「身体は剣で出来ている。血潮は鉄で、心は硝子……幾たびの戦場を超えて、不敗。ただの一度の敗走は無く、ただの一度も理解されない。彼の心は常に独り。剣の丘で勝利に酔う。故に、その生涯に意味は無く。その体は、きっと」
シオンが刀を出し、謎の詠唱を始めた。
「無限の剣で出来ていた……
シオンから炎の円が広がり、その熱と光で視界を奪う。
その次の瞬間には、旅館の部屋とは全く別の風景が広がっていた。
「えっ⁉︎」
「なに⁉︎」
「この魔力……固有結界だね」
魔法ではない、魔術の延長。
見たことは無いけど、知識では知っている。心象風景を具現化し、世界軸をズラして世界を造る大魔術。
「ああ。この世界ではコレも異世界の能力だ。負荷はあるがな。ここならオレら以外に見られることなく存分にやれる。投影魔術のパチモンのパチモンだが」
夕暮れ時の様な明るさなのに、どこか寂しい寒さを持つ、曇りがかった荒野。
元の能力とはまた似てるだけの同じ力。だけど、それならこの心象風景は何を描いているんだろう。
「ただの結界でよかったんじゃないの? 高町さんとか張れるでしょ」
「……マジか? ユーノとかクロノしかできねぇと思ってたんだが」
「一応できるよ。ユーノ君ほど範囲も時間もないけど」
「私も一応。ジュエルシードの回収は自分でしてたし」
「……そりゃそうだな。で、そのユーノとアルフはどこいんだよ」
原作とやらの先入観なんだろう、当たり前の事に気付かない筈はないシオンなんだけど。
「夜天の書って事件中に聞いてから……無限書庫に」
「……情報的にはいらなかったしな。余計なことした」
「大丈夫だと思うの。ユーノ君もクロノ君も、細かい歴史を知りたがってたから」
「そうかい……じゃあ取り敢えず、なのは。見せてもらえるか?」
「う、うん」
「フェイト、敵役を頼む。その方がやりやすいだろ」
「分かった」
「「セット・アップ!」」
「わっ……」
二人がデバイスを掲げ、バリアジャケットを装備する。
「相変わらずなんだけど、一瞬全裸ってなんか面白い様で笑えないよね」
「そうねぇ、私達は同年代だからいいけど、動画撮って値段付ければかなり売れそうね」
なんとなく、魔法を使えない故の嫌味として出たような言葉に、金髪お嬢様が乗ってくる。
「ああ! いいかもそれ! 二人を狙ってる同級生とかいるんじゃない? それに高値で売れば……!」
「ちょっとした小遣い稼ぎになる! 私、やるわ!」
「「ちょっと⁉︎」」
思いもよらぬ金髪お嬢様のノリに、白黒魔導師が揃って驚く。
「……嘘だよ。発情した人間ほど醜いモノは無いからね。私としてはその原因を作りたくない」
「んん〜……私は惜しいけど、庶民からすれば十分お金持ちだから我慢するわ。庶民からすればだけど」
魔法も無し、魔術や他の何かもない金髪お嬢様としては、他の何かでマウントを取らないと気が済まないのだろう。私や高町さんでは届かない資産の大きさ、それが彼女の一番の武器になっているようだ。
「私からすれば金髪お嬢様の方が羨ましいなぁ……困らない資産、美女、勝ち気な性格……」
「な、なによ。私に気を使おうったって無駄よ! アンタも相当可愛いからね⁉︎」
「うぇ⁉︎そんな事無いと思うんだけども……そんな事言われた事無いし……」
「いーや、絶対アンタ狙いの男子は存在するわね。突如転校してきた天然天才美女。これは小説書けるわよ」
「ほー……そんな印象なんだぁ……」
「姉さん! いい加減話進めんぞ!」
無意味なことが嫌いなだけに、興味無い話題は許してくれないシオン。
戯れと分かっててもやっぱり、思うところはあるよね。
「あっごめん。うん、シオンも女として生きたかったら彼氏作っていいからね」
「作らねぇよ⁉︎」
