RPGのカンスト主人公はダンまち世界ではレベル4弱位   作:アルテイル

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・・・ハハッ♪

深くフードを被った栗色の髪の少女、見た所、素の小人族の姿か。大きなバックパックに見合わない小さな体躯、こんな子に原作では非道な事を強いていたのか、あの人達は・・・。

 

「・・・まぁ、よろしく、アーデさん」

「こちらこそ、よろしくお願いします。レイニー様」

「ちょい、あたしは最初っからアイリスって呼び捨てしてたのに年下にさん付けとは何事だ」

「第一印象悪かったから仕方ないだろ、後、様付けって辞めてもらえたりは」

「出来ません、そして私の事はリリと呼んでください」

 

ああ、はい。

 

当然ながら、まだ彼女に信頼されて居ない様だ。コレから、彼女の不信を解ければいいが。

 

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「それにしても、本当にレイニー様のソレはサポーター殺しですね・・・」

 

ダンジョン7階層、上昇した筋力でキラーアントをバッサバッサと狩り、魔石を回収しているとリリにそう言われた。結局ゲーム仕様で無限収納だった俺のストレージ、現実として見ると異様に過ぎると言う点を除けば素晴らしいスキルだ、楽だ。

 

「まぁ、自分でも恵まれてるなとは思ってるけどね」

「本当にズルいよねー、パーティ組んでる分には恩恵しかないけどさー」

 

傍を歩いていたニナが俺の脇腹をうりうりと肘で押してくる、ダル絡み辞めてくれ殴るぞ?

7階層までの道程でほっとんど何もしてねーやつが・・・。

ニナは9階層までは到達した事があるらしい、リリとふたりで。その日は調子が良くスーッとそこまで進めたそうなのだが、その時突然ニナに【毒】症状が現れ撤退したそうな。

そう言えば途中に出るパープルモスってそんな能力持ってたな。

 

・・・アレ?俺解毒薬は買ってなかったわ。まぁそこまで進まないかなぁ・・・。

 

なーんか、気が抜けている。調子には乗らない、そうは言ったものの正直キラーアントの入れ食いでここらでは最強の力を持ってるし、キラーアントが大量に来ても、まぁ2人に魔法を見られちゃう事を無視すれば普通に倒せてしまうし・・・。

 

 

その後も、俺はどうにも本調子にはなれなかった。燃え尽き症候群ってやつかな・・・

 

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次の日も、その次の日も、その次の次の次の日も。ずぅっと、俺は何処か気の抜けた戦いをしていた。その間に怪物祭がいつの間にか終わってた。つまるところベルはもうへスティアナイフなんかを手に入れてるのか、ようやく時間軸が分かったぞ。ちなみに俺も神様も祭り好きでは無いので行ってない。

 

レイニー

レベル 1

力 I 28→99

耐久 I 21→40

器用 H 80→140

敏捷 H 108→168

魔力 I 25→68

 

レイニー

Lv30

MP659

物攻1468

耐久1403

魔才755

器用701

敏捷699

《特技》

・堅守

・三段突き

・怪力

・騙し討ち

《魔法》

・ファイア→ファイアストーム→ファイアブレス

・スパーク→サンダーストーム→サンダーボルト

・アイス→ブリザード

・ヒール→リジェネーション

・テリトリー

 

新たな特技、騙し討ちは防御貫通ダメージを与える物だ。実際に使ってみると、防御貫通ってか名前の通り騙し討ち、いや幻術?モンスターは見当違いの場所を防御し、俺の攻撃をまともに食らっていた。多分モンスター視点ではそこに攻撃が来ていたんだと思う。コレはかなりの強スキルだ、気配を読むとか言い出す天才が出てきたら通用しない気がするけど普通に強い、はず。

後、ステイタスは割と急成長、ステイタスからすると格上の敵を倒しているのが良いのかな。

 

そう言えばリリが来て魔石を換金できたお陰でヴァリスにはかなりの余裕が出来た。一応3日に分けて換金し、ドロップアイテム込で80万ヴァリス。俺は20万もらい残りは2人へ。本当に、本当に勿体ないと思うけども、渡した。頑張れ俺の自制心。

 

その際リリが何かをボソリと呟いていた、多分「・・・変なの」じゃないか、スレてた時の口癖だし。

 

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・・・ちょっと待ってくれ。おかしい、おかしいぞ

 

何故リリが、(ついでにニナも)普通にファミリアを脱退しているんだ(・・・・・・・・・)

いや、いい事だよ、暴行とか、キラーアントに囲まれて死ぬ寸前になったりする嫌な思い出は無くていいけどさ。うん、ベルは?ベルクラネルさんは?

