RPGのカンスト主人公はダンまち世界ではレベル4弱位 作:アルテイル
「あの男はどうしているの?」
「はっ、ファミリアの団員と迷宮の探索に赴いているようです。特に動きは見られません」
神々の住まう場所バベル。その最上階に居住区を構えるフレイヤは今日も部屋に引きこもり、手足のように使っているオッタルからの報告を受け取っていた。
最近、レイニーは監視されていた、某冒険者の様な視線察知能力の無い彼は全く気が付いていなかったが、ファミリア内以外の全ての場所で誰かが常に彼の事を監視していたのだ。ダンジョンでさえも。
「こちら、メーティス・ファミリアの団員の戦力の推察です」
ギルドで手に入る公式情報の他に、独自の調査でメーティス・ファミリアの面々の能力は明るみになっていた。
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レイニー
公式レベル2
メーティス・ファミリア団長であり、信憑性は低いもののゴライアスを単身討伐、レベル2に至る。冒険者登録から半年、非公式の2つ名は『
超短文の炎、雷、防御。更に、回復と思しき物を含め4種類の魔法を扱う。短文ながら高威力。スロットの枠を越え魔法を扱っている為、『
剣技は児戯に等しい有様だが、時に異常な程冴え渡った技を見せることもあり、要注意。
特記事項
耐久に秀でている、ゴライアス戦では何度も直撃を受けつつも死亡には至らなかったとの事。
ニナ・アイリス
公式レベル1
元ソーマ・ファミリアの一員であり、後述するリリルカ・アーデと共にファミリアを脱退。敏捷特化型、中層探索時ヘルハウンドに攻撃が通らず苦戦している事を確認、レベル通りの能力であると思われる。
特記事項
無し
リリルカ・アーデ
公式レベル1
元ソーマ・ファミリアの一員であり、前述のニナ・アイリスと共にファミリアを脱退。冒険者としての才能が無くサポーターとして働いていたはずだが、何らかのスキルの発現を切っ掛けに戦闘力を手に入れた。重量物を軽々と持ち上げ敵へと投擲する。中層探索時、アルミラージを吹き飛ばしていた。
レベル1の上位、あるいはレベル2と思われる。
特記事項
リリルカ・アーデのファミリア脱退後、下級冒険者の中で広まっていた『装備を盗む小柄なサポーター』の噂が途絶えた。何らかの関連性がありえる。
ダフネ・ラウロス
公式レベル2
元アポロン・ファミリア
ギルドの情報では、短剣を扱う敏捷型の前衛。自分単体の防御魔法を所持しているが、使用する場面がなかった為詳細は不明。
指揮官としての能力を持ち、探索時に指示を出している様子が見受けられた。
特記事項
無し
カサンドラ・イリオン
公式レベル2
元アポロン・ファミリア
希少な回復魔法を使用する。最低限の自衛も可能ではあるが、レベル通りのステイタス。回復術士としての技量は不明(レイニーが多くの場合対応するため)
特記事項
レイニーと特別仲がいい模様。
サンジョウノ・春姫
公式レベル1
元イシュタル・ファミリア
ギルドに情報が無い、また探索時も戦闘には参加しておらずサポーターとしての働きをしていた。
短文の防御魔法を所持しており、その硬度はヘルハウンドの炎を完全に防ぐ程のもの、魔力特化の後衛と思われる。攻撃魔法の発動は確認されていない。
特記事項
無し
サミラ
公式レベル3
元イシュタル・ファミリア
無手で敵に接近戦を挑むインファイター。素早い身のこなしと、多少の被弾をものともしない耐久を持つ。
ギルドの情報ではマインドを消費し怪我を癒すスキルを所持している模様。
レイニーを除いた中で1番戦闘能力が高く、探索時は進んで前衛を担当していた。
特記事項
無し
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「・・・やっぱり、問題はこの男ね」
その戦闘力が計り知れない。世界最速兎であるベル・クラネルには劣るもののそれに次ぐレコードホルダー。しかし、今現在レベル3であるベルよりも高レベルなタンムズ、フリュネの撃破。急激な成長を遂げていることは間違いない、レアスキルを所持しているのだろう。更に、ユグドラシルの杖・・・本当に底が見えない。
不穏の芽は早々に摘み取りたい、そう思って監視をつけたのだが、それで分かったことは簡単に手を出すには相手の戦闘力が未知数であると言うもの。
少々言動や行動が目障りではあるが明確な敵意を向けられている訳では無い、可愛い我が子を危険に晒してまで潰したい程では無いと、最近は考えていた。
「それで、繋がっている神の情報は来ていないの?」
「はい、そちらの方も動きはないようです」
そう簡単には尻尾を出さないという事ね・・・。
「監視を続けなさい」
「はっ」
邪魔さえしなければいい、イシュタルの時の事は、彼を助けたその功績で許してあげる。でも、次は・・・
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「ダメだもう我慢出来ねぇ!」
「ど、どうなさったのですか・・・?」
リビングでのんびりとした時間を過ごしていると、話し相手であったレイニー様が突然叫び出しました。直前まで朗らかに話していたはずなのに、何があったというのでしょう。
「春姫・・・一生のお願いだ、尻尾を触らせてくれ・・・(土下座)」
「ふぇっ、し、尻尾ですか?」
獣人にとって尻尾や耳を他人の自由にさせることはその者に対する無類の親愛を示すのですが・・・、そこまで考えているようには見えません。
と言うより、何処か様子がおかしい・・・?目が血走っていて、正直に話すと少し怖いです。
「俺はっ・・・俺はケモナーじゃないハズなのにっ!春姫の尻尾が俺を惑わせるんだよっ・・・!」
「そんな事を言われても・・・」
けもなー、という物はよく分かりませんが理不尽な事を言われているのは分かります。獣人の尻尾はそう易々と触らせていいものではないのですよ?
色々と敏感ですし。
「うぅ・・・、ちくしょう・・・っ」
・・・
「・・・耳なら、ちょっとぐら」
「ありがとう!」
「嘘泣きですか!?」
騙されました!あまりに悲しそうなので、妥協点として許可をだそうとしたら、食い気味に復活しましたよこの人。しかし、許可を出してしまった手前今更拒否する訳にも・・・
「ちょ、ちょっとだけですからね・・・」
「あぁ、任せてくれ」
し、心配です・・・、普段の凛々しい(?)レイニー様は何処へ行ってしまわれたのでしょう・・・。
しかし、コレは考え方を変えてみればチャンスなのでは?今このファミリアは女所帯です、しかも、その多くはレイニー様に少なからず好意を抱いていて・・・。この前、サミラ様が「媚薬盛って襲っちまおうぜ」とレイニー様の不在の際に提案された時何人かがピクっと反応したのを見ました。
結局リリ様が「レイニー様は
ともかく、ライバルの多いこの状況で、レイニー様が私の耳や尻尾に執着を見せるというのはチャンスです!少しばかり恥を忍んで、一気に距離を・・・
ムニッ
「ひゃん!」
「うわぁ・・・すげぇ、ふかふかでぷにぷにだぁ・・・」
ムニムニムニムニムニムニムニムニムニムニムニムニムニムニムニ
あ、ちょ、待って下さい心の準備がぁっ!?
その後、我を失ったレイニー様に耳を良いようにされ、動けなくなった私は尻尾まで辱められました。もうお嫁に行けません・・・。