RPGのカンスト主人公はダンまち世界ではレベル4弱位   作:アルテイル

52 / 72
んー、全く持って自信はないですが、イシュタル様の話を書きました。

他には、リューさんなんかの話も書きたいなと思ってます。

イシュタルの話し方わからない


閑話・イシュタル

「・・・(暇だな)」

 

愛と美の女神、イシュタル。同じ美の女神でありながら、人気で圧倒的にフレイヤに負けていることがコンプレックスでフレイヤを陥れる計画を立て、それを複数の勢力に全力で阻止された過去を持つ。

 

勢力の筆頭であるフレイヤに殺されかけ、レイニーに助けて貰った。その後フレイヤの追っ手から逃れるためギルドへ悪事を報告し、自首。懲役1240年となった。

 

「(仕方が無い、オナ〇ーでもするか)」

 

独房に娯楽など無い、彼女はもっぱらオナ〇ーで時間を潰していた。天界にいた時も大抵そうだった。永遠を生きる神からすれば長年親しんだ行為で、ずるっとなんの躊躇いもなく履物を脱ぎ、下着へと手をかけたーーその瞬間。

 

「うぃー元気にやってますかー?」

「ん?」

「え?」

時が、止まった。

 

 

 

 

 

「まぁその、久しぶりだなぁ、レイニー」

「ア、ハイ」

「今日は、何故ここに来たんだい?」

「ア、ハイ」

「・・・お前は私が好きか?」

「ア、ハイ…いや違ぇよ!!」

 

何処か上の空なレイニー、下着がそんなに衝撃的だったのだろうか。

 

「お前は存外ウブなんだな、まさか、下着如きでそれほどまでに取り乱すとは」

「いや、歓楽街のトップだった人間が白パンなんて履いてんだなと思ってびっくりしてただけだよ」

「気になるのはそこなのか!?ギルドが支給してくる物だから仕方ないだろう!」

 

レイニーが凡人凡人と言うからと言って全てが凡人とは限らない、ちょっとおかしな所もあるのがレイニーと言う人間だ。

 

「ま、まぁいい。そこは何でもいいんだ。それより、お前はここに何をしに来たんだ?ゼノス達の事なら、もう何も情報はないぞ」

 

お前が欲しがっている情報は、全部サミラに渡したさ。そう言ってイシュタルはレイニーに背を向けた。もう話すことなど無いだろう、と背中がそう語っていた。

 

「そんな事より、トイレの近くでもないのに何で下着になってたんだよ」

「いや気になるのはそこなのか!?」

 

常人なら神の背中から発せられる圧に気圧され、『・・・ッ!』とか言いながら去っていってもおかしくない状況の筈だった。だがコイツには関係がないようだ。

 

「いや、俺別にその話しに来た訳じゃないんで・・・」

「あぁ?そんな訳ないだろう、それ以外、お前が私に会いに来る理由があるのか?お前自身『性根が綺麗じゃない』とか言ってた女だぞ」

 

イシュタルは事件から幾日たった今でも、しっかりと覚えているくらいに根に持っているらしい。しかし、レイニーは本当にそんな話をしに来た訳ではないらしく、ゴソゴソと持っていた袋を漁り始めた。

 

「そんなこと言ったっけ・・・まぁそれより、暇なんじゃないかと思って、これ」

 

袋から取り出されたのは、将棋と呼ばれるものだった。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「やめてくれぇ・・・私の可愛い眷属を奪わないでくれぇ・・・」

「しまったトラウマだったのか」

 

簡単なルールを教え、いざ戦闘開始と意気込んだのはいいのだが。彼らはお互いルールを知ってる程度の初心者で、とりあえず歩を進め敵の駒を奪ったのはレイニー。先手を取りコレからどうするかと考えを深めようとした時、彼はイシュタルの様子がおかしい事に気がついた。

 

どうもフレイヤに眷属達を次々魅力されたのがイシュタルの心に深い傷を残していた様だ。顔を合わせた時に特に落ち込んだ様子が無いのでレイニーも気が付くことがなかった。

 

「わ、悪かったよ、そうだ、別の事をしよう。独楽とかけん玉とか1人で出来るやつも持って来たんだ」

「・・・いい」

「え?」

 

珍しく気を利かせ、提案をしたレイニーだったが何故か却下されてしまう。

 

「・・・そうだ、取り返すのさ」

「取り返すって、駒をか」

「1度取られても関係ない・・・もう一度取り返してやればいい・・・」

「(あコレ眷属に重ねて見てるな)」

 

涙が引っ込んだかと思えば謎のオーラが溢れてくる、イシュタルは今極限の精神状態に達した。劣等感でボロボロだった心はこの瞬間下克上を狙うチャレンジャーとして生まれ変わった。

 

「えぇと、まだやるって事で良いんだよな・・・じゃあ桂馬を動かす」

 

その後は駒を動かす音だけが響く、流石のレイニーも茶化す事ができなかった。

 

コト・・・

 

「王手だ」

「えっ?うわっマジだ。飛車が届く・・・えぇと、とりあえず間に金を入れて」

「それを香車で取る」

「oh......」

 

その後も散発的な抵抗を見せるものの、幾らか駒を取り返した所で詰められた盤面をひっくり返す事は出来ない。やがてレイニーの盤面には王以外何も無くなってしまった。

 

「いや酷過ぎだろ!?一思いに王手かけてくれや!」

「ふふふ・・・どうだフレイヤァ。お前のオッタルはもう私のモノだ・・・」

「それ角行だから・・・(ダメだこいつ正気を失ってやがる・・・!)」

 

う、うわぁぁぁぁぁ!

