのに……

 

「ラスターカノン……」

 

 今朝取り戻した――覚醒と表現しよう――ばかりの遠距離攻撃技。

 

 鋼のエネルギーを一点に集中させ、ビーム状となった光で砲撃する、鋼にしては物珍しい遠距離技だ。

 

「あっッ!」

 

 磁力移動も随分サマになってきたが、自動ミラーコート機能を内蔵させたソーナンスからの反撃を避けきれず横っ腹に直撃。この反撃は空中に逃げようが関係なく発動される。

 

 ダメージ自体は半減なのでほぼ受けていないが、何故だろう……朝の三連戦時はもっと滑らかに、山と谷の段付きが生じずにブースターを発動させていたのに、急に動きに陰が混ざって威力以外の全てが低下している気さえする。

 

「コメット……パンチッ!」

 

 自身をも放物線を描く彗星に変換させながら、蒼白いオーラを纏ったまま手甲での一撃。

 

 現在彼女が使用できる最強技、底の知れない破壊力をぶつけて反撃能力が発動すれば、それだけ大きいダメージとなって弾かれる……ハズだが

 

「ハッ……ハッ……ハッ……壊れて、しまったようですね……」

 

 攻撃力が上昇する、オマケとしては強烈にも程がある効力はもう振るえない。ソーナンスが根元からポッキリ折れてしまったのだから。

 

 壊れ際の「ショォォォナンスゥゥ…………」な叫びは、悲痛よりも単純に面白可笑しかったが、やはり少女は無言のまま上空へ向かって敬礼しているサンドバッグを見つめている。

 

「ただいまー……って、壊しちゃったの!? えぇ~……もの凄く頑丈なハズなのに……」

 

「たァ、たっ、ぜぇ、ただいまですぅ……ぜぃ……疲れましたぁ……はーぁ……はーぁ……」

 

「…………すみません、最大出力でなければ意味がないと思っての実行でしたので……」

 

 本日は午後のお仕事はお休みらしく、メコンに誘われるがまま近辺を三十分程度ランニングしてきたらしい。

 

 黒をベースに四肢へ黄色のラインが走ったジャージはお揃い。その気は無かったがカップル割引で半額だった。(メコンはとても嬉し恥ずかしがっていた)

 

 警戒色と呼ばれる組み合わせのカラーだが、特にそのような意図は無い。運動着は二人のイメージと外れるような色彩を、敢えて着てみようと思っただけだ。

 

 

 まぁ、敢えて言うならば【そのHカップこそ男女問わず色欲を刺激する危険物】だろう。

 

 歩くだけでもぼるんぼるんなのに、走ればドッスンドッスン! 

 

 洒落にならない幸福をもたらす重量感は、お行儀良く左右交互に上下しなるべく人気の薄い場所を走っていたが、どっから嗅ぎつけたのか、すごいつりざおを使った時よりも入れ食い状態で、後半はランニングどころではなかった。

 

「スポーツはぁ……あんまり得意じゃありませんので……いい機会でした……よぉ……ゼ〜ハ~ッ……ゼ〜ハ~ッ……」

 

 バトル時の体力とスポーツ時の体力はベツモノらしい。

 

 やはりHなバストが極端な枷になっているのかもしれない。

 

 ゴーグルを外しておいしいみずを飲むメコンは、新陳代謝が良くなり種族柄諦めは必要だが、気になるお腹周りの脂肪が燃えて、清楚で穢れを浄化させる青と水色のグラデーションロングが、首や額に張り付いてエッチい雰囲気になってるが、メコンはある意味何をしてもエロいので逆に普通である。

 

「新しいのを買ってきてあげるよ。さらに強度を重視したソーナンスってあったかなぁ……ハイ、これはお土産だよ!」

 

