RPGのカンスト主人公はダンまち世界ではレベル4弱位   作:アルテイル

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ステイタスと騒ぎの前触れ

  身体がバラバラになるかのような衝撃を受けた。当然だ、紙装甲なのだから。咄嗟に飛び上がったりしてなんとかかんとかしようとしたけどちょっとぐらいは軽減出来たんだろうか。

 

 魔法の不発の原因、考えるまでもない、MP切れだ。そう言えば準備の時に回復していなかったなぁ、と今になって思い至る。準備全然完了してなかったわ。

 

 ドスッ!

 

「ゴホッ」

 

 地面に叩きつけられ、噎せる。しかし、倒れたままでいる訳には行かないので痺れるような痛みを発している身体を無理やり起こし、追撃に備えた。生まれて初めてこんな痛みを感じた、もしかしたら、ヒビとか入ってるのかな・・・

 

 そう考えながらも、敵の単調な攻撃を避ける。武器の使用は出来ない。初撃に認定されてしまったら今度こそ太刀打ち出来なくなる。魔法も使えないが・・・

 

 攻撃を喰らったのは上半身である為、足は問題なく動く。走ると骨に響いてズキズキと疼くが我慢しなければならない。

 

 敵の攻撃は素早く、ストレージを開く暇を与えてくれない。どうすれば・・・相手は魔力が底をついて居るが、階層主だ。体力は人間とは比べ物にならない。

更に、俺のMPは自然回復しないのに比べ敵は時間が経つ事に回復していく。持久戦は俺の死を招く結果にしかならない。

 つくづく、何故スキルを使ってしまったのかと後悔した。

 

 クソっ!敵から距離を取れさえすれば・・・

 

・・・そうか、コレだ!少しばかり覚悟は居るが・・・仕方が無い。まだ、行ける!

 

ゴライアスと向かい合い、機会を伺う、拳を躱し、踏み付けを避け、まだだ・・・

 

ゴライアスの鋭い蹴り、よしっ!

 

「うぉぉぉぉぉぉぉぉっ!」

 

ゴスっ!

 

「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁっ!」

 

痛いっ!分かってたけどっ!でも我慢してっ!

 

「ストレージ!」

 

ゴライアスから高速で遠ざかっていく中、落ち着いてストレージを開く。簡単な作戦だな。痛いけど。ストレージに入っていたポーション類を全て取り出し、辺りにばら撒かれるモノの幾つかを気合いで掴み取る。青が2つ、緑が2つ。

 

まって、緑ライフポーションかと思ったけどダンまちの方の奴やん、きかんやん。

 

2度の攻撃を受けた体はどこか折れてるんじゃないかという勢いで痛むが・・・幸い動く。大人しくマナポーションをのみ魔力を回復した。

 

「ファイア!」

『オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッッ!!』

 

ゴライアスは再び、目を潰された。先程まで俺がいた場所へと飛びかかってくるが、なんとか移動していたのでダメージはない。しかし、隣をすり抜けていく巨体は見えていないとわかっていても肝を冷やすものだった。

 

重い体を引き摺りながらも途中撒き散らしたポーションを回収していく、ライフポーションおいしぃ・・・

 

怪我を癒し、MPを回復し、疲労は初めっから感じていなかったのでようやく完全体だ。

 

しかし、もう痛いのは嫌だなぁ・・・なんとか他の策を・・・せめてもう1人誰か居れば囮でもしてもらえるのに。丁寧に俺とゴライアスだけ巻き込みやがって。

 

・・・囮・・・。

 

挑発人形 5000G

 

敵の攻撃は1度だけこの人形に向かう、使い捨て。

 

勝ったわこれ。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

その日、絶体絶命かと思われた安全地帯の悲劇は、冒険者の勝利で幕を閉じた

 

