RPGのカンスト主人公はダンまち世界ではレベル4弱位 作:アルテイル
目が覚める、すんごい眠たい。まだ寝ていたいけど、起きなければならないような・・・。
「目が覚めましたか?レイニー様」
「・・・春姫?眠い、まだ」
姿勢が悪い、寝返りを打ち柔らかな枕の丁度いい窪みに嵌った。何やら頭上と周りがうるさいような気がするが、俺は眠たいんだ、もう少し静かにしてくれ。
それにしても良い枕だなぁ、優しい匂いもするし、何時までも眠れそうだ。うつ伏せで寝ると姿勢も良い感じだな。
「【・・・・・!貴方の刻印は私のもの!エラー!】早く起きろぉぉぉ!」
「ガァァァっ!?」
「いっ、たぁ・・・」
「ご自身の欲望が原因です。反省して下さいね」
俺は魔法の試し打ちで、精神疲弊で倒れてしまっていたらしい。それに責任を感じた春姫が周りの制止を振り切って俺に膝枕をしてくれていた所、俺が寝惚けて良くない事をしてしまったらしく、全力全開リリルカアーデにぶん殴られた次第です。
うーん、寝惚けていて余り覚えてないが、俺は何をしてしまったんだ?
「ま、団長も起きた事だし、今日はもう終わろうぜ。もう十分試せたろ?」
俺が寝てる間にリリの魔法の検証をしていたらしく、気になる所はとりあえず終わったとの事。
魔力のステイタスのみ上昇させ、ステイタス奪取の後に再度魔力上昇、Lv3になる事は出来たが、消費精神力が急増し長くは持たせられないという結果に。
スキルや魔法の効果については、半分程精神力が回復したタイミングで縁下力持の効果を補正から中補正に変更した所、一発で殆どの魔力を持って行かれてしまいその後すぐに精神疲弊でぶっ倒れたらしい。
幸い俺と違いポーションで精神力を回復できるので、口に含ませてやれば自然回復を待たなくても復活出来る。しかしそれ程までに消費が激しいと常用は不可能だな。どれほどステイタスを鍛えてもマシになるだけで今後も精神力の問題はついてまわるだろう。
「よし分かった、二人とも、良い魔法を持てたようで良かったな。今後は頼る事も増えるかもしれないが、俺のように精神疲弊になることの無いよう、しっかりと管理を頼むぞ」
「またさっきみたいなことをされては困りますからね、レイニー様も充分に注意なさって下さい」
「はぅぅ・・・」
・・・俺は本当に何をしたんだ?春姫が顔を真っ赤にして座り込んでしまったじゃないか。とりあえず謝りはしたが・・・。
その後はファミリア全員でご飯を食べて、雑談をした後解散、自慢のようになってしまうがこのファミリアの仲の良さは他と比べても相当いいんじゃ無いのか?小規模ファミリアの売りはチームワークだからな。団長らしい事はしていないが団長として鼻が高いよ。
ファミリアの仲と言えば、ベル・クラネル達は元気にしているだろうか。原作はもう見た事のないところまで進んでしまっているが、本来ならウィーネ達の事で一波乱はあったようだし。それを丸々解決出来たんだとしたら、それはそれは平和な日々を過ごしているのかもしれないなぁ。
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ジャム付き白パンうめー。
「今日はレイニー様が戻って来てから初めての探索ですが、どうなさるんですか?」
「ウチらのファミリアも等級がDになってるから、何時ギルドから探索の催促がくるかは分からないけれど。それが来てから下に進みたいね」
今日は通常通りの探索日だ。このファミリアは週の2.3日を休息日としそれ以外は各々が自由に過ごしている。攻略のメインとなる中層迄なら日帰りないし2日で行軍が可能だし、余り長くダンジョンに篭もるということは無い。
しかし、
ん?
「あれ?いつの間にDになったんだ?俺聞いてないぞ」
ファミリアの等級がDになる、それは結構面倒なことだった記憶があるのだが。
主にギルドからの強制依頼が。
「アンタがダンジョンに潜ってる間にね、丁度最後の日だったかな」
ファミリアの戦力が充分であると見なされた時、ギルドはそのファミリアを相応しい等級へと格上げする。そしてこう言うのだ。
『それだけ強いなら、もっと頑張れるよね?』
新たな階層への到達、未知の物質、未知の帯域の発見。それらを、成果をギルドはファミリアに求める。
なんでだ、俺達のファミリアなんてレベル3が一人とレベル2が四人でレベル1が二人居るだけのファミリアだぞ。
わー、中堅。
人数少ない以外は中堅が過ぎるな・・・そりゃ等級も上がるか。サミラもレベル3では上澄みだし、もしかするとこのファミリアいつの間にかオラリオでも上位にくい込んでるんじゃないか?
「まぁ、リリ達の到達階層は20層ですし、仮に指令が来ても更新は容易でしょう」
「中層じゃ身体が鈍っちまうんだって、早い所下層まで行こうぜ〜」
「サミラ様はレイニー様とお手合わせ致しましょう。また私が魔法を掛けますので」
昨日から春姫の当たりがちょっと強い。前より強くなった自信はあるから、手合わせはお願いしたいけど魔法使われるといったいじゃないですか・・・。
「その時は、リリの魔法でレイニー様のステイタスを限界まで下げましょうか」
リリまで?本当に何をしたんだってばよ。聞き出そうにも教えてくれないから、わけも分からず謝るしか出来ない。何があったかは分からないけどワザとではないからさ。許してとは言えないけど。
「まぁまぁ、レイニーイジるのもそれくらいにしよう?もうご飯食べたから、片付けちゃうね」
「あ、俺もやりまっす」
逃げた、逃げたねなんて背後からちくちく言葉が飛んできたが、気にしない。助け舟を出してくれたニナと共に食器を片付け、丁寧に洗って行く。
「ありがとうニナ、助かったよ」
「懲りたならもうあんな事しないでね」
・・・
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ゴロッ
おっ、デミ・アダマンタイトだ。ラッキー。
『ガァァッ!』
彼処にはミノタウロスの角が落ちてらっしゃる。魔石も含めてしっかり回収せねばな。
「ふはははは!脆い、脆いぞっ!」
おっと、彼処にはレベル4の力を振りかざして中層のモンスターを粉微塵にしている荒ぶる
「うわ、ホントにレベル1がレベル4になっちゃってるじゃん、アレもうウチの目じゃ追えないよ」
「す、凄いね。強化の度合いが度を越してる・・・」
消費も度を越してるけどね。最大値の状態から、数分暴れたらガス欠か。あと余りにも高いステイタスで暴れたせいで筋肉痛にでもなったのか、産まれたての子鹿の様な震え方でリリが帰ってくる。
「つんつーん」
「あきゅっ!?ニ、ニナさやめっ!」
周りの
レベル3に書き換え、力を最大値にした後はウチデノコヅチでレベル4になる。するとレベル4で力が最大値の冒険者の爆誕だ、とんでもねぇな。他のステイタスも擬似的なランクアップで最低限は備えられているし、まかり間違っても簡単に手に入れられるステイタスではない。
カサンドラに丁寧に治療されているリリを見ると痛みで引きつっては居るものの、俺の目が節穴でなければ今度こそ憑き物が取れたみたいな笑顔になっている。
前スキルの話した後もそんな顔してたと思ったんだけど、今度こそ確実であろう。
「まぁ、リリルカの魔法の実戦確認も出来たし、後は普通に探索しようか」
「(・・・あの力なら、オレともいい勝負出来そうだな・・・ジュル)」
サミラがよからぬ事を企んでいるような気がする、気の所為だといいんだが・・・。