「陳述会かぁ。まぁそうよね! これだけ大きい組織だもん」
「なにそれ」
「あなた、一応数年はいたんだよね? なんで知らないの?」
「シオンの時は6までやってたって言ったでしょ。行動のほとんどは知らないし見聞きした部分なら尚更」
「じゃなくて。社会人的な基本知識……は期待するだけ無駄か」
八神さんから受けた、なんとか会の会場警備。
前日夜だというのにもう警備が始まってるらしく、私にもそこそこ重要な会なんだろうことがわかる。
警備はフォワードとなのは、ヴィータ、ヴィーナス。
明日からフェイトや八神さんが来るらしい。まぁ、まだ出発してないんだけどもね。
「というわけや、私らが行く早朝まで、よろしくな」
「「「はい!」」」
全員でヘリまで移動。
何故かあの精神異常者、アイナさんとヴィヴィオもいる。
「あれ、ヴィヴィオ?」
「すみません、どうしても聞かなくて……」
「ダメだよ、アイナさんにわがまま言っちゃ」
「ごめんなさい……」
「まぁいいじゃん。多少は余裕取ってるんでしょ」
「ウタネちゃんは無責任なこと言わないで」
「……」
「あぁ、そうだそうだ……こっちだったな」
私が発言するだけで泣きそうになるので迅速に変わる。
そんなにウタネさんが嫌いかな?
「ヴィヴィオ、ウタネにも懐いてんでしょ? じゃあウタネ、シオンで残っときなよ。私、別に寝なくても平気だし」
「……!」
ソラの提案にヴィヴィオの顔が晴れる。
周囲もそれで納得するような雰囲気だ。だが、襲撃犯がスカリエッティであることはほぼ確定的な状況。ソラだけでは相手を殲滅できても局員全員を守ることは不可能。リインフォースも八神さんにつくから期待できない。
……面倒だが、行かなきゃな。
「許せヴィヴィオ。また今度な」
ヴィヴィオの額を軽く突いて立ち上がる。
今はガキに構ってる時じゃない。
「……っ」
「泣くなよ。前も言ったろ。ちょっとの間、たった1日だ。明日には帰る。ここで残って任務が失敗すれば何年と会えなくなるかもしれないからな」
「うん……」
面倒だ。ヴィヴィオの相手も警備も。
どっちもしたくないと思いつつ最優先を定めヘリに乗る。
♢♢♢
「それにしても、随分と懐かれてますね、二人とも」
「そうだね……結構厳しく接してるつもりなんだけど……」
「きっと分かるんですよ、なのはさんは優しいって」
「あはは……」
「で? 面倒くさがりのウタネさんはどうなのかな? まさかずっとシオンに変わるつもりなのかな?」
「変わるわけねぇだろ。大体懐かれるようなこともしてねぇ」
「えぇ〜? でもでも? ウタネだと泣きそうなのにシオンにはとっても笑顔で擦り寄ってるよぉ?」
「うるせぇ」
「そうだよね。ウタネちゃん、もしヴィヴィオの受け入れ先が見つからなかったら……ヴィヴィオを、お願いしていいかな」
「無理」
「即答⁉︎」
「当たり前だバカ。言ったろ、育児は嫌いなんだよ」
「あ、やっぱりシオンは育児経験あるんですか? なんか、フェイトさんに近い感じがあるんですけど」
「お前はエリオと子作りしてろ。育児経験なんてもんじゃねぇよ」
「ウタネちゃん、それまたフェイトちゃんに怒られるよ。なんてものじゃない、ってのは?」
「別に。そういう仕事経験があるってだけだ」
「仕事? ウタネちゃん……シオンか。シオンは嘱託前に仕事してたの?」
「いや、嘱託前というか……」
ん? ヤバくないかこの流れ。
生前だぞ。まぁ今も生きてんだけど。流石に話すわけにもいかないしこいつらとはかなり古い付き合いだ。難しいな、どうするか……
「私がいるカルデアってとこには小さい子も割といるんですよ。そこでちょっとお手伝いって感じです。タダ働きですけどね!」