原作乖離し過ぎだろう、どうすんだよコレ・・・。いつベルのとこ行くのかなーとか思いながら冒険してたらもう終わっちゃったよ?

 

「不味い・・・俺がイレギュラーすぎる・・・!」

 

ホームで1人布団にくるまり考える、既に神様の匂いは俺の精神安定剤のような役割を果たしているため気にならない。くんかくんか

 

ホントに待ってくれ、何処で俺は間違えたんだ、いやまぁ俺がこの世界に来た時点で間違ってるけどさ。まさか、まさかここまでずれるなんて思わないじゃん、ねぇ。ダンまち世界に冒険を求めるのは間違っていた、ホントに。俺がホームの隅っこで震えてたらこんな事にはならなかったのかな。

 

でもさすがにさ、うん、何度も言うけどこんな大きな改変が起こるなんて思ってなかったもん。ニナと出会ってから全部崩れたんだよ・・・てか俺があの時調子乗ってなかったらワンチャン出会わなかったよね。バタフライ効果怖過ぎない?舐めてたら最悪死ぬわ。

 

あーでもないこーでもないと現状の打開策を練っていると部屋のドアが開く音がした、神様が帰ってきたのかと入口に目を向けると、絶句。

 

「か、神様・・・後ろのふたりは・・・?」

「入団希望者だ、と言うか既に入団した」

「・・・原作帰ってこーい(小声)」

 

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2人がソーマファミリアを抜け、まぁ、行くファミリアに困ったのでウチに来たのはまぁ、分からんでもない。しかし我がファミリアの誇る(知識の)置いてけ堀はどうやって乗り越えたというのだ!

 

冒険中に俺が自慢げに話してた豆知識使ったらしい、俺自分で自分の首絞めてんじゃん馬鹿。

 

いやだって、重ね重ね言うけどこんな事になるなんてさ、うん。

 

はー(クソデカため息)

 

「あの・・・やっぱりご迷惑でしたか。そうですよね、レイニー様のスキルがあればニナはともかくサポーター如きは邪魔者ですもんね・・・」

「いや、そんな事ないよ全然、俺が悩んでるの別の事だから」

 

どんな悩み事もしおらしい女の子の前では灰燼と化すんだね。

 

 

 

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忘れてしまいそうなので覚えている内に書いておきます。

リリの平穏なファミリア脱退、コレには主人公の存在が大きく関わっています。

 

まず原作、リリはいつもの様に窃盗を働き、路地裏に入り魔法で姿を変えるのですがその瞬間を盗んだ相手である男性冒険者、ゲドに見られてしまいます。リリは逃げ出し路地裏で鬼ごっこをしていたのですがその際にベルクラネルと接触、酒場の店員リューリオンと共にゲドを追い返して貰います。その際ベルの持つヘファイストス作のナイフ【へスティアナイフ】に目をつけ、その後別人としてベルクラネルに近づきます。

 

ここで1つ、何故リリルカアーデは窃盗を働くのか?

コレは別にリリの性根が腐り切ってる訳ではなく、差別によって分け前が貰えないからです。原作では分け前をキチンとくれるベルを見て、「このままでもいいかも」と思っている様子があります。

しかしその後、ベルとゲドが会話をしているシーンを目撃し作戦変更、やはりへスティアナイフを売る事を決意します。ゲドに自分の悪行をバラされたと思ったリリは流石に見限られるだろうと思い、真偽を確かめられる前に行動に移し、逃亡中に別のところで進行中だったゲドの罠に嵌り、死にかける、そしてベルに助けられ真の仲間になる。そういうシーンですね。

 

しかしですね

 

この小説だともうゲド出てないんですね、はい。多分原作だと怪物祭のら辺でゲドに接触して暫く隙を伺ってその後盗んだんでしょうけど、その時この小説だと主人公と行動ともにしてますしね。もう少し貯めたらファミリア脱退出来る状況で、わざわざ危険を伴う窃盗を働く必要ないんですよね、主人公しっかり分け前渡すし、いっぱい稼ぐし。そんなこんなであっさりソーマファミリア脱退、ゲドすら死なず平和な世界が訪れたのであった。

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