無気力転生者で暇つぶし   作:プラスマイナス裏表

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果てなくどうでもいいのでこの話のシャーリーがデバイスに関して話し始めたら暫く飛ばして下さい。果てなくどうでもいいことしか書いてません


第64話 ファーストアラート その①

「ふぅ……こんなもんだろ」

「うん。そこまで。早朝訓練はこれで終わりね。みんなも、シオンには少し慣れたかな?」

 機動六課が始動してからしばらく。

 フォワードの訓練は当然基礎訓練を基盤とするものだったが、その締めとしてシオンとの模擬戦が定着していた。

 なのはが教える様な基礎や理論をシオンは一切持たないが、それでも実戦訓練としての相手には最適だ。実戦では想定通りはあり得ない事、シオンはそれを踏まえて想定する事、練習での連携と実戦での連携の差、それを感じさせないシオンの動き。

「慣れ……てはいますが。超えられる気がしません」

「ティアナの指揮もかなり形になってきてるよ?」

「ありがとうございます。でも、その。読まれることを想定して作戦を組んでもそれを読まれてて……正直、どうしていいか分からなくなってきてます」

 困った末の掠れた笑いと共に返答するティアナ。

 それになのはも困った様に考え始める。

「そうだね……シオンは特別だからね。作戦だとか個人技だとかで超えるのはちょっと難しいかな。でも、完璧な組織や人なんて存在しない。今はまだダメだけど、そのうちきっと、それが見えてくるよ」

「ふん、いい話に思えるが、お前はソレが見えてて、実行できるのか?」

 少し目付きが悪いシオンが突っかかる。

「……さぁ、どうだろうね」

「シオン、変に突っかかるな。もう十年前とは違う」

「……そうだな。約束は守る。管理局へ反逆はしないし、私闘もしない」

 ブツブツと呟き、意識の切り替えを終えるシオン。それでもまだ全体的に沈んだ雰囲気は変わらなかった。

「ああ。嘱託なんだからな。私の上官らしくしてくれ」

「……ああ、なのは、フォワード、悪かった」

 傲慢さが前に出るシオンが何の嫌味も無く素直に謝るところを見て、フォワードが更に対応に困っていると、キャロのフリードが軽く鳴く。

「……あれ、フリード、どうしたの?」

「なんか、焦げ臭いような……」

「ああ、スバルのローラーだろ」

 皆の疑問にシオンが答える。

「えっ⁉︎あっ⁉︎」

「シオン、わかってたならなんで言わないの」

「別に。わかってると思ってただけだ。メンテもするんだろうとも」

「あっちゃー、無理させちゃった」

 スバルが涙目でローラーを抱え、どうしよう、とティアナ達に訴える。

「それを言うならティアナもキツいだろ。ライトニングはまだマシだが」

「えっ、はい……騙し騙しです」

 ティアナも自分のアンカーガンを見せる。

「うーん。みんな訓練にも慣れてきたし……そろそろ実戦用新デバイスに切り替えかなぁ……」

「「新……」」

「「デバイス……?」」

「まぁ、とりあえず宿舎に戻ろう。フォワードはシャワーでも浴びてくるといい。シオンは私が連れて行く」

「そうだね。じゃあ一旦解散、っていっても道は一緒だし、まとまって移動しようか」

「「「はい!」」」

「じゃあ頼む」

「ああ……全く、十年経っても変わらないな」

 倒れるシオンをお姫様抱っこの要領で抱え、ため息をつくリインフォース。

「えっ⁉︎どうしたんですか⁉︎」

「気にするな、持病だ。体力が無くてな、今のように動いてればこうなる。生身で走ると五分くらいが目安だ」

 早く行こう、と一人で先を進むリインフォース。

「バラすなよ……」

「ええ⁉︎」

「じゃあ今までの訓練とか、試験とか、どうしてたんですか⁉︎」

 ニ対一、四対一を経験したスバルとティアナがシオンに詰め寄る。

「魔力放出、って知ってるかな。お前達の試験の時でも使っていたんだが、魔力を方向を定めて放出する事で加速度を与える技術(スキル)だ。シオンは魔力量だけはそこそこだし、魔法も使わないから、こんな使い方してるんだがね」