「へぇ〜、そうなんだ」
(……ぐっど!)ばちこーん
ソラがウインクとグッドサイン。
《よくやった。貸しいっこな》
《ふふん、近年稀に見る良い活躍でしたでしょう⁉︎もっと褒めていいのよ⁉︎》
《シオン連れ戻してから頼め》
《やったぁ!》
やれやれ。
とはいえ助かった。こいつらにとってカルデアはまだ未知の存在。なんとでもなるしカルデアならなんとでもできるな。よしよし。困ったらカルデア産の経験ということにしておこう。
「あ、よかったらなのはさんもカルデア来ます?」
「え? ああ、ソラちゃんの所属って元はそこなんだよね。そういえば大丈夫なの? 割とここいるけど……」
「それは大丈夫! どうせ何もしてないし私のえっちゃんは優秀なので!」
何もしてないのはソラなんだけどな。
相棒、恋人、パートナー、なんと言えばいいかわからないがソラとある種理想的な主従関係を持つヒロインXオルタ。甘味消費量は他の追随を許さないがキレる頭脳、対対セイバー用決戦兵器という特性を令呪+αの魔力ブーストで拡大解釈、セイバーを殺す(殺した、殺しうる、殺すかもしれない、殺せるほど成長するかもしれない)相手を必ず上回る概念強化、使いこなした∞黒餡子……と、ソラの存在が一瞬霞む性能を持つ。まぁ攻撃性能とかは他の大英雄の方が上だが、防御面で……逸話として弱点という弱点が存在しない点がサーヴァントとして優れている。糖分くらいだもんな。
「んー、でもやっぱりいいかな。まだ私は管理局で、次の私が現れるまで働いてるよ」
「スバルはその筆頭候補かな?」
「えぇっ⁉︎」
「あははー、そうだね。そうなってくれたら嬉しいな」
「あっ、いや! もちろん頑張りますけど! まだまだというか……!」
「あはは、冗談だよ。スバルもティアナも、私の部隊だからって私に影響されて縛られる必要は無いからね。自分の道を進む為に、私たちから必要なものを得るだけで十分だから」
「あ、それ、フェイトさんも近いこと言ってました。私は保護者の立場だけど、いつでもなんでも好きにしていいからね、って」
「あー、そうだね。やっぱり、他人に行動を縛られるのは辛いことだと思うから」
フェイトはプレシア、守護騎士は闇の書、なのはは管理局。
ふとしたきっかけから生い立ちまで、差はあれど生き方を強制された三人。
そういう考えを持つのもまぁ、仕方ないと言えば仕方ない。誰一人として恨みは持ってないだろうけど。
そしてそれは、オレやウタネ、ソラといった……VNAの非拘束性でもある。自覚は多分、してないだろうな……
♢♢♢
「夜勤かぁ……ソラぁ、寝るとき起こしてね?」
「当たり前。夜から1日くらいだから、2時間は起きるの覚悟してね」
「んー、十分だねぇ」
「4時間にしとく? 私はそれでいいよ?」
「やだー。おやすみー」
「はーい」
ウタネを追いやり、警備に戻る……とは言ってもまだ前日の夜。始まる前に襲撃は無いだろうけど侵入者くらいはいるかもしれない。
にしても地上本部だっけ。でっかいよね、警備もかなりの数いるし。
これ襲おうってんだから元の世界でも相当自信あったんだろうねー。それにシオンの手助けか……私一人でどうにかなるかな……
「あの、ソラさん」
「んぅ? えーっと、エリオくんだ」
「はい」
「なに?」
「ウタネさん、2時間だけなんですか?」
「あーうん。そうだよ。それで十分だしね」
「他の人は8時間くらいは継続なんですけど……」
「不満?」
「い、いえ! そういう訳ではないですけど……」
「まぁ、ウタネの2時間は問題があったらの2時間。無かったらずっと寝させてるつもり」
「いいんですか? ソラさんも休む時間が……」
「ううん、私はいいの。寝ても寝なくても変わんないし」