 

 

 

「はっ!私は一体何を・・・レイニー?どうしたんだ」

「やめろぉ・・・王の右上に態々歩を出すんじゃねぇ・・・。斜め後ろに桂馬とか、舐めやがってちくしょうめ・・・」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「す、すまないねぇ、どうもおかしくなってたらしい」

「あぁ・・・まぁいいよ。ストレス解消にもなったろう」

 

イシュタルがかつてないほどにツヤツヤしているのに対し、レイニーはいささかやつれているようだ。普段煽り散らす側であったのに、今回は煽り散らされてしまった事が随分と負担になっている様子。

 

「じゃ、そろそろ帰りますわ。もう半日くらい居た気がするし」

「あ、あぁ、そうかい。あ、ありがとう、ね。その、いい暇つぶしになった」

「そりゃよかった」

 

持ち込んだおやつのカス等を集めながらそんな会話をする、お前随分と自由にしてんな。

 

「・・・そう言えば、結局聞いていない気がするんだが・・・、お前は何故ここに来たんだ?」

「えぇ・・・ここで聞いちゃう?」

「聞いちゃう?じゃないだろう。当たり前だ、お前がこんなとこに来る理由なんて・・・」

 

レイニーは、頭を掻きながら、困った様に話した。

 

「んー、なんと言うか。気を悪くしないで欲しいんだが、可哀想だと思ったんだよ」

「か、可哀想?」

「話せば長くなるけど・・・まぁ、まず俺はフレイヤが嫌いでね。アイツへの嫌がらせになるんだったらアンタに協力してても良かったんだけど、フレイヤファミリアを潰す為に春姫を犠牲にしようとしてるって聞いたんだよ」

 

いくら嫌いでも関係の無い奴を殺してまでやってやろうとは思わないし、知ったからには見過ごせなくて、イシュタルファミリアを襲撃した。悪いとは思ってない。

 

「・・・」

「んでも、前にやろうとしてたことは間違いなく悪で容認はできなかったけど、嫉妬で手段を選ばなくなるなんて知恵を持ってる生物なら仕方ねぇとは思ってて、(小説で)アンタの感じじゃ、更生出来るんじゃないかと思ったんだ、フレイヤはクソカスだから無理だろうけど」

「お、おぉ、お前随分と辛辣だな・・・まぁ、お前の見立ては間違っていないかもしれないなぁ。不思議と、前よりフレイヤへの執着が薄れたんだ」

 

先程の凶行をなかったことにしようとするイシュタル、それはダメです。

まぁその話は置いておくにしても、確かにイシュタルは前よりも落ち着いているようだ。醜い感情に振り回され、モノに当たるということも無い、牢獄の退屈さに苛立ちはあれど常識の程度だ。そうなった要因は、

 

「お前のせいだ、レイニー」

「え、俺?」

 

魅力の効かない存在、そんなものは初めてだった。神ですら完全に回避出来る者など居ないのに。最初は取り乱したが、牢獄で頭を冷やしてみると段々と美しさで争っていた事など馬鹿らしくなってきたのだ。一度冷静になるともう嫉妬に狂うことも無かった。

 

美しさで負けているからなんだと言うのだ

 

【私にはそれしかない】

 

結局の所、自分のアイデンティティが無くなるのが怖かったらしい。心のどこかで負けていると分かっていても、認めるわけにはいかなかった、それが自分の武器だったから。

 

しかしレイニーにその自慢の武器を叩き折られ、あまつさえ『見た目では負けてない』とか何処か上から目線な評価をされて、なんかもういいかなぁなんて思うようになった。

 

「そういう訳だ、間違いなく、お前のせいだな」

 

冗談めかして笑うイシュタル、それをみたレイニーは何を思うでもなく、自然と

 

「成程、だから可愛く見えるのか」

 

そう呟いた

 

「・・・今なんて?」

「あ?・・・あぁ、可愛く見えるって?変な意味じゃないぞ、ただ前よりも気が楽になってるからか、なんか自然体で神生楽しそうだなぁって」

「・・・そうか。わ、私に可愛いなんて言う奴はお前が初めてだよ」

 

今まで、美しい、綺麗、エロいとその美貌を讃えられることはあっても可愛いなどと愛でられるのは初めての感覚だった。

レイニーによれば、美しさを際立たせる魅力の力がないイシュタルは顔立ちは美しいが嫉妬に狂っちゃったり案外小心者だったりと精神的に弱いイシュタルは可愛い部類に入るようだ。

 

「(可愛い、可愛い、か。なんだ、レイニーにそう言われると悪い気はしないねぇ)」

 

アイツ(フレイヤ)には、死んでも言わない言葉だろうし

 

「(・・・成程、私は今、レイニーの関心と言う点ではフレイヤに圧勝したのか?)」

 

小さな事だが、「ははっ」と、笑い声が漏れる。

 

「な、なんだよ突然」

「いやぁ?なんでもないさぁ、それで、次はいつ来るんだい?」

「えぇ・・・いやまぁ、暇になったら来るけどよ・・・」

 

 

「(長い神生だったが・・・初めて、楽しいと思えた気がする。命だけでなく、心も救われてしまったなぁ)」

 

コイツが死ぬ迄、50か、60か。短いにせよ、退屈せずに過ごせそうだ。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

レイニー

レベル 2

力 A 840

耐久 SSS 1500

器用 D 574

敏捷 D 510+348

魔力 E 455

模倣 G

《スキル》

贋物英雄(フェイクヒーロー)

・ステータスの追加

不老

・ストレージ




イシュタルって、生き残ってたら可愛い枠だと思う
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。