RPGのカンスト主人公はダンまち世界ではレベル4弱位   作:アルテイル

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1〜4巻
物語の始まり


  まって?ゲームしてたはずがなんか見知らぬ場所に居た。

 

 アイエエエエ!テンイ!?テンイナンデ!?

 

 思い出せ、俺の身に何が起こった・・・?

 

 ーーーーーーーーー

 

『今日もレベル上げするかー』

 

 2時間後

 

『・・・ぐぅ』

 

 ゴゴゴゴゴ・・・

 

『うぇっ!なんだ!?・・・地震?!』

 

ゴスっ!

 

『あふん』

 

 

 ーーーーーーーーー

 

 ・・・寝落ちした後なんか頭に落ちてきたんかな?俺、もしや死んだのか・・・。じゃあ転移じゃなくて転生だな、ガハハ!

 

今の状況に何も変化はないけど。

 

 半分パニックになりながら周りを見渡してみると、今はどこかの路地にいるらしい。周りは石造りの建物に囲まれていて、外の景色はわからない。ここでうだうだしていても・・・仕方が無いだろう。取り敢えず人のいそうな所に出よう。

 

 いやしかし、まさか転生なんて物を経験するとはな。石造りの建物なんてとこから推察に、少なくとも外国だと言うことはほぼ間違いないだろう。もしくは、異世界だったりして・・・?

 

 少し、人の声が聞こえてきた。聞こえる限りでは日本語だ。あれ?日本ドイツ村とかそんな感じ?少し落胆しながらも声の出処を探し、足を速める。

 

 路地の先に光が見える。通りが近い。

 

 小走りで駆け抜けたその先に見えたのは、

 

 

 

 異世界だった。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 猫耳に犬耳、エルフ耳。ドワーフ的な毛むくじゃらもいる。

 ここがコスプレの聖地なんかじゃない限り異世界で間違いない。

 加えて言うと、カメラなんかを持っている人も見当たらないのでここにいるみんながコスプレをしているとすれば、日常的にコスプレを嗜む人達の集団という事になる。流石にないだろ。

 

 「つまりは・・・ホントに異世界なのか。って何だこの声!」

 

 16年間聞きなれた、自分の声では無い。少し高く、更に響きのいい俗に言うイケボと言う奴が喉から聞こえてくる、何故こんな声に?

 

 さらに違和感は続く、先程は焦りで気がついて居なかったが、視力が良くなっている。メガネを必要とする程では無かったが長年のゲーム等で落ちてきていた筈の視力、久しく見ていなかった明瞭な世界だ。

 

 身長、少し高くなったような。

 

 体表、日本人にはありえない、真っ白な肌。

 

 頭髪、・・・ライトブルー!

 

 大通りを走り回り、そこから少し路地に入ったところに小さな水溜まりを見つけた、恐る恐る、そこを覗いてみる・・・。

 

 そこに映るのは、端的に言うと青髪碧眼の、大層整った顔立ちのイケメンであった。

 

 間違っても日本人である自分自身ではない。

 

『誰だコイツゥゥゥゥ!?』

 

 

 

 

 

 予想外の事態になんとか均衡を保っていた俺の精神は崩壊し、自分で思い返しても恥ずかしい位に取り乱していた。

 

 まぁそれでも数分で表面上は落ち着きを取り戻し、ふと周りを見ると教科書に乗るくらいお手本通りの怪訝な目で見られていたので、人の視線を気にしてもう少し奥に入ることにした。

 

「・・・はぁー、ほんと、なんなんだろうか・・・」

 

 視界の端にチラつく、青髪を見る。全くもって意味が分からない、俺髪染めるようなやんちーじゃないよ。って、そういや待てよ・・・?

 

 コレ俺が死ぬ前にやってたゲームの自キャラじゃないか?多分。状況的に。つまるところこの世界はゲームの世界?

 

マジか!

 

あのゲーム難易度鬼畜なんだけど。前世で何十回と死んだし・・・えでも俺が魔王倒さないと世界滅亡っすよね・・・、ゲーム知識で無双する系転生だったか。

 

でも俺まずあのゲームクリアして無いし、攻略サイトも詰んでたやってるとこのクリア方法しか見てなかったから中盤くらいで詰むんですけど・・・そっから初見プレイすか。そうすか。

 

 はぁ、まさかの現状に悲観的な気持ちが溢れて来る。コンティニューがこの世界にあるかは分からないが、合ったとしても今すぐログアウトしたいとため息をついた。暫くはそうして項垂れていたのだが、まぁ。何かをしなければ野たれ死ぬだけだ。

 

 とりあえずはゲームのあらすじを確認しよう。

 

その世界には魔王が居た。しかし対となる勇者は居らず、人類は圧倒的な強さの魔王の軍勢に苦戦を強いられていた。

 人々は勇者の出現を祈ったがついぞ現れず、ただ長く続く戦争に疲弊していく。

 そんな中、軍隊以外に国を守っている武装組織、冒険者ギルドへ1人の少年が現れる。(コレが俺)

 

 最初はこんな感じだ。ゲーム自体はレベルシステムのターンバトルの昔ながらの物。魔王軍に追われた難民なんかも居て、人種は様々。仲間になるキャラもかなり多い。

 んで、ありがちな感じだとここで主人公が勇者だって分かるんだけど、少しだけ捻られていて主人公は、英雄という職業になっている。英雄は、勇者の劣化版のようなもので、・・・まぁいいか。

 

勇者のいないこの世界で、最上とも言える能力を持つ少年は勇者の代わりとしての人生を歩む。

 勇者と英雄はあまり違いは無いが、英雄の方が全体的に弱い設定らしい。そしてそのせいか戦闘の難易度はキッつい。

 

 と、そんな感じのチュートリアル的な事を思い出しつつ、ここまでにしといて取り敢えずはギルドに行ってみるかぁ。

 路地を抜け、周りの人に道を尋ねながらギルドを探す、その際風景に対して少しの違和感があったが、何がそう思わせたのかは分からなかった。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「なんだかやたらと豪華な建物だな・・・?」

 

 こんなグラフィックだったっけ?人に道を聴きながらなんとか辿り着いたギルドは、かなり儲かっているようで豪奢な見た目をしている。ごついおっさんや、戦闘なんて出来そうにない華奢な体つきの少女まで出入りしていて、やはり視覚的には違和感があった、さっきのも現実味が無いから変な感じに思ったのかね。

 

観察もそこそこにギルドの中に入ると、受付嬢と呼ばれるような人達が多くの冒険者らしき人達の対応に当たっていた。1箇所、かなり人気のあるらしい受付嬢の窓口は行列ができていて、筋肉質な男共が綺麗に列を成す風景は見てて笑えるな。

 

序盤であまり時間もかけたくないので、人数のあまりいない隣の窓口に移動する。ピンク髪がチャーミングなやる気なさげな受付嬢のところだ。

 

「すみません、冒険者登録をお願いしたいんですけど」

「はい、登録ですね〜」

 

ここから、俺の英雄としての物語が始まる。

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