「ぶっちゃけ、オレは多人数相手にするのは専門外だからな。本気じゃねぇとは言っても辛いのは辛い」

 二人を退くようにシオンが手を振り、ため息をつきながら答える。

「シオンもそれなりにリミッターかけてるからね。そりゃあキツいよ」

「リミッター、ですか」

「うん、フォワードに渡すデバイスにもかけてるんだけど……デバイスを渡すときに一緒に話すよ。といっても、ただの能力制限なんだけどね」

「一部隊に保有できる戦力は限られているからな。私やシオンも含め、隊長クラスは全員だ」

「えっと……どのくらいかとか、聞いていいですか?」

「うん? ああ、私は……えっと、すまない、なのは」

「もう……いい加減自分のことくらい覚えてよね。リインフォースはAランクまでダウンとはやてちゃんの指示以外で夜天の書の殆どの使用禁止、シオンは魔力量だけだけどBランク、監督者……クロノ提督からはやてちゃんに譲渡されたから、はやてちゃんの指示と緊急時かつ孤立状態での敵襲以外での能力使用禁止」

 説明を後回しにすると言った前言が撤回されている事に、シオン以外の全員が気付くことはなかった。

「なぁ、オレのソレ、言って良いのか?」

「うーん⁉︎ダメだったかな?」

「オレはいいが。コイツらが他言するようならまぁ、例外だよなぁ?」

「う、ゴメン……みんなも、ここだけの秘密にしてね」

「は、はい」

 訓練中の厳しさはなのはには既になく、ただのおっちょこちょいの雰囲気が滲んできていることにフォワードは苦笑いを返す。

「お、あれはフェイトの車だな」

「え?」

 止まった車に歩み寄り、中から見えた顔にフォワードが驚く。

「これ、フェイトさんの車だったんですか⁉︎」

「うん、地上での移動手段だね」

「訓練はどんな感じや? シオンがおるんや、プラン通りやないんやろ?」

「それオレを馬鹿にしてるか?」

「してるよ、どうせいきなり実戦してんやろ」

 ジト目でシオンを見据えるはやて。

 自分が基礎を飛ばして魔導師の完成形(リインフォース)を手にしていたはやては、その飛ばした基礎を埋めるのがどれだけ重要で難しいかをよくしっている。

「正解」

「まぁ、みんな今のシオンにはかなり慣れてきてるし、基礎もしっかりしてるよ。出動は全然大丈夫だね」

「そうかー。まぁなのはちゃんがそう言うならええわ。午後もやろ? 頑張ってな」

「「「「ありがとうございます!」」」」

「二人はどこに行くんだ?」

「ちょっと六番ポートまで」

「教会本部でカリムと会談や。あ、リインフォース、一緒に来ぃや。夜天の書ってまだ挨拶してへんやろ」

「む、そういうのは苦手なんだが……」

 中間管理職以上の立場とは思えない言い分に、やはり何かを間違えたと後悔するはやてだったが、なんとか言葉を捻り出す。

「恩人にはせめてもの礼儀くらい示すもんやで」

「仕方ないか……済まないがエリオ、シオンを頼んでいいか。もう肩を貸すくらいでいい」

「あ、はい」

 リインフォースがシオンを下ろし、エリオに渡す。

「え……」

「悪いな、歩けるには歩けるんだが」

「あ、いえ……」

「じゃあなのは、デバイスの件は任せる」

 リインフォースがはやての後ろへ乗り込む。

「うん。シャーリーもいるし大丈夫」

「そぉか。ほんじゃ、またな」

 フェイトの車を六人で見送り、フォワードはシャワーへ、なのはは少し別件へ、シオンはロビーへ放置となった。

 

 ♢♢♢

 