 首にタオルを巻いていい汗かいてるジックは、一時期シンオウの厳しい環境に適合させる事を目標に、三時間ものトレーニングメニューを作り上げていたが、あまりにも長すぎて手持ちと関わる時間も減るしで、現在では無理が無い範囲内でと決めている。

 

 細身のわりに絞られた筋肉が無駄なく身体を構成、抱きついた際にボコボコした腹筋が当たるのも、メコン含めた女性軍は好きなのだとか。

 

「これは……なんですか?」

 

 一日の全て、もしくは九割九分九厘を無表情で過ごすメタグロスも、昼食が終了してからぶっ続けでサンドバッグを相手にしていたので、校則確定違反のミニスカートから伸びる太ももから汗が流れていたり、幼い頬肌にも太陽光がキラキラ演出する液体が付着していたり……早い話、汗だく。

 

「これはチーズドッグだよ、百二十一番道路の近くに小さな専門店が在ってね、チーズワッフルとも呼ばれてるらしいけど……美味しいから食べてみない?」

 

 紙袋には小さなポケモン達がコック服を着用し、お菓子作りのお手伝いをしている微笑ましいプリントが成されており、下部にはデカデカと「テレビで紹介されました!」とアピール。

 

「……いりません、夕食までの適正栄養量は摂取済みですので、不必要です」

 

「そう言うなって、ホラッ、メコンはあんなに美味しそうに食べてるでしょ? キミも一口でいいから食べてみたら? それからいる・いらないを判断したっていいんじゃない?」

 

 掌サイズの持ちやすく、食べやすい工夫としてワッフルを縦に伸ばした形となっている物体……ジト目状態のメタグロスは、チーズドッグなる軽食を手渡された。

 

 焼きたてだったのだろう、まだ熱さが残っておりメコンがハムハム、モミュモミュ言いながら頬を膨らませランニング疲れなどとっくに忘れ、発行器官を「し・あ・わ・せ・で・す」とモールス信号の如く光らせて、世界一美味しそうにチーズドッグを頬張るランターン、十八歳です。

 

「……でしたら、一口だけ……」

 

 メコンは甘い物が大好きなので大げさなリアクションを取っているだけだ。

 

 メタグロスはそう思っていたのだが――

 

「!…………おい、しい……ですっ……なぜ、こんなおいしいものがあると教えてくれなかったのですかっ……!」

 

 あれだけ「喜んでる姿を見られるのは何時になろうだろう」と、難しく考えていたがアッサリ、メタグロスはまだ口を付けていないからと、ジックから手渡されたチーズドッグを直ちに受け取り、練習の疲れとは別ベクトルでの身体の昂揚を噛みしめていた。

 

「プロセスチーズの風味を活かすために、生地は甘さ控えめになっているのですねっ、しっとりしていますがトースターで再加熱すれば、外はカリカリとした食感が、中のチーズは文字通り蕩けてわたしの舌まで……巻き込まれ……ズルッ……」

 

「…………あのっ、メタ娘さん?」

 

「もむっ、もむっ、もみゅっ! も、もう一個……無いのですか?」

 

「あっ、あのっ、ないです、すみません」

 

「………………………………」

 

 少女の無口で機械的で、胸以外の起伏に乏しいイメージを豹変させてしまう、とんでもない魔力を秘めていた密かな名店。

 

 だがテレビで特集を組まれて一役有名となり昔ながらのファンは残念な気持ちにもなっていた、チーズドッグ専門店。

 

 三本しか無かったので、もう品切れだ。

 

 無表情のまま涎を垂らしている、はしたない少女へ指摘するのも忘れて、無言のまま少女と見つめ合ってしまっているジック。

 

 なぜ三本しかっ!?

 

 すっごく……訴えてきている、無表情だけどその涎が訴えてきている!