「えーホント? 彼女は?」
「作らねぇよ! 変わってるったって性格変わりすぎだ⁉︎」
「じょーだん、じょーだんだよ。大丈夫、そんな風には捉えてないよ……けどゴメンね、こんな私で。シオンがシオンだけで生まれてきたら、別の生き方もあったのにさ」
「……ウタネ。それは違う。オレはお前といられて良かったと思ってる。固執や執着じゃなく、本当に」
「はいはい、二人とも終わりや。それより続きしてくれんかな」
「……ゴホン、すまん。姉さん絡みだとどうも弱い。さて、それじゃあ箭疾歩から行くか……なのは、できるか?」
「うん!」
「5メートルでいいだろ」
「行くよ、フェイトちゃん!」
「うん」
離れた場所からフェイトに向かって走る高町さん。
こうして見るとあんまり速くはないんだなぁ……
「これが、オレや姉さんの使う歩法……? 姉さん、ちゃんと教えたか?」
見終わって説明に入ろうとしたシオンが急に疑問符を浮かべる。
「えっ何その疑問。教えたよ?」
「……まぁいいが。これが箭疾歩。側から見れば何でもないが、正面に立つと一瞬で接近したように感じる」
「ふーん」
「次に空中……これはオレが見たいやつだ。なのは、頼む」
「行きまーす!」
二人が空へ飛び、さっきと同じ様な事をする。
その速度は全く違うけど。
「……歩法は使ってるだけだな、それ。縮地というか瞬間移動だな」
「シオンは使える?」
「……
「やってみて」
「能力使用になるんだが」
「もう固有結果使ってるしいいでしょ」
「……はいはい。フェイト、悪いがそのまま頼む……」
「うん」
そのまま、という指示で、空中に浮いたままフェイトが待機。
「ふぅ……」
シオンが足を開いて腰を落とし、右手の拳を地面に、左手を左膝に乗せる。
深い息を吐く毎に足が蛇腹状に収縮、胴体が弾む。
それがどんどん速くなって、十を数えるくらいで湯気? が出始めた。
「……さぁて、いくぞ」
「⁉︎」
呟いた瞬間に、フェイトの背後にまで回り込んで構えまで取っているシオンが見えた。
「これが剃。なのはが空中でしてるのと同じ種類の移動だ。急加速急停止による過程の欠落。違いはまぁ……見ての通り。相手が錯覚するか、純粋に速いか」
「うぉ……」
その次の瞬間には元の位置に戻っている。
確かにこれは……私でもできない。けど。
「その煙……湯気? は何?」
「んぁ……これはゴムゴムの実って能力。全身をゴムにするんだ。悪魔の実って言うんだが、これは鍛えればその概念を強化できる。例えば普通なら焼き切れる電撃も、絶縁体というゴムの概念を強化していれば無力化できるし、今みたいに血流を加速して、普通なら血管を裂く程の血流を維持して身体能力を向上させることができる。オレが剃を使うにはコレが必要なんだ」
「ふーん……じゃあ……脱水、大丈夫?」
「……あ」
「リインフォース、ちょっとシオンに治癒お願い」
「了解しました」
血流加速の身体強化は、即ち代謝の加速。湯気は体内の水分がそれを維持する冷却の為に使われたものだろう。
そして、私の体はそういった状態にとても弱い。
「……すまん、お前に迷惑かける気は無かったんだが」
「いえ、このくらいであれば喜んで。返せるものなど、そうありませんから」
「ああ……」
「で。終わり? 他は無いの?」
シオンの体は闇の書事件で見てる限り相当な耐久だから、ほっといていいでしょ。
「……何がだ?」
「移動手段」
「あるが……まだやれと?」
シオンが心底嫌な顔をする。
「うん。リインフォースが使いやすくなるだろうし。私だって、知ってれば対応もできる」
「お前は初見でも対応するだろ……まぁいい。そうだな……じゃあこれだ」
右腕を掲げ、やはりフェイトの方向へ振る。