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レイニー

レベル 1→1→1

力 D 568 →C 623 →S 958

耐久 SSS 1500 →SSS 1500 →SSS 1500

器用 G 210 →G 255 →E 458

敏捷 E 486 →D 532 →A 801

魔力 C 654 →C 665 →A 812

《魔法》

作戦変更(モードチェンジ)

・ガンガンいこうぜ

・いのちだいじに

・じゅもんをつかうな

《スキル》

贋物英雄(フェイクヒーロー)

・ステータスの追加

・不老

・ストレージ

万物商店(ジャックオブオールトレーズ)

・商店の追加

強制戦闘(イベントバトル)

・逃亡不可のフィールドを作る。

・戦闘続行不可能な状態か、降参の意思が認められた場合のみ解除

《Νew》【俗人矜恃(レイマンプライド)

・ステイタスに成長補正

・諦めない限り効果上昇

・見捨てぬ限り効果持続

 

レイニー

Lv69

MP1650

物攻3512

耐久3455

魔才1540

器用1470

敏捷1469

《特技》

・死守

・乱れ突き

・カウンター

・剛力

・見切り

・騙し討ち

《魔法》

・ファイア→ファイアストーム→ファイアブレス→イグニス

・スパーク→サンダーストーム→サンダーボルト→《Νew》ライトニング

・アイス→ブリザード

・ヒール→リジェネーション→《Νew》エクスヒール

・テリトリー→ゾーン

 

ステイタス説明

 

元の数値→黒ゴライアス戦後の数値→その後成長してからの今現在

 

見切り

ダメージ20%カット

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この世界に来て、1番死を身近に感じたゴライアス戦を終え、俺は穏やかな日々を送っていた。あの後その場に居た冒険者の追及を避け、地上で神様やニナ達にしこたま叱られたり、生還祝いをしたり。更にちょっとだけリオンさんと仲良くなり、酒場でも話すぐらいの仲になったのだが・・・

 

「明日、夜の予定は空いていますか?」

「ダンジョン潜った後は何も無いですね」

「そうですか、今度クラネルさん達が火鉢亭という所で仲間のLvアップのお祝いをするそうです。レイニーさんにも改めてお礼を言いたいし、と伝言を頼まれたのですが・・・」

「あー・・・いや、俺人見知りする方なので、遠慮します」

 

こんな会話があった、俺の記憶が正しいのならこの後『戦争遊戯』編に突入する筈だ、お祝いの席はそれの開幕戦。わざわざ騒ぎに自ら手を突っ込むことも無い。あそこでは別に死にはしないし。

 

それにしても、戦争遊戯で勝てるのかな。ゴライアス戦の時、予想外にクラネルの戦闘力は落ちていた。俺がいる事で様々な影響が出ているのだろう。原作ではクラネルはほとんどのイベントをその時のギリギリの能力値でクリアしてきた、その時よりステイタスは下がり、相手は変わらないのだから厳しいのだろう。ミノタウロスは倒していたから大丈夫だと思っていたが・・・

 

俺の出来ることと言えば絶対に壊れない鎧を支給したり壊れない剣を支給したりなんだけど、ヴェルフが居るからなぁ。負けられない状況なら受け取ってくれるかな?あ、爆弾渡すか。

 

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次の日、俺はここ最近出番の無かったファミリアの面々に囲まれ、難題を突きつけられていた。

 

「発展アビリティ・・・」

「そろそろランクアップをしてもいい頃合いだろう。と言うか、やれ。全部MAXまで上げるとかアホなこと言うんじゃない」

 

えぇ、だって上げたいんだよ・・・。

 

ゴライアスとの激戦を終えた俺の身体には、十分な偉業が蓄積されていたらしい。昇華が可能だと帰還してからの最初の更新で言われていた。

しかし、新たに取得したスキル【俗人矜恃】の効果により、クラネルみたいな勢いでは無いものの普通に見れば異常な勢いで能力が上昇したため、ランクアップをせずにギリギリまでステイタスを鍛えていたのだ。お陰で既に凄い事になっている。でも器用がホントに上がらんね、うん。クラネルですらなしえなかったALLSSSを目指していたのだが主神に止められた。