「はぁ〜、これが……!」

「ああ、それらが今後お前らが使うことになるデバイスだ。まぁなのは達みたいにリミッターがかかってるからな、次第に解除はするが」

 シャーリーの城、研究室でそれぞれのデバイスを見て感動するフォワードになんとか歩ける程度には体力の回復したシオンが説明する。

「なんでシオンが説明主体なんですか! 開発、調整はこの私です!」

「うるせぇな、少しは手伝っただろう」

「少しは、です! ここしか私が得意になれる場所が無いので戦闘もできる人は黙ってて下さい!」

「へいへい……あ、やべぇ」

 頭を掻きながら引き下がろうとすると顔を引きつらせるシオン。

 誰もその意味がわからなかったが、理解が追いつくのはその直後で十分だった。

「なのはさんはまだ来ないみたいですがシオンが喋る前に全部! 説明します! その子達四機はどれも私、なのはさん、シオンが集めたデータを元にしてそれぞれに合わせた性能に調整されています。データを主に収集したのはシオンとレイジングハートさんで、製作は主に私とシオンです。その子たちはまだ実戦経験がない機体ですが、最新の技術を詰め込んだ最高の機体です! まだリミッターをかけていて最高性能ではないですが、それはあなた達フォワードも同じ! その潜在能力はまだまだ秘められたままです! この機動六課で訓練や実戦を繰り返す内にあなた達は今の何倍も強くなります! 今は自信が無いかもしれませんが、なのはさん達が選んだからにはそれなりの理由と確信があります! 周りが凄いと思うのなら、自分もそれ相応に優れた何かを持っていて、その何かを理由に採用されているはずなのですから! 戦闘ならなのはさんが、事件解決のコツなんかはフェイトさん、権力とエロスは八神変態! 超個人戦技ではシオン! 副隊長達もそれぞれがちょー一流です! その中で揉まれるならレベルアップは必至! 特に意識しなくても周りが引っ張ってくれます! さらに努力しようと思えば機会は山ほど、数え切れないほどあります! シオンのように面倒くさいと思えばそれも大丈夫! やる時にやる事さえやればシオンやリインフォースさんの様な正直ゴミみたいな人たちでも許される部隊です! 管理局員としてやる事をやる意識だけは忘れないように! そしてレベルアップを繰り返し、それに合わせてこの子達もリミッターを外していって、違和感が無いように適宜調整を繰り返し、もうシオンなんて一人で叩きのめせるまでになれます! 正直な話私は努力もクソも無いシオンがデカい態度を取っているのがあまり好ましくないので日々頑張ってきたあなた達フォワードには是非強くなってもらってシオンをこてんぱんにして欲しいと思います! もちろんその為の助力は惜しみません! 個人的にどうしたいなどのご相談を頂ければなのはさんにも相談しますが最大限その意に沿うよう努力します! 表向きはものすっごい真面目で周囲に物腰低い部隊ですがそれはそれ! 自分が重要な立場なんだとプレッシャーを感じる必要はありません! 子供同士の様なフレンドリーな関係で楽しくやっていきましょう! もちろんそれぞれの意思は尊重されますから、上司だろうと嫌なことは嫌と言えばいいです! でも八神変態の奇行は諦めた方がいいかもです! 私もデバイスに関しては熱くなりがちな事がありますので、そうなったら怪我しない程度に殴って止めてもらって大丈夫! でも語らせてくれたりしたらシャーリーさんはとても嬉しいです! あ、でも暫く一人で話してると嫌われるってのは八神変態が部隊挨拶で言ってたと思うので私もあまり喋ったりはしない様にしますが聞きたい事は遠慮しないで聞いて下さいね! あ、私の自己紹介しましたっけ? 取り敢えずシャーリーさんで良いです! シャーリーって呼び捨てでもいいですよ! あ、シオンの話は聞いたかな? シオンを敬称付けて呼ぶとそれはそれは嫌われるからみんなも最初は恐れ多いと思うけどシオンって呼ぼう! あ、全然恐れ多くなんかないか! それはそれとして私はみんなのお姉さんポジションにいられると嬉しいな! それでデバイスのことなんだけど後はなのはさんが来てから細かい調整プランなんかを話そうと思うのでみんなは自分のデバイスに触れてあげたりして下さいね! あ、でもちょっと言っとこうか! ティアナは全体的な性能強化、スバルは威力アップや収納、即時装着だったりの便利性、エリオとキャロはそれぞれの特性を伸ばせるように調整してます! それからカートリッジシステムなんだけど、一応搭載してるにはしてるけど、シオンの手も入ってるから時たまトンデモナイカートリッジ混じってたりするかもしれないんだけど、十中八九爆発したりだとかのマイナス効果は起きないって証言というか録画映像? も撮ってあるからそれが原因で不利益を被ったり怪我したり、最悪死んじゃったらシオンがそれはもう今後あらゆる事件の裁判の被告に立たされて無条件に負けちゃってもう生きてる意味どころかこの世界が存在する意味とかなんで楽しむことなんか考えてしまったんだろうとかそんなレベルで地獄を見ることはもう管理局が滅んでも確定してるから安心してね! もしかしたら勝手にスターライトブレイカー発射されるかもしれないよ! あ、映像といえばシオンの戦闘データってかなり貴重なんだよ! 実戦だとチームを組まないから単独で行っちゃって誰も見てないし、データはクロノ提督が握り潰しちゃってるからどんなスタイルなのか私もこの部隊に入ってみんなの訓練見るまでは知らなかったんだ! 実力差があるとはいえ四人相手に魔法も無しでこれまで無傷ってのは思ってたよりとんでもなかったよね! なのはさんでも魔法有りで回避に専念しないとそこまでできないんじゃないかなと思うよ! ともかくみんなはまだなのはさんやフェイトさんと比べて実戦経験や知識の不足は否めないから当面の間はそれを少しずつ埋めていく訓練になると思うんだ! だからって戦力に考えてないわけじゃないよ! あなた達はこの機動六課とその解散後の管理局の新世代として活躍できる潜在能力を秘めてる! それを引き出し活かすためのこの機動六課と考えて! この部隊でいる時間は短いけどその間の時間はとても有意義で重要なものになるハズだから! 隊長たちはどいつもこいつもバカみたいな戦力で技術能力魔力の全てを兼ね備えてる! ホントの事言えばあの三人いれば部隊二つ分の戦力は確保できるんだけどそれはあくまで戦力! デバイスの修理や開発だったり事件の処理だったり物資の調達やらなんやらは私たちみたいなほかの局員によって成立してるの! 中には魔力を全く持たない局員もいるけど彼女たちもこの六課に採用されるだけの何かを持ってる! 魔法だけが管理局員じゃないのは分かってると思うけどそれを理由にバカにしてる本局の人たちも少なくない! けどみんなもこの六課にいる間はその技術や能力を尊敬して、けどへりくだりすぎない様な関係を築いてくれたらなと思います! ちょうどさっき言ったフレンドリーな関係ね! 友情には三つのUが必要なんだけどそれは関係無いから話さないけど、とにかく互いを敬って、けど自分を下に考えない対等かつ滑らかな関係って事だね! 訓練中とかはなのはさんも厳しいけどお昼とかは結構緩かったりするでしょ? それと同じ! やる時はやる! 休む時は休む! おうとつじゃないけど、なんて言うんだっけ、まあいいや! たまに怒られたりしたとしてもそれは業務上の、正しい成長の為ってことだから、素直に受け入れて修正していく事をオススメします! 人間的に嫌ってる場合にはそんな注意とかしないし、何よりこの部隊に入れてないはずだから! みんなそれ相応の人間性も買われて勧誘されてるんだよ! だから自分は気にかけてもらってるっていう自信を持ってついて行こう! 不安だったら私も相談に乗るし! リインフォースさんなんかは特に相談しやすい一人だと思う! あの人実力と意識がかけ離れすぎて『新入部員なのに練習メニュー決められる! なんで⁉︎』ってくらい抜けてる人だから! 逆にあなた達を上官みたいに思って接してくれると思うの! でもシオンと同じで戦略とかの教えはできないからね! ただ強いだけだから! でもあの人も戦闘データほとんどないんだよね! ホント才能って意味わかんない! 不平等! でもみんなもその才能があるからこそそのランクで採用されたわけだし! さらに私たちみたいな熟練とは言えないけどそれなりにエキスパートなメンバーが味方です! 来年の今頃は今の自分十人は同時に相手にできるほど強くなってる! のは言い過ぎたけど! 三人は相手にできるはずです! 私だとどのくらいになるかの予想は難しいんですけどね! 今渡したデバイスはその一歩! そのデバイスのリミッターも全部外れて、ちゃんと調整した暁にはなのはさん達に肩を並べられる立派なストライカーになれてるはずですから! それを使ってシオンを倒せるようになろう! ふぁいとぉぉぉぉ!!!」

「なれねぇよ。あと早口過ぎて半分くらい読めん。『まだリミッター』までしか読んでねぇ。斬るぞ」

 律儀に、というより半分放心状態でシャーリーの語りを聞き終え、ため息をたっぷり吐いてからゆっくり鎌を突きつける。

「いいか、人に説明する時は単純明快に、かつ要点を踏まえて纏めろ。言葉を厳選して万人に……は無理だからこの場にいる者に容易く理解させてみろ。ほら、もう一度言ってみな」

「うーん……シオンをぶっ潰そう?」

 簡単に自殺に等しい発言をするが、シオンはそれでも突きつけた鎌を動かす事はない。

 これは『私闘禁止』という制約にに入るからこそ何も無かったようなものなのだが、この時点のシャーリーがそこまで頭が回っていたのかは永遠の謎である。

「なるほど頑張ってくれ。管理局の精鋭を全力投入しても無理だけどな」

「よくもそんな口が聞けますね! 管理局歴戦の魔導師はあのアホみたいな戦力のなのはさんでも落とされるほど強いんですからね!」

「……ドンマイ」

「え?」

 反論が来ると構えていたシャーリーは、苦笑いを浮かべ鎌を引っ込めたシオンに対し理解できないという顔をするが、直後のドアが開く音で死を察知した。

「……シャーリー?」

「な……なのはさん……」

「私が……何かな?」

 錆び付いた歯車よりぎこちない動きで振り向いた先には、今にも自分の魔力だけでスターライトブレイカーを撃ちそうなオーラを放つなのはがいた。

「なななななんでも無いですよ⁉︎なのはさんこそこの世の魔王とも言うべき戦力を持ってるって……!」

「魔王……?」

 足音の無いまま、ゆらりゆらりとなのはが近寄る。

「ちちちちちがいます! そう、聖女! 女神! 強く美しいなのはさんこそ時代を統べる象徴となるべきお方です!」

「そう……じゃあ、私に勝てる人……紹介してくれるかな……? 本局には、もういないハズだけど……それとも、シャーリーがやるのかな……?」

 既にレイジングハートはバスターモードでセットアップ。

 バリアジャケットこそ纏っていないもののそのオーラは正に魔王のソレであった。

「おいなのは。人に私闘を禁止しといて自分がする事ないだろ。デバイスの説明してやれ」

「む……そうだね。私たちの事はどうでもいいか。シャーリー、後で屋上」

「ひぃ!」

「さて、じゃあ説明を、とは言ってもリミッターの話はしちゃったのかな? ならもう最新型デバイスってことくらいしか今は言うことが無いんだよね。今までのデータから調整して作ったものだから、ちょっと重かったりするかもだけど変わらないくらいだと思うし、これからの訓練で遠隔調整もできるらしいから──」

 なのはの説明の途中でアラートが響く。

「っ、これって!」

「一級警戒態勢⁉︎」

『みんな! いきなりですまない!』

 フォワードが慌てる中、モニターにリインフォースが映る。

『教会と夜天の書の探知が一致、現場状況も確認できた! レリックと思われる反応だ、現在リニアレールで移動中!』

『なのは隊長、フェイト隊長、シオン、行けるか?』

 偵察隊と思われるモニターに現場の状況が映される。

「私はいつでも」

「私も」

「オレは無理」

『よし、スバル、ティアナ、エリオ、キャロ! 行けるか⁉︎』

「「「「はい!」」」」

「おう、オレは無視か」

「よーし、いい返事や! 目標は現地でガジェットの制圧、レリックの回収! 隊長は、気ぃつけてな!」

「「……了解!」」

「……行くしかないか」

「……? なにかあるんですか?」

 シオンの気を変えるほどの確認にスバルが疑問を投げるが、シオンではなくリインフォースが答えることに。

『未確認の新型ガジェットが出てくるかもしれない。そうなれば今のフォワードでは太刀打ちできないかもしれないからな』

「……いえ、私たちだけでもいけます!」

 リインフォースがある程度のガジェットの資料を映すが、ティアナが意志を見せる。

『うん、そのつもりだ。あくまで隊長たちは最後の手段だ』

『無駄話してる暇もあらへん。機動六課、出動!』

「「「はい!」」」

 部隊長の指示で配置などの詳細が確認された後、それぞれが最速で現場に向かうことになった。




現場の情報は聞き取れなかったので濁しました。すみません。
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