国籍は一体何処なのか、日本語の喋れない外国人さんがホウエンに辿り着いただけで、彼女の母国やら母星やらでは、あの言語が標準なハズ。
こちら側、爽羽佳やイヨヨカのじっちゃん、占いのお客さんなどの言葉はちゃんとホロンには伝わっているので、彼女自身はホウエンでの生活に不満や不安を抱いていないらしい。
「3sw@6c4d@r.9」*1
イヨヨカのじっちゃんが、ピンポン球サイズの血塊を吐き出しても『後でお掃除するね』で済んでしまっているのだから、トロンも彼との暮らしに馴染んでいる、馴染みすぎて親子と勘違いされる…………
（ワシは２００歳以上、トロンは１７歳（だと思う）だから、親子にしちゃ離れすぎてるがのぉ。ひいひいひいひいひいおじいちゃん、くらいかのぉ！）
「d@Za‘#ーy rgー♪」*2
言語が謎なだけで語調や音色、身体を使って表現すればなんとな～～く、ホウエン側の方々にもトロンの意思は伝わってくる。
彼女はじっちゃんに抱きついて、引っ付いて、頬をスリスリさせるくらい懐いている。
篠突く雨の日に、こだいづかの裏側で雨宿りしていたら、じっちゃんに保護されそのままお世話になって一ヶ月。
爽羽佳が運んだサイコロボックスは、トロンが必要としていた雑貨類の追加分だ。
さて……そろそろ彼女の形貌を開示しよう。
最初に言っておくと、葵の歌姫と互角、人によってはこちらの方が『エロい！』
ふくらはぎまで届く、黒髪ロングヘアは彼女の奇っ怪な翼の赤、黄、青、全て原色の信号機を、インナーカラーにも採用している！ 知覚体験領域に墜とし込まれた、とっ～～てもアンダーグラウンドな集中線にも見える。
本来の姿の下肢が、シルエットとなったピラミッド型のイヤリングや、ドロップ型のヘアバンドを眉の近くで巻いている。先住民族を彷彿とさせる装飾品は、恐らく彼女の母星だか母国では一般的……なのだろう？
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本来の姿はまん丸な一つ目である。しかし、人化した彼女の素顔は誰も見たことがない。
何故かって、一つ目の意匠を凝らした天然繊維布で、『常時セルフ目隠しプレイしているからだ』
隠す理由などは一切不明であるが、フェチズムを煽ってしまう艶容な装身具である事に、異論も反論も正論も受け付けてない。
『ミステリアス・ガールだからしょうがない』
首回りにはフェザーネックレスを付けているが、彼女の羽で無いのは確かなので素材が、何者のであるのかは神性至妙に暈されている。
上衣なのだが、もう洋服では無く水着に区分される！
それも面積が冗談みたいに崖っぷちで、首から逆Ｙ字型に布を後ろに回しただけの、破廉恥民族衣装。
あまりにも潔くポロリを恐れぬ大胆さ、『大事な部分さえ見えなければいい、寧ろ大事な部分で引っかけてます☆』な猥装。
飛行移動すれば、遠心力が働き布から２つのバラスト、もとい、Ｅカップのアジアンおっぱいから、サロメピンクな丸いミステリーサークルを検出され…………ないのは、サイコパワーで抑止しているからです、残念！
（トロンちゃん、お腹周りがシュッとしてるから、ふにょんふにょんな胸との、デコボコ差が判然に出てるんだよね……ふぅ～～む、おへその十字筋、空飛ぶ地上絵かな……？）
普段は見せないけど、お腹周りの素体造形には自信のあるドリルっ娘も、嗟嘆しながら口舌を『勝手になぞり這わせたくなる、褐色のグランドクロス』
身を守るお呪いなのか、トロンの祖国での習性なのか、腕、腹部、脚、背中の各所には、白いボディペイント描きそれぞれが、本来の姿を散り散りに崩したパーツ模様に見える。
肌のシナモンスティック色との対比色が、外見クオリティをさらに高めているので、エッチでエキゾチックな容姿に釣られて、つい占って貰い言語が不明ながら、フィーリングでなんとな～～く伝わってしまっているのが、彼女の不思議感に一勝っている。
下衣も「罰せられる物なら、罰してみろ」
立ち入り禁止線を全力で跨いでしまっており、並の痴女では到底及ばない、全裸よりもエロい装い。
巻きスカート、パレオはグリーンガーネット色で、ツヤのあるディープゴールドの配色パターンがラグジュアリー！
もしかしたら彼女の祖国を、統治している〝君主の娘〟なのでは……と巷で推測されている。
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このパレオがまた問題で、結び目スリット部分から丁度、パンツの紐が見えてしまっているのである！
下衣の意味について、夜分遅くまで考えさせてくれる『紐チラ』
おパンツの彩色も、アソートカラーを無視して赤、黄色、白、青で虹から半分持ってきた明快なる組み合わせの横縞である。
なぜ、紐しか見えてないのに柄が分かってしまうのか？
それはパレオがシースルー素材なので、前方から左右から後方……は、ロングヘアで遮断しているが、前方と左右からは見放題なのである！
もう一度言おう、『パレオはシースルーなので透けちゃってる』
じゃあパレオ巻かなくてもいいじゃん！
この上なく適切な金切り声が、垂直になった鼻の下の写真と共に聞こえてくるかもしれないが、プラスもう一品を効果的に活用しているのだ。
水着なら何てことは（それでもエッチだが）無いかもしれない、だが〝水着っぽいが普段着〟
彼女は『パンツだけど恥ずかしくないもん！』が座右の銘なのかもしれない。
という事は、トロンの祖国ではパンツを透け魅せ＋狭布隠しおっぱいがスタンダードな、格好である可能性が浮上してくる。どんだけエロい民族なのか、男性ならば永住したい夢の世界である……！
太ももにはナイフや拳銃を、収納しておくホルダーと同じ趣旨で占いの道具となり、バトルでの武器ともなる４９枚のカードが入ったケースを巻いている。
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カードには絵柄や数字が表記されておらず、
対象から流れているスピリチュアルなエネルギーを感受し、結果を提示する際にトロンのサイコパワーで浮かび上がる。
カードを武器にするとは、ファンタジー世界ではメジャーであるが、この世界では前例が見当たらないらしく、武装型にも召喚型にも属さない。
人化現象以前に、ポケモンと似て非なる生物が使用していた『レリック』なのではと、トロンのスパイスの効いたエッチボディに興味を示し、ついでに武器にも興味を持った研究者が隅々まで（カードをです）調べ上げた憶説。
やはり真相はなぞのばしょ……本人も内緒のまま。それか憶えていない？ 異世界から取り寄せたなど、他説アリ。
シメとなるのが、やや膝上丈のニーソと、本来の姿の特色が存分に出ているトングサンダル。
（水着だよねぇ……海で遊んでる外見だけど、その格好でミナモとかキンセツにもお仕事しに行ってるんだもんなぁ、私にゃできん……恥ずかしいの概念が私らとはちょっと違うのか、あの格好がトロンちゃんの国……？ では普通だから、恥ずかしがる必要性を感じないのか……エッチだねぇ）
この露出度で秋と冬を乗り越えるつもりなのか……？
口答えできない部下のお尻を触ってそうな、ダメ親父上司な目付きで他の子には無い魅力を持ちエッチアピールしまくっている民族少女を再鑑定。出会う度にしてる。
爽羽佳が「同じ格好をしてください」と頼まれたって絶対に無理である。毎日が生かさず殺さず、何なら裸のが幾分かマシだ……運ばれてきたサイコロ箱から、発注していた荷物を取り出し自室スペースに飾っている、トロンにはとっても失礼であるが。
「0qdkje.ー] typew@r！」*6
突起と腹部、３つの目を紋章に見立てたハンモック、ボディペイントと同じ刺繍のカーテン。
全て揃ったオシャンティーかつ、占いの館チックなお部屋が完成し、トロンは大好きなじっちゃんと一緒に、喜びのポーズ！
シルエットが Ｙ となる、両脚をピタリ密着させながら、両手をお空へと開いて、謎が謎呼ぶパワーを受け取っているかのポーズ！ そして――――
「トゥートゥー！ d@Za‘ykj,w@r！」*7
（孫が言葉を覚えたみたいな、感動があるのぉ！ 最初に聞いた時は鳥だけに鳥肌立ってしまったわい！）
自分の名前、そして『トゥートゥー』がトロンの喋れる唯一の日本語である！
なんでソレなんだっ……もっと他にあるでしょうなど、ツッコミはさておき、こうやって彼女は日本語を覚えていく様になるのだろうか。
「e5e5 xeb@jw@bkjjw@r トゥートゥー！」*8