 

 子供におやつをあげる夫婦のような図式から、お金の代わりにチーズドッグを買収しに来た地上げ屋の図式に変化している。

 

「気に入った?」

 

「ハイ……とても、とても美味しい……です」

 

 少女が「美味しい」と口にしたのは初めてだ。

 

 メコンが作ってくれた料理すら、稼働と戦闘用エネルギーを維持さえ出来れば、余分な物は必要無いと毎食半分近くは残して、メコンの気持ちなど理解出来ない少女は用事は済んだら何も言わずにリビングから立ち去ってしまっていた。

 

 美味しいと感じる感性が生まれていなかったのだ。

 

 チーズドッグを口にして「美味しい」感性が生まれるのは、ジックも少女本人も予想の斜め上だったが……紛れもなく生まれたての少女が成長した証だ。

 

「…………メコンさん……申し訳ありませんでした……」

 

「いえいえ♪ もっとお互いの事を知っていけば、メタグロスさんの好みも判明していくと思いますので! 好みを反映させながらバランスの良いお食事を作らせて頂きますよ!」

 

 自分はとんでもなく失礼な事をしてしまっていた。

 

 感性が生まれた今ならば理解が出来る。メコンが毎朝早起きして作ってくれた料理の数々は、決して簡単な内容ではなく「あの子が好きな物は何だろう」と、試行錯誤に加えて予測の連続であった。

 

 メタグロスが好きな物、苦手な物を教えてくれたのならば手っ取り早かったけど、生憎少女は美味しい・不味いなど関係なく、必要な栄養のみ摂取できれば豪華でも粗末でも何だっていいと判断していたからだ。

 

 感性が生まれていなかったから仕方ない、と、言い切ってしまう事も出来たが、少ないながらもメモリが巻き戻され自分は……

 

「……一口一口、感謝しながら食べさせて頂きます……これからはエネルギー摂取が目的では無い、純粋なる「食事」として……」

 

「えへへぇ~! お食事は食べる側も作る側も楽しいのです、折角食べて頂けるのですから私も、もっと美味しく作れる努力を致しますので! ここから貴女が好きな物を見つけていけば良いのです♪」

 

 人の気持ちなど知ったことでは無かったが、今回の件で自分がどれだけ気を遣われ、思いやられていたのか伝わったらしい。

 

 あの料理も、あの料理だって、とても美味しかったハズ。

 

 エネルギー確保以外にだって大切な事がある。

 

 摂取しなくていい食べ物を口にし、美味しいと感じたその気持ちは、何も無駄にはならないのだ。

 

「…………メモリに刻ませて頂きます、チーズドッグ……こんなにも美味しいだなんて……取り立てて複雑な仕組みでは無いのに……私は感動しているのですね……食べ物は奥深い」

 

 何気ない物から大事な物を教わっていく。

 

 電子記号の集合体であった少女の心は、白から少女独自の色、蒼へと少しずつだが、高密度に着色されていく――

 

「そろそろ他のトレーナーや野生のポケモンともバトルしてみるか?」

 

「ハイッ、新しく得られる物がありそうですので。…………ジックさん、お願いがあるのですが、わたしがバトルに勝利したらチーズドッグの購入を許可して頂きたいのですが……」

 

 すンごい気に入られ、大好物となった製品を包んでいた紙袋には、大まかなアクセスマップが記載されており、その気があれば直ぐにでも迎える位置。

 

 何だっていいので理由を付けて、とにかくチーズドッグを食べたくて仕方が無いのだろう、ツインテールを結ぶリボンが意思を持っているかのように、激しく揺らめいて少女の瞳孔も僅かにだが開いているのを確認した。

 

 交感神経が優位な状態にあるのだろう……チーズドッグを口にするまで、こんな変化ありえなかったのに。

 

(チーズドッグさんにはお礼を言わないとな、たった一口で数多くの感情が芽生えたんじゃないかな?)