 

「あたしもLvアップしたい・・・」

 

ニナが、自分のステイタスが書かれた用紙を睨み、溜息をつく。

 

ニナ・アイリス

レベル 1→1

力 D 506→D 507

耐久 E 418→E 418

器用 C 653→C 691

敏捷 B 711→B 715+801+@?/.q+339

魔力 I 15→H 103

魔法

【】

【】

スキル

追跡衝動(ストーカー)

・敏捷が早熟する

・対象の居場所を捕捉する

・対象者の敏捷の数字分所有者の敏捷に加算

 

なんか恐ろしいスキルを獲得していた。なんでも、俺が酒場から逃げる際に追いつけなかった事が悔しかったのと、魔法が欲しいと呟いてしまったばかりに本をしこたま読まされここから逃げ出したい、と考えていたらこういうスキルになったそうな。ここ最近は特に走ったりしていないのに能力が上がっているらしい。対象者は3人までで、今は俺とリリを追跡している・・・。

 

それはいいんだけど俺のステータスの方の敏捷でバグってね?

 

「リリはてんでダメです・・・」

 

リリが、自分のステイタスが書かれた紙を見つめ、溜息をつく。

 

リリルカ・アーデ

 

レベル 1

力 I 79 →I 88

耐久 H 111 →H 113

器用 G 221→G 226

敏捷 F 332 →F 339

魔力 F 399 →E 412

 

自分で敵が倒せるようになり、前よりは良く上がっているようだが今までサポーターとして戦闘に参加せずにいたので元のステイタスが低く、先は長い。スキルも発現せず。

 

「まぁ、俺も戻って来た事だし探索手伝うから頑張ろうな」

「・・・はい」

 

意気消沈、といった風なリリ。本気でどうにかしてあげたいとは思ってる。

 

「そんな事よりお前は自分自身の発展アビリティについて考えろ、よくわからんものも、お前なら見当が付くのだろう?」

 

神様がこの前からちょっと刺刺しいのはどうすればいいんだ?いや、心配かけて悪いとは思ってるけどさ。まぁ時間に任せるしかないか。

 

そして、俺に選択肢が与えられた発展アビリティはこの通りだ

 

狩人

堅牢

逃走

模倣

 

まぁ、模倣しか無いんですよね

 

「俺模倣でいいです」

「・・・大丈夫なんだな?」

「あい」

「・・・」

 

無言でステイタスを更新された。これで俺のレベルは2になり、ステイタスは全て0に。そして発展アビリティの欄に模倣が追加された。

 

期待してるけど・・・どんなものなんだろうかね。




エマ・フローレス

レベル 1
力 D 538
耐久 D 501
器用 I 0
敏捷 G 275
魔力 F323
《魔法》
【ブレイクフルドー】
・短文詠唱
・広域速攻攻撃魔法
・魔力吸収
・範囲・効果は所有者の魔力依存
《スキル》
【勇敢気質】
・力・耐久・敏捷に高補正
・感情の昂りによって効果上昇
【逆境強化】
・ダメージを負うたび力・耐久に補正。
・詠唱半節省略

エマを、参加させる事にしました。ステイタスをネットで漁り、小説風に直したものがこれです。詠唱式は、考えていたんですが、ちょっと無理かな、って思ったのでまぁ、チャージ権も無いし、それでいてラプソディアの主人公級キャラなんだし良いかなって・・・

・詠唱式【熱く募るこの想いよ、彼方に御座すあの人へ。辛く悲しい記憶でも、忘れる事は耐え難く】

これ以上長くするの難しかったし・・・元はラプソディアで居た主神が死んで、ヘスティアファミリアと仲良かったみたいだし合流したみたいにしようかと思ってたんでこの詠唱式考えましま。

でもまぁ、そんな暗い話は似合わんなと思い直しました。
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