「そうですか……すみません」
「なんで謝るの。疑問が解消できて良かったじゃない。気を使うな、って言われてない?」
「あ……シオンから、はい」
「ウタネも私も一緒だし、リインフォースさんも多分一緒だよ。聞いた感じ外部組織なんでしょ、ヴィーナスって。なら尚更だよ」
「それは違うと思います」
「んお?」
「ウタネさんとシオンは、部隊長やフェイトさんなのはさんの憧れであり恩人だと聞きました。それが無理を聞いて六課に協力してくれている。そんな相手に敬意を表するなというのは、より気を遣わせることになると思います」
「……驚いた。凄いね、エリオくん。その歳でそんな考えを根付かせてるなんて。君は……君たちフォワードは、カルデアでも割と気に入られるかもしれない」
「はぁ……」
「ま、好きにしていいよ」
「はい」
ウタネ達は気を使われるのが嫌いなんだろうけど、私はカルデアの経験上、ただ敬語を使ったり服従することだけが敬愛ではないことを知っている。だから、できるだけ自由に尊敬できる人について行って欲しい。サーヴァントがマスターではなくぐだ個人を気に入って行動するように、役職上の立場に縛られないようにしてほしい。管理局の英雄、エース・オブ・エースの高町なのはではなく、ただの優しい高町なのはに惹かれてほしい。
……あ、この事件のメンバー分かっちゃった。セインってアレだよね、聖王教会でシスターしてた……シャンテのセコンドの人。ならあとオットーとディードかな。ディエチもいたよね。ナカジマ家? とすると……チンクやノーヴェもかぁ……あとは知らないや。メガネの人と高速移動の人。
んーん、コレは報告するべきかな? したらしたでスバルとギンガがヤバくならないかな。六課はそんなことしないな、うん。知って拘束するような人がいたら仲良く温泉旅行なんてするわけないもんね。うん。あの覗き魔は私が相手しようね。未来の精算をしてもらおう。
♢♢♢
「ウタネちゃーん? おーい、起きてーな」
「ん……」
「お、起きた? ごめんなー起こしてもーて」
「あれ、もう来たの?」
「……もう日が登ってんで。んでな、私とリインは中入るんやけど、デバイス関連は持ち込めんのや。この夜天の書、預けるんならウタネちゃんが適任かな思て」
「ああ……」
「主、オリジナルの方もお願いします」
「うん……ああ、そうだった、八神さんの方はシオンの作ったやつか」
今まで存在自体忘れてた。オリジナルの方。
オリジナルと八神さんのは全く同じ魔法が記してあり、シオンの能力部分だけ他の魔法に書き換えたものだ。かつての夜天の書としての機能は無く、ただ膨大な量の魔法を蓄積する魔導書ってだけ。守護騎士たちはもう闇の書の時にリインフォースが切り離して……どうなったんだっけ。
「ま、預かっとくよ。万一なら使っていいんでしょ?」
「魔法使えるん?」
「さぁ? リインフォースとユニゾンしたら?」
「できるん?」
「一応契約上の主だし多分?」
「思えばしたことがないな。今日の件が終われば試してみるか」
「そうだねぇ、まぁ、やっぱいいや。私とユニゾンはナシ!」
「……ん、了解だ。そうだな、私が乗っ取ってしまうかもしれないからな」
「はは、それもいいかもね」
「まぁ、また機会があればそれについて話そう。今のところは無しと。ではな」
「うん? ええのん? 二人がええならええけど。じゃあなウタネちゃん、よろしくや」
「はいはーい」
さてさて……今は……何時かな?
あと何時間暇なのかな?
無意味に普段気にもしない時間を気にして中へ入っていく二人を送り出す。
待って、夜天の書二冊って……今私無敵なのでは?
あれ、シオンの能力も使えちゃったりする?