 

 思わず〝さん〟付けしてしまった、無表情だけど少女は確実に喜んでいるので、バトルに勝てば一本ずつ買ってあげるのは、モチベーションが向上する意味でも良いアイディアかもしれない。

 

「勝てたらだよ?」

 

「勝ちます」

 

「…………今から行く?」

 

「行きます」

 

 チーズドッグを食べて人格も変わった気さえする……意気揚々に手甲をぶつけ合って蒼い火花を散らしながら、汗をかいても匂わないし、動き回っても人肌以下の冷たさを持つ少女が燃えている。

 

 

▼▼▼▼▼▼

 

 

「サイコキネシス」

 

「俺のエレキブルがぁぁ!!?」

 

「アームハンマー」

 

「ああっ! ガマゲロゲちゃんっ!!」

 

「ラスターカノン」

 

「ウッッ……ボアアアアアアアッ!!」

 

 片っ端からトレーナーにバトルを申し込んでは、片っ端から勝利していき十五連勝中のメタグロス娘。

 

 一直線に吹っ飛ばされたニドキングは戦闘不能、これで十六勝目となりもう止めにしようっ!

 

「…………(チラッ、チラッ、チラッ)」

 

「分かった分かった! ちゃんと十六本チーズドッグ買うから!」

 

「…………(ドヤッ)」

 

 不幸にも勝負を挑まれた、もしくは挑んできたトレーナーはチーズドッグパワーを原動力とする、少女の撲滅するような戦いぶりには歯が立たなかった。

 

 というよりバトル中も【チーズドッグを頬張る事しか考えていなかった】

 

 勝利する度に無言でツインテールとミニスカートを翻しながら、強請る目線で訴えてくるのでジックもたじたじである。 

 

「ココア、バナナ、メープル、マロン、お好み焼き……色々なフレーバーがラインナップされているのですね。メープルは明日買って貰うとして、先程と同じプレーンにしましょう」

 

(もうそこまで決めてんのかよっ! 別にいいけどさ!)

 

特集記念にミナモ自治体から贈呈された、金ピカのキャップを被ったロコンの少年と共に、店を経営している店主のおっちゃんはいい人で、可愛いお嬢ちゃんにはサービスだと一本追加、合計で十七本ものチーズドッグを作ってくれた。

 

 その時の少女の気持ちなど、ラルトスの力を借りずとも簡単に察っせた。

 

 すごく……ニヤニヤしていたと(無表情だけど)

 

「……そんなに見てもあげませんよ?」

 

「全部食べていいってば」

 

「…………(あちっ、ぁち、フーフー……ぁむっ、ほくほくほくっ、はふはふはふっ)」

 

 自分やメコンがどれだけ頑張っても、笑顔になったり喜ぶ素振りを見せなかった鋼鉄少女が、いとも簡単に合理性とは無縁のおやつを食べて、瞬く間に疲労を回復させながらさらなる戦意を昂揚させている。

 

 仏頂面で無口なのだけは変わりないけれど、バトルに負けた悔しさとは別の感情を抱いている、この子の新鮮な意思表示。 

 

(そういえば……チーズドッグ効果かもしれませんが、急に身体が軽くなり敵への攻撃反応も鋭くなっていると分析結果が出ました。わたしが行っていた自己鍛錬と何か異なる点……チーズドッグを食べたら考えましょう、ハムハムハムッ)

 

 欲望丸出しであったが、チーズドッグ獲得の為に負けられない少女は、もの凄く忠実に指示に従っていた。  

 

 本人は気がついていないが、それこそ――――

 

 

▼▼▼▼▼▼

 

 

「ふむっ……女性はこのような器具を身につけなければならないと」

 

 チーズドッグも、メコンの夕食も残さず美味しく平らげたメタグロスは、空き部屋から暫しの自由空間となったマイルームで、購入したばかりのブラジャー着用に苦戦中。

 

 サイズはセリーヌの測定結果に従い、FカップであるがGカップ用のブラ。

 

 グーを縦に三つほど並べられるくらい大きな乳トラブルを未然に防ぐために、ねっとり測定してくれたので身体にフィットしながらも、苦しくないので戦闘時の速力が低下するなどの原因にはならない。

