RPGのカンスト主人公はダンまち世界ではレベル4弱位   作:アルテイル

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隠れ里1

「え・・・どうするんですか」

 

どうしよう。先に何があるか詳しくわからない今、出来るだけ安全な方法で行きたいのだが・・・

 

「サミラ、泳げるか?」

「オレ?無理無理」

「カサンドラは?」

「私も、機会が無かったので・・・」

 

まっ、ダフネはどうせ無理だから・・・どうしようか。ゴーグルさえあれば、それさえあれば泳げなくも無いのに。

 

「ウチ泳げるし」

「えぇ・・・」

 

多才な奴め。

 

「じゃあ、行ってくるけど」

 

後ろを見ている間に着替えてもらい、ちゃぷんと言う入水の音が聞こえた時点で視線を戻した。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「ぷふぅ」

 

存外に可愛らしい声と共にダフネが帰還した。

 

「あったわ、どこかに繋がってる穴みたいなのが」

「お疲れ様、俺達を先導してそこまで行けるか?」

 

目を開けて泳げないから誰かに引っ張ってもらうしかないし、ウィーネと俺二人を連れて行くのは少し難しいかもしれない。しかし、それを受け入れたダフネに連れられ、息を止めた俺は水の中を進んで行った。お手手柔らかい。

 

徐々に浮上し、水の感覚が無くなり、目を開けた。先の見えない暗闇のようだ。

 

「ダフネ、残りのメンバーも連れて来てくれ」

「分かった」

 

湖を出てすぐの場所で待機する、今の所何も居ないみたいだが・・・

 

ーーーゾクッ!

 

何かを感じた!直ぐに自分の入っている穴の周りを覆うようにゾーンを発動し、防御体勢に入る

 

「ウィーネ、この中にいろ!ファイア!」

 

光源の炎を灯し、辺りの闇が取り払われる。浮かび上がって来たのは・・・

 

モンスターだった。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

(何匹も居るぞっ!?)

 

『ガァァァァッ!』

 

雄叫びを上げ、レイニーへと襲い掛かるリザードマン。

片手剣と盾を構え、鎧も着込んでいるその姿は冒険者のように見えた。

 

ガシャァァン

 

ゴライアスの攻撃さえも防ぐ力を持つ『ゾーン』はリザードマンの剣によって割られてしまった。レイニーは慌てて鎧でその凶刃を受ける。

 

「いっっ!?」

「レイニー!」

ーーーサミラよりも重いっ!

 

少なくともレベル4以上はあるな!相手の攻撃に対して剣を倒す事で逸らし、相手の追撃はカウンターで対処する。

 

ギィン

 

「た、盾!?」

 

シールドバッシュって奴か!カウンターを使ってて良かった、予想外の攻撃だ。盾を持ち上げるように姿勢を下げ、体全体で懐へと潜り込む。剣を使える間合いではないからか、自動で動く身体はタックルを仕掛け、相手を地面に叩き付けた。

 

『グウゥゥ!』

 

(先ず、1つ!)

 

他のモンスターが加勢する前に、ケリを付けなければっ・・・!

 

そう考え、レイニーは突きを放つ姿勢を整える。

 

その時ーーー

 

『ヤメてクダサい!』

 

「!誰だっ!」

 

人の声、しかしレイニーに聞き覚えのある声ではない。

 

ザッ、ザッ

 

「ファイア!」

 

足音が聞こえた方向へと火魔法を放つ、牽制の為だ。

 

『突然攻撃シた事をお詫ビ申シ上げまス!ドウカ話をアチャーー!』

 

しまった、相手があまりにも勢いよく出てくるから火が。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

『オ前ガレイニーッテ奴カ!ビックリスルグライニ強イナ!』

「あ、あぁ・・・アンタはリド、だったか」

『ソウダ、特ニ盾ヲ流サレタ時ハ死ンダト思ッタゼ』

 

ギルドからの命令に従い、未踏破領域に踏み出した俺を待っていたのは数えきれない数の異端児(ゼノス)達だった。アルミラージにセイレーン、ゴブリンに石龍まで。石龍には歓迎されてないようだけども。

 

「レイニー、この人達は・・・」

「あぁ、・・・ウィーネと同じ、ゼノスみたいだ・・・」

 

ウィーネとの生活で既に分かっていた事だが、見た目以外は人間と変わりない。食べ物に舌鼓をうち、酒で酔って人に絡む。

 

「ウィーネ様だけでも大層驚きましたが、まさかこんなにも多くの集まりがあったとは・・・」

「強そうな奴ばっかだな、戦いて〜」

 

やめろよ

 

戦闘が終わった後、暫くすると残りのゼノス達も次々と姿を現し、それと同時にファミリアのメンバーも顔を出した為一瞬戦闘態勢に入りかけたがどうにか事情を説明し、事なきを得たのだ。

 

『あぁ、もう集まっていたのか』

『オオ!フェルズ!』

 

中性的な声、声の元に目をやると深くフードを被った謎の人物が居た。いや、フェルズ、何処かで聞いた事が・・・あぁ、19階で、か。

 

「(人間・・・?)」

『やぁ、スレイヤー。初めましてだね。私はフェルズ(愚者)。今後ともよろしく』

 

フェルズと名乗る人物は、右手を差し出しフードを取った。その右手は細く、顔は骸骨そのものだった。

 

「うおっ!ス、スケルトンだったのか。・・・スケルトンなんてモンスター居たか・・・?」

『驚かせてしまったね、私はモンスターでは無いよ。そして人間でもない。これは不死を目指して使った秘法の反動なのさ』

「不死・・・」

 

フェルズと名乗る人物は、『これは罰なんだ』と話す。その口調は軽快でありながらも後悔が多分に含まれていた。

 

『さて、馬鹿の話はもう良いだろう。それよりも、君達をここに呼んだ理由を話そうじゃないか』

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