……まぁいいか。使わなくて。リインフォースが使うにしても本要らないし。シオンとの差も分かってないし。使わない方がいいかな。
♢♢♢
「……開始から4時間ちょっと。中の方もそろそろ終わりね」
「最後まで気を引き締めて行こう!」
日中、動きは無し。
会議中の行動予定では無い? とすると、目的は……会議そのものではなく、人か、物。
スカリエッティが……ナンバーズのみんなと……共通するもの。レリック。
そして……聖王ヴィヴィオ。
……マズい。何がなんでもウタネを残らせておくべきだった。いや、私がもっと早く気付くべきだった、か……
「ヴィータ副隊長!」
「あ? なんだ? 一応言っとくけど、アンタも私と同じ階級扱いだぞ」
「そんな事はいいから! 私を六課に戻して! あっちの護衛がいる!」
「はぁ? 何言ってんだ、向こうなんて任務外だぞ」
「〜〜! 詳しいことは言えないけど! いいから! 何もなかったらそれでいいの!」
「だから何の話だってんだ!」
「今なら全部に対処できる! それだけの人と物がある! 選ばなきゃいけない状況じゃないの! 全部取って残せる! ここの警備はウタネがする! ウタネをあっちにやってもいい!」
「な……」
一瞬でも早く……! ヴィヴィオを守らなきゃ……!
先に進むための必要犠牲……でも、他の手段があるはず。ヴィヴィオはまだ渡せない。最後の最後まで……なのはたちと……ん?
「やっぱいいや。うん。ごめんね、ここでじっとしてる」
「っ……⁉︎なんだテメェ……?」
「やー、うん。ウタネいるとさ、ウタネ以外には気が抜けちゃうんだ。私ってば抑止力なのにさ。ウタネが記憶改竄なんてするからなんだよ」
「ウタネが……?」
「あー気にしないで! 私にだけでみんなには何もしてないから! っていうかウタネにそんな力はないから! ごめんホント! 混乱させちゃって!」
「急になんだよ。敵襲か? 洗脳か? 元々敵か?」
「だから違うってー! 勘違いの暴走なのー! 早とちりしすぎたのー!」
元の路線に関わらないように受動的にって言ったの私なのにね。抑止力はただ元ある世界を守るだけ。管理局が誰もあっちに警備をつけてないのなら、つまりはそういう事。私が行ったらそれだけで変わっちゃう。
「んん……うるさいよ、何? 敵襲?」
「お、ウタネ」
「んー?」
「コイツなんか六課に戻せとかさっきまで喚いてたんだけどよ、急にいいとか言ってよ、わけわかんねーんだけど」
「んー? 六課……?」
ウタネが私をジッと見る。多分目見られてる。
無表情だから深淵の闇みたいな目してるの嫌いなんだよね、怖い。狂化Aでももっと光あるよ。
多分真偽測ってるんだろうなぁ……洞察力すんごいからねぇ……
怒られるかなぁ……物語に手ぇ出すなって……はぁー
「うん、まぁ気にしないでいいと思う。ソラは頭が回転始めるの遅いからね。六課の方に手がないのが今更気になったんでしょ」
「バカキャラだったか? ソイツ」
「むがー! バカじゃないもん!」
助かったぁ……
でも大体察したかな。ヴィヴィオが危険って事。察して尚それを無視したんなら……相当な覚悟だ。ウタネとは思えない。
……違う。それだけ信じてるんだ、シオンのこと。
シオンがこっちに来るって、必ず私たちに合流してくれるものと。
「じゃあほっといていいんだな? なんかあったらウタネのせいにすんぞ」
「いいよー。ごめんね」
「謝る事じゃねぇ」
「うんー」
……なんか、平和……
♢♢♢
「通信管制システムに異常! 侵入されてます!」
異常は、迅速だった。
対処する間も無く、異常に気付いた時点でもう既に全てが手遅れ。
システムはダウン、投下された入眠剤爆弾により局員もダウン。
公開意見陳述会の会場も、それを覆う結界に無数にへばりついたガジェットのAMFが強力に作用し、エース級魔導師でさえ魔力結合が困難であるほど。
今この瞬間に限れば、管理局システムは完全に停止した。
「はやて、どうしますか」