 

 日常生活にも支障は無く、身も心も引き締まる……のは気のせいか。

 

 ……この身長でアンダーとトップの差が、二十㎝以上あるなどセリーヌでなくとも、鼻血が出そうなくらい至高のロリ巨乳だ。

 

 色は何だって良かったが、誰かに見せるような代物でもないし、少女にはそういった感性も磨かれていないので、黒を選択した。

 

 百合ーヌさんはセクシー方面で攻めるだの、クーロリなお顔との対比が溜まらないだの、ハァハァしながら色々な場所を抑えていた。そのうち犯罪に走る気がする……

 

 フルカップで柄が、少女の服装のいたる所に配置されている × を思わせる変わった柄であったが、メタグロス用の下着なので用意されていても変では無い。

 

 ショーツは何と紐っ、紐! 紐パンっ!

 

 穿きやすく、脱ぎやすい、極めて合理的で機能性が高いから手に取った彼女らしい選択だ。

 

 こちらも×を象った柄だが、間近で見なければ気がつかない程度に薄い。

 

 百合ーヌさんは「スケベ下着キターふぉぉぉぉぉwwwwww」と、股間を抑えながら心の中で絶叫していたが少女にそんな目的は一切無い。

 

「よっ、両サイドを結ばないといけないので、思ったより難しいのですね。バトルと同じです、やってみなければ分かりませんでした……落ちたら落ちたで特に問題はありませんが」

 

 あります、めっちゃ問題です。

 

 少女にはまだ羞恥心が生まれてなく、育ってもいない。 

 

 美味しいの感性よりも、そちらの方が大事な気はしてならないが…… 

 

 殺風景でベッドしか置かれていなかった空き部屋は、インテリア導入によって摩訶不思議で幾何学、三次元と二次元ネットワークが曖昧になり英数字や、アルファベットが不規則に並ぶトリックルームを模した壁紙が四方に貼られている。

 

 解読不可能な序列や、オーバーレイ光彩の束が不安定な気持ちを煽るので、人気は低いのだが何故少女がこれをチョイスしたかは謎。

 

 自身が眠っていた電脳層と、なるべく近しい物が良かったのか、それとも……

 

「わたしの部屋……ですか」

 

 ひみつきち用のちいさなつくえ、きれいなイス、てっぺきをイメージした掛け布団。

 

「まぁ、わたしが納得の行く強さを手にしたら、不必要になるものですが」

 

パジャマ売り場のお姉さんから、強引に着せられてメロメロにさせてしまった、大人気のロップイヤー付きパーカー。

 

 設定されているサイズよりも、胸部のみは大サイズが必要となったので大急ぎで修正し少女に、ピッタリのサイズとなっている、ご苦労様だ。

 

 ミミロルでもミミロップでも無い自分が、何故兎耳を付けた寝巻きを……理解出来なかったが拘りは無いので、寝やすければ別にいい。

 

 ボールに収まる気は無く、最初から出て行くつもりなのだからジック達はツールだ。達成水準が満たされるまでは付き合って貰うが、来るべき時が訪れるまでだ。

 

「おやすみ……です」

 

 このログハウスから去ったら……どうするのかは考えていないが別にいい、時間など無限になるのだから。

 

(チーズドッグが食べられなくなるのは……惜しいかもしれませんが)

 

 ジック達が謎のメタグロスと巡り会ってから一ヶ月、もう忘れつつあった木の実ジェントルマンからの報酬は温泉街への二泊三日の旅行チケットであった。

 

 

 メタグロスが苦手とする釜炎の地が、運命の岐路となり少女が――――を授けられ、時の流れは移り行けども色あせない、少女の心に――が芽生える事となる。

 




これにて第三章は終了です! 
小さな子が大人の下着、ロリ巨乳しかり、ギャップが好きなオシエです。

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