すると、シオンがフェイトの側にいる。
「これが、ザ・ハンド……空間剥奪能力。間の空間を削り取り、それが元に戻る事で移動する」
「因みにその剥奪に巻き込まれると?」
「死ぬ」
「ストレートね……」
何も知らない金髪お嬢様が呆れるほどには分かりやすく凶悪な能力。
多分、この能力にも私の能力は消されてしまう。ただ性質の違う物質、ってだけだから、絶対無敵にならないのが悲しいところ。
「だからこれはあまり使わない。模擬戦時の暗黒空間も同様だ」
あの最後のやつか。あれも空間剥奪……
「乱用できるのはこのくらいだな。後は時間停止と時間跳躍。跳躍なのか消滅かは分からんが」
「ふーん」
「能力についてはもういいだろ。後はお前らで魔法見せてやれ」
シオンが任せた、と役割を投げ、リインフォースがその役割を引き継ぐ。
「……さて、どうしようか。魔法を見せるだけでいいか? 理論やらに手を出すと長くなるが」
リインフォースがお嬢様に問いかける。
慣れない様が実に可愛い。
「えと、そうね。時間があるだけお願いしたいわ」
「わ、私も。みんなの事、もっと知りたいから」
「了解だ。なら……なのは、頼めるか」
「はい!」
「これがミッドチルダ式、ミッド式と略される魔法の魔法陣だ。そして、私の足元にあるのがベルカ式。魔法は大きくこの二つに分けられる」
高町さんとリインフォースがそれぞれ魔法陣を展開する。
「ふむふむ」
「魔法を使うにはリンカーコアと呼ばれる器官が必要になる。これはミッド式もベルカ式も同じだ。先の闇の書事件ではこのリンカーコアを蒐集する事で闇の書への魔力供給を行なっていた」
これは私にもあるらしいけど使えない。
けどユーノは使えるはずだって言ってたし、シオンが使えるなら使えない筈はない、という結論で放置してる。
「ほーほー」
「魔法に関しては戦闘スタイルの違いがあり、ミッド式は中遠距離、ベルカ式は近距離に重きを置く事が多い。また、決定的な違いとして、カートリッジシステムというものがある。こんな薬莢に魔力を予め込めておき、デバイスで弾く事で瞬間的火力を高める事ができる」
「デバイス?」
「なのはの持つ杖、レイジングハートや、フェイトのバルディッシュだ。これにも種類はあるが、魔導師は基本デバイスという道具を通して魔法を使う。カートリッジシステムは高い火力の反面、扱いが難しくデバイスや使い手に負担を強いる事になる。これが、ベルカを衰退させた大きな理由の一つだな。ミッド式でも、この二人は強引に入れてしまったが」
二人が守護騎士に負けた負い目から、デバイス自身が組み込むよう要求したそうだ。
結果的にというか、それが綱渡りを加速させることになったんだけども。
「ちょっと、それ大丈夫なの?」
「問題が無いわけではないが、二人もデバイスもよくやってるし、シオン様が多少なりカバーしてくれている。それに、もうそうそう無茶をする事はないだろうな」
「嘘ね」
「嘘だね」
「な、なにを……?」
「なのはがそんな事で大人しくする訳ないじゃない」
「もっと行動に制限を設けないと」
「二人とも酷いの⁉︎」
「……面倒な喚き合いはやめろよ。クロノ達も二人の能力に応じて調整すると思うしオレだって多少は協力する。二人がやりたい事をやらせてやれ」
やっぱりシオンが動く。
私が無感動なこの情緒的問題も、シオンと同じ。だけど解決策が違う。
「でも」
「心配なら勝手にしろ。そしてよく考えろ。そのお節介が及ぼす可能性を」
「邪魔だって言いたいの⁉︎」
「そうだが?」
「どこが邪魔なのよ! 親友の心配しちゃダメなの⁉︎」
「そこだよ。理論と感情を混ぜる。心配なのは結構だ。心配するのも結構だ。だが、それを本人に突きつけてどうする。ただ本人を迷わせるだけだ」
私は傍観。だってそれに価値は無いから。見てて終わるなら好きにすればいい。
シオンは干渉。その感情が嫌いだから、それを無くそうと押し付ける。シオンにとって、人の感情……良くもあり、悪くもある部分は見ていられないから。
「う……」
「姉さんは今この状況について、何も言わない。これまでもそうだったはずだ。やりたい事はやらせて、したく無い事をさせる事も無かったはずだ。それは何故か? 今の人類がそうじゃないからだ。自分都合を押し付けて、結果的な成長を阻害する。安定志向に寄り過ぎて、あるかもしれない成長を潰してしまう。それを良しとするかはお前ら次第。だが、オレや姉さんはこういう考えだ」
「じゃあ何よ。私たちがどうしようとどうでもいいってのね?」
「まぁそうだな。オレが言いたいのは覚悟だ。お前らが友人として、親友としてなのは達を止めるか、親友として、管理局の未来を担うなのは達を応援するか。オレとしては応援する方を選択して欲しい。この先、闇の書のような事件が起こらないとも限らない。そうなるとなのは達だけで、なのは達がいない状況で解決できるとは限らない。管理局は常に人手不足、嘱託でも局員として動ける事が重要なんだ」
「でもシオン、私たちが……」
「オレや姉さんが動けば解決なのは結構だ。できねぇと困る。だが、これはお願いだ。今回でオレも、姉さんも死にかけてる。二人がいなけりゃどうなってたかわからねぇ。だから、姉さんの被害を減らす為に、なのは達を止めねぇでくれねぇか」
私たちがいれば最悪は避けられる、その進言は却下された。二人とも、死の可能性があった事は確かだから。
……だけど、シオンの言葉は、私たちを超える存在への恐怖。私たちが絶対の力を持っているという自信と共に、それが失われることを恐れてる。
「……なによ、結局は自分の為、なのは達を利用しようって腹なのね」
「ああ。オレはオレの身と他の全てを投げ打ってでもウタネを生かす。その為には正直お前らを殺す事も躊躇いは無い」
「っ……」
「が、それは姉さんが望まない。だからしない。代わりに、なのは達にオレ達の仕事を減らして貰おうって事だ」
私は、平穏に生きていたい。彼女たちを通して、生命の価値を見てみたい。
シオンの目的は……本心はよく分からないけど、私のそれを邪魔したりはしない。
「二人がそれでいいと思うとでも思ってんの⁉︎ただ数日前に出てきただけのアンタに!」
「……勘違いするなよ、オレはただ二人がしたい事を利用してるだけだ。言うなれば副産物。決してメインじゃねぇ。オレは二人のしたい事を支援する。その結果として姉さんの出動が減る。これって、Win-Winの関係じゃねぇか?」
「ポッと出がしゃしゃり出るんじゃないって言ってんのよ! 二人の何を知ってるの⁉︎私たちの友情は! これまでの繋がりをアンタが簡単に否定できるの⁉︎この前の事件だって! 私たちを蚊帳の外にして!」
ヒートアップするお嬢様に対し、段々と冷めていくシオン。
周囲は気付いてないだろうけど、殺意は溜まっていってる。
「できるさ。金持ちだろうと所詮ガキの戯れ。それで誰か救われるのか? その友情とやらで人一人でも救えるのか? 無理だ。ならお前だけならどうだ。その資産でなら何百、何千は救えるだろう。二人も同じだ。魔法を使い、管理局の立場で動くのなら。それこそ数えられない数を救える。どちらが価値を持つか、それはお前ら次第だが。社会は、世界は、その方が意味を持つとする」
「……全体のためなら、個人の感情なんてどうでもいいって言うのね」
「ああ。じゃあ逆に聞くが、個人の感情を社会が容認するのか?」
「それは……できるとは……限らない、けど……一つくらい、いいじゃない‥……ワガママでも、いいじゃない」
「そうか。なら死んでくれ」
「……え?」
ついに爆発。もうお嬢様を救う手段はシオンを止める事のみ。
それができるのは……リインフォースだけ。
「お前のワガママを受けてやるよ。なのは達のやりたい事をさせつつ、オーバーワークは絶対にさせない。怪我もさせない、危険にも曝さない。心身共に、絶対の保証をしてやる。代わりに、お前が姉さんのワガママを受けろ」
「っ、シオン!」
「黙ってろ」
「ウタネは……私に、死ねって言うの?」
「違う!」
突拍子も無い話に、怯えた目を私に向けるお嬢様。
まだ私はそんな事を望んでない。まだ価値を測れていない。
「違わない。個人を一番押し殺してるのは姉さんだ。お前は二人を危険に晒したくない。姉さんは生物を滅ぼしたい。なら、互いに代わりを担うのが筋じゃあねぇのかね」
「シオン……仲良くするって時に……」
「仲良くするさ。だからってワガママを全て通せると思わない事だ。いやむしろ、仲良くするからこそ真摯的な行動、姿勢が必要だと思うんだがな。これはそこまで傲慢な話か?」
「……いいわ、後始末してくれるってなら……死んであげるわよ」
「「アリサちゃん⁉︎」」
「何にも出来ないままごちゃごちゃ言って迷惑になるなら! 死んで役に立ってあげるわよ! 私の思いは、そう軽くないんだから!」
「まってお嬢様! シオンは本気……」
「もう遅い……」
「「「きゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ⁉︎」」」
声をかける間も無く、いつかのクロノと同じように両断されるお嬢様。
「……私の……能力も……⁉︎」
紫お嬢様が困惑する。
「無駄だ。この破幻の瞳は、あらゆる能力を無力化する。オレがお前を視界に入れている限り、時戻しは使えない」
「……っ! このぉ!」
「そして、吸血鬼の能力を無くしたお前は、オレに挑もうとした時点で死んでいる」
「あ……」
殴りかかった紫お嬢様も同じように地面に落ちる。
「……シオン。どうすんの。まさかこのままなんて言わないよね」
「当たり前だ。今からお前を爆弾にして1時間戻す。お前とオレ以外は記憶を引き継がないからそのつもりでいろ。次は殺さないよう気を付けるさ」
「……次この中の誰かを殺したら許さないから」
絶対だ。
元主として、姉として、絶対の命令。
この世界で私と生きるつもりなら。私に敵対するつもりなら。それを破る事だけは許さない。
「……誰だ」
「警告だ。出てこい。誰だって聞いたんだ。2秒以内に出てこなけりゃ殺す」
「……」
「……なんだ?物質透過か?まぁいいが。最後に聞くぞ、誰だ?」
「……それには答えられない。代わりに、一つ伝言がある」
「いいだろう。姉さん達も寝てる。許してやる」
「では、ドクターの言葉をそのまま伝える……『やぁ、フタガミシオンくん。闇の書事件、ご苦労だったね。最後の短い時間ではあったが見せてもらったよ。実に素晴らしい。プロジェクトFの成果についての情報も欲しいものだが、そんなのは後だ。特に、君の力が欲しい。私と協力して、管理局を、世界を手に入れないか?』……以上」
「くだらねぇ。が、あの事件を見てた?プロジェクトF?お前ら、何を知ってる?」
「それを答えて欲しければ、協力を」
「……お前らについては知らない。ドクターってのは誰だ?」
「それも、同様だ」
「はぁ……チッ、分かったよ、協力してやる。どうせ失敗するだろうけどな」
「了解した。では、機会を見計らってコンタクトを取る。管理局に情報を流せば、命の保証はしない」
「自信アリか。まぁいい。そんなつまんねぇ事はしねぇよ」
「それでは。その言葉、守る事をすすめる」
「……」