「やられた……!」
会場内、通信すら通らない現状に敗北を感じるはやて。
当然他局員にもなす術は無く、ただ混乱するのみ。
「AMFだけではないな。また別の結界か……はやて、一つ、許可してくれ。全員で突破しよう。私だけなら能力無しでもなんとかなるが見通しが立たない」
「……仕方ない、お願いや」
「ああ……敵の結界構成を見切り、解析し、分解する。ガジェットの数もそれなりのはずだ、直死より低コストな良い眼がある……『写輪眼』」
リインフォースの瞳に小さな勾玉が三つ現れる。
「リインフォース! 権限でその能力を却下する! 即座に閉じろ!」
「……ッ! クロノ提督……?」
「クロノくん⁉︎いつから⁉︎」
「シオンから忠言を貰っていてね。本当は君たちに教えて止めさせろと言われたんだが、見逃す危険があると思って僕が監視させて貰った」
「シオン……⁉︎」
「ああ、本物だ」
「なんでそれを信用するん⁉︎今脱出せな!」
「ああ、それは確かにそうだ。だが、シオンがわざわざ危険だと言いに来る程だ、余程の理由があると思う。僕はシオンの忠言は信じる」
「……では、どうするというのです。我々ではこの環境下で動く事はできません」
「無論、リインフォースには脱出してもらう。直死は問題ない。僕が言われたのはその勾玉の眼だけだ」
「……分かりました。なるべく早くこの結界を破壊する」
直死を用いて壁を切り裂き脱出したリインフォース。空いた穴は大型ガジェットによって塞がれるも、攻撃は無かった。
「シオンはいつ来たんや?」
「君がウタネと執務官志望の……ティアナだったか、を連れて来た日だ」
「なんて⁉︎目的は⁉︎」
「目的は依然不明だ。シオン自身、あまり把握していない様子だった。自身の強化に長い間引き籠もっていたようだ」
「……まさか、本気で管理局を……」
「そうだな。最悪は覚悟しなくてはいけない。せめて戦闘機人は僕たちで対処できなければ、ヴィーナスとはいえ全力のシオンに勝てるか怪しい」
「……」
「今は外のみんなに託そう。機動六課は優秀だ」
「そうやな……」
♢♢♢
「……さて、今起こってるのはこんな具合か」
カツン、カツンと憚ることを知らない足音、それに合わせてなびく白い長髪、閉じた右目と見るものを穿つ赤い瞳。
肩に置いた刀はそれを誰か判別するには十分だった。
「やっと会えましたね、フタガミシオン……!」
「ん? オレを知ってるのか?」
ウタネと混同する事なく見る目に興味を持ったのか、お茶でもするように軽い雰囲気で問うシオン。
「忘れたとは言わせません。あの火災を……」
「……ああ、あの時のガキか。良く覚えてたな」
「忘れるわけがないでしょう、私たちを、あの施設全員を救った恩人……英雄を」
「誰にも見られるつもりはなかったんだけどな。お前だけだな……ギンガだったか。言ってないだろうな?」
「勿論。元々局であなたの事は殆どがクロノ提督に握り潰されていましたから。むしろ私が調べました、ヴィーナスについて」
「ああ、ヴィーナスって名乗ったんだっけな」
「あれほどの火災でも全員生存したのはあなたのお陰です! そんな人が何故、スカリエッティに手を貸すのですか!」
「……元々な、アレはオレがやったもんだ」
「⁉︎」
「施設破壊が目的だったんだ、アレも今日もな。殺しは対象じゃねぇからってオレが回ってたんだ。自分で火ぃ起こして救助なんて、諺かなんかありそうだよな」
「なぜ……」
「任務らしいぞ。何してぇのか知らねぇけど。あー、あと今日は三人ほど回収させて貰う。お前と、妹のスバルと、ヴィヴィオ」
「スバルたちを……⁉︎やはり、目的は」
「戦闘機人だなぁ。量産には向かないにしてもそこそこな戦闘能力に経験値の共有でパワーアップも速い。人材としてはこれ以上無いと思ってな。どうする? 抵抗しないなら傷一つなく護送するが」
「断固拒否します!」
「だろうなぁ……仕方ない。少し遊んでみるか」
公開意見陳述会。合ってると